クラウドソーシングサイト作成の4つの方法と開発費用|成功ポイントを解説
- クラウドソーシングサイトの開発方法は?
- 開発費用はどのくらいかかる?
- サイト作成の成功法が知りたい
「ランサーズのようなクラウドソーシングサイトが作りたい…」という方必見!
この記事ではクラウドソーシングサイトの構築を考える企業担当者に向けて、ランサーズの機能を用いて開発方法や開発費用について解説。最後まで読めば、サイトに搭載するべき機能や開発費用の見通しが立ちます。
サイト構築の際に気をつけたいポイントについても紹介するので「これから新規参入したいけれど成功するか不安」という方もぜひ参考にしてください。
もしも今現在、
- どの開発会社に依頼したらいいかわからない
- 開発手法でどれくらい費用が違うのか知りたい
- 維持費がどれくらいかかるのか知りたい
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クラウドソーシングサイトとは?
クラウドソーシングサイトとは、仕事を発注したい「依頼者」と仕事を受けたい「受注者」をつなぐクラウドソーシングのプラットフォームのこと。インターネット経由で「不特定多数の人(Crowed)」に業務委託(Sourcing)することを目的としています。
近年は働き方改革が進み、フリーランスや副業などで収益を得ている人の増加によりクラウドソーシングサイトの需要が高まってきました。
混在しやすい用語に、業務を自社内製する「インソーシング(Insourcing)」や、外部企業や専門業者に外注する「アウトソーシング(Outsourcing)」があります。
ビジネスマッチングを目的に利用されている
クラウドソーシングサイトは、個人や法人の垣根を取り払ったビジネスマッチングサイトとして利用されています。さまざまな業種を扱う「統合型」や、システム開発などの特定業種にフォーカスした「専門型」サイト、特定の地域に限定した「地域特化型」などがあります。
サイト作成には、依頼者と受注者をマッチングさせる仕組みや、コミュニケーション、入出金管理、支払い管理などの機能が必須です。
ランサーズは日本最大級のクラウドソーシングサイト
日本のフリーランス人口拡大に大きく貢献しているクラウドソーシングサイトのなかでも、大きな存在感を持つのが「ランサーズ(Lancers)」です。
「統合型サービス」のランサーズは、クラウドワークスと並ぶ日本最大級のクラウドソーシングサービスとして全国35万社以上の企業に利用されています。
ランサーズの特徴
依頼者が発注したい業務ニーズにあわせて人材を募集できるのが、ランサーズの特徴です。受注者側は200種類以上の業務の中から、自身の得意分野・スキル・働き方に応じて仕事を検索し、エントリーします。依頼者と受注者の双方が合意した場合、マッチングが成功します。
依頼者の報酬支払いや受注者の受け取りは、ランサーズを介して実施されるのも特徴のひとつです。ランサーズ側は報酬トラブルが発生するリスクを未然に防ぎ、依頼者と受注者双方から仲介手数料を徴収して収益を得る仕組みになっています。
ランサーズに限ったことではありませんが、クラウドソーシングの根幹を成すビジネスモデルといえるでしょう。
ランサーズにおける案件の種類
ランサーズは主に以下の4つの案件に種類がわかれています。
プロジェクト型 | プロジェクト単位で完成した成果物に報酬を支払う(業務委託) |
---|---|
時間報酬型 | 時間・期間単位で報酬を支払う |
コンペ型 | 成果物の提案を集め、採用された受注者に報酬を支払う |
タスク型 | アンケートなどの軽作業を大量の受注者に実施してもらう |
Webサイトやシステム・アプリの開発、Webなどの各種媒体向けのコンテンツ作成(ライティング、動画の作成など)、デザイン・イラスト制作、ネーミング、コンサルティング、写真撮影、通訳、翻訳、マーケティング、営業、etc
クラウドソーシングサイトを構築する4つの方法
クラウドソーシングサイトを構築する方法は主に次の4つです。
- ASP
- クラウドソーシング構築パッケージ
- CMS
- スクラッチ開発
