複合機のリース料の相場|リース契約の注意点と複合機の選び方
オフィスにはいくつものOA機器が必要です。その中でも重要度が高く、使われる頻度が非常に高いものが複合機(コピー機)です。資料のコピーやパソコンで作った文書の印刷、FAXの送受信などをすることができて、少なくてもペーパーベースの書類作成には欠かせない機器となっています。複合機を導入するに当たっては、多くの企業はリースをしています。そのリースにかかる料金の仕組みと相場を知り導入の検討材料にできます。
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複合機(コピー機)のリース料の相場
複合機のリース料は、主に利用する機器のスペックによって変わってきます。複合機のスペックにおいて重要なのは、印刷スピードで1分当たり何枚を印刷できるかという点です。
当然、印刷スピードが速いほど高スペックということになり、リース料も上がってきます。印刷スピードの速い複合機を使うということは、それだけたくさんの印刷物があるということでもあり、1月当たりの印刷枚数も自然と多くなります。こうしたポイントによって、リース料の相場が変わってきます。
具体的には、スペックごとのリース料相場は次のような目安で考えると良いでしょう。
- 印刷スピード:20枚/分 月間印刷枚数目安:1,000枚から3,000枚 リース料の相場:11,000円から/月
- 印刷スピード:30枚/分 月間印刷枚数目安:3,000枚から6,000枚 リース料の相場:17,000円から/月
- 印刷スピード:40枚/分 月間印刷枚数目安:6,000枚から10,000枚 リース料の相場:20,000円から/月
- 印刷スピード:50枚/分 月間印刷枚数目安:10,000枚から30,000枚 リース料の相場:22,000円から/月
たとえば、カウンター料金の設定によっては、印刷枚数の違いで月額が異なります。
また、複合機自体のメーカーやリース会社が設定しているプランの差もあります。カラーコピーが多いかモノクロが多いかという要素によっても実料金は変わってきますので、まずは社内で導入して使用傾向をつかんだ上で実際のランニングコストを見ることが大事です。
特に注意したい点はカウンター料金です。これは印刷1枚当たりの料金で、複合機に搭載されているカウンターが実際の印刷枚数を計測して、それに基づいて加算されていきます。原則としてはたくさん印刷するほど、一枚当たりの額が下がることになります。コスパという面で見ると、印刷枚数が多いオフィスほどお得です。
具体的には以下のような相場でカウンター料金が請求されます。
- 印刷スピード:20枚/分 カラー印刷:18円 モノクロ印刷:2円
- 印刷スピード:30枚/分 カラー印刷:16円 モノクロ印刷:1.5円
- 印刷スピード:40枚/分 カラー印刷:14円 モノクロ印刷:1.3円
- 印刷スピード:50枚/分 カラー印刷:12円 モノクロ印刷:1.2円
また、より安く利用したいという要望に合わせるために、モノクロ専用の複合機を提供しているリース会社も多いです。リース料金がカラーコピー対応機器のプランよりもずっと安くなります。
ただし、モノクロコピーのプランだと保守契約のシステムが異なるため、全体的に一枚当たりの印刷コストは高くなる傾向にあります。カウンター料金による料金形態ではないので、予算を事前に把握しやすいというメリットがあります。
複合機(コピー機)のリース料の相場ごとの特徴/機能
上記の料金相場にもあるように、複合機の相場の違いは主にオフィスに入れる機器の性能によります。まず、リース料金が前述の相場よりも安く、月額1万円以下となるプランは気軽に複合機を導入できるため、中小企業で多く活用されています。
カラーでもモノクロでも印刷することができ、複合機の4つの基本はすべて搭載されています。また、印刷サイズもA3まで可能で、ほとんどのニーズに対応できます。
印刷スピードは1分当たり20枚弱ということが多く、月間印刷枚数は500枚から数千枚と幅広く対応できます。複合機の本体価格は150万円以下の機種が導入され、通常業務では問題のない便利なものが多いです。
リース料金の相場が1万円から2万円程度のものであれば、同じカラー、モノクロ印刷でも、より画質が良い印刷ができます。写真印刷などをしたいオフィスでは、少なくてもこのレベルの複合機があると便利です。
印刷サイズは同じくA3までが多く、給紙のためのラックの段数が多いなど使い勝手の良い機種を利用することができます。印刷スピードは1分間40枚以下程度の性能となっているため、スムーズに印刷できて業務が楽です。
