【早見表】アニメーション制作の費用相場は?種類別の平均・内訳と安くするコツ
- アニメーション制作費用はどれくらい?
- アニメーション制作費用の内訳は?
- アニメーション制作費用を安く抑える方法は?
アニメーション制作費用は、アニメーションの種類により相場が異なります。自社で製作したいアニメーションがどの種類かを明確にして相場を把握しましょう。
この記事ではアニメーション製作費用の相場や内訳を種類別に解説します。最後まで読むと、自社の予算にあわせたアニメーション制作を検討できるでしょう。
「アニメーション制作の費用相場を把握し、自社で制作可能か判断したい」という方はぜひ参考にしてください。
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アニメーションの制作費用相場【早見表】
アニメーションが実写動画ともっとも異なるのは、一部の例外を除き、「撮影工程」が「アニメーション制作工程」に置き換わることです。
実写動画では、撮影の規模・日数やキャストの人数などが制作費に大きく影響する一方、アニメーションでは、種類に応じた制作方法・日数やアニメーターの人数などが制作費に大きく反映されます。
種類に応じてアニメーション制作費が大きく変動するのはこのためです。まずは、制作費用の相場をアニメーションの種類別に早見表で確認してみましょう。
アニメの種類 | 制作費の目安 |
---|---|
スライドショー | 10〜30万円 |
モーショングラフィックス | 40〜200万円 |
ホワイトボード・アニメーション | 50〜100万円 |
3Dアニメーション | 200万円〜 |
キャラクターアニメーション | 150万円〜 |
セルアニメーション(フルアニメーション) | 300万円〜 |
上の表は、動画マーケティング目的で活用されることの多い、主な種類のアニメーションをピックアップしたものです。私たちが普段目にする機会の多いテレビアニメは「セルアニメーション(フルアニメーション)」ですが、それ以外にもアニメーションの種類・バリエーションは多種多様です。
以下から、それぞれのアニメーション事例も交えながら、制作費・特徴をもう少し詳しく解説していきます。
スライドショーの制作費は10〜30万円
スライドショーとは、写真やイラストなどの静止画素材カットをトランジション(遷移エフェクト)でつなげ、動きを表現するアニメーションのことです。
簡単な商品・サービス紹介として、15〜30秒程度のWeb広告・SNS広告に活用される場合が一般的です。編集作業も難しくないため制作期間も1〜2週間程度です。
オリジナルのイラストや写真撮影も依頼したい場合であれば、制作費の目安は約10〜30万円程度です。ただし、簡単なスライドショーであれば、PowerPointなどで自作することも可能です。素材を渡すだけでスライドショーを安価に制作してくれるサービスもあります。
モーショングラフィックスの制作費は40〜200万円
モーショングラフィックスとは、テキスト・イラスト・写真などのグラフィック素材自体を動かすアニメーション技術のことです。
製品の内部構造や、無形サービスなど、言葉で説明するのが難しい商品・サービス紹介などに最適です。グラフィックの複雑さやレイヤーの数などにもよりますが、制作期間は約1か月半から2か月半といったところです。
使いやすいツールが普及したこともあり、比較的制作費を低めに抑えられるのもモーショングラフィックスの魅力です。
グラフィック素材を購入するのであれば、40万円程度からでも制作可能です。オリジナルでグラフィック素材を制作すれば、200万円程度の制作費がかかる場合もあります。
ホワイトボード・アニメーションの制作費は50〜100万円
ホワイトボード・アニメーションとは、あたかもホワイトボードでプレゼンテーションしているかのように見えるアニメーションのことです。動画に集中しやすい、複雑なストーリーを順序立てて解説可能などの特徴があります。
