不動産ポータルサイトの開発方法は?必要な機能と費用の目安を詳しく解説
- 不動産ポータルサイトの開発方法は?
- 不動産ポータルサイトの開発に必要な機能は?
- 不動産ポータルサイトの開発にかかる費用の目安は?
不動産ポータルサイトを開発する際は必須機能のほかに、必要に応じて実装する機能を検討する必要があります。
本記事では不動産ポータルサイトの開発方法について、必要な機能や費用の目安の観点から解説します。最後まで読むと不動産ポータルサイト開発に必要な知識が身につき、開発に向けた行動を起こせるようになるでしょう。
「不動産ポータルサイトを開発したい」という方はぜひ参考にしてください。
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不動産ポータルサイトとは?運営者は不動産会社ではない?
不動産ポータルサイトは誰がどのような目的で運営しているのでしょうか。
物件には貸主や売主となる所有者がいます。この所有者は不動産業者に販売、賃貸契約の仲介を依頼します。不動産業者は不動産ポータルサイトに物件の情報を広告として掲載し、利用者・購入者を募ります。このような一連の流れが一般的です。
不動産ポータルサイトに掲載される物件の情報は一種の広告です。貸主、売主、買主に依頼され実際に物件を扱う不動産業者が、ポータルサイトに広告として掲載を依頼する形で運用されています。ポータルサイトの運営者は不動産取引は行わず、ポータルサイトに物件情報を掲載し、不動産業者にユーザを誘導することで対価を得ています。ポータルサイトは情報が商材のサイトなのです。
必須機能とあると嬉しい機能
上記の不動産ポータルサイトを実現するために必要な機能を洗い出します。大きくは利用するユーザの種別で分けて、機能のグループ分けを行い、機能が必須かどうかを判定しています。
サイト利用者向け
賃貸や購入を目的として、物件を探すためにサイトを利用する一般ユーザ向けの機能です。
ユーザ管理
サイトを利用するユーザの登録、管理、ログイン認証などの機能です。不動産ポータルサイトではユーザの登録や管理、システムログインは必須の機能ではありません。しかしマーケティングに有用な情報の取得やお気に入り機能、問い合わせ時の入力簡素化など実装しておくと便利な機能です。
- No.1-1ログイン
ユーザを認証し、ログイン/ログオフを行う機能です。最近ではGoogleIDやFacebookIDと連携して、ログインIDに利用できるサービスも増えてきています。利用者の利便性を考慮して、どのようなレベルまで実装するか検討します。
- No.1-2ユーザ情報登録
不動産ポータルサービスを利用するユーザの情報を登録する機能です。名称、メールアドレスなどサービスを便利に利用するための情報を登録します。登録したメールアドレスにはメルマガなどの情報発信を行うことも検討できます。
- No.1-3ユーザ情報管理
ユーザの情報を更新する機能です。各種の物件を探すための条件を設定しておき、新規に条件に見合った物件がある場合にメールで通知する機能など、ユーザ情報として登録した内容を利用します。
物件検索
ユーザが賃貸、購入に向けて物件を探すための機能です。
- No.1-4エリア選択
不動産ポータルサイトはサイトにより、関東、甲信越、中部・・・といったエリアで分けられていることが多いです。最初にエリアを選択することにより、選択肢を狭めて不要な情報の表示を省くことができます。
- No.1-5賃貸物件検索
ユーザが自分の希望する条件を指定して、賃貸物件を探す機能です。不動産ポータルサイトのメインとなる機能です。各サイトが物件を検索しやすいよう工夫を凝らしている部分でもあります。下記のような条件を指定して物件の検索ができます。
- マンション/一戸建て
- 地域
- 沿線
- 地図
- 路線図
- 通勤通学時間
- 家賃相場
- 不動産会社
- 学生向け
- 新婚カップル向け
- 新築/築年数
- 転勤向け
- No.1-6購入物件検索
賃貸と同様にユーザが各種の条件を指定して、販売されている物件を探す機能です。賃貸の場合と条件や表示するデータが変わるため、別途に機能を作る必要があります。例えば新築/中古の選択や中古の場合のリノベーションの有無などが重要な条件となります。
- No.1-7その他賃貸対象検索
通常の賃貸向けの物件以外に、不動産会社が扱う周辺の物件を検索することができる機能です。賃貸物件の検索機能に加えて、このような商品を扱えるサイトも出てきています。
