個人事業主の経費不正計上はバレない?税務調査を避けるポイント5つを解説!
- 個人事業主の経費不正はバレない?
- 経費不正で税務調査を受ける個人事業主はどんな人?
- 税務調査を避けるために行うべきこととは?
「経費を不正に計上してもバレないのではないか」とお考えの個人事業主の方、必見です。バレない脱税の方法は存在せず、違反した際はペナルティが科せられます。
この記事では、経費計上は正しく行うべき理由と税務調査を避けるためのポイントを解説します。記事を読み終わる頃には、税務調査を受けやすい個人事業主の特徴がわかります。
確定申告を控えた個人事業主の方は、ぜひ参考にしてください。
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個人事業主の経費不正計上は脱税
個人事業主が経費を不正に計上した場合、脱税とみなされます。個人事業主は、事業のために支払った支出を経費として計上可能です。経費は支出から算出できるため、経費が多いほど支払う所得税を抑えられます。
個人事業主の場合、計上できる経費に上限がない点が重要なポイントです。個人事業主のなかには、事業に関係ない支出を経費と偽る、請求書や領収書を改ざんして経費を多く見せかけるなどの方法で経費を不正計上すると、脱税となります。
申告漏れと所得隠しは大きく異なる
個人事業主の確定申告に関するミスは、申告漏れと所得隠しで意味合いが大きく異なります。申告漏れは、計算ミスや過失によるものです。計算ミスで経費を多く計上した、正確に申告したが期限に間に合わなかったなどの例が挙げられます。
所得隠しとは売上を隠ぺいする、人件費や経費を水増しするなど、意図的に所得を減らし所得税を減額することです。調査により所得隠しが明らかになると、脱税とみなされ追徴課税や刑事罰が科せられます。
個人事業主の経費不正計上がバレる理由3つ
個人事業主が経費を不正計上すると、高い確率で税務署に気付かれます。その理由は以下の3つです。
- 税務調査
- 資産の状況
- 脱税を知る人物からの密告
1. 税務調査
税務署は経費の不正計上が疑われる企業や個人事業主をピックアップして調査を行います。
国税庁「令和3事務年度 所得税及び消費税調査等の状況」によると、令和3事務年度に行われた税務調査は約31,400件、確定申告した人数は約6,569,000人でした。約0.5%の確率で税務調査にあたる可能性があります。
2. 資産の状況
個人事業主が経費を不正計上すると、資産の状況からバレることがあります。税務署は個人の銀行口座を調査できるだけではなく、不動産の所有状況も法務局から伝えられるため、個人事業主の資産状況を把握できます。
経費を不正計上して利益を得ても、所得と支出のバランスが不自然とみなされれば税務調査が行われ、利益よりも大きなペナルティが科せられる可能性があります。
3. 脱税を知る人物からの密告
個人事業主が経費を不正計上した場合、第三者からの密告により明らかになるおそれがあります。国税庁には窓口が設置されており、匿名で脱税の情報提供が可能です。個人事業主の取引先や親族、従業員が脱税の事実を税務署に匿名で通報する可能性があります。
密告・通報をした通報者の情報が明かされることはないため、誰が通報したか特定することはできません。
経費不正計上で税務調査を受けやすい個人事業主の特徴5つ
経費の不正計上で税務調査が入りやすい個人事業主の特徴は、以下の5つです。
- 無申告である
- 申告漏れ所得金額の大きな業種で働いている
- 経済活動が活発化している業界で働いている
- 経費計上に疑わしい部分がある
- 税理士と顧問契約を結んでいない
1. 無申告である
確定申告をしていない個人事業主の場合、税務調査に入られる確率は高くなるでしょう。税務署は確定申告を行った法人や個人事業主のなかから調査の対象を選びますが、無申告者の調査も行っています。
所得税の基礎控除は48万円であるため、所得金額が48万円以下の場合、確定申告は不要です。長期にわたって無申告である、取引先の確定申告の内容から所得金額が推察されるなどのケースでは税務調査が行われやすくなります。現在では人工知能を使いさまざまなデータから不正を見抜けます。
2. 申告漏れ所得金額の大きな業種で働いている
個人事業主のなかでも、申告漏れ所得金額が大きな業種で働いている人は税務調査を受けやすくなります。1件あたりの申告漏れ金額が大きな業種は、調査によって得られるリターンが大きいため調査されやすいでしょう。
国税庁「令和3事務年度 所得税及び消費税調査等の状況」によると、令和3事務年度における1件あたりの申告漏れ所得金額が大きな業種TOP5は以下のとおりです。