士業や塾など、行う業務そのもので印刷物を提供することが多い業種で利用されるプランです。また、カウンター保守契約を結ぶことができますので、手間なく複合機を維持できるのがメリットです。
一月に数千枚から一万枚近く印刷するほどの規模で複合機を使うのであれば、この料金相場を選ぶのがベターです。複合機自体としては200万円以下の機種が多く、使いやすくオプションによって、より便利な機能を使うこともできます。
リース料金が2万円オーバーとなると、さらにハイクラスのサービスを受けられます。複合機は200万円以上で、すべての機能の質が高く、便利なオプションが複数付いています。
モノクロでもカラー印刷でも高画質の印刷をすることができますし、A2サイズの用紙に対応している機種が多くなります。こうしたことから、デザインや設計関連の業務を行う事務所でも使えるのが特徴と言えます。
オプションという点では、高度なセキュリティー対策を施したり、クラウドサービスとの連携ができたりするというのも、より優れたサービスを望む企業にはぴったりです。また、ADFやフィニッシャーといったオプションも入れられます。
印刷スピードは1分間40枚オーバーのスペックを誇り、効率よく作業をしていくことができます。このくらいの高額のリース料金となるのであれば、専用の相談窓口が設けられたり、モデルをそれぞれの業種やニーズに合わせて選べたりするので、さらに柔軟なサービスを受けられるのもメリットとなります。
複合機(コピー機)のリース契約の仕組み
複合機は新規購入するとかなり高額になりますので、自前で購入する企業はそう多くありません。レンタルかリースというのがほとんどです。
リースは、初期費用がかからないので気軽に導入できる仕組みになっています。月々の支払いとしては、すでに説明している通り、リース料金という固定月額がかかります。このリース料金の差によって、納入される複合機の性能が異なります。
また、リース契約ではカウンター料金という仕組みが含まれていることが多いです。これは、複合機に印刷を何枚したかというカウンター機能が付いていて、その枚数に基づいて課金されるという内容です。モノクロとカラーで別々にカウントされ、カラー印刷の方が10倍くらい高いのが特徴です。
また、カウンター料金は月にどのくらいの枚数印刷するかによって単位が変わってきます。リースプランそのものの違いもありますが、全体的には印刷枚数が多いほどカウンター料金は安くなります。
こうした複合機の利用そのものの契約とは別に、保守契約もリースには含まれます。カウンター料金制になっている場合は、定期的な点検を含むメンテナンス、故障した場合の出張修理、トナーの交換などが入っていて、月額の支払いだけで済みます。
一方で、カウンター保守契約とは異なり、トナーの交換コストが入っていないリース契約もあります。その分月額費用は安くなりますが、トナーなどの消耗品費は自前となりますので、予算が変動しやすいです。
こうした契約の種類もありますが、基本的には複合機のリース契約は、本体のリース料金、印刷枚数によるカウンター料金、そして保守契約という内容で契約条項が作られていることが多いです。ランニングコストにも関わることですので、契約の中身をよくチェックしてから申し込みをしましょう。
複合機(コピー機)のリース契約のメリット
複合機は高額ですので、新規購入するよりもリースにした方がメリットが大きいです。
初期費用
リース契約であれば初期費用がかかりませんので、導入についての負担がありません。個人事業主などの初期投資にあまりお金をかけられないケースでも、高機能の機器を利用できるのです。
会計処理
また、税制上のメリットも生まれます。複合機を自分たちで購入した場合は、減価償却をすることになり、経費計上が複雑になります。
一方で、リースで利用すれば月額使用料をすべて経費として計上できますので、会計処理がシンプルですし節税対策になります。カウンター料金によってある程度の変動はありますが、月額料金は比較的同じことが多いので、予算を立てやすいというのも都合が良いです。
メンテナンス
さらに、保守契約を結ぶことによって、メンテナンスや修理の手間やコストがかからないというのもうれしいところです。定期的に作業員が点検してくれますし、故障した場合は迅速に修理にかけつけてくれます。
きちんとした保守がなされるため、業務に支障がないように助けられます。また、こうした保守に関するコストはリース料金の中に含まれていますので、高額になりがちな修理費用やトナー交換などの費用を別に支払う必要がなくなります。
最新機種を使える
リースでの利用だと、最新の機種を使えるというのもメリットです。リース期間は3年から7年までとなっていて、その期間が終了すると再び新しいリース契約を交わすことになります。