ランサーズがサービスをスタートさせたのは2008年12月。クラウドソーシング黎明期ともいえた当時は、クラウドソーシングサイトを構築するためには1から開発する必要がある「スクラッチ開発」が主流でした。現在では開発費用を抑えながら構築できる方法が増えています。
ASP
初期投資となる開発費用をもっとも抑えられるのが、ASPを活用してクラウドソーシングサイトを開設する方法です。
クラウド環境にプラットフォームが用意されているASP(Application Service Provider)の場合、クラウドソーシングサイトのシステム事態をレンタルできます。月契約・年契約などの料金体系で、簡単にスタートできるのが特徴です。
自社に合わせたカスタマイズは可能ですが、自由度は高くありません。独自機能の追加も難しく、長期間使い続けることを考えると、トータルコストが見合わない場合も考えられます。
クラウドソーシング構築パッケージ
専用のクラウドソーシング構築パッケージを購入・カスタマイズして、独自のクラウドソーシングサイトを構築する方法もあります。最初からクラウドソーシングに必要な機能がパッケージングされたソフトウェアを購入することで、開発の手間が削減できるのが特徴です。
インフラ環境は自社で整える必要がありますが、ASPよりも独自性の高いサイトを構築できるのがポイントになります。カスタマイズの自由度はパッケージに依存するため、選定は慎重におこなうべきでしょう。
CMS
WordPressに代表されるCMSを活用し、クラウドソーシングサイトを構築する方法です。ホームページ制作の基本パッケージが揃っているCMSにかかるコストはサーバーやドメイン代のみで、費用が抑えられるのがメリットといえます。
テンプレートやプラグインを活用し、開発費用を抑えながら独自性の高いクラウドソーシングサイトを構築できます。
CMSの活用は、インフラ環境の整備からシステム構築まで、すべて自社でおこなう必要があります。プログラミングの知識がなければ構築・開発を外部に委託することになり、搭載する機能が多いほど構築費用も高額になるため注意が必要です。
スクラッチ開発
オリジナリティや自由度の高いクラウドソーシングサイトを構築するのにもっとも適している方法が、0からオーダーメイドするスクラッチ開発です。
オリジナルデザインを採用するのはもちろん、どのような機能であっても事実上の制限なく実装できるのが、スクラッチ開発最大のメリットです。
その分、構築・開発費用がもっとも高額なのもスクラッチ開発の特徴になります。開発期間が長いので素早くサービスをローンチできないのがデメリットになるため、統合型で規模の大きなクラウドソーシングサイト以外は向かないでしょう。
【受注者向け】ランサーズの機能を分析
クラウドソーシングサイトを構築・開発したいと考える企業担当者の参考になるよう、ランサーズの機能を仕事を探したい受注者向けに分析しました。
必須と思われる最低限の機能にチェックを入れ、項目別に解説します。
ユーザー管理
受注者情報の登録、管理、ログイン認証などの機能です。受注者が自分の能力や魅力を発信するために、個人プロフィールを設定する機能も含まれます。
No.1-1 ログイン
受注者情報を認証し、ログイン/ログオフをおこなう機能です。最近ではGoogleIDやFacebookIDと連携し、ログインIDとして利用できるサービスも増えています。
外部サイトとの連携が多くなるほど開発費用も高くなるため、利用者の利便性を考慮してどのレベルまで実装するか検討しましょう。
受注者兼発注者となるユーザーは、双方の機能を利用できるよう切り替え可能にする必要があります。
No.1-2 ユーザー情報登録
受注者の基本的な情報を登録する機能です。名称やメールアドレス、個人・法人などの、サービス利用に必須となる情報を登録します。居住地区や年齢、性別など個人情報に当たるものは、他のユーザーに公開するかどうかの選択が可能です。
依頼者からの入金はエスクローという仕組みで一度ランサーズが預り、その後受注者へ振り込まれます。初回の振り込みまでに、金融機関の口座番号の登録が必要です。
No.1-3 ユーザー情報管理
個人のプロフィールをはじめとした基本情報は、いつでも更新可能です。仕事の実績や、新たに取得したスキルなどの情報を随時更新できます。
