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行政書士に飛び込み営業は必要か?そのメリットとデメリット

更新日:2020年01月31日
行政書士に飛び込み営業は必要か?そのメリットとデメリット

行政書士も営業活動によってクライアントを獲得することが大切ですが、営業活動というと手当たり次第に訪問するという飛び込み営業をイメージする方も多いのではないでしょうか。確かに飛び込み営業をいまだに続ける企業はありますが、行政書士の営業方法としては適切とは言い難いものがあります。そこで、行政書士にとっての飛び込み営業について考えてみましょう。

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行政書士に飛び込み営業がおすすめできない理由

飛び込み営業とは、その名の通りアポイントもなしにいきなり飛び込んで売り込むという営業方法です。ただ、経験のある方ならおわかりですが、飛び込み営業をされた側としては、急にやってきて必要でもない商品やサービスを勧められるわけですので、迷惑にしか感じられないことがほとんどです。

それは行政書士にとっても当てはまることですが、問題は歓迎されにくいことだけではありません。そこで、行政書士にとっての飛び込み営業のデメリットについてさらに詳しくお伝えしましょう。

経営者に会えない

行政書士のクライアントのおもな層は中小企業の経営者です。ということは、行政書士がクライアントを獲得するためには、企業の決定権を持つ経営者と直接話さなければなりません。受付担当者に熱心に営業活動を行っても、その人に決定権がない以上あまり効果は期待できないでしょう。

しかし、経営者に直接会わせてくれと頼んだとして、多忙なことの多い彼らが突然やって来た営業マンに直接会ってくれるでしょうか。たとえ行政書士とはいえ、わざわざ時間を割いて会ってみようとは考えないものです。

つまり、飛び込み営業では経営者に直接会うことが難しく、それゆえ営業効果が期待できないというデメリットがあります。

相手のニーズを把握できない

行政書士の業務にはさまざまな種類がありますが、だからこそ、まずクライアントがどのようなニーズを感じているかを把握することが営業活動では大切なのです。

「いろんなことができますよ」と飛び込み営業で積極的に自分を売り込んだとして、そもそも必要としないサービスを提案された相手にとってみれば迷惑な存在でしかありません。

営業をかける場合は、少なくとも前もって訪問する企業の規模や業務内容などをある程度把握しておく必要があるでしょう。それをせずに本当に飛び込みで目に付いた企業に営業をかけても、相手がどのようなサポートを必要としているかわからないため成約に至ることはほぼありません。

実績がないと信頼してもらえない

行政書士で飛び込み営業をしようとまで考えるような人は、おそらく実績や経験のない新人行政書士ではないでしょうか。新人なら、まだ自分に対して十分な自信を持てず、クライアントに対しても堂々と渡り合えないというデメリットが考えられます。

たとえば、行政書士の業務のなかでも建設業許可関連は特にポピュラーです。ところが、建設業界の経営者のなかには、新人の行政書士よりそういったことに関してはるかに詳しい人は少なくありません。そんな相手に営業をかけたところで、自分より知識のない新人行政書士に任せようと思ってくれる経営者は皆無でしょう。

また、多少の実績や経験があったところで、飛び込み営業で話せるわずかな時間で自分の魅力をしっかり伝えるのは非常に困難です。特に初対面の相手ならなおさらでしょう。自分に置き換えて考えてみるとわかりますが、初対面の相手に会社の悩みや詳しい内情を相談しようなどいう気にはなれません。

行政書士が飛び込み営業に期待できるメリット

行政書士にとって飛び込み営業は有効でないという理由をお伝えしました。行政書士でなくても飛び込み営業は非常に効率の悪い営業活動であり、心身ともに消耗するだけでメリットが少ない方法です。

では、行政書士にとって飛び込み営業は完全な無駄でしかないのかというと、それは言いすぎでしょう。飛び込み営業でいきなり成約に至るというのは確かに難しいですが、こちらの存在を知ってもらう程度の目的で訪問するのなら、それなりに効果はあると考えられます。

存在を知ってもらい潜在顧客を増やす

たとえば、行政書士事務所を開業したばかりであれば、開業の挨拶ということで地元の企業を訪問して自己紹介やサービスの案内を行うのは自然なことです。名刺と詳細を記したパンフレットを置いてくれば、何かの際に相手に「相談してみようかな」と思わせることができます。

飛び込み営業で経営者と出会えたとしても、多忙な相手を営業トークに付き合わせることのできる時間はせいぜい3分程度でしょう。その短時間で業務内容を詳しく話すことはそもそも無理ですから、「詳しくはパンフレットをご覧ください」ということで、最初の訪問は自己紹介に留めるのが適切です。

この方法なら、「今すぐには行政書士の必要はないけれど、何かの際は依頼してもいいかな」という潜在的な顧客を増やせます。

行政書士が飛び込み営業をやる際の注意点

飛び込み営業でも多少の効果はあるということをお伝えしましたが、だからといって確実な方法ではありませんし、行政書士が必ず飛び込み営業を行わなければならないというのとも違います。

それでも飛び込み営業が苦痛に感じないのであれば、しっかり準備を整えて取り込むことが前提ですが、やる価値はあるでしょう。ただし、どのような業種の企業で規模はどのぐらいか、行政書士業務に対するニーズはあるかなどといったことは、少なくとも調査しておきたいものです。

行政書士事務所の開業当初は、まずその土地で基盤を築き安定を図ることが大切ですので、行政書士を必要とするメインターゲットである地元の中小企業に絞って営業をかけましょう。

もちろん、こちらの業務内容、価格、納期などの詳細情報や、ほかの行政書士にはない自分の事務所だけのメリットなどをスムーズに説明できるよう準備しておき、それを記載した資料も用意しておくことが大切です。

行政書士が無理して飛び込み営業をやる必要はない

飛び込み営業も行政書士にとって決して無駄とは限らないということをお伝えしてきましたが、やはり効率のよい営業方法とは言えません。飛び込み営業では丸1日歩き回って徒労に終わるということも珍しくありませんし、そんなことを続けていると本業に支障をきたしてしまうでしょう。

行政書士の売上は月によって変動するものですので、売上が少ない月は不安になるものです。不安を払拭するために、「とりあえず飛び込み営業でもやってみよう」という気持ちになるのも自然なことでしょう。

しかし、飛び込み営業が苦手な人が無理してやる必要はありません。こういう方法も無駄とは言い切れないという程度に捉えてください。

まとめ

行政書士に飛び込み営業は必要かということについてお伝えしてきました。多少の効果が期待できる面はあるとしても、行政書士にとってあまり必要な営業活動ではないでしょう。

今ではネットを活用した営業方法もさまざまですし、リアルの場で出会う営業にも異業種交流会や行政書士の勉強会など人脈構築の場はいろいろあります。飛び込み営業が苦手な人が無理してまでやる必要はありません。

見込み客の獲得を目的にする場合も、飛び込み営業よりもっと自分に適した方法を模索するべきでしょう。

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山近 百花
執筆者

法政大学法学部政治学科卒業後、アパレル系の販売職に勤める。全国の店舗対抗の接客スキルを競う大会にて審査員特別賞を受賞した。現職のワンズマインドでは前職の接客経験を活かし前期の営業成績TOPになるまでに至る。営業業務を行う傍ら、現場で見聞きした意見や見地をもとにメディア運用業務も行う。

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