美容室の集客に欠かせない動画活用方法8選｜メリットや動画作成のコツを紹介

美容室のマーケティングや広告に動画は最適

美容室の広告といえば一昔前まではチラシが主流でしたが、現代では動画を用いたマーケティング戦略が増えています。

ヘアスタイル紹介やサロン紹介、カット講習など、美容師が提供できる動画の内容はさまざまです。美容室関連の情報発信はコンテンツの幅が広いため、視聴者を飽きさせない動画作りがしやすいジャンルだといえるでしょう。

美容室や美容師の情報を発信する方法として、動画が最適である理由を2つ紹介します。

動画ユーザーが増加している

株式会社ヴァリューズの調査によると、動画コンテンツの代表ともいえるYouTubeの利用割合は9割にまで及んでいます。

スマホの普及に伴い、YouTubeをはじめとした動画コンテンツは私達の日常において必要不可欠になっているといえるでしょう。多くの人において生活の一部となっている動画は、もはや娯楽だけではなく情報収集の手段としても活用されています。

たとえば、ユーザーがサロンの情報を得たい場合、最近ではWeb検索ではなくYouTubeやInstagramで情報収集されることも多いです。現代において、美容室の顧客獲得には動画の活用が重要になります。

出典：YouTube利用動向調査

YouTubeやTikTokで美容室動画の需要が高まっている

近年、YouTubeやTikTokなどでは、美容師が投稿している動画の再生数が伸びています。理由はさまざまですが、今までは美容室に訪れた際の会話でしか知り得なかった情報を、簡単に動画で取得できるようになったことが大きいです。

美容室は日常的に利用する場合が多く、髪の悩みやヘアケアなどに対する関心が高い人が多い傾向にあります。美容師からの有益な情報を手軽に入手できる動画は、視聴者からの需要も高いです。

美容室が動画を活用する具体的なメリット

美容室が動画を活用するメリットは次の5つです。

下記で詳しく解説します。

多くの情報量を簡潔に伝えられる

動画は、テキストよりも同じ時間で伝えられる情報量が多いことがメリットとして挙げられます。映像を用いて情報を発信することで、みる人の記憶にも残りやすいことが特徴です。

情報収集に時間をかけたくない現代人にとって、短時間で多くの情報量を提供できる動画の活用は必須といえるでしょう。

特に美容室の場合、写真やテキストだけでは店内の雰囲気や美容師の人柄などをすべて伝えることは難しいです。ユーザーのなかには、初めて訪れる美容室に緊張感や不安を抱えている人もいます。

美容室の情報を動画で発信することで店の雰囲気を伝えられ、初来店特有の緊張感を和らげる効果も期待できるでしょう。

多くの人に視聴してもらえて拡散力がある

美容師が多く利用しているYouTubeやInstagramには拡散力があるため、多くの人に試聴してもらえることが期待ができます。

1度動画を作成してしまえば多くの人に見てもらえる機会ができ、バズった場合は数百万回ほどの再生数を稼げる可能性もあります。

現代はSNSでの拡散力が高いため、クオリティの高い動画を作成できれば多くの人に視聴してもらえる可能性が高いでしょう。

技術や人柄をアピールしやすい

美容室が動画を活用するメリット3つ目は、技術や人柄をアピールしやすいことです。動画コンテンツは店の雰囲気やスタッフの人柄、技術などをわかりやすく伝えられます。

最近では店紹介のみならず、美容師が個人チャンネルを運営していることも多いです。お客さまとの接し方や、ヘアカット技術などを発信することで「この人だから頼みたい」と思ってもらえます。

動画であればトーク力もアピールしやすく、ファンを獲得することで集客につながりやすいです。再生数が伸びることで「人気美容師」という立場を確立しやすく、指名してもらえるチャンスも増えるでしょう。

信頼感を獲得しやすい

動画活用には、専門知識や視聴者に寄り添ったアドバイスなどを提供することで信頼感を獲得できるメリットがあります。チラシの場合、お悩み解決やよくある質問にていねいに答えたとしても、美容室の実態が把握しづらく不信感を完全に払拭することは難しいです。

