ペットショップの利益率はどれくらい?個人開業が難しい理由4つを解説
- ペットショップの利益率はどれくらい?
- ペットショップの利益率を上げるには?
- ペットショップを個人が開業するのは厳しいの?
ペットショップの利益率は生体が50〜80%、ドックフードが25〜40%です。生体の方が利益率は高いですが、加齢とともに利益価値は下がるため注意が必要です。
この記事では、ペットショップの経営に関心がある方に向けて、ペットショップにおける利益率の現状やペットショップの利益率を上げる方法を解説します。
最後まで読むと、ペットショップの利益率を把握でき、経営を検討する材料になるでしょう。「ペットショップの利益率を上げる方法が知りたい」方はぜひ参考にしてください。
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ペットショップの利益率は推定35%〜45%
ペットショップの利益率はかなり高く、推定35%〜45%です。現在はさまざまなペットショップが増え続けていますが、いずれも人びとから支持されている傾向にあります。ペット用品を探したり、ペットフードを購入したりなどの目的で、定期的に利用する人が多いのも理由の1つです。
ペットショップはペットだけではなく、育成に必要な商品が販売されています。ペット向けの商品を求めて利用する人は非常に多いため、利益率に大きく関わっていると考えられるでしょう。
生体の利益率は50〜80%
ペットショップの収益は、メインが生体の売上です。生体の利益率は50〜80%であり、ショップによっては販売に応じてインセンティブが発生します。インセンティブはショップによって異なりますが、1頭に対して2,000円が目安です。
ペットショップの仕入れは、基本的に同じところから行われているため、得られる収益も固定です。ダックスフントは2万円〜5万円、プードルは4万円〜8万円など、犬種によって差があります。生体はできるかぎり早く販売して、利益率のダウンを回避するのが重要です。
ドッグフードの利益率は25~40%
ドッグフードの利益率は、25〜40%です。ペットフードを取り扱っている企業は、収益性が優れていることで定評があります。ペットの健康を気遣う飼い主に支持されているため、継続的に利益を生み出していると考えられるでしょう。
ペットフードの種類はさまざまですが、オーガニックにこだわった商品は、飼い主から積極的に購入される傾向があります。安全品質のペットフードの場合、毎日安心して食べさせられるイメージが強く、リピーター多いです。
ペットショップにおける利益率の現状
ペットショップにおける利益率の現状について、以下の2つが挙げられます。
- 大手小売業者と比較すると小規模店は利益率が低い
- 物販のみのネットショップは利益率が低い
以下で詳しく説明します。
大手小売業者と比較すると小規模店は利益率が低い
小規模店は、大手小売業者と比較すると、利益率が低い傾向にあります。大手のペットショップが営業しているエリアの場合は、多くのユーザーが流れていく可能性が高く、思うような利益につながらないケースがほとんどです。
個人開業を目指す場合は、ランニングコストがかかることも理解しておかなくてはなりません。開業には物件取得をはじめ、さまざまな費用が発生するため、運営状況によっては資金が足りなくなる可能性もあります。
ネットショップでも物販だけでは利益率が低い
生体販売は、ペットショップ経営で得られる収益のメインといえるでしょう。物販も重要なものですが、大手ではないかぎりは十分な利益を得ることはできません。小規模なペット専門のネットショップは、経営が続かなくなるケースがあります。
ペットの育成にはさまざまなコストがかかるため、ユーザーはいかに安く商品を購入できるかを重視しています。価格に優位性が無いかぎりは、個人のペットショップに固定客がつくことはほぼないと考えてよいでしょう。
ペットショップの利益率を上げる方法2つ
小規模店は大手ペットショップと比較すると、利益を得るためのハードルが高いと解説しました。以下では、小規模店でもペットショップの利益率を上げる方法を、2つ紹介します。
- 来店することで受けられるサービスを提供する
- 動物病院を併設する
いずれも利益率アップに効果が期待できる方法です。固定客がつきやすくなるメリットもあるため、必要に応じて対策を取り入れるとよいでしょう。
1. 来店することで受けられるサービスを提供する
ペットショップに来店した人たちへ向けたサービスがあれば、多くの飼い主から利用されます。ペットサービスの定番であるトリミングやペットエステなどは、愛犬のビジュアルにこだわっている飼い主から人気です。
来店によって受けられるサービスがあると、多店舗との差別化も可能となり、固定客がつきやすくなります。店内にあるペットフードやグッズなどを購入してもらえる可能性も高く、利益率アップを実現できるでしょう。
2. 動物病院を併設する
