人材紹介会社を起業する5つの手順とは?事前に覚えておくべき4つの法律を解説

株式会社キュリー
監修者
株式会社キュリー 代表 荒井 勇太
最終更新日:2024年04月16日
人材紹介会社を起業する5つの手順とは?事前に覚えておくべき4つの法律を解説
この記事で解決できるお悩み
  • 人材紹介会社を起業する手順とは?
  • 起業前に覚えておくべき法律とは?
  • 人材紹介会社にかかる費用とは?

「人材紹介の事業に興味がある」「人材紹介会社の開業手順は?」とお悩みの方、必見です。人材紹介会社を起業する手順は5つあり、最低でも資本金500万円が必要です。

この記事では、人材紹介会社の起業に興味がある方向けに、起業の6つの手順・事前に覚えるべき法律を解説します。記事を読み終わった頃には、人材紹介会社の準備から起業まで把握できるでしょう。

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人材紹介会社を起業する5つの手順

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人材紹介会社を起業するためには、いくつかの条件を満たさなければいけません。人材紹介会社を起業する手順は以下のとおりです。

  1. 資本金を準備する
  2. 厚労省の要件を満たしたオフィスを契約する
  3. 人材紹介の許認可申請免許を取得する
  4. 開業に必要な届出を提出する
  5. 集客・宣伝を行う

人材紹介会社を成功させるためには、適切な計画・資金・法的準備を整えることが不可欠です。業界トレンドや競合状況を調査し、戦略を立てることも大切でしょう。

1. 資本金を準備する

人材紹介会社を設立する際、法的要件に従うために500万円の資本金が必要です。資本金は会社の財政的安定性を示し、将来の経営資金や法的責任をカバーする役割を果たします。

法律要件により、資本金の一部(150万円)は現金または預金で用意しなければならないため、支払能力を示し信頼性を高めます。

十分な資本金額を現金で用意することは、ビジネスの信頼性と安定性を確保するための重要です。

2. 厚労省の要件を満たしたオフィスを契約する

厚生労働省からの許可を受けるためには、特定の要件を満たすオフィスを契約する必要があります。人材紹介業の適切な運営を保証するためです。

要件を満たすオフィスとは、交通の便がよく必要な面積と設備を備え、セキュリティ対策を整備し、採用担当者を配置しているオフィスです。

詳しくは、厚生労働省の職業紹介事業の業務運営要領をご確認ください。

3. 人材紹介の許認可申請免許を取得する

人材紹介業の許認可申請では厚生労働省への提出書類が必要です。申請書・事業計画書・資本金証明書・所在地証明書が含まれます。

提出先は地元の厚生労働省または地方労働局で、手続き方法は地域によって異なります。許認可の取得には約3カ月かかるため、プロセスを早めに開始しましょう。

4. 開業に必要な届出を提出する

人材紹介会社を開業するためには、地方自治体への事業届出が必要です。事業の詳細情報・運営者の情報・所在地・業務内容などを提出します。

地域ごとに要求される情報が異なるため、規定に従って必要な届出を提出しましょう。

5. 集客・宣伝を行う

開業後、クライアントと求職者を獲得するために、集客と宣伝活動を積極的に行います。ウェブサイトやソーシャルメディアを活用し、顧客への情報発信を行うことが重要です。

信頼性を築き、クライアントや求職者に価値を提供するためのマーケティング戦略を展開しましょう。人材紹介業の規制や法的要件にも従うことが重要です。

人材紹介会社の起業において覚えるべき4つの法律

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人材紹介会社を立ち上げる前に、覚えるべき法律を3つ紹介します。起業してから人材を採用するうえでトラブルに発展しないために把握しましょう。

  1. 労働基準法
  2. 有期雇用労働法
  3. 労働契約法
  4. 男女雇用機会均等法

法律を遵守することは、人材紹介会社が法的リスクを最小限に抑え、労働者やクライアント企業との信頼関係を築くために不可欠です。

法律の変更や更新にも注意を払い、適切な法的助言を受けることが重要です。

1. 労働基準法

労働基準法は、労働者の基本的な権利や労働条件を規定する法律です。人材紹介会社は、派遣労働者やクライアント企業の雇用関係において、労働基準法に基づいた適切な労働条件や労働時間を守らなければなりません。

