解体工事期間の目安はどのくらい?工期をできるだけ短くする4つのポイントを解説!
- 解体工事の期間は通常どのくらい?
- 解体工事の期間が延びることがあるのはなぜ?
- 解体工事の期間を短くする方法はあるの?
解体工事にかかる期間は、建物の構造や天候などによって大きく変わるために、余裕を持ったスケジュールを立てておくことが重要です。
この記事では、家やビルの構造別に解体工事期間の目安、解体工事期間を短くするポイントを解説します。
家やビルの解体工事を考えている方は「どのくらいの期間がかかるものなのか」といった不安を抱えているかもしれません。この記事を読み、失敗しないスケジュール管理にぜひ役立ててください。
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解体工事期間の目安を解説【構造別】
解体工事期間 | |
---|---|
木造家屋 | 3日〜5日 |
鉄骨造家屋 | 10日〜20日 |
鉄筋コンクリート造ビル | 15日〜40日 |
鉄骨鉄筋コンクリート造ビル | 30日〜80日 |
木造家屋は3日〜5日
木造家屋の場合、解体工事期間の目安は3日から5日です。木造家屋は解体しやすい建物なので、他の構造と比較すると短期間で工事が完了します。
倉庫や小屋など小さな構造物であれば工事期間は2日から3日、木造平屋建ては3日から4日、木造二階建ては4日から5日程度。延べ床面積の大きさによってはもう少し期間が延びる場合もあります。
鉄骨造家屋は10日〜20日
鉄骨造家屋の解体を依頼するのであれば、10日から20日程度が工事期間の目安。鉄骨造は梁や柱に鉄骨を用いているため、頑丈で解体に時間がかかります。 一般的な大きさの住宅を解体するケースで10日から20日、延べ床面積が50坪程度のアパートであれば20日から30日程度が工事期間です。
重機が入れない狭い場所の家屋やアパートの場合、延びる可能性があります。
鉄筋コンクリート造は15日〜40日
鉄筋コンクリート造ビルを解体したい場合、2週間程度の期間を想定しておくべきです。一般的な家屋であっても15日から20日前後の工事期間になるでしょう。
延べ床面積が50坪から100坪の大きな家屋やビルを解体するのであれば、30日から40日と工期が長めになることがあります。木造や鉄骨造より、鉄筋コンクリート造の構造物の方が頑丈で解体に時間がかかるために、余裕を持った計画を立てるようにしましょう。
鉄骨鉄筋コンクリート造は30日〜80日
鉄骨鉄筋コンクリート造は大型の建物によく用いられる構造で、大きな家屋の場合には解体に30日から50日前後の時間がかかります。鉄骨と鉄筋コンクリートの組み合わせで、強固な構造になっているため工事期間も長めになりがちです。
家屋ではなくマンションやビルを解体するケースでは、50日から80日が工事期間の目安。ただし、これは着工から工事完了までの期間で、工事手続きにさらに時間がかかることも考慮すべきです。
解体工事の期間が延びる要因3つ
1. 地中埋設物の発見
解体工事中に地中埋設物が見つかると、工事期間が大幅に延びることがあります。よく見つかる地中埋設物は大きな岩や以前建っていた構造物の基礎、古タイヤやコンクリートのガラです。
当初想定されていなかった地中埋設物が見つかると、いったん解体工事を中止して地中埋設物を除去しなければならないことも。工事期間が延びるだけでなく、追加の費用が請求されることもあるでしょう。
2. 悪天候
解体工事の期間は天候に大きく左右されます。小雨や雪が少し降っている程度であれば、解体工事は実施可能です。ただし、台風が来たり、長雨が続いたりするケースでは、工事を中止せざるを得ません。
それほど激しい雨でなくても、工事に危険が伴うと判断される場合には工事が止まる可能性もあります。天候は予測不可能なので、できるだけ天候が安定している時期を選ぶのが賢い方法です。
3. 近隣トラブルの発生