No.1-4 付加情報登録・更新
基本的な情報に加え、得意な仕事のカテゴリ、持っているスキルの一覧や業務履歴、スキルを示すポートフォリオなどが登録可能です。信用情報として、電話での本人確認や免許証などの本人確認書類によるチェック状況も登録できます。
No.1-5 履歴サマリ
過去の仕事の実績や評価、入出金などのデータが保管され、サマリとして参照できる機能です。
No.1-6 スキルテスト
受注者のスキルを客観的に示す機能として、一部のスキルでは独自のテストを実施し、結果を登録できます。たとえば、受注者がプログラミングのjava言語に関するテストをおこない、依頼者へのアピールに利用することが可能です。
出品
No.1-7 スキル・経歴出品
受注者のスキルや経験に希望の価格をつけ、商品として出品できる機能です。
案件検索
受注者が案件(仕事)を探すための機能です。
No.1-8 案件検索
受注者が募集中の案件を探すための機能です。カテゴリ、仕事の形式、価格帯などを条件として検索できます。よく使う条件の登録機能も備えています。
No.1-9 案件フィード
過去の検索や案件の参照、実績などのカテゴリ、価格などの情報から、受注者ひとりひとりにおすすめの案件を示してくれます。内部的には機械学習などの技術を使って実装されていると思われます。
受注者からすると大量の案件から応募先を選定する手間が省け、スムーズなサービス運営に寄与する機能です。
No.1-10 おすすめ案件メール
募集中の案件のうち、受注者におすすめの案件を定期的にメールで連絡してくれる機能です。案件フィードと同様の仕組みを用いています。
受注
受注者が仕事を受注するための機能です。
No.1-11 提案
募集中の依頼に対し、課題の解決方法、作業期間、費用などを提案する機能です。提案が依頼者に選ばれると仕事の受注につながります。
ネーミングやデザインのコンペの場合、提案する時点で成果物を提出し、依頼者から選定された場合に報酬が発生します。
No.1-12 見積もり作成
依頼者に対し、受注したい案件の見積りを提示する機能です。依頼者が了承することで受注につながります。
コミュニケーション
仕事を進行させていく上で必須となるコミュニケーションをおこなうための機能です。
No.1-13 メッセージ
依頼者と受注者は、ランサーズに備え付けられたメッセージ機能で連絡のやり取りができます。仕事の受注前、受注後、完了後でもメッセージを送受信でき、ファイルの添付も可能です。
No.1-14 ビデオ通話
メッセージを使った文字でのコミュニケーションでは情報を伝えきれない場合には、ビデオ通話の機能も備え付けられています。
No.1-15 評価・コメント
仕事の完了後、受注者、依頼者がお互いに評価を付ける機能です。双方にとって外部からの客観的な評価を受けられ、以降の受発注への指標となります。
データ管理
取引が成立した案件に対する各種のデータを管理する機能です。
No.1-16 案件管理
取引成立後、案件(プロジェクト)のデータを作りステータスを管理する機能です。業務完了の報告や支払い手続きをする際に必要となります。
No.1-17 支払管理
依頼者が支払い確定すると、受注者のランサーズ上の口座に入金される機能です。入金時にはランサーズが受け取る仲介手数料が自動的に引かれます。
No.1-18 ランク管理
仕事の評価や受注額、信用情報の登録状況、メッセージの返答レスポンスなどを条件に、受注者のランク付けをおこなう機能です。依頼者にとって、受注者を選定する際に信用度をはかる指標となります。
【依頼者向け】ランサーズの機能を分析
続いて仕事を発注したい依頼者が利用するランサーズの機能を分析しました。
必須と思われる最低限の機能にチェックを入れ、項目別に解説します。
ユーザー管理
依頼者情報の登録、管理、ログイン認証などの機能が必要となります。
No.2-1 ログイン
依頼者情報を認証し、ログイン/ログオフをおこなう機能です。
No.2-2 ユーザー情報登録
依頼者のプロフィールを登録する機能です。扱う仕事の内容や、個人、法人のカテゴリ、所在地などを設定できます。
No.2-3 ユーザー情報管理