法定の休日・時間外労働・最低賃金などの規制に注意を払う必要があります。

2. 有期雇用労働法

有期雇用労働法は、期間の定めのある雇用契約に関する法律です。人材紹介会社は派遣労働者や契約社員を雇用する場合があります。契約の期間・契約の更新・雇用保護などが有期雇用労働法によって定めています。

契約形態に関する法律に精通し、法的要件を遵守する必要があるでしょう。

3. 労働契約法

労働契約法は雇用契約に関する法律です。人材紹介会社はクライアント企業との契約を結び、派遣労働者との契約を管理します。

契約条件・終了通知・契約解除・給与支払いなどに関する規制を含んでおり、契約の適法性を確保するために重要です。

4. 男女雇用機会均等法

男女雇用機会均等法は、男女平等の雇用機会を促進し、性別に基づく差別を防ぐ法律です。人材紹介会社は、クライアント企業に対して適切な人材を提供する際、性別に基づく差別を回避しなければなりません。

採用プロセスや求職者には、性別に関する公平さを確保することが求められます。

人材紹介事業にかかる2つの費用

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人材紹介事業にかかる費用は、主に以下の2つです。

  1. 初期費用
  2. ランニングコスト

人材紹介事業を運営するためには、初期費用とランニングコストの計画・事業継続に伴う予算策定などを適切に管理することが重要です。費用対効果を検討し、事業の成長と持続可能性を確保するために予算を策定しましょう。

1. 初期費用

人材紹介事業を立ち上げるためには、主に以下の初期費用がかかります。

  • 法的手続きとライセンス申請にかかる費用
  • オフィススペースおよび設備の賃貸費用
  • オフィス家具やコンピュータ装置の購入費用
  • ウェブサイトおよびマーケティング材料の制作費用
  • 従業員の給与とトレーニング費用

初期費用は、事業を開始する段階で必要であり、効果的な運営のために重要です。費用は通常、1度の支出で賄われ、ランニングコストには含まれません。

初期費用は、650万円〜700万円用意するといいでしょう。

2. ランニングコスト

人材紹介事業を運営するためには、毎月のランニングコストが発生します。ランニングコストには以下の費用が含まれます。

  • 従業員給与および手当
  • オフィス賃貸料
  • 広告宣伝費用
  • ソフトウェアとテクノロジー関連費用
  • 保険料

ランニングコストは、人材紹介事業の日常的な運営にかかる費用を指します。事業が運営されている間に継続的に発生し、収益を上げるために必要な支出です。適切に予算管理され、収益を上回らないように計画しましょう。

ランニングコストは条件によって変わりますが、月額150万円〜200万円かかります。少なくとも3カ月分は用意しましょう。ランニングコストの効率的な管理は、事業の持続可能性に重要な役割を果たします。

まとめ

人材紹介会社を起業するためには、資本金500万円が必要であるほか、さまざまな条件をクリアする必要があります。起業を検討している方で条件面に不安がある方は、専門家に相談するといいでしょう。

「比較ビズ」では、必要事項を入力する2分程度の手間で、人材紹介会社の起業に詳しい専門家をスピーディーに探せます。どの専門家に相談するべきか迷う際は、ぜひご利用ください。

監修者のコメント
株式会社キュリー
代表 荒井 勇太

Webマーケティングの顧問サービス「壱万円顧問」の代表。「マーケティングをもっと身近にする」というビジョンを叶えるため、SEO/MEO/SNS/Web広告を月額1万円で支援。

人材紹介会社の起業を成功させるには、ワーカーとクライアントを同時に増やす必要があります。同時に増やせないと、必要なときに両者のニーズを満たせず、お互いに離脱してしまうからです。人材紹介業は、マッチング率が生命線になります。

いつでもマッチングできるよう、必ずワーカーとクライアントは同時に集めるようにしましょう。また、ワーカーとクライアントの量だけでなく、質も担保する必要があります。量と質の両方が求められるので、集客コストも肥大化するでしょう。集客コストに耐えるためにも、潤沢な資金が必要です。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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