株式会社セットジャパンコーポレーション

【導入前の課題】
生コンクリートの製造・販売事業を行っており、自社ドライバーがミキサー車で納品先に生コンを配送していました。しかし、「いつ、誰が、どれくらいの量を、どこに運ぶのか」といった配送指示や、ドライバーの出発・到着時刻の管理を口頭や手書きメモで行っていたため、日常業務や月末処理に多くの手間と時間がかかっていました。

さらに、ドライバーが出発後に必要な指示を、個人で使用しているメッセージアプリでやり取りすることもあり、情報漏洩のリスクが常に付きまとっている状態でした。

【導入したシステムの特徴】
・各ドライバーの納品先・拠点発着時刻・納品量を管理できる配車管理システム
・各ドライバーはタブレットで納品先情報の確認(Googleマップで周辺地図の確認も可能)とボタン一つで拠点発着時刻の記録を行うことができる
・支給タブレットにはSIMカードが挿入されており通信が可能なため、リアルタイムで各ドライバーの配送状況が確認できる
・事務所のPCからシステムにて指示を入力すると、該当ドライバーのタブレットへ指示内容が送信される
・毎日配送前に実施する車両点検を漏れなく行うことができる始業点検チェック機能
・運転日報・始業点検表をPDFで出力できる
・納品量も記録するため、累計納品量の集計が簡単にできる

【導入による効果】
・リアルタイムで配送状況が確認できることで、ドライバーが戻る前に次の配送準備と正確かつ迅速な配送指示が可能となり、業務効率化へ繋がった
・Googleマップ活用でより正確な納品先情報をドライバーへ伝達できるようになったことでスムーズで迅速な配送が可能となった
・ボタン一つで発着時刻の記録ができるので、ドライバーの負担が軽減された
・システム上でドライバーへの配送指示を出すことで、情報漏洩リスクが軽減された
・システムのスムーズな運用のために自然と本部とドライバー間のコミュニケーションが蜜になり、今まで以上に結束力が高まった
・タブレットなどのデジタル機器に不慣れでシステム導入に前向きでなかったドライバー達がシステム導入によりできることが増える達成感を味わい、ITに対する意識変革が起こった

【導入の決め手（経営者様談）】
配送指示や発着時刻の管理を口頭や手書きのメモを使って行っていたため、日々のやりとりやトータルでどれだけの量を配送したかを集計する月末処理に手間と時間がかかっていた。もっと楽にできないかと困っていたところ、今回のお話をいただけた。

実現させたいことを丁寧にヒアリングしてくれた上で、どうやって予算内で実現させるかを検討してくれ、メリット・デメリットもしっかり説明してくれた。

システムをただ作るだけでなく、こちらの立場に寄り添ってシステムで使用するタブレット、SIMカード契約先の選定、導入コスト・ランニングコストまで配慮した提案をしてくれたので、安心してお任せできた。

【今後の展望】
今後は、資材の販売管理や在庫管理などシステム化の幅を広げて、従業員の負担軽減やコスト削減のために業務効率化を進めていきたい。

【導入作業での工夫、直面した問題とその解決】
システムで使用するタブレットの操作に不慣れなドライバーの方々が多く、どうすれば簡単に使っていただけるかを考え、さまざまな工夫を取り入れました。ドライバーの方々ができるだけ操作を減らし、現場の情報をリアルタイムに近い形で確認できるようにするため、自動更新の頻度を上げましたが、頻度を高めすぎるとサーバーダウンのリスクがあり、画面が固まるという問題が発生しました。

そこで、利用者にとって最適な更新頻度や動作仕様を検討し、お客様としっかり擦り合わせながら改善を進めました。その結果、「このシステムがないと業務が回らなくて困る」と言っていただけるほど、日常業務でスムーズに運用可能なシステムを提供することができました。

現場の声を聞きながら調整を重ねたことで、システムが本当に役立つ形に仕上がりました。これからも現場の視点を大切に、さらに良い提案をしていきたいと思います。