発注する際の入金方法(振り込み、クレジットカード)や認証情報などを設定する機能です。
受注者検索
No.2-4 受注者検索
仕事を依頼する相手となる受注者を見つけるための機能です。受注者の仕事のカテゴリ、スキル、ランク、希望価格帯、実績などを条件に検索をおこない、有用な人材を探せます。
発注
依頼したい仕事に対して募集をかけ、業務の発注をおこなう機能です。主に下記3つの発注方法があります。
No.2-5 提案募集
実際にやってほしい業務やアウトプット、予算を提示し、仕事をしたい受注者を募集する機能です。優秀な人材を集めるためのオプション機能もあります。
No.2-6 常駐・時間契約募集
現場常駐や時間契約での仕事をしたい受注者を募集する機能です。
No.2-7 オファー
特定の受注者に対し、仕事のオファーを出す機能です。受注者検索で案件に合った人材を見つけ、ピンポイントでアクセスできます。
データ管理
受注者との仕事に関する取引に対して発生する各種データを管理する機能です。
No.2-8 案件管理
仕事の受発注取引が成約した場合、取引履歴として案件(プロジェクト)のデータが作成されます。案件データのステータスや納期、納品、検収手続きなどを管理する機能です。
No.2-9 支払管理
取引に対して発生したエスクローおよび支払いに関するデータを管理する機能です。
【運営側向け】ランサーズの機能を分析
ランサーズのようなクラウドソーシングサービスを運営する側に必要となる機能を分析しました。ランサーズは依頼者と受注者の取引に対し手数料を徴収して収益を得るため、できるだけ多くの案件がスムーズに取引できるように運営しています。
必須と思われる最低限の機能にチェックを入れ、項目別に解説します。
NO | 利用ユーザー | 機能グループ | 機能 | 種別 | 必須 |
---|---|---|---|---|---|
3-1 | 運営側向け | ユーザー管理 | 受注者管理 | 画面 | 〇 |
3-2 | 依頼者管理 | 画面 | 〇 | ||
3-3 | メッセージ監視 | メッセージ監視 | バッチ | ||
3-4 | 入出金管理 | 入出金手続き | バッチ | 〇 | |
3-5 | ユーザー告知 | お知らせ登録 | 画面 メール | 〇 | |
3-6 | QA | 画面(静的) |
ユーザー管理
ランサーズを利用する受注者、依頼者を管理する機能です。
No.3-1 受注者管理/No.3-2 依頼者管理
登録された受注者、依頼者の情報を参照し、規約違反など問題のある利用をしている場合は利用停止にする対応をおこなうための管理機能です。
メッセージ監視
No.3-3 メッセージ監視
受注者と依頼者のメッセージのやり取りに規約違反がないかを監視します。ランサーズ上でマッチした後に費用の支払いなどをシステム外で直接おこなうことは禁止されています。メッセージにメールアドレスを記載することは基本的にNGです。
入出金管理
No.3-4 入出金手続き
依頼者から振り込まれた金額を受注者の銀行口座に振り込むための機能です。受注者はランサーズのシステム上に口座を持ち、仕事で得た報酬はランサーズ口座に貯まる仕組みになっています。
貯まった報酬は月二回の締め日に受注者の銀行口座に振り込まれます。口座への振り込みをするか、貯めたままにするかはユーザープロフィールと同様に設定可能です。
ユーザー告知
No.3-5 お知らせ登録
システムへの機能追加、障害情報や案件の提案募集締め切り、ステータス変更などのお知らせを受注者、依頼者に通知する機能です。画面上での通知とメールでの通知の両方が実装されています。
No.3-6 QA
ランサーズのシステム範囲は広大であり、複雑な要素もあるため、よくある質問のQAを掲載している機能です。ランサーズの運営者ではなく受注者や依頼者同士で質問しあう相談所の機能もあります。
【インフラ環境】ランサーズの機能分析
NO | 利用ユーザー | 機能グループ | 機能 | 種別 | 必須 |
---|---|---|---|---|---|
4-1 | インフラ環境 | サーバー | 〇 | ||
4-2 | DB | 〇 | |||
4-3 | WEBサーバー | 〇 | |||