動画の場合、美容室の雰囲気や美容師の顔を公開できます。情報発信者が何者なのかを開示して視聴者やお客さまの悩みに真摯に答えることで、信頼感の獲得が可能です。

動画をとおして「この人なら私の悩みを解決してくれそう」と思わせることができれば、顧客獲得にもつながるでしょう。

動画で求人募集ができる

美容室が動画を活用するメリットには、求人募集できることも挙げられます。動画は働いている現場の雰囲気を伝えやすいため、美容室の雰囲気にマッチした美容師が応募してくれる可能性が高いです。

動画による求人募集は、応募者と募集者の双方にとってメリットのある方法だといえるでしょう。他にも、動画を人材教育ツールとして使用することも可能であり、先輩がつきっきりで教育する手間を削減できます。

美容室が動画を制作する際に気をつけたいデメリット

美容室が動画を制作する際に気をつけたいデメリットは次の3つです。

下記で詳しく解説します。

時間とコストがかかる

美容室が動画作成するデメリットとして、時間とコストがかかることが挙げられます。美容師の多くは、本職ではない動画制作に慣れていないことが多いでしょう。

初めのうちは慣れない状態で動画を作成しなければならないため、労力ばかりかかってしまいます。クオリティを重視しなければスマホで撮影した動画を適当にカットして掲載することも可能ですが、多くの人の目にとまる動画にはならないでしょう。

慣れるまでは試行錯誤しながら、諦めずに動画を作成し続けることが大切です。

かならずバズるとは限らない

美容室が動画を作成するデメリットの2つ目は、かならず動画がバズるとは限らないことです。コストと時間をかけて作成した動画だからといって、多くの人にみてもらえる保証はありません。

特に最初のうちは動画の再生数が伸び悩むことが多いです。お客さまに動画を拡散してもらうよう促したり、チャンネル登録してくれた人に向けてクーポンを配布したりするなどの工夫も必要となるでしょう。

マーケティング効果が出るまでに時間がかかる

美容室が動画を作成する際のデメリットとして、マーケティング効果が出るまでに時間がかかることが挙げられます。

YouTubeのチャンネル登録者数やSNSでのフォロワーを増やすには、期間を要すことが多いのが特徴です。多くの人にみてもらえるまで時間がかかる可能性が高いです。

動画ごとに視聴者の反応をみて、トライアンドエラーを繰り返すことがいい動画作成の近道となります。視聴者に刺さる動画コンテンツの方向性を確立できるよう、ある程度の努力も必要です。

クオリティの高い美容室の動画を制作するコツ

クオリティの高い美容室の動画を制作するコツは、次の5つです。

下記で詳しく解説します。

動画コンテンツにあわせたモデルを用意する

動画作成における1つ目のコツは、動画コンテンツにあわせたモデルを用意することです。毎回同じモデルを用いて撮影するよりも、動画内容に沿って毎回違うモデルを選定することをおすすめします。

毎回モデルを用意するほど人材がいない場合が多いでしょう。美容師がアップしている人気の動画では、お客さまを実際にカットしている動画が多いです。

毎回違うモデルが登場することで視聴者を飽きさせず、1人ひとりに似合う髪型を提供できることのアピールにもなります。

三脚を使用する

動画作成における2つ目のコツは、撮影時に三脚を使用することです。撮影のために新しくカメラを用意する必要はなく、普段使用しているスマホで十分です。

最近のスマホのカメラの性能は十分高く、集客や求人のための動画作成に必要なクオリティは満たしています。しかし、スマホの場合でも撮影用の三脚は用意しておいた方がいいです。

画面が少し斜めっていたり、手ブレしていると、いかにも素人が撮った動画感があり視聴者受けがよくありません。

現代の視聴者は動画のクオリティに敏感であるため、動画の離脱を防ぐためにも最低限の機材は用意しましょう。三脚の種類は、スマホ用の安いもので問題ありません。

スマホ撮影の場合は専用レンズを用意する

動画作成における3つ目のコツは、スマホ撮影専用レンズを用意することです。レンズがなくても動画撮影は可能ですが、クオリティにこだわる場合はスマホに取り付けられる後付用のレンズを購入しましょう。

安いレンズでも、広角や望遠など屋外の撮影に必要な効果が得られます。カメラ用の本格的なレンズほど高価ではないため、気軽に試してみてください。

自然な明るさを確保する

動画作成における4つ目のコツは、自然な明るさを確保することです。暗い画面で撮影すると美容室が暗い雰囲気となり、与える印象が良くありません。

できるだけ太陽の自然光を取り入れることがベストですが、窓がない場合や光を取り入れることが難しい場合もあるでしょう。映像が暗くなってしまう際は、撮影用のLEDライトや照明などを用意するのが無難です。

