アルミサイディングのメリット・デメリットは?後悔しないためのポイントを解説!

株式会社阿久津建築
監修者
株式会社阿久津建築 阿久津匠市
最終更新日:2024年09月17日
アルミサイディングのメリット・デメリットは?後悔しないためのポイントを解説!
この記事で解決できるお悩み
  • アルミサイディングとは?
  • アルミサイディングのメリット・デメリットは?
  • アルミサイディングで後悔しないためのポイントは?

マイホームを建てる場合「アルミサイディングの外壁の特徴は?」「外壁材を選ぶ際のポイントは?」などの疑問を持つでしょう。アルミサイディングは非常に優れた外壁材である一方、注意すべきデメリットもあります。

この記事では、アルミサイディングの特徴と後悔しないために実践すべきポイントを解説します。この記事を読み終わった頃には、アルミサイディングの費用で悩むことはなくなるでしょう。

これから家を建てる方はぜひ参考にしてください。

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アルミサイディングは金属サイディングの一種

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アルミサイディングとは、表面にアルミメッキを施した金属サイディングの一種です。金属サイディングは外壁材としてよく用いられますが、アルミサイディングはその中でも高品質のサイディングとして人気があります。

シェア率は窯業系サイディングや同じく金属サイディングの一種であるガルバリウム鋼板に比べると低いものの、多くのメリットから次第にニーズが増えている状況です。

ガルバリウム鋼板との違い

ガルバリウム鋼板とアルミサイディングにはいくつかの違いがあります。

  耐久性 費用 防錆性 メンテナンスのしやすさ
アルミサイディング
ガルバリウム鋼板

アルミサイディングの特筆すべき点は、防錆性です。アルミニウムは酸化アルミニウムの膜を自己生成するため、錆に強い特徴があります。外壁材として性能が高い点が、根強い人気の秘密といえるでしょう。

アルミサイディングのメリット8つ

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アルミサイディングのメリットは主に以下の8つです。

  1. 材質が軽い
  2. 加工しやすい
  3. 錆びにくく耐用年数が長い
  4. 耐震性が高い
  5. 防水性に優れている
  6. 空調の効率がよくなる
  7. 防音性が高い
  8. メンテナンスのスパンが長くなる

他の材質のサイディングにはないメリットも多いため、比較するといいでしょう。

1. 材質が軽い

アルミサイディングの大きな特徴の1つは、材質の軽さです。アルミニウムは鉄と比較して3分の1程度の重量であり、ガルバリウム鋼板よりも軽い点がメリットといえます。

外壁材が軽くなるため、建物全体の重量を抑えられ耐震性が向上する点も忘れてはなりません。重ね張り工法でも重量の増加を抑えられるため、外壁リフォームにも適した建材の1つです。リフォームでも古い外壁を撤去せずに工事を進められるため、工事期間の短縮、工事費用の節約効果も見込めます。

2. 加工しやすい

アルミサイディングは加工しやすいメリットもあります。表面に特殊印刷をすることによって、多彩なデザインを施せるのが魅力です。単色のシンプルなものから、レンガ調の質感の豊かな種類が製造されているため、好みの外観に仕上げられます。

断熱材や加工方法により、断熱性能を高めた製品種類も少なくありません。アルミサイディングの特徴をを生かしつつ、機能的な外壁施工ができます。

3. 錆びにくく耐用年数が長い

アルミサイディングは錆びにくく、耐用年数が長い特徴があります。ガルバリウム鋼板にも防錆性はあるものの、アルミサイディングの方が性質上錆びにくく、長期間使用し続けることが可能です。

錆びにくさは、外観に大きな影響を与える要素の1つです。アルミサイディングを使用すると、築年数が経っても美しい見た目を維持できる点が魅力でしょう。

4. 耐震性が高い

アルミサイディングは軽量であるため、耐震性に優れている点もメリットです。人気の高い窯業系サイディングと比較して、重量は4分の1程度であり、建物への負荷を最小限に抑えられます。

近年建築される住宅は、骨組みに直接サイディングを張る施工が一般的であるため、外壁材の重量が耐震性に大きな影響を与えることを覚えておきましょう。とくに地震が頻繁に起こる場所では、外壁材としてアルミサイディングを検討できる可能性があります。

5. 防水性に優れている

アルミメッキ加工されたサイディングは、防水性に優れています。雨や雪が多い地域であっても水を弾くため素早く乾き、中に水分が浸透することもありません。

加えて、寒冷地でも凍害に強い点も大きなメリットです。外壁に水分が浸透し、凍結と融解を繰り返すと、体積の増加により外壁にひび割れが生じます。防水性に優れるアルミサイディングは、凍害から家を守る心強い味方です。

6. 空調の効率がよくなる

アルミサイディングを使用することで空調の効率がよくなる効果も期待できます。アルミニウムは熱伝導率が低いことに加え、サイディングの内側に高性能の断熱材を入れることで高い断熱性を実現します。材質は薄くても断熱効果を発揮するため、効率のいい外壁素材です。