- マンスリーマンション
- 月極駐車場
- 事業用物件
- トランクルーム
注文住宅
これから家を建てようとする人がハウスメーカー、土地などを探すための機能です。
- No.1-8ハウスメーカー検索
- No.1-9イベント検索
- No.1-10モデルハウス検索
- No.1-11実例検索
家を建てるのに必要なハウスメーカーや土地を探すための機能です。予算や建築条件、機能などを条件に検索することができます。イベント、モデルハウス、実例などの検索からも、ハウスメーカーの情報を探すことができます。それぞれの地域ごとに活動をしているため、地域を選択してから検索を行うことが多いです。
- No.1-12土地検索
販売中の土地を検索する機能です。大きな地域を設定後、価格、面積、路線など詳細な条件を指定して検索することができます。検索結果からは土地を販売する不動産会社へ問い合わせ、資料請求などが行えます。
リフォーム
リフォームを行う際の業者を探すための機能です。
- No.1-13リフォーム業者検索
地域、リフォームテーマなどからリフォーム業者を検索することができる機能です。登録があれば、リフォーム業者の施工例などが参照可能です。
不動産売却
不動産を売りたい人が見積もりの取得や不動産会社などを探すための機能です。
- No.1-14見積もり依頼
売りたい不動産の情報を入力することで相見積もりをとることができる機能です。複数会社の見積もりがとれることで比較が可能です。
- No.1-15不動産会社検索
地域を指定することで、売却実績のある不動産会社を探すことができる機能です。その後、見積もりの取得やアポイントなどにつなげることができます。
問い合わせ
各種の物件、不動産会社、業者などの検索後、問い合わせを行う機能です。
- No.1-16空き情報請求
物件に対し、現状の住居の空き状況や販売可否を問い合わせることができる機能です。掲載情報にはタイムラグがあり、すでに契約済みとなっている場合があるためです。
- No.1-17見学申し込み
物件に対する見学の申し込みをする機能です。取り扱う不動産会社などに連絡先情報を渡して申し込みます。
- No.1-18問い合わせメッセージ
フリーのフォーマットで物件に関する問い合わせを行う機能です。サイトによっては複数の物件について、一度に問い合わせる機能を実装してある場合もあり便利です。
イベント
不動産ポータルサイトや不動産会社、工務店などが行うイベントを探す機能です。
- No.1-19イベント検索・申し込み
不動産ポータルサイト、不動産会社、工務店などが行う各種のイベントを検索し、予約申し込みを行う機能です。イベントはエリアや開催形態などを条件に探すことができます。
- セミナー
- 見学会
- 相談会
- 住宅展示場
ユーザ利便性向上
ユーザが不動産ポータルサイトを利用するにあたり便利に使えるようにするための機能です。
- No.1-20お気に入りリスト
検索した物件にお気に入りのマーキングを行い保持する機能です。ユーザは複数の物件をお気に入りにして比較、検討することができます。
- No.1-21お知らせメール
お気に入りの物件情報に変動がある場合や過去の検索動向よりユーザが関心を持つ可能性の高いおすすめ物件が発生した場合、ユーザにメールでお知らせする機能です。AIによる機械学習を利用することで、より高機能なおすすめを実装することも可能です。
業者向け
不動産ポータルサイトに、物件や建築業務等の自社サービスを掲載したい業者向けの機能です。
ユーザ管理
サービスをサイトに掲載するためのユーザの登録、管理、ログイン認証などの機能が必要です。不動産会社や工務店などの業者は、自社の情報をサイトに掲載するためにユーザを設定する必要があります。
- No.2-1ログイン
ユーザを認証し、ログイン/ログオフを行う機能です。不動産会社や工務店などの情報を紐づけたIDでログインする必要があります。
- No.2-2ユーザ情報登録
不動産ポータルサービスに情報を掲載するユーザの情報を登録する機能です。名称、メールアドレス、会社名、住所、電話番号などの基本的な情報を登録します。登録した情報は不動産ポータルサイトで物件を探すユーザ向けの連絡先の情報にも繋がります。全国チェーンの企業の場合などは、サイトに店舗ごとのユーザを設定する必要がでます。
- No.2-3ユーザ情報管理
ユーザの情報を更新する機能です。担当者の変更などに対応できるようにする必要があります。