編集をおこない間延びした印象を与えないよう意識する

動画作成における5つ目のコツは、編集をおこない間延びした印象を与えないよう意識することも重要です。撮影した動画をそのままあげてしまうとクオリティが低い動画と判断されて視聴されないでしょう。

ワンテイクで撮りっぱなしにした動画であれば無駄な部分をカットし、細切れで撮影した場合はうまくつなぎ合わせる必要があります。動画はテンポが重要であるため、編集した動画を見直して無駄な部分がないかを確認しましょう。

撮影時に専用アプリを使えば、編集を簡単におこなえます。スマホの固定カメラでだらだらと取り続けるよりもクオリティの高い動画が作成できるでしょう。

美容室・美容師における動画活用事例8選

美容室や美容師が動画を活用する際に参考にしたい事例を8選紹介します。動画を活用したマーケティング戦略にはさまざまな手法があるため、ぜひ参考にしてみてください。

下記で詳しく解説します。

美容室やスタッフの雰囲気を伝えられる「美容室の紹介・PR動画」

美容室の宣伝に効果的であるのが美容室の紹介動画です。美容室を探しているユーザーにとって、店の雰囲気やスタッフの顔・人柄を動画でみれることは嬉しいポイントです。魅力的な動画が作成できれば「行ってみよう」という気持ちになりやすいです。

以下の例は「新潟市駅南美容室ailes」の紹介動画です。

全体的におしゃれな雰囲気にまとまっており、サロンの魅力を引き立てています。スタッフ1人ひとりに仕事に対する思いを語ってもらうことで「ここなら安心できそう」「予約してみよう」と思わせる工夫が施されています。

オーダー時に活用できる「ヘアスタイル紹介動画」

美容師が発信している情報には、視聴者がオーダー時に活用できる「ヘアスタイル紹介動画」もあります。美容室で失敗しないための第1関門が「オーダー方法」であり、どのようにオーダーするべきなのかわからない人も多いです。

以下の「奥谷なりひろオンライン美容院」が投稿している動画では「失敗しないオーダーの仕方」と題し、それぞれの人に似合うオーダー方法を紹介しています。

似合う髪型を特徴ごとに紹介しているため、視聴者が実践できる内容が学べます。すぐに視聴者が活用できる内容であるため、需要が高いコンテンツといえるでしょう。

おすすめシャンプーやヘアワックスなどの「商品紹介動画」

美容師目線で視聴者におすすめの商品知識を解説する「商品紹介動画」もあります。以下は「AYAMAR美ヘアチャンネル」による市販シャンプーの格付け動画です。

美容師があえて市販のシャンプーを紹介することで、信頼度が上がります。

視聴者がなかなか日常では試せない「たくさんのシャンプーの比較」をしてくれることで、視聴者からの支持も獲得できるでしょう。

美容室の顧客でない人の目にもとまりやすいため、結果的に集客効果が期待できる動画といえます。

視聴者がまねできる「ヘアアレンジ・ヘアセット紹介動画」

視聴者が手軽にまねしやすいようなヘアアレンジを紹介する「ヘアアレンジ・ヘアセット紹介動画」も人気コンテンツです。

以下は「ヘアアレンジmizuno toshirou」チャンネルで公開されている動画です。不器用な人向けというタイトルで、視聴者に寄り添ったレベルのヘアスタイルを紹介しています。

アレンジの難易度を下げることで「これならできそう」と思ってもらうことが可能です。途中で諦めて視聴を離脱することがないよう工夫されています。

さらさらな髪の毛のモデルを使用するのではなく、あえてパサパサな髪の毛のマネキンを使用することで、さらに親近感がわく内容です。

最後まで視聴したくなる「ビフォーアフター動画」

動画の途中で視聴を離脱することを防げる「ビフォーアフター動画」も人気を集めています。

以下は「ショート・ボブ専門美容師 ミッチー 大野道寛」チャンネルの動画です。40cm以上の髪をカットし、ヘアドネーションにチャレンジする内容です。髪をバッサリカットする動画は「どのような雰囲気になるんだろう」と視聴者の興味を惹きつけられます。

ヘアドネーションに適切な長さや髪質などの説明から、通常のカットやヘアケアの説明なども入っています。専門知識を得られるとともにお客さまとの接し方も垣間見えて「この人にお願いしたい」と思う内容です。