解体工事の期間を大幅に延ばす恐れがあるのが近隣トラブルです。解体工事では、近隣住民からの苦情が発生することを覚悟しておかなければなりません。騒音や振動、粉塵は解体工事では避けられないからです。
解体業者は事前に近隣住民に対して説明を行い、理解を得てから着工しますが、着工後にクレームが入ることも珍しくありません。近隣トラブルが発生することも想定して、対応を考えておきましょう。
解体工事の流れ
- 現地調査
- 近隣住民への挨拶
- 外構解体工事
- 足場や養生の設置
- 屋根や内装材の撤去
- 構造物本体の解体工事
- 基礎の撤去
- 要物の撤去・整地
1. 現地調査
解体工事を行う前には、現地調査が必須です。建物の延べ床面積を測定し、おおよその作業人数や工事期間を決定します。一般的な延べ床面積50坪程度の木造家屋では、4人から5人の作業員で4日から5日が工期の目安です。
現地調査では、有害物質の有無や作業スペースの確保、ごみの処分方法などの確認も重要。建物に有害なアスベストが使用されている場合には、専門の業者を呼んで除去してもらわなければなりません。重機や仮設トイレの設置場所を確保することも必要です。
2. 近隣住民への挨拶
解体工事を始める前に、近隣住民への挨拶が欠かせません。基本的には解体工事を請け負う業者が行いますが、施主が一緒に行って挨拶すると、近隣トラブルのリスクがさらに下がります。
解体工事では振動や騒音が避けられないので、どのようなことが想定されるかしっかり説明することが重要。家の建て替えの場合、今後もその土地に住み続けることになるので、近隣住民への挨拶は丁寧に行いましょう。
3. 外構解体工事
近隣住民への挨拶が住んだなら、外構解体工事に入ります。外交解体工事は、重機の進入路や足場の設置場所を確保するために、カーポートやブロック塀を解体することです。
重機でブロック塀を解体できればそれほど時間はかかりませんが、隣家との間にスペースがない場合には要注意。ブロック塀を1段ずつ手作業で外していかなければならないので、工事期間が延びる恐れがあります。
4. 足場や養生の設置
外交解体工事によって作業スペースが確保できたなら、足場や養生を設置していきます。足場や養生は、作用を安全に進めるとともに、粉塵が舞うのを防ぎ騒音を軽減する重要な設備です。
養生は、解体工事によって発生した廃棄物や、作業員が使用している工具の落下や飛散を防ぎ、近隣住民の安全を守る効果も。足場や養生はしっかり行うよう業者に指示しておきましょう。
5. 屋根や内装材の撤去
実際の解体工事は、上から下に向けて行っていくことが多いため、最初に屋根が解体されます。屋根瓦や屋根葺き材を撤去して、その後の工事がスムーズに進むようにするのです。
屋根の撤去後は、内装材や窓ガラスの撤去に移ります。内装材の撤去は手作業で行うことが多いので、時間がかかるのが一般的。建設リサイクル法で定められている分別方法にしたがって廃棄物を処理するので、内装材の撤去だけで丸1日かかることもあります。
6. 構造物本体の解体工事
内装材の撤去後、梁や柱といった構造物本体の解体工事に移ります。重機を使える環境であれば、一気に解体工事が進むでしょう。木造家屋であれば1日から2日、鉄筋コンクリート造の家屋は4日から5日前後です。
構造が複雑な家屋やビルだったり、重機が使えなかったりすると工期が延びることもあります。安全を最優先に作業を進めるので、慎重に工事しなければならないことも理解しておきましょう。
7. 基礎の撤去
解体工事では、基礎の撤去が行われることもあります。家の基礎を撤去しないと、その土地に建物を建てる際に邪魔になるからです。基礎は一般的にコンクリートでできており、地面に埋まっているので、掘り起こして解体しなければなりません。
まれなケースですが、家の建て替えの際に基礎を残しておくケースもあります。基礎を残しておくかどうかは、ハウスメーカーや解体工事業者と相談しながら決定することが重要です。
8. 不要物の撤去・整地