実際にホワイトボード・原稿などに手書きしている様子を撮影するパターン、ソフトウェアを活用して手書きしたオブジェクトを動かすパターンがあり、おおよその制作期間は1か月程度です。
ホワイトボード・アニメーションを制作会社に依頼した場合の制作費用は、おおよそ50〜100万円程度といったところが相場です。テンプレートの活用できる制作ソフトウェアもあります。
オリジナリティ・クオリティを追求するのは困難でしょう。動画マーケティングにホワイトボード・アニメーションを活用したい場合はアウトソーシングがおすすめです。
3Dアニメーションの制作費は200万円〜
3Dアニメーションとは、「縦」「横」の平面で表現する2Dアニメーションに「奥行き」の要素を追加し、3次元空間での動きを表現したアニメーションのことです。
表現の自由度が高く、立体的な空間を再現できることから、精密機械の内部、不動産などの空間表現に使われるケースが多くなります。
一方、3DCGソフトウェアでオブジェクトの3Dモデルを構築する高い技術・スキルが求められるため、制作期間は2〜3か月以上と長期になりがちです。
専門知識・スキルの要求される3Dアニメーションは、制作費も高額になる傾向があります。少なくとも200万円程度から、オブジェクトのリアルさを追求するなら精密なモデリングが必要になるため、場合によっては500万円程度の制作費がかかることもあるでしょう。
キャラクターアニメーションの制作費は150万円〜
次に紹介するフルアニメーションの一種ともいえますが、企業や店舗のイメージキャラクターを制作し、親しみやすさで視聴者の共感を誘う「キャラクターアニメーション」のマーケティング活用も増えています。
アニメーションで動かしやすいシンプルなキャラクターが制作される場合が多く、その分、フルアニメーションより制作期間は短くなる傾向があります。納品までの期間は、おおよそ2か月程度です。
動かしやすいシンプルなキャラクターが使われるキャラクターアニメーションは、制作費用も150万円からと、おおよそフルアニメーションの半分程度です。商品・サービスとキャラクターを結びつけたプロモーション展開などに最適のアニメーションだといえるでしょう。
セルアニメーション(フルアニメーション)の制作費は300万円〜
セルアニメーション(フルアニメーション)とは、背景をバックにキャラクターが動く、テレビアニメでおなじみのアニメーションのことです。
透明のセルにキャラクターを描いた膨大な静止画を撮影し、パラパラマンガのように動作させたことから「セルアニメーション」と呼ばれるようになり、制作方法がフルデジタルに移行した現代でもその呼び名が定着しています。
独特の世界観を表現できるセルアニメーションは、企業理念やミッション、事業への想いなど、概念的なコンセプトをストーリーとして伝えるのに最適です。テレビCMや企業ブランディングなどに活用されるケースが増えています。
ただし、多数のアニメーターが携わるセルアニメーションは、300万円からと制作費も高額です。セルアニメーションならではの滑らかな動きを実現させるには膨大な静止画を描く必要があるため、制作期間が3か月以上におよぶ場合も少なくありません。
テレビアニメの制作費は?
参考までに、30分枠のテレビアニメ制作費にも触れておきましょう。テレビアニメの場合、オープニング・エンディングなどの「使い回し」素材もあるため、一概にはいえない面もありますが、おおむね1クール(13話)の総制作費は1億5,000万円から2億円前後だといわれています。
これは深夜帯に放送されるテレビアニメの例ですが、それでも1話あたりのテレビアニメ制作費は、1,200〜1,500万円程度が必要になる計算です。滑らかな動きを重視したゴールデン帯のテレビアニメであれば、1話あたり3,000万円の制作費がかかるケースもあるといいます。
ただし、テレビアニメとはいってもセルアニメーションのバリエーションであることには違いありません。各話ごとにプロットを割り振る、アニメーションの尺(長さ)が異なるなどの違いはあるものの、制作工程は動画マーケティング向けのセルアニメーションと同じだといってもいいでしょう。
アニメーション制作費の内訳は?