視聴者の信頼を獲得できる「不安やお悩みの解決動画」

お客さまの悩みを解決して施術する過程を最後までみせることで、同じ悩みを抱えている視聴者の不安も解決できる「お悩み解決動画」です。

以下は「美容師 長門政和 Nagato Masakazu」チャンネルの動画です。髪質の悩みを改善し、綺麗な髪へと進化していく過程を視聴できます。

専門知識を活かした情報を発信することで、同じような悩みを抱えている人の不安を払拭します。「同じ施術をしてもらいたい」と思わせるような動画コンテンツです。

美容師向けの「ヘアカット・ヘアセット講習動画」

ヘアカット方法を伝授する美容師向けの動画も多く投稿されています。以下は「小鳥居直樹のAFLOATスクール」チャンネルの動画です。

「いつも勉強になっています」「とてもわかりやすい」などのコメントがあり、美容師の技術を学びたい視聴者から支持されています。

あえて技術を惜しみなく披露することで、多くの美容師から信頼を獲得できる手法といえるでしょう。

美容室ではなく利用者が投稿した以下の動画も反響を呼んでいます。「ゆりあときもの」チャンネルで紹介された「エメラルド美容室」の動画です。

こちらも美容師の技術を惜しみなく公開している動画です。技術力の高さがバズリ、約80万回の再生数を獲得しています。

エンタメに全振りした「おもしろコンテンツ動画」

視聴者のためになる動画ではなく、あえてエンタメに全振りした「おもしろコンテンツ」もバズっている動画の1つです。

以下は@inagaki_kazukiさんのInstagramの投稿です。ついつい見たくなってしまうユーモアさが特徴です。

あえてショート動画にすることで手軽に視聴でき、時代に即した動画コンテンツといるでしょう。視聴者のために有益な情報を発信したり、美容室の宣伝をしたりする内容ではありませんが、結果的に大きくバズり、集客効果にもつながっています。

美容室の動画作成における初心者におすすめな動画編集アプリ4選

参照元：Inshot

• 基本的な編集機能をすべて搭載
• 感覚的な操作で動画編集初心者に最適
• 最低限の編集が迅速に行える便利なツール

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参照元：KineMaster

• 複雑な編集にも対応可能
• 豊富なテンプレートで簡単におしゃれな動画制作
• 音声やエフェクトのバランス調整が可能

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参照元：iMovie

• 無料で利用できる
• 操作が簡単で直感的
• Apple製品との互換性が高い

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参照元：PowerDirector

• AI機能で人物切り抜きやスタンプ作成が簡単
• 時間短縮でスムーズな編集が実現
• 豊富なフリー素材で個性的な動画制作をサポート

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まとめ

動画は美容室や美容師が集客するために活用するべきコンテンツであり、近年は需要が高まっています。本記事では、美容室が動画を作成するべき理由や動画活用のメリット・デメリット、動画作成のコツ、動画活用事例などを紹介しました。

クオリティの高い動画を作るには、制作会社に依頼する方法があります。動画制作でお困りの場合は『比較ビズ』に相談してみてはいかがでしょうか？

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監修者のコメント

SUGI WORK

代表 杉山茂幸

山形県出身。埼玉県越谷市と山形県上山市の2拠点で活動中のフリーランス。開業5年目でSUGI WORK代表。国内・海外法人から行政案件まで経験。WEB制作をはじめ、デザイナー・エンジニア・出張撮影・ドローン空撮・取材・自社メディア運営など幅広い分野で活動中。中小企業の課題解決が得意。

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美容室がマーケティングや求人を目的とした動画を作って公開するのはとても高い効果が期待できます。求人においては働いているお店の温度感、チームワーク、人柄などを魅力的に演出することができ、実際に自分がお店で働いているイメージが湧いてくるものになれば大成功でしょう。

マーケティングにおいても、お店の強みやイベント告知、イメチェンなどのビフォーアフター企画をシリーズ化して取り組むのも面白いかもしれません。YouTubeにアップするのはもちろん、Instagramのストーリー投稿、Googleマイビジネスなどに向けて動画を公開できるとより効果的かなと思います。

また、頑張って作った1本の動画も重要ですが、10本、20本の短い動画を断片的にアップしていく方法も効果的ではないかと思います。

執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。