物件掲載依頼
不動産ポータルサイトに賃貸、建売住宅などの物件の情報の掲載依頼を行うための機能です。業者ユーザからサイト運営者に掲載を依頼し、サイト運営者側でチェックを行い掲載します。
- No.2-4物件掲載依頼
- No.2-5物件更新依頼
不動産ポータルサイトに掲載したい物件の情報を登録し、運営者に掲載を依頼する機能です。登録する物件の情報は住所や広さ、間取り、築年数、家賃などサイトに掲載したい各種の情報となります。不動産ポータルサイトの物件表示には内観、外観などの画像データもあるため、画像ファイルの登録も可能としておく必要があります。
同様に物件の情報が変わった場合には更新の依頼を行う機能も必要です。
Web画面から1つの物件ずつ登録/更新依頼を行う機能と、CSVなどのファイルで複数件の情報を一括で依頼する機能の両方を用意するのが望ましいでしょう。
- No.2-6問い合わせ確認
不動産ポータルサイトに掲載した物件に対する問い合わせの情報を参照する機能です。サイト上での確認及びメールでの通知などが想定できます。
入出金管理
不動産ポータルサイトに物件を登録して掲載するには、広告の出稿料を払う必要があります。その入出金を管理する機能です。
- No.2-7広告出稿料確認
掲載した物件の一覧とその広告出稿料を確認する機能です。掲載情報の粒度やサイトへの上位検索表示オプションなどにより金額は変わってきます。
運営側向け
不動産ポータルサイトを運営する人向けの機能です。
ユーザ管理
サイトの利用ユーザ、サイトに物件を掲載する業者ユーザを管理する機能です。
- No.3-1利用ユーザ管理
サイトを利用して物件を探すユーザの管理を行う機能です。ユーザの検索や情報更新などの機能が必要となります。ユーザ情報を保持し、大量に集めることが出来ればマーケティングの材料にもなります。
- No.3-2業者管理
サイトに物件やサービスを掲載する、不動産会社や工務店などの業者ユーザを管理する機能です。ユーザの利用情報を管理することにより業務の改善につなげることができます。
物件管理
業者ユーザの物件掲載/更新依頼を参照し、実際にサイトに掲載する機能です。
- No.3-3物件管理
業者ユーザから物件の掲載/更新依頼を受けると、運営者にはその情報が告知されます。運営者は掲載内容に問題がないかチェックを行い、サイトへの掲載を行う機能です。一種のワークフローといえます。
- No.3-4イベント管理
運営側で主催するイベント、企画などをサイトに掲載する機能です。サイトの利用者増や問い合わせ増を目的として行います。
入出金管理
不動産ポータルサイトの収益となる広告出稿料を管理する機能です。
- No.3-5広告出稿料管理
物件やサービスの掲載による広告出稿料の管理を行う機能です。掲載を依頼した業者ユーザごとの一覧を作成することで、経理用途で利用することができます。エリアや業者ユーザの会社でサマリを可能にすることで、マーケティングにも利用可能です。
ユーザ告知
サイトを検索して利用するユーザや物件の掲載を行う業者ユーザに、サイトからの情報やサイトの利用の仕方を伝えるための機能です。
- No.3-6お知らせ告知
システムメンテナンス実施やシステム上の連絡事項、キャンペーン情報などを各ユーザに知らせるために登録する機能です。登録した告知内容は、各画面に表示したり、メールでの連絡を行います。
- No.3-7利用ガイドライン、QA
不動産ポータルサイトは主に業者ユーザの広告出稿料により収益を得ています。広告が有効に働くよう、物件を探すユーザの利用を促進し、利用数を増やす必要があります。ユーザが使いやすい様に、利用のガイドラインやよくある質問をまとめて掲載し、業務を効率化します。
バックグラウンド
不動産ポータルサイトを動かす環境はその規模によって異なります。Web上でオープンなサイトのため、規模が大きくなるほど同時利用数が増え、サーバー負荷も上がります。
大規模なサービス運営をするには、処理性能、処理の分散化などの性能を満たす実行環境が必要となります。サービスが小さい場合はレンタルサーバなどでも実現可能です。規模が大きくなるにつれ自社でサーバー構築をしたり、大規模なクラウドサービスの利用などでハイスペックな環境を作る必要があるでしょう。
また機能の実現を考えた場合、Webサーバーなどのミドルウェアも必要となります。こちらも規模が小さいうちはフリーウェアなどで構築できますが、大規模化した場合レスポンス確保、サポートの有無などの観点から商用のライセンス取得が必要となるケースもあります。