ここまでで、アニメーションの種類ごとに、それぞれの特徴や制作費のおおまかな相場観を解説してきました。それでは、どのような作業にどのくらいの費用が必要なのか?制作の流れを把握する意味でも、アニメーション制作費の内訳をそれぞれの工程で行われる作業とともに紹介していきます。
アニメーションの制作工程 | 費用の目安 |
---|---|
企画構成費用 | 5〜20万円 |
ディレクション費用 | 5〜50万円 |
デザイン制作費用 | 5〜50万円 |
アニメーション制作費用 | 5〜200万円 |
動画編集費用 | 5〜50万円 |
サウンドプロダクション費用 | 5〜20万円 |
企画構成費用
企画構成費用とは、文字通りアニメーションの企画・原案・構成などのかかる費用のことです。プロットをまとめて絵コンテやシナリオに落とし込む作業も含まれる場合もあります。
どこまでを制作会社に依頼するのか?アニメーション制作の目的やイメージがどこまで明確になっているのかによって、費用が大幅に変わってくるフェーズでもあります。
ディレクション費用
ディレクション費用とは、アニメーション制作の進行管理にかかる費用のことです。具体的には、アニメーションディレクターの人件費です。
チームで制作することがほとんどのアニメーションでは、原画・動画・デザイナーなど多数のアニメーターが携わるため、ディレクターがチームのスケジュールを管理してクオリティを担保する必要があるからです。
フリーランスアニメーターにスライドショーの制作を依頼する、といったケースでは必要ない場合もありますが、一般的な制作会社ではディレクション費用は必須だと考えておいた方がいいでしょう。
デザイン制作費用
デザイン制作費用とは、アニメーションで使用するキャラクター、オブジェクト、イラストなどのデザイン制作にかかる費用です。
イラストなどのグラフィックを動かすアニメーションでは欠かせない費用だといえますが、デザイナーのスキル・知名度などの要素でデザイン制作費用は大きく変動します。
アニメーション制作費用
実際のアニメーションを制作するのにかかる費用であり、種類に応じて金額が大きく変動するのがアニメーション制作費用です。
たとえば、モーショングラフィックスであれば、ソフトウェアでベクター素材に動きを加えていくため、それほど大きな手間はかかりませんが、セルアニメーションの場合はそうもいきません。
60fpsのセルアニメーションを制作するなら、30秒であっても1,800枚の静止画が必要です。すべてをゼロから描くわけではないにしても、1,000枚程度の静止画を制作するには多数のアニメーターが必要です。
動画編集費用
アニメーション制作費用とやや切り分けが難しいのが動画編集費用です。モーショングラフィックスであれば、タイムラインを動画で書き出すだけで作業が完了する場合もあるからです。
ただし、書き出したモーショングラフィックスを実写と組み合わせるのであれば、動画編集が必要です。制作方法に応じて「アニメーション制作費用」のみで済む場合もあれば、追加で「動画編集費用」が必要になる場合もあります。
サウンドプロダクション費用
アニメーションを含む動画が多くの人々に受け入れられているのは、「動き」と「音」で膨大な情報をわかりやすく表現できるからです。つまり、軽視されがちなサウンドプロダクションは、アニメーション制作に欠かせない重要な要素です。
ステレオなのか?サラウンドなのか?といった要素のほかに、既存のBGM素材を使うのか?オリジナル楽曲を制作するのかでも、サウンドプロダクション費用は大きく変わります。ナレーションを入れるのであれば、ナレーターの人件費も考慮しておかなければなりません。
キャラクター・BGMの著作権
ここまでで紹介してきたアニメーションの制作費には、キャラクターやオブジェクト、BGMなどを含む知的財産権、いわゆる著作権は含まれていません。そもそも、アニメーションを含む動画自体にも著作権があることを認識しておく必要があります。
たとえば、自社Webサイトに掲載するアニメーション制作を依頼した場合、制作したアニメーションをそれ以外の用途で使用できないことがあります。デザインしたキャラクターが販促グッズに利用できない、といったパターンも考えられるでしょう。
こうしたトラブルを避けるためには、事前に契約内容をしっかりと詰めておくことが肝心です。著作権はクリエイターに帰属することが基本ですが、前もって利用範囲を広げて契約しておけば問題を避けられます。場合によっては、著作権譲渡の交渉に応じてもらえる可能性もあります。
アニメーションの制作費を抑えるには?