暑い夏はもちろん、冬の寒い時期に暖房の効きやすさを実感する方は少なくありません。

7. 防音性が高い

防音効果に優れている点も、アルミサイディングのメリットです。家の中の音が外に漏れにくく、安心して毎日の生活を送れるようになります。

とくに小さなお子さんがいる場合には、家の防音性能は非常に重要なポイントです。アルミサイディングの中に入っている断熱材は音の吸収性に優れているため、外からの音を抑えるのにも役立つでしょう。

8. メンテナンスのスパンが長くなる

アルミサイディングは、メンテナンスしやすいメリットもあります。アルミサイディングは錆びにくく、目地に打つコーキング材が長持ちする特徴があるため、メンテナンスのスパンが長くなるでしょう。

定期的なメンテナンスは必要になるものの、窯業系サイディングや他の金属サイディングと比較するとメンテナンスコストを抑えられます。長期にわたって美しい外観を保てるのもうれしいポイントです。

アルミサイディングのデメリット3つ

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アルミサイディングには以下の3つのデメリットがあります。

  1. コストがかかる
  2. バリエーションが少ない
  3. デリケートな素材である

アルミサイディングは人気の外壁材ですが、これらのデメリットもしっかり考慮しておくべきです。

1. コストがかかる

アルミサイディングは他のサイディングよりも単価が高い点がデメリットです。質の高い材料であり、耐久性を考慮するとコストパフォーマンスに優れていますが、施工費用は高くなります。

同じガルバリウム鋼板と比較しても、1.3〜1.5倍の費用になるのが一般的です。前もって相見積もりを取り、予算を検討する必要があります。

2. バリエーションが少ない

アルミサイディングは窯業系サイディングに比べると、デザインのバリエーションが少ない点がデメリットです。表面を成型することが難しいため、質感を出すのが難しくデザインが制限されます。

アルミサイディングの人気の上昇に伴い、カラーの選択肢は増えているため、気に入ったデザインの製品を選べるでしょう。近年は印刷技術の向上により、レンガ調や石材調の製品も販売されており、バリエーションが増えていくことが予想されます。

3. デリケートな素材である

アルミサイディングは、デリケートな素材である点もデメリットといえます。アルミニウムは柔らかい素材であり、へこみや擦り傷ができやすいでしょう。

通りに面している1階部分では、人や物がぶつかって変形することが多いため、表面の加工を工夫する必要があります。ひょうが降りやすい地域では、より傷つきにくい素材の外壁材を選択する必要があるでしょう。

アルミサイディングで後悔しないためのポイント4つ

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アルミサイディングで後悔しないためのポイントは主に以下の4つです。

  1. できる限り多くのデザインを見る
  2. 相見積もりを取る
  3. 塗装業者ではなく板金業者を選ぶ
  4. 実績豊富な業者を探す

家の建築やリフォームは高額な費用がかかるため、後悔しないためのポイントはしっかり押さえておきましょう。

1. できる限り多くのデザインを見る

アルミサイディングを選ぶ場合、できる限り多くのデザインを見て、気に入ったものを選びましょう。アルミサイディングは窯業系サイディングに比べデザインの種類が少ないため、1社の製品のみを見て決めると後悔するおそれがあります。

複数社の製品を見て比較し、もっとも理想に近いものを選ぶといいでしょう。各社のホームページには製品の写真が掲載されているため、少し時間を取って詳しく見ることをおすすめします。

2. 相見積もりを取る

アルミサイディングを選ぶ際、必ず相見積もりを取りましょう。アルミサイディングは他の素材と比較して単価が高いため、少しでも費用を抑えるのに相見積もりが効果的です。

ただし、相場よりも明らかに安い価格を提示する業者には注意が必要です。低品質のアルミサイディングを使用すると、錆が発生するおそれがあります。費用相場を把握し、その範囲内で適正価格を提示する業者を選ぶことが重要です。

3. 塗装業者ではなく板金業者を選ぶ

アルミサイディングで外壁工事を行う際、塗装業者ではなく板金業者を選びましょう。塗装業者は、塗料や塗装の専門家ですが、サイディングの専門家ではありません。金属サイディングは、専門家である板金業者に依頼することが重要です。

板金業者に依頼することで、もっとも効率のいい工法を提案してくれます。適切な素材の提供と短期間の工事で、工費を節約できる可能性もあるでしょう。

4. 実績豊富な業者を探す

施工業者を選ぶ際、アルミサイディングの実績が豊富な業者を探しましょう。金属サイディングの施工は専門的な知識や技術を必要とします。

これまでの実績は、業者のホームページに写真付きで掲載されるのが一般的です。複数の業者を見比べ、安心して工事を任せられる業者を選びます。

アルミサイディングの費用相場

アルミサイディングの費用相場は、1平方メートルあたり5,000円〜6,500円です。ただし、見積書には材料の単価だけではなく、下地の費用や施工費用が加算されます。