- 経営コンサルタント
- システムエンジニア
- ブリーダー
- 商工業デザイナー
- 不動産代理仲介
コンサルタントは前年7位から1位に、システムエンジニアは11位から2位と急激に順位が上昇しており、税務署が今後も調査に力を入れる可能性があります。
3. 経済活動が活発化している業界で働いている
経済活動が活発化している業界においても、税務調査が頻繁に行われる傾向があります。税務調査を行うことで、申告漏れや脱税を見つけるだけではなく、その業界の経済的動向をチェックできるためです。
令和3事業年度には、民泊やウーバーイーツなどのシェアリングエコノミー、転売やせどりなどを行う個人が積極的に調査されました。人気が高まっている業界・業種に参入したいと考えている個人事業主は、税務調査の確率が高まります。
4. 経費計上に疑わしい部分がある
個人事業主の経費計上に疑わしい部分がある場合、税務署は積極的に調査を行います。個人事業主の場合、税務調査を受ける確率は約0.5%ですが、不正に経費計上しているとみなされればこの限りではありません。
事業規模に対して経費があまりに多すぎる、利益が増加する棚卸資産を計上していないなどのケースでは、税務調査の確率が高まるでしょう。調査官の質問に明確に答えられるよう準備する必要があります。
5. 税理士と顧問契約を結んでいない
顧問税理士を持たない個人事業主にも税務調査が入りやすくなります。個人事業主が書類を作成しているケースでは、申告漏れや所得隠しのおそれがあるため、調査されやすいです。
税理士が代理申告している場合、税務署が認めない経費を計上している可能性も低いと考えられます。申告書の信頼性が高いことに加え、調査しても不備を見つけにくいため調査に入られにくくなるでしょう。
個人事業主が税務調査を避けるためのポイント5つ
個人事業主が税務調査を避けるためのポイントは、以下のとおりです。
- 正確な確定申告を心がける
- 適切に経費計上する
- 正確な記帳を行う
- 経費に関する回答や証拠を準備する
- 税理士に業務を依頼する
1. 正確な確定申告を心がける
個人事業主が税務調査を避けるために、正確な確定申告を行うことはもっとも重要です。税務調査では、故意ではないミスや書類の不備でも修正申告が求められ、追徴課税・延滞税が科せられます。
確定申告は、期限までに書類を揃えましょう。正確な確定申告を続けることで、税務調査の対象となる可能性は低くなります。
2. 適切に経費計上する
税務調査を避けるためには、適切に経費計上することも重要です。個人事業主の経費計上に上限はありません。経費が多くなれば利益が少なくなり所得税額を減らせますが、税務署が経費であると認められる支出に限られます。
私的な支出か事業に関連する支出か曖昧な場合は、税務署に確認しましょう。税務調査で指摘を受けて多額の追徴課税を科せられるよりは安全な方法です。
3. 正確な記帳を行う
個人事業主が経費を正確に計上するため、正確に記帳を行うことは欠かせません。記帳は、日々の売上や支出を記録するものです。記帳は労力の必要な作業ですが、申告の信頼性を高めるために必要な業務といえます。
領収書やレシートには、支出の目的や取引先を記録しましょう。
4. 経費に関する回答や証拠を準備する
税務署からの質問を想定し、回答内容や証拠となる記録を準備しましょう。詳しい説明を記載することで、税務署が経費を認めやすくなります。
家事按分が必要な領収書は、どのような割合で按分しているのかがわかるようにメモを取りましょう。
5. 税理士に業務を依頼する
個人事業主が税務調査を受けないようにするため、税理士に業務を依頼することもできます。税理士と顧問契約を結ぶと、税務申告の代行や税務調査への立会い、税務署との交渉などを対応してくれます。
「間違えて経費を計上してしまった」「経費を不正計上している」場合、早めに税理士に業務を依頼しましょう。税務署から指摘を受ける前に修正申告することで、ペナルティが軽くなることもあります。
まとめ
個人事業主による経費の不正計上は、税務署に必ず見抜かれます。申告漏れや脱税とみなされることがないよう、正確な申告を心がけ、税理士に相談しながら経費計上するべきです。
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また、会計上財産状態や経営成績を把握しようとする場合も自ら数字を歪めてるわけですので正確な状態がわからないことになります。
大きな視点で見ると結局何もいいことはありませんので経費の不正計上などせずに正確な申告を心掛けるべきでしょう。
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