YouTubeショート動画とは?
YouTubeショート動画とは、ユーザーが60秒以下の動画を投稿することができるYouTubeの新しい機能です。TikTokが火付け役となったショート動画投稿の流行に後押しされ、YouTubeは2021年に導入しました。
投稿するためには、スマートフォンアプリまたはモバイルウェブブラウザを介してアクセスします。YouTubeショート動画の特徴は下記のとおりです。
- 60秒以内の短い動画からなるサービス
- 縦型での視聴がメイン
- スマートフォンでの投稿が前提
60秒以内の短い動画からなるサービス
YouTubeショート動画は最大60秒までの動画を投稿できるYouTubeの機能です。動画の長さは60秒の制限が設けられており、60秒を超える動画をアップロードすることはできません。
YouTubeアプリの専用タブから視聴でき、高評価や低評価ボタン、コメント機能も通常の動画と同様に使用できます。専用ツールは不要で、YouTubeの公式アプリだけで作成できるため誰でも手軽に取り組めます。
縦型での視聴がメイン
YouTubeショート動画はスマートフォンでの視聴を想定された機能で、モバイルデバイス向けに最適化された縦長動画が特徴です。スマートフォンで視聴した場合は画面いっぱいに動画が表示され、スクロールすることで次の動画へと切り替わります。
YouTubeショート動画では、動画のサムネイルを見ずに直接再生できます。動画アスペクト比は9:16で、TikTokと同じです。
スマートフォンでの投稿が前提
YouTubeショート動画は、スマートフォンでの視聴だけではなく投稿もスマートフォンを前提としています。従来のYouTube動画では撮影や編集作業に工数がかかっていました。
YouTubeショート動画では撮影、編集、投稿までのすべての工程をスマートフォン1つで完結できます。
YouTubeショート動画の作り方【8ステップ】
実際にYouTubeショート動画の作成方法を解説します。撮影・編集・投稿の基本的な流れを以下、8つのステップで説明します。
- アプリにログインする
- 作成アイコンをクリックする
- 録画時間を設定する
- 録画をする
- 加工する
- 動画タイトルを作成する
- 視聴の設定をする
- 動画を公開する
ステップ1. アプリにログインする
YouTubeショート動画は、オフィシャルのYouTubeアプリから作成します。アプリを開き、YouTubeにログインしている状態を確認してください。YouTubeのアプリがない方は、ダウンロードしてログインする必要があります。
ステップ2. 作成アイコンをクリックする
ホーム画面下のメニューから+をタップし「ショート動画を作成」を選択します。+の左隣のショート動画からもYouTubeショート動画の作成は可能です。初期設定では、カメラとマイクのアクセスをアクセス許可をしないと、YouTubeショート動画の作成ができないため注意してください。
ステップ3. 録画時間を設定する
YouTubeショート動画の作成画面を開いたら、右上に「15」の文字が表示されています。タップすると60秒に切り替わり、録画する時間の変更ができます。15秒以上の動画を撮影する場合には、60に変更しましょう。
YouTubeライブラリの音楽や他の動画の音声を使用する場合は、録画できる時間は15秒までに制限されます。
ステップ4. 録画をする
再生時間を設定したあとは、画面下の赤い録画ボタンを押して撮影します。撮影中は、一時停止を押して、速度、タイマー、レタッチ、フィルタなどの編集もできます。インカメラとアウトカメラの切り替え、録画速度の変更、タイマー録画、フラッシュの有無の選択が可能です。
ステップ5. 加工する
撮影を終了したらテキスト、タイミング、フィルタのメニューから編集や動画の加工ができます。BGMの追加や変更もできるため、動画のリズムやテンポにあわせた音楽を選ぶことをおすすめします。
加工が完了したら右下のチェックアイコンをタップして、次へ進んでください。
ステップ6. 動画タイトルを作成する
動画を撮影して、加工と編集を完了したらアップロードします。編集画面右上の次へボタンをタップするとタイトル入力の画面に移動するため、100文字以内の短いタイトルを入力してください。
動画の内容や自分のYouTubeチャンネルに関連したキーワードを織り込むことでSEO対策にもつながります。タイトルに#shortsを入力すると、おすすめに表示されやすくなるため欠かさないようにしましょう。
ステップ7. 視聴の設定をする
タイトルを付けた後に、公開設定や視聴者層を選択しましょう。公開設定は以下の3つから選択できます。
- 誰でも視聴可能な公開
- URLを知っている人だけが視聴できる限定公開
- 自分以外は視聴できない非公開
視聴者層は、動画の内容が子ども向けか、子ども向けではないかを選択します。他には撮影した場所の入力なども設定可能です。
ステップ8. 動画を公開する
タイトルを入力し、視聴に関する設定をしたら「ショート動画をアップロード」をタップして投稿が完了します。