アルミサイディングを使用した一般的な外壁工事の場合、製品によって12,000円〜16,000円/平方メートルが費用相場です。これに加え、足場代やアルミサイディングを貼れない部分の塗装代が必要になるケースもあるでしょう。

おすすめ外装メーカー5社

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アルミサイディングを提供しているおすすめ外装メーカーは以下の5社です。

  1. 旭トステム外装
  2. 東邦シートフレーム
  3. YKK AP
  4. ニチハ株式会社
  5. アイジー工業株式会社

それぞれ特徴的なアルミサイディングを提供しているため、複数のメーカーの製品を見比べることが重要です。

1. 旭トステム外装

旭トステム外装は、アルミサイディングの高いシェアを誇るメーカーの1つです。硬質発泡ポリウレタンを断熱材として使用し、高い断熱効果のある製品を提供しています。

とくに飽きのこない「スタッコ」は、どのような家にもあうタイプのアルミサイディングです。ポリエステル系の塗装が施されており、長期間性能を維持できます。

2. 東邦シートフレーム

東邦シートフレームは、金属サイディングに強いメーカーとして有名です。表面を多層塗装していて対候性に強く、色あせが少ない加工をしているのが特徴の1つです。デザインも豊富なため、多くの選択肢の中から選べる点が魅力です。

カラーバリエーションも豊富で、自分好みの外壁にしやすいでしょう。アルミサイディングのみならず、ガルバリウム鋼板や塗装高耐食性めっき鋼板など、他の金属サイディングと比較することも可能です。

3. YKK AP

YKK APは、窓サッシメーカーとして有名ですが、高い技術とアイデアを活用してアルミサイディングの製造も行っています。とくに軽量な製品を製造することに秀でており、人気の高いメーカーです。

デザインがおしゃれである点も特筆すべき特徴の1つでしょう。モダンシリーズ、木目柄シリーズ、深絞りシリーズ、スタンダードシリーズなどの種類があり、雰囲気をがらりと変えるリフォームにもおすすめです。

4. ニチハ株式会社

ニチハ株式会社は、デザイン性と機能性を兼ね備えた金属サイディングを製造しているメーカーです。メタリアル、メタルガード光シリーズ、フッ素塗装高耐食GLメッキ鋼板を使用したプレミアムシリーズなど、豊富なラインナップを用意しています。

変色・褪色10年保証や、赤錆・穴あき10年保証など保証も充実しており、海沿いや雪害の多い地域でも安心して使い続けられるでしょう。シンプルなデザインから凝ったデザインまで豊富なラインナップも魅力の1つです。

5. アイジー工業株式会社

アイジー工業株式会社は、金属板と断熱材を一体化させた独自のサンドイッチ構造を持つ高品質の製品を提供しています。軽量性や断熱性に優れており、雨や雪に強い点が特徴です。

日経アーキテクチュアの「採用したい建材・設備メーカーランキング2023」で1位を受賞しており、プロからも信頼されるメーカーといえるでしょう。シンプルモダンシリーズ、ナチュラルシリーズ、ベーシックシリーズとラインナップが豊富で、選択肢が多い点も人気の秘密です。

まとめ

アルミサイディングは、軽量で耐久性が高く、断熱性にも優れている外壁材です。やや単価は高いものの、長期間美しい見た目を保ちたい場合には、ぜひ使用しましょう。複数のメーカーの製品を比較することで、納得のいく工事が行えるはずです。

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監修者のコメント
株式会社阿久津建築
阿久津匠市

栃木県宇都宮市出身。栃木県宇都宮市の株式会社阿久津建築に所属。栃木県内の官庁関係施設の建築改修工事を中心に現場管理を担当。一般住宅等の新築・改修にも対応。大規模工事よりも小規模工事が得意。社員一同、お客様からの要望に迅速・丁寧な対応を心がけて日々の業務に取り組む。

アルミサイディングは、記事にある通りの機能性を備え、スタイリッシュな外観を演出してくれる外壁材です。アルミサイディングは、新築時の外壁材としてはもちろん、外壁リフォーム時の材料としても活用されています。

外壁材のリフォームの方法は、大きく分けて以下の2つの方法があります。
?今現在の外壁材をすべて撤去し、新たな外壁材を施工する。
?今現在の外壁材の上から新しい外壁材を施工する。(カバー工法)

?の方法は、既存外壁の撤去がかかり、その分工事期間も長くなります。?のカバー工法は、既存の外壁材の上から施工するため、外壁の重量増加による耐震性能の低下が懸念されますが、アルミサイディングは軽量なため、重量増加が軽微で済み、既存外壁撤去費用もかからず、工事期間も短かくなります。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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