※本記事の見積もりではバックグラウンドのハードウェアやミドルウェアは費用から除外しています。
不動産ポータルサイトを作る場合の概算費用
前提として初期構築のみを想定しています。実際には運用しながら改善が発生するため、ランニングコスト+改修費用を掛けてのブラッシュアップが必要となります。またサービス構築後の運営、掲載先獲得のための営業や広告に関する費用、利用するサーバーやミドルウェアの購入費用などは入れていません。
最低限の場合
先にあげた機能一覧より、必須の機能を最低限の実装でサービス構築した場合の費用見積もりです。
開発規模 | 10機能 |
---|---|
想定工数 | 3.25人月 |
想定価格 | 260万円(人月80万円で算出) |
ユーザは物件の検索が可能、業者は物件の掲載依頼ができるシンプルで最低限必要な機能のみのポータルサイトです。検索、掲載対象は一番利用者の多い賃貸物件のみ、特定のエリア向けを対象とする想定です。収益の構造を作り上げる必要があるため業者ユーザ向けの機能は概ね必要となります。
高いクオリティを目指す場合
先にあげた機能一覧のすべての機能を実装し、サービス構築した場合の費用見積もりです。賃貸、新築の物件や不動産会社、ハウスメーカー、リフォーム業者、イベントなどを検索対象とします。
開発規模 | 35機能 |
---|---|
想定工数 | 24人月 |
想定価格 | 1920万円(人月80万円で算出) |
これは洗い出した機能を実現するために必要な費用であり、不動産周辺業務への拡張やユーザインタフェース向上は、追加でコストを掛けてブラッシュアップしなければなりません。また、QA、ガイドラインなどサービス運営を行いながらノウハウをためてコンテンツ化するものは、ブレ幅が大きいため算出対象外としています。
一般的な料金相場
不動産ポータルサイトを作ろうとした場合に必須となる機能を作成した場合、10機能で800万円程度は必要になってくるでしょう。業者向け、運用者向けの機能も利用頻度が高いためユーザーライクな実装が求められます。
また機能開発以外に不動産会社やハウスメーカー、リフォーム業者など広告の掲載主を探すための営業コストは別途必要です。
不動産ポータルサイトの収益モデル
不動産ポータルサイトの収益モデルは物件等の情報の掲載による広告出稿料によるものです。出稿時に課金される形、広告からユーザを誘導した場合に料金が発生するアフィリエイトのような形が存在します。大手サイトもこの二つのいずれかです。
この収益モデルを成立させるには、ポータルサイトが記事を掲載することにより、物件を借りたり、購入したりといった成約に繋がると広告主が感じることが必要です。知名度向上、SEO、口コミなどサイトの利用者を増やすことが重要となります。
発注費用を抑えるポイント
要件定義でサービスの対象範囲を明確にする
実際にサービスを作るにあたり、実現したいことを明確にし、できることとできないこと(不要なこと)をきちんと決めておくと、システムベンダー側でも不要な機能は省くことができます。不動産ポータルサイトの場合は、検索条件の設定と取り扱う物件、サービスが大きな要件となります。見積りを依頼する前にきちんと要件を確認し、システムの開発工数を抑えましょう。
要件定義の進め方やコツを知りたい方はシステム開発で大切な要件定義とは?進め方やコツを紹介を参考にしてください。
デザインを妥協する
エンドユーザが利用するユーザインタフェースはとても大事な要素の一つです。しかし、デザインは定まった正解はなく、初期構築の段階で完成したものができるのは稀です。こだわり続けるといくら時間と費用があっても足りません。まずは機能の実現に重点をおきましょう。デザインはサービスを運営しながら、利用しやすいようにデザインをブラッシュアップしていくことも可能です。
営業的なターゲットをきちんと押さえる
サービス構築にあたり、きちんと広告主(業者)が付くように営業的な戦略を練る必要があります。営業的な戦略とサービス構築が、足並みを揃えて注力するターゲットを決めておかなければなりません。営業的なターゲットとシステムの注力する機能がずれてしまっては効率的なサイト運営が出来なくなってしまいます。
不動産ポータルサイトを作る際に気を付けたいポイント