作成が簡単な編集アプリ|おすすめ4選
YouTubeのオフィシャルアプリを使用することで撮影から投稿までを完了できます。さらに凝った編集や目を引くエフェクトを動画に取り入れたいときには、動画編集アプリの使用がおすすめです。現在は、シンプルで直感的に使いやすい動画編集アプリがリリースされています。
初心者でもYouTubeショート動画の編集が簡単にできるアプリを以下に4つ紹介します。
- iMovie
- PowerDirector
- VILLO
- TikTokスマホアプリ
iMovie
参照元:iMovie
- iOSおよびiPadOS専用の無料動画編集アプリ
- 多彩な編集機能と共有オプションを搭載
- 簡単に編集やカットが可能
AppleのiMovieは、iOSおよびiPadOSユーザー専用の無料動画編集アプリです。さまざまな編集機能と共有オプションを備えており、多くのユーザーに支持されています。元のファイルを変更せずに、グラフィック、音楽、動画を追加しての編集やカットが簡単にできます。
動画を編集したら直接FacebookやYouTubeにアップロードすることも可能です。ただし、高度な編集機能はありません。
企業情報
住所:国外 One Apple Park Way, Cupertino, California, United States
PowerDirector
参照元:PowerDirector
- 動画編集に特化した多機能ソフト
- 国内シェアが高い人気製品
- 直感的なドラッグ&ドロップ操作で初心者
多機能で有名な動画編集ソフトのPowerDirectorのモバイルアプリです。PC版はWindowsとMacに対応して国内シェアも高い人気の製品で、アプリも iOSとAndroidに対応しています。
スマートフォンに特化した使いやすいインターフェイスと、ドラッグ&ドロップで直感的に操作ができるため初心者にもおすすめです。本格的な4K高解像度ビデオの作成も可能です。
VILLO
参照元:VILLO
- Instagramユーザーに人気
- 有料プランで多様な機能を追加可能
- 初心者向けのテンプレートも利用可能
VLLOは、Instagramのユーザーに人気の動画編集アプリです。無料で利用できて、書き出すときにはウォーターマークがつかないことも人気の高さの秘訣です。有料で機能を追加するとさらに多様な編集が可能で、iOSとAndroidの両方に対応しています。
スマートフォンでもパソコンにひけをとらない動画制作が可能です。テンプレートを利用することで初心者でも手軽におしゃれな動画を作れます。
TikTokスマホアプリ
参照元:TikTokスマホアプリ
- 簡単に縦動画を作成可能
- 多彩なエフェクトやトランジションを搭載
- 魅力的な動画制作をサポート
TikTokで投稿されているような縦動画を作成したい場合、TikTokの公式アプリを使うと簡単です。iOSとAndroidに対応しており、YouTubeのアプリにはないエフェクトやトランジションも多くあります。
TikTokには使用できる音源も豊富です。しかし、TikTokアプリで作成した動画をYouTubeにそのまま投稿する場合は注意が必要です。
YouTubeのコミュニティガイドラインに抵触する可能性があるため、TikTok独自の音源を使用する場合はガイドラインに抵触していないか、事前にチェックをしましょう。
YouTubeショート動画の3つのメリット
YouTubeショート動画には、従来のYouTube動画とは違った特徴や独自のメリットがあります。YouTubeショート動画の3つのメリットは以下のとおりです。
- 露出がしやすい
- ユーザーの視聴ハードルが低い
- 動画制作にかかる時間や手間が少ない
1. 露出がしやすい
引用:statista.com|2023 年 1 月時点で世界中で最も人気のあるソーシャル ネットワークを月間アクティブユーザー数でランキング
2023年1月時点のSNS月間アクティブユーザー数ランキング内で、YouTubeの月間アクティブユーザーは世界で25億1400万人です。世界人口がおよそ80億人と考えると、約3割の人が毎月YouTubeを利用しています。
YouTubeショート動画の月刊アクティブユーザーは15億人以上で、1日の再生回数は300億回を超えています。YouTubeショート動画はTikTokのアクティブユーザー数をすでに超え、多くのユーザーの目に止まる可能性が高いといえます。
2. ユーザーの視聴ハードルが低い
TikTokは特に10代の女性利用率が高く、20代以上の利用も増加傾向です。Instagramリールは20代から40代がボリュームゾーンで、若年層ほどスマートフォンでの短尺動画や縦型動画の視聴に慣れています。
10代、20代にとってはスマートフォンで隙間時間に視聴できるTikTokやInstagramリールの方が受け入れられています。同じく縦型動画であるYouTubeショート動画も、特に若い世代にとっての視聴ハードルが低いといえます。
3. 動画制作にかかる時間や手間が少ない
