理想組織研究所ひとラボ

ある建設業の企業では、現在社員数35名ですが、かなり長い間人材不足に苦労していました。ライバル他社よりも優秀な社員を採用するためにも、またその社員を定着させるためにも、経営理念を明確化する必要があると考え、経営理念を刷新しました。
新卒社員を採用するため、地方の中小企業ではめずらしく、合同企業説明会にも積極的に参加し、その場で学生達に、新しくなった経営理念を中心に、社風や独自の制度などを熱心に説明しました。その甲斐もあって、今では高卒と大卒を合わせて数名の新入社員を毎年コンスタントに採用できています。逆に幾人かの退職者もいます。しかし、そのほとんどが経営理念に共感できないことによるもので、適正な新陳代謝によるものです。
この企業は、経営理念の理解浸透のため、またその他にも社員の総合的な人間力を向上させるために様々なテーマを設定し、毎月全社員研修を実施しています。ずっとその研修講師をさせていただいていますが、もうすぐ丸6年を迎えます。

これらの取り組みにより、業績は好調ですし、元請企業から優秀な成績を表彰されたり、独自の制度や取り組みが評判となり、テレビ番組の取材を受けたり、健康経営の取り組みが認められて表彰（例年大企業ばかりで、中小企業が表彰されることはとてもめずらしい）されたりと、業績・社風・制度など色々な側面に経営理念の好影響が出ていると言っても過言ではないでしょう。