解体工事を行うと、大量の不要物が出ます。コンクリートのガラや木片、ガラスの破片などです。これらの不要物を分別・撤去しておかなければなりません。 不要物の撤去はほとんど手作業で行うためやや時間がかかることも。
さらに現場をきれいに清掃し、整地するまでが解体工事です。業者によっては除草剤をまいて更地になった土地に雑草が生えないようにしてくれるかもしれません。
解体工事の期間を短くするポイント4つ
1. 天候が安定した時期を選ぶ
解体工事の期間を短くするポイントの1つは、天候が安定した時期を選ぶことです。長雨や積雪では、工事をいったん中止せざるを得ません。作業員の安全にも関わってくる重要な要素です。
天候が比較的安定しているのは3月から5月、7月後半から8月前半。6月から7月前半の梅雨の時期や8月前半から10月の台風の時期は避けるのが賢明です。雪の多い地域では12月から2月の解体工事も可能な限り避けるべきです。
2. 不用品は事前に処分しておく
工事期間を短くしたいのであれば、家の内外にある不用品を事前に処分しておくことが重要。不用品が残っていると、撤去に時間と費用がかかります。とくに大きな家具や重い植木鉢があると、工事期間が延びるかもしれません。
廃品回収業者に依頼して、不用品を引き取ってもらい、できるだけきれいない状態で解体工事に臨むのが賢い方法。解体業者によっては不用品が残っていると作業してくれないこともあります。
3. 近隣住民への配慮を示す
解体工事の期間を短くする別のポイントは、近隣住民への配慮です。近隣トラブルが発生すると、工事期間が延びるだけでなく工事そのものが中止になってしまう恐れもあります。裁判に発展すれば、裁判費用や示談金が必要になるかもしれません。
近隣住民に可能な範囲で配慮を示すことで、工期が延びるリスクを最小限に抑えられます。解体工事の前にあいさつすることはもちろん、解体工事後に感謝の気持ちを伝えることで良好な関係を維持できるでしょう。
4. 業者と密にコミュニケーションを取る
業者といつも密にコミュニケーションを取ることによっても、解体工事の期間を短くできる可能性があります。工事が始まったらすべて業者任せにするのではなく、時折様子を見に行くことが重要。スケジュール通りに進んでいるか確認することも施主の務めです。
業者に分からないことがあると、工事がなかなか進まないこともあります。業者と密にコミュニケーションを取ることで、疑問を解消しトラブルの兆候にいち早く気付けるでしょう。
解体工事の期間についてのまとめ
構造別の解体工事期間をおさらいしましょう。
解体工事期間 | |
---|---|
木造家屋 | 3日〜5日 |
鉄骨造家屋 | 10日〜20日 |
鉄筋コンクリート造ビル | 15日〜40日 |
鉄骨鉄筋コンクリート造ビル | 30日〜80日 |
解体工事期間は天候や地中埋設物の有無、近隣トラブルによって大きく変わるので、余裕を持ったスケジュールを組むことが重要。とくに近隣住民への配慮を欠かさず、スムーズに解体工事が行えるようにしましょう。
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飛ばされそうなものは現場外へ運ぶ難しい場合は飛ばされないようロープを掛けたり、重しを載せたりして強風へ備えましょう。解体時のほこりは、発生そのものを防ぐことは難しいため、ほこりがでる作業の際は、水を撒いてほこりが舞うのを抑制する方法が一般的です。
足場の養生シートは、強風が予想される場合、足場そのものを解体しておくのが一番良いですが、工事の工程上難しい場合が多いため、シートを畳み、足場にひもなどで固定する方法が一般的です。
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もしも今現在、
- 信頼性のある解体工事業者の見つけ方がわからない
- 適切な工事費用の見積もりが得られない
- 解体後の環境対策や廃材処理について不安がある
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