マーケティングはできるだけ予算をかけずに最大の効果を得たいものです。それはアニメーション制作費にも当てはまりますが、クオリティに妥協していたのでは期待した効果が得られなくなってしまいます。
そこで以下からは、できる限りクオリティを担保しつつ、アニメーション制作費を抑えるためのポイントを簡単に紹介していきます。
企画構成を内製する
アニメーションの企画構成を自社で内製する、制作に必要なイラストなど、用意できる素材はできる限り用意するのが、アニメーション制作費用を抑えるポイントです。
絵コンテやシナリオを作り込むのは難しいかもしれませんが、動画マーケティングの展開に合わせたアニメーション企画はできるはずです。すでに自社のイメージキャラクターがあるのなら、企画構成費用とともにデザイン制作費用も抑えられるでしょう。
アニメーションの尺をコンパクトに
アニメーションのクオリティを落とさずに制作費を抑えるのなら、尺をコンパクトにまとめることが効果的です。特にセルアニメーションでは、尺が長くなれば制作する動画の枚数が増えるため、短くコンパクトにまとめることで制作費用を圧縮できます。
圧倒的な情報量を誇るアニメーションなら、30秒程度の尺でも充分にメッセージを伝えらるでしょう。その際に重要になるのが「訴求ポイントの絞り込み」です。いくら情報量の多いアニメーションでも、いいたいことを詰め込んではイメージが散漫になってしまいます。
狙うべきターゲットを明確にしたうえで、1つか2つ程度の重要なメッセージのみに絞り込むのがおすすめです。
アニメーション制作会社の選定ポイント
スライドショーであれば自社で内製することも可能かもしれませんが、アニメーションの制作には専門的な知識やデザインのスキルが必要です。多くの場合で、アニメーション制作会社との協働が必要になります。
では、マーケティング効果を最大するアニメーション制作を依頼先は、どのように選定すればいいのか?以下からは、アニメーション制作会社を選定するヒントとなるポイントを紹介していきます。
制作したいアニメーションの目的・イメージを具体化
- どのような目的でアニメーションを制作するのか?
- どのようなアニメーションを制作したいのか?
目的や具体的なイメージを明確にしておくことが重要です。アニメーションに限ったことではありませんが、目的やイメージが具体化していなければ、制作会社も手探り状態で仕事を進めなければなりません。
制作したいアニメーションの目的・イメージが明確になれば、企画構成もある程度具現化できるはずです。結果的に、アニメーション制作費の削減効果も期待できるでしょう。
制作会社の実績・制作事例を確認
本記事でも紹介したように、アニメーションとひとことにいっても種類・バリエーションは多種多様です。当然、すべての種類のアニメーションを得意にする制作会社は、それほど多くないといえます。
明確にしたアニメーションの目的・イメージをもとに、それに近い実績・制作事例を持つ制作会社をピックアップしていくのがおすすめです。
アニメーションの制作体制を確認
依頼したアニメーション制作を、自社内で内製できる体制を持っているのか?制作会社の体制を確認しておくことも重要です。なせなら、種類・バリエーションごとに高い専門性が求められるアニメーション制作は、一部、またはすべてを下請に任せる制作会社もあるからです。
下請の活用が悪いというわけではありませんが、制作作業のすべてを外部に委託している場合、意思の疎通が滞る、制作費用が膨らむなどの弊害が生じる可能性があります。できる限り、自社ですべて内製できる制作会社を選定するのが無難です。
まとめ
アニメーション制作費の相場観を知りたい企業担当者の方に向け、本記事では、マーケティング目的で活用されるアニメーション制作費のおおまかな相場観を種類別に解説するとともに、制作費の内訳、制作費を抑えるポイント、制作会社の選び方も紹介してきました。
制作費用の幅が広いアニメーションは、依頼する制作会社によっても金額が大きく上下します。本記事で紹介した費用感も目安に、複数の制作会社に相見積もりを依頼し、最終的な一社に絞り込むのがポイントです。
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デザイン制作会社で営業兼コピーライターを経験し、その後医療系職業紹介業のコンサルタントを経験。クリエイティブな感性と傾聴力を活かして2021年4月に動画編集コンサルティング・メンタルケアコンサルティング会社を設立。MV制作やイベントの撮影・医療法人へ接遇セミナーやキャリアカウンセリングを行う。
まずは、依頼するポイントとして、そのアニメーションで【何を伝えたいのか】ここが曖昧だとアニメーションのメリットであるインパクト・飽きさせない構図・気持ちの良い音楽に酔ってしまい、思ったほど効果が見込めない可能性があるので、訴求ポイントを掘り下げて掘り下げて言語化しておくことは必須です。
また大半は制作を依頼する企業が多いですので、
・依頼先の会社の強み
・何人でプロジェクトを組んでいるのか
・何回打ち合わせが出来て、修正依頼の可能な時間軸はいつまでなのか
・SNSやYouTube等のサイズに変更してくれるのか
と、しつこいくらいに相手先と意思疎通をしておかないと期待以下の仕上がりや、それを修正してもらうのに別途費用が発生して関係構築にヒビが入る可能性があります。
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