社労士の業務はこれから需要が減っていくのか?AIの成長と社労士のこれから
社労士の資格を持って働いている人や、これから社労士の資格取得を目指している人にとって気になるのが、社労士の将来性です。AI分野の発達はめまぐるしく、将来的に多くの人がAIに仕事を奪われる心配もされているのです。 ここでは社労士の場合はAIに仕事を奪われるのだろうかという観点から見ていきます。同時に社労士という仕事の需要についてもまとめていくので、参考にしてみてください。
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社労士の仕事はどうなっていくのか
実際に社労士として仕事をしている人なら実感できることですが、社労士として成功するのは決して簡単な道ではありません。資格を取得することがスタート地点とはよく言われますが、その上で独立開業も視野に入れるならかなり困難な道と言われているのです。
実際に社労士の資格を取得しても、なかなか新規開拓ができず顧客を得られないため、ペーパー社労士状態になっている人はたくさんいます。そうなると社労士としての需要は減っていて苦労しかないのかと思いがちですが、それは違います。
実際に社労士としてしっかり稼げている人はたくさんいるのですが、そういう人たちは運が良いだけではなく、しっかりと工夫をしているのです。
社労士が仕事を得るために知っておきたいこと
社労士として働いている人の中には、独立開業を目的としている人がたくさんいます。しかし、この開業がなかなか難しいのです。単純に開業するだけなら、実はそれほど難しいことではありません。問題は、開業してからしっかりと続けられるかです。
社労士として開業した場合、顧客をしっかりと確保できるのかが重要なポイントになります。社労士自体はこれからも重要な役割として期待されている分野なのですが、すべての社労士事務所が仕事を獲得できるとは限りません。
極端な話になりますが、独立開業してから2〜3年は仕事がほとんどなく、無収入状態になることもあります。1年もたたず軌道に乗れる場合もありますが、それができている社労士は元々人脈が豊富だったり営業能力が高かったりする場合がほとんどです。
社労士以外の資格を取得した、いわゆるダブルライセンス状態を武器にしている社労士もいます。一つの事務所で複数の業務を受けられる状態なら、顧問契約をしても良いと考える企業は多くなるのです。
社労士の仕事一本でやっていけている人もいますが、それだけではない付加価値が必要とされることもあります。これは社労士に限った話ではなく、様々な資格にもいえることです。
社労士の需要はどう変わっていくのか
社労士としての働き方も変わってきていますが、社労士同士の競争以外にも思わぬところから仕事を奪われる可能性が出てきました。それがAI分野です。もちろん、AIも万能ではありません。計算能力が高くても人間と同じように考えて仕事ができるわけではないので、そこに棲み分けの鍵があります。
社労士の仕事にもいろいろありますが、その中でも注目されているのは人事や就業規則などのコンサルティング業務です。
社会全体が大きく動き、企業と従業員の関係も大きく注目されています。法律の改正や企業としてのあり方、さらには働き方にも変化が出ている中で、どのように進んでいくのかをコンサルティングしていくのが社労士の仕事になります。
そしてこの注目されている分野は、AIにとって苦手とする仕事なのです。
AIが成長しても社労士の需要はなくならない
急成長を続けるAIを取り入れた技術は、様々な分野で活用されています。しかし、AIに関して詳しくない人は誤解しており、必要以上に恐れている場合があります。
現在のAI技術が実現できているのは、分析・解析分野での仕事です。大量のデータを与えられて分析するような仕事や単純作業がAIの得意とすることです。ここから大きな技術的革新が起きたとしても、その技術をどこでも導入できるようになるのはまだまだ先の話です。
社労士の仕事における1号業務と2号業務は、将来的にAIが仕事をするようになるかもしれません。しかし、コンサルティングなどの3号業務は、今のところAIが介在する余地のない分野になります。分析・解析はできても、それに対して人がどうするのかという判断までは現在のAIにはできないからです。
完全にAIの影響を受けないとはいえませんが、社労士の仕事が完全に奪われることはないので安心してください。
AIと社労士は共存できる
必要以上にAIのことを意識してしまっている人もいますが、そもそもの問題としてAI技術が高まってもそれが浸透するまでには長い時間が必要になります。高度なAIとそれを活用するシステムを開発したとしても、大企業以外でそれを導入するのは困難だからです。
膨大なデータを扱う作業をAIに任せるならともかく、軽度な作業を高性能のAIに任せようとしたら割に合いません。AIが社労士の仕事を一部負担できるようになるとしても、それが一般的になるためには10年単位の時間が必要でしょう。
高性能なシステムを導入するコストと社労士へ仕事を依頼するコストを比較して、どちらが得なのかという話もあります。このように考えるなら、AIは必要以上に意識するものではないとわかるのです。
そうは言っても、AI技術によって一部の作業を負担してもらえるなら、それはそれで活用していきたいものです。AIにはAIが得意とする仕事をしてもらい、人間ができる仕事は人間が担当する。社労士業務においてはこのような棲み分けになると考えられます。
そうなると、社労士がこれからどういう方向で成長していくべきなのかも見えてきます。3号業務のコンサルティング分野です。
社労士同士の競争にも言えることですが、この分野では他に負けないという強みがあれば生き残っていけます。自分という社労士だから仕事を依頼したくなると言えるような強みを作っていくことが、これからの社労士には求められているのだと考えてください。
社労士の未来は明るいのか?
社労士の仕事は、資格を取得すれば安泰というわけではありません。そのため独立開業してもやっていけるのかと不安を抱えている人がたくさんいます。もしもそんな悩みを抱えているのだとしたら、まずは現状を分析して将来に向けて何が必要なのかを確認してみましょう。
社労士の需要は、今後もどんどん高まっていくと予想できます。そう考えるなら社労士の未来は明るい方向を向いていますが、何もせず停滞している社労士にとっては大変な世の中になる可能性もあります。これが安泰とは言えない部分です。
せっかく開業したのにうまくいっていない人や、これから社労士になろうとしている人は、ほかの社労士に負けないプラスアルファを身につけることも意識していきましょう。
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