その際には、たいてい最新機種を納入してもらいます。やはり新しい機種の方が使い勝手が良かったり、印刷性能が優れていたりしますので、最新のものを使い続けられるというリース契約のメリットは大きいです。
複合機(コピー機)のリース契約のデメリット
複合機をリースで利用することのデメリットとしては、まず中途解約ができない、もしくはするとなったら不利な条件になってしまうという点を挙げられます。基本的にリース契約では、利用期間が明確に定められていて、期間が終了するまでは契約の自由な解除はできません。
期間途中での解除をすると、一定の割合で残債を支払うように求められます。概してこの途中解約の残債は高いので、かなり不利な条件となってしまいます。
そのため、契約を結ぶ際には、リース期間の設定を慎重に決める必要があります。リース年数は長いとそれだけ料金が安くなるというメリットがありますが、その分縛りが長くなり途中解約ができないということは覚えておきましょう。
また、リース期間が終了すると、異なる契約を結んだり更新したりする必要があります。会社によっては同じ機種を使うことができず、他の機種に変更することを求められます。
もちろん、これは最新機種を使えるというメリットともなりますが、オフィスによってはデメリットとなることもあります。機種が変わると操作の仕方や画質、ネットワーク環境の設定などが変わるからです。
慣れてしまえば良いのですが、それまでの期間は使いづらさを感じる社員が多く出ます。特にデザインや設計などの高度な印刷を必要とするオフィスでは、複合機の変更によって不便が強く感じられることもあります。
複合機(コピー機)の選び方
複合機のリースを選ぶ際には、まず現場でどの程度の印刷ニーズがあるかを確かめましょう。もし、印刷枚数がそれほど多くないとか、資料コピーくらいしか使わないので精度が高いものはいらないということが分かれば、低めのスペックでも問題ないという判断ができます。
また、機種によってクラウドとの連携やカード認証などのセキュリティー機能が付いているものもあります。必要に応じてオプション機能が入っている機器を選ぶ必要があります。
このようにして、ある程度必要とする複合機のスペックを決めたら、複数の会社で相見積もりを出してもらいましょう。それぞれのリース会社で、保守契約まで含めた多彩なプランを用意しています。
また、リース会社の知名度や契約実績を見ることも大事です。大手の方が安心できるのは確かですが、全体的にリース料金が高めに設定されていることが多いので、料金とサービスの質、そして安心感のバランスを取るようにしましょう。
そして、保守サービスについての比較もしてみましょう。同じように保守契約が入っているとしても、点検などのメンテナンスに来てくれる頻度が会社によって違います。
また、故障してしまった時に駆けつけてくれるスピードも異なります。複合機は毎日の業務に欠かせないものですので、一刻も早く修理対応をしてくれる体制を整えている会社を選ぶことは、業務に影響をもたらす大事なポイントであることを思いに留めて比較することが大事です。
まとめ
複合機のリース料金は、機種のスペックによって変わってきて、その他実際の月間印刷枚数によって課金されるシステムとなっています。自社における実際の利用傾向を確かめて、それにマッチしたプランを選ぶことが大事です。
リース会社を選ぶ際には相見積もりが必要となりますので、効率よく一括比較ができる「比較ビズ」で検索してみると良いでしょう。条件に適ったサービスを提供してくれる会社を、まとめてチェックできますし、手数料なしでコスパに優れた会社に出会えるのでお得さを求める人にも助かります。
東京都千代田区出身。オフィス機器販売店を5年間経て株式会社ビジネスクロースを設立、代表取締役就任。累計1,000社以上の中小企業のオフィス機器周りをサポートし、コスト削減を実現。現在は、外資系企業、上場企業のオフィス機器も担当。オフィス機器の他に、営業コンサルティング、営業研修など幅広い分野で活動中。
カウンター料金は印刷枚数が多い、高スペックの機械の2点の条件で大きく金額も下がります。リース料金とカウンター料金のバランスをみて機械を選ぶのがいいでしょう。
最近では、カウンター契約でモノクロ、カラー料金と別で2色カラー(モノカラー)の料金設定をしているメーカーも増えています。モノクロと変わらない料金で2色印刷ができるメーカーもあります。請求書やお見積り書の発行で2色印刷が多い企業は、2色カラーのカウンター料金を設定しているメーカーを選ぶ事が大きなコストメリットがあるでしょう。
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