YouTubeショート動画は最大60秒であるため編集がほとんどいらず手軽に投稿できます。従来のYouTubeの動画では広告や再生時間を増やすために5分~10分以上の長い動画を作成する必要がありました。
長い動画はプロ用の編集ソフトや長時間の撮影データが必要でしたが、YouTubeショート動画は撮影や編集時間を短縮できるメリットがあります。撮影から投稿までをYouTubeの公式アプリでできるため、初心者でも気軽に動画作成に挑戦できます。
既存の動画をYouTubeショート動画に投稿する方法
撮影から動画編集、投稿までを一貫してできるYouTubeショート動画ですが、画像フォルダに保存されている既存の動画も投稿可能です。スマートフォンはもちろん、PCからも投稿はできます。
- スマートフォンから投稿する方法
- PCから投稿する方法
1. スマートフォンから投稿する方法
YouTubeアプリを開き、ホーム画面の下にある+をタップして、動画をアップロードを選択します。左下の追加ボタンをタップし、動画の長さを指定して右下の完了をタップしてください。
動画を編集しない場合はそのまま次へを押して、タイトルや公開設定を設定し、1番下のショート動画をアップロードをタップして完了です。
2. PCから投稿する方法
PCからYouTubeにショート動画を投稿する場合は、YouTubeにログインしてホーム画面を開きます。サイドにあるYouTubeの他のサービスから、YouTube Studioを選択して開いてください。
チャンネルのダッシュボードが開くため、右上のビデオマークから動画をアップロードをクリックすると画面が切り替わります。ファイルを選択、ドラッグ&ドロップの表示が出るため、編集した動画をアップロードしてタイトルや概要欄に入力して公開ができます。
YouTubeショート動画を作る3つのコツ
最長で60秒のYouTubeショート動画は作成の工数が少ない利点はありますが、多くのユーザーに視聴してもらうためには工夫や戦略が必要です。YouTubeショート動画を作る際に心がけておきたい3つのコツは以下のとおりです。
- 序盤でユーザーの心を掴む
- 動画のテンポやリズムを良くして離脱を防ぐ
- 伝えたいことは明確にする
コツ1. 序盤でユーザーの心を掴む
1つ目のコツは、動画の序盤でユーザーの心を掴むことです。YouTubeショート動画を視聴するユーザーは、興味のない動画はすぐにスクロールします。最初の数秒でユーザーの心を引き付けられなければ、最後まで視聴してもらうことは困難です。
自己紹介や期待をかき立てるフレーズなど、序盤でユーザーの心を掴む工夫をしましょう。
コツ2. 動画のテンポやリズムを良くして離脱を防ぐ
2つ目のコツは、冗長に感じる言い回しや余計な部分はカットすることです。YouTubeショート動画のテンポやリズムが悪いとユーザーはすぐに他の動画へ移動します。動画の前半と後半で緩急をつけ、何度も見たくなる構成を考えましょう。
再生数の多いYouTubeショート動画を参考にすることも有効です。
コツ3. 伝えたいことは明確にする
短い時間でもしっかりとメッセージを伝えるためには、伝えたいことを明確にしておくことが必要です。YouTubeショート動画は60秒までの制約があるため、詳しく説明することができません。伝えるべき内容はあらかじめ決めておきましょう。
まとめ
YouTubeショート動画は、短い時間でも効果的なコンテンツを作り出すための優れたツールで、プロモーションやブランド戦略に効果的です。
「比較ビズ」では、必要事項を入力すると2分程度で、目的や用途に合わせた動画編集・映像制作会社をスピーディーに探せます。ぜひ利用してみてください。
よくある質問とその回答
監修者のコメント
代表取締役CEO 織畠 宗典
大学時代よりWebライティングを開始。自社メディアを2年で月間PV300万PVまで到達させ売却・これまで高額売却の成功したメディアの数は35サイトを超えコンサルティングで関わったサイト数は1000サイト上、その中で86%のサイトが1年で飛躍的な成長を遂げた。またSEO分野における国内TOP10ノミネート実績がある。SEO分野では講師も務めた経験があり、これまで100名を超えるSEOプロフェッショナルへ講義を行なっている。現在は数多くの企業へWebマーケティング全般のコンサルティングを行っており、株式会社Reinolz代表取締役としてクライアントからの要望に応える。
近年タイムパフォーマンスが求められる時代において、ショート動画はユーザーが空いている短時間で頭を使わず見ることができ、視聴ハードルが低いので需要が増え続けています。
InstagramやTikTokと比べても幅広い層から利用されているため、広い年齢層にアプローチしたい場合は、YouTubeショート動画が適していると言えます。企業の導入も増加傾向にあり、ショート動画の需要はますます成長が見込まれます。
大切なことは本記事のポイントを参考に、視聴数やデータを分析しながら改善していくいわゆる「トライ&エラー」のサイクルを早めて、伸びる動画、傾向を見つけていきましょう。