4-4 | ロードバランサー |
Webサービスであるクラウドソーシングサイトは、システムを動作させるための実行環境であるインフラ環境の構築が欠かせません。
100万人規模の登録者を抱え多彩な機能を持つランサーズの場合は、膨大なトラフィックをさばくための高性能インフラ環境が必要です。複数のデータセンターを駆使するパブリッククラウドを活用していることが予想されます。
サービスの規模や運営方法によってはレンタルサーバの高機能プランでも問題ないですが、サービス拡大に応じてサーバ移行するのはコストもかかります。ニーズに応じてサーバリソースを増減できるパブリッククラウドの活用がおすすめです。
スクラッチ開発におけるクラウドソーシングサイトの開発費用
クラウドソーシングサイトを構築する際に必要となる開発費用を概算で見積もりました。競合として対抗できるクラウドソーシングサイト構築に向けてぜひ参考にしてください。
ランサーズには有料版のランサーズ Pro、ランサーズAgentなどがありますが、メインとなるクラウドソーシング機能にフォーカスを当てて見積もりしています。変動値が大きいインフラ環境の構築・開発費も除外しています。
最低限の機能を実装した場合(580万円)
最低限の機能を実装した場合のクラウドソーシングサイト開発費用は、580万円程度です。
機能一覧表から必須の機能のみを実装し、プロジェクト型のみに特化したクラウドソーシングサイトを構築した場合を想定しています。
開発規模 | 17機能 |
---|---|
想定工数 | 7.25人/月 |
想定価格 | 580万円 |
※1人あたりの月単価80万円で計算
最低限の機能で対応できる範囲は次のとおりです。
- 受注者側:ユーザー登録、ログイン、案件の検索・提案、受注・納品
- 依頼者側:ユーザー登録、ログイン、案件の提案募集、発注・検収
- 運用側:登録ユーザー管理とお知らせ、ユーザー口座の入出金処理
クラウドソーシングサイトは入出金管理が必須のシステムです。シビアな実装と詳細なテストが必要となり、最低限の機能でもそれなりの費用がかかります。ビジネスの成長にあわせて機能を追加していく必要も想定しておくべきですが、スモールスタートするには最適でしょう。
一般的な機能を実装した場合(1000万円)
クラウドソーシングサイトの作成をシステム開発会社に設計から構築まで依頼した場合の開発費用は、必須の17機能にプラスした1000万円程度と考えられます。
ランサーズのようなクラウドソーシングサービスの業務は複雑であり、設計内容によって大きくコストが変動します。Webサービスそのものは汎用的な技術で構築される場合が多く、フレームワークを適用して開発コストを抑えることも可能でしょう。
ランサーズと同等の機能を実装した場合(2120万円)
ランサーズと同等の機能を実装したクラウドソーシングサイトを構築する場合、開発費用は2,120万円程度です。
開発規模 | 33機能 |
---|---|
想定工数 | 26.5人/月 |
想定価格 | 2120万円 |
※1人あたりの月単価80万円で計算
ランサーズと同等の機能を実装することに焦点をあわせているため、上述した見積もりには、UI / UXデザインを含めた詳細なユーザーインターフェース開発費は含んでいません。使い勝手を向上させて集客するには、デザインや付随するサービスを含むブラッシュアップが必要になります。
その他の方法によるクラウドソーシングサイト作成費用
スクラッチ開発以外でクラウドソーシングサイトを構築する方法と、それぞれの見積もり費用は次のとおりです。
- ASPの場合(10万円〜100万円)
- パッケージ利用の場合(80万円〜300万円)
- CMSの場合(300万円〜600万円)
構築したいクラウドソーシングサイトの目的・規模・機能によって費用は大きく異なるため、今回は初期費用に限定して見積もりを算出しています。
下記で詳しく解説します。
ASPの場合(10万円〜100万円)
ASPでクラウドソーシングサイトを構築した場合、初期コストは10万円〜100万円程度です。ASPは利用するサービスによって料金体系が異なり、カスタマイズの有無でも初期コストは変わります。