動物病院を併設すると、利益率の向上が見込めます。ペットショップの競争相手は、動物病院が含まれることをご存じでしょうか。獣医による診断は信頼性が高く、ペットの健康維持に貢献してくれるため、飼い主からの需要があります。
ペットショップに動物病院が併設されれば、診断結果にあわせてグッズを購入したり、ペットフードを見直したりできます。診察後にペットショップ内で買い物をしてもらえる可能性が高まり、利益率向上を実現できるでしょう。
ペットショップの個人経営が難しい理由4つ
利益率をアップする対策法があるものの、実際は個人経営のハードルは高いのが現状です。理由は大きく分けて4つあります。
- 初期投資が高額
- 大手小売店との競争
- 生体の年齢に応じた対応
- アフターケアの不足
個人経営の難しさを理解しておかないと、ビジネスが失敗するおそれがあります。以下で解説する理由を参考にしながら、なぜ難しいと言われているのかを理解しておきましょう。
1. 初期投資が高額
ペットショップを開業するには、さまざまな費用がかかります。物件を取得して内装工事を行うのはもちろん、販売する生体を確保しつつ、販売スタッフを雇うことも重要です。ペットショップの開業には、1,000万円以上かかるシミュレーション結果もあります。
テナント代も20坪に対して20万円が相場であり、スペースが広くなれば費用も高くなります。多くの顧客を獲得するためには、立地も大切なポイントです。繁華街のテナントは、ある程度の集客が見込めますが、初期投資額が高くなります。
2. 大手小売店との競争
大手小売店には多くのユーザーが固定客としてついており、不利になる場面が多いです。個人のペットショップでは太刀打ちできず、経営が続けられなくなるケースは少なくありません。大手は価格帯や品ぞろえなどの満足度が高く、個人店にとっては強敵といえるでしょう。
大手小売店から顧客を奪うことに必死で、結果的に経営に失敗する場合もあります。差別化を図るはずが思うような結果を得られず、顧客が離れていくことも考えられるでしょう。
3. 生体の年齢に応じた対応
生体は日々成長するため、年齢に応じた対応が求められます。一般的に生体は、幼いうちはユーザーから購入されることが多いですが、年齢が上がると売れ行きが悪くなるものです。生体が売れないまま成長してしまった場合は、販売価格を下げなくてはなりません。
必要に応じてディスカウント販売や、業者へ引き取ってもらう決断をする必要があるため、柔軟な対応が求められます。最悪の場合は、生体が殺処分されることも考えられるでしょう。
4. アフターケアの不足
一般的なペットショップでは、生体販売後のアフターケアがあります。育成方法のアドバイスや、簡単なシャンプーなど、アフターケアの内容はさまざまです。
個人経営のペットショップでは、アフターケアに集中できる環境を確保するのが難しく、十分に飼い主をサポートできないおそれがあります。
ペットをはじめて飼う人にとって、アフターケアの有無はとても重要な判断材料になるでしょう。結果的に大手のアフターケアが受けられるペットショップが選ばれてしまい、経営が困難になります。
まとめ
ペット業界は比較的利益率が高い特徴がありますが、個人開業のハードルが高いのが現状でしょう。現在は大手ペットショップが、幅広いエリアで展開されているため、個人店が競争相手になるのはハードルが高いものです。
個人開業を目指す場合は、本記事で紹介したマイナスポイントを理解したうえで、できるかぎり解消しながら取り組むことを心がけましょう。
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2009年:(株)リクルートに新卒で入社。営業部署・企画部署にて責任者を務める。(在籍中は、MVPやマネジメント賞など、多数受賞。)
2013年:(株)データX(旧:フロムスクラッチ)の創業期に転職。営業や新卒・中途採用の責任者を務める。
2014年:アソビュー(株)に転職。その後、営業責任者、新規事業責任者、事業企画を歴任。
2015年:(株)Pro-D-useを創業。取締役副社長(現任)に就任。新規事業の立上げ〜収益化、成果を上げる営業の仕組み作り、採用〜組織の構築、Webマーケティングを主軸とした売れる仕組み作り、業務システムの導入・運用、融資を中心とした資金調達〜財務のコンサルティングを得意としている。
また、個人でも中小企業の融資を支援するサービス「中小企業の融資代行プロ.com」を運営するなど、一貫して中小企業を支援することを生業にしている。
差別化と顧客との繋がりを強めるなど、「ただ販売する」以外のサービスにも注力し、サービスの質と効率性を高めることが成功の鍵となります。
例えば、トリミングやペットエステ、動物病院の併設など、来店することで受けられる付加価値を提供することが、利益率を上げ、顧客ロイヤリティを高める一助となります。
もしペットショップ経営を志すのであれば、動物への愛情だけでなく、ビジネスとしての厳しい側面を理解し、適切なビジネスプランと資金計画を立てる必要があるでしょう。
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