現在、国内の不動産ポータルサイトではSUUMO、HOME’S、アットホームの3つが主要サイトといわれています。それ以外にも、いい部屋ネット、センチュリー21、CHINTAI、ホームメイトなどの大手不動産会社の運営するサイトやYahoo!不動産、カカクコムのスマイティなど他業種から参入してきたサイトなど多様なサイトがあります。それぞれ個性豊かなサイトに対抗しながら、不動産ポータルサイトとして生き残りを図るために気を付けたいポイントをあげています。
競合の不動産ポータルサイトとの差別化
不動産ポータルサイトの場合、掲載する物件の情報については他サイトと同様のものが掲載されていることが多いです。広告主が他サイトと同様の内容の掲載を依頼すれば、内容は似てきてしまいます。商品の説明について独自性を出すならば、他のサイトにない項目を掲載できるとよいでしょう。
また検索された結果に対して問い合わせなどのアクションが増えれば、広告主の利益になり、サービスの利用拡大に繋がります。検索するユーザが気軽にアクションできるような誘導もポイントになりそうです。
また物件や業者の情報だけでなく、住まいの周辺情報、例えば近隣の公園などについての情報発信も独自性を出すための方法の一つです。
検索の便利さとレスポンスを両立するデータベース設計
検索機能で各条件を指定するためには、データの格納の仕方に工夫が必要です。一度構築したデータベースに新たに検索条件の追加をすると、データ構造の複雑化が発生しがちです。
また、大量のデータに複雑な条件を指定して検索を行うと、処理のレスポンスに影響が出ます。検索処理に時間がかかるサイトは利用者が避ける傾向があります。
これらの課題に根本的に対処するには、データベースの構造の設計が大きなポイントとなります。システム構築初期の段階で、将来的なデータ量、拡張余力を見込んだ設計を検討するとよいでしょう。
サイト活性化と営業戦略
不動産ポータルサイトのビジネスモデルではサイトの人気が重要です。不人気だと広告主は集まりません。サイトにはSEO対策などを施し、利用者を増やす必要があります。独自の情報発信、SNSとの連携など人を集める方法を考える必要があるでしょう。
一方で情報掲載の依頼を集める営業手法も必要となります。地域に密着して業者ユーザを探すのか、大きな企業を相手に掲載依頼を勝ち取るのか戦略が必要となるところです。
総括
日本国内では多少人口は減少傾向にありますが、人々の生活において住環境の必要性は無くならないものです。ICT技術が発展しても、その需要は変わりません。
一方で不動産テックと呼ばれる、ICT技術を用いた不動産ビジネスが発展しつつあります。不動産ビジネスは無くなりませんが、ビジネスの形態は変化を見せているのです。
ビジネスが変化するところに新たな価値を持って参入できれば成功が見えてきます。不動産ポータルサイトでも同様です。異業種からの参入があるということは、ビジネスチャンスを見出している人がおり、そのハードルも高すぎないということです。
ポータルサイト運営の基本となる「サイトの人気」を集めることのできる特色を、不動産ビジネスと上手く掛け合わせることで、これからも不動産ポータルサイトへの参入は可能といえるでしょう。
株式会社エン・PCサービス代表。信州大学工学部情報工学科卒。卒業後富士通FIP(現富士通)に就職。某コンビニエンスをクライアントに基幹系、情報分析系、会計・SFAなどのシステム提案、構築、運用サポートを行う。他、ネットワーク構築やサーバー構築も行うなど、フルスタックエンジニアとして活躍。その後、広く多くの人にサービス提供を行いたいという想いから独立し、主にウェブ技術を用いて自社サービス構築と運営を行う。同時に日本のビジネスを底上げするという想いから、中小スタートアップ企業を対象にITシステム開発事業を、企画立案からマーケティング、運営サポートまでワンストップ対応している。
物件の登録はもちろん、エリア、沿線、地図、路線図、通勤通学時間、家賃相場といったマスター情報と言われるものをどのように作り管理していくのか、そういった運用者の目線にたって提案できないと、それは絵にかいた餅です。
一例としてデータの話を挙げましたが、それ以外にもサービスインに向けて行う事は多々あります。問題提起し解決策を提示できる事が、toC向けシステムを受託開発する側の責務であると思います。
比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。
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