初期コストに加え、月額10〜40万円程度のランニングコストもかかるので注意が必要です。長期利用した場合はコストがスクラッチ開発を上回るケースもあり、サイトを成長させていく自由度も大きくないのがデメリットになります。
ASPをあまりカスタマイズせずに活用する方法もあるため、サイト作成に手間をかけずに初期コストを抑えたい方におすすめです。
パッケージ利用の場合(80万円〜300万円)
専用のクラウドソーシング構築パッケージを購入した場合の初期コストは80万円〜300万円程度です。一見、初期コストが低いように思えますが、カスタマイズ費用は想定していません。
カスタマイズ性が高いパッケージを利用した場合は、プラス料金が大きくかかる可能性があることを考慮する必要があります。
CMSの場合(300万円〜600万円)
CMSでクラウドソーシングサイトを構築した場合、初期コストは300万円〜600万円程度です。スクラッチ開発よりも開発工数を減らせるとはいえ、構築を外注することでCMSの開発費用もそれなりにかかります。
それぞれに一長一短ありますが、将来的な成長を見込んでクラウドソーシングサイトを構築したい場合、スクラッチ開発が適切と言えるでしょう。
クラウドソーシングサイトの発注費用を抑えるポイント
スクラッチ開発が適しているといっても、クラウドソーシングサイト構築に予算を上限なく費やせる企業は多くありません。できる限り開発費用を抑えるにはどうしたらいいのでしょうか。重要なポイントを2つ紹介します。
目的・目標を明確にする
発注費用を抑えるためには、クラウドソーシングサイトを構築・運営する目的・目標を明確にしておくことが重要です。ユーザー数10万人、月のマッチング1万件など、より具体的な目的・目標を立て、必要な要件・機能を定義していくといいでしょう。
目的・目標が明確であれば、システム開発会社も適切な提案をしやすくなり、適正な見積もりを提出してくれます。
必要な機能を絞り込む
発注費用を抑えるポイント2つ目は、本当に必要な機能に絞り、クラウドソーシングサイトの成長に合わせながら機能を拡張することです。
要件定義によって必要な機能を洗い出しても、最初からすべてを実装できる予算が確保できるわけではありません。要件定義を策定する際に優先順位を付けるようにしておくと、システム開発会社との打ち合わせもスムーズに進むでしょう。
クラウドソーシングサイトを成功させるためのポイント
フリーランス人口が拡大傾向にあるとはいえ、クラウドソーシングサイトを用意するだけでビジネスが成り立つものではありません。ビジネスへの参入を検討する企業の方が、クラウドソーシングサイトを構築する前に考えるべき点を解説します。
差別化できるビジネスモデルを確立する
クラウドソーシングビジネスに参入するには、競合サービスと差別化できるビジネスモデルを確立させるのが重要です。
たとえば、ランサーズでは多数のシステム案件が掲載されていますが、エンジニアが利用するのはほかのサービスが中心です。まだまだ手の付けられていない領域があるのではないでしょうか。
受注者は「効率よく稼げる多数の案件があるか?」を重要視しています。発生した報酬の手数料が収益になるのが基本のクラウドソーシングでは、受注者が利用したくなるサイト構築を目指すといいでしょう。
ユーザーが安心して利用できる仕組みを構築する
クラウドソーシングサイト構築の際は、受注者であるユーザーが安心して利用できる仕組みを確立させるのが重要です。フリーランスは一般的な働き方になってきていますが、まだまだ弱い立場に立たされているのが現状です。
具体的には次の仕組みを構築するといいでしょう。
- 規約違反のユーザーを資格停止にする
- 支払いに関連するトラブルを未然に防止する
- 依頼者・受注者をしっかりとサポートできる体制を構築する
まとめ
フリーランスや副業が注目されるとともに、成長を続けているクラウドソーシングサイト。本記事ではクラウドソーシングサイトの開発方法や費用、サイト作成の成功法を紹介しました。
サイト作成において、パートナーとなるシステム開発会社の選定が重要です。判断に迷ってしまう場合は、『比較ビズ』に相談してみてはいかがでしょうか?
『比較ビズ』では、必要事項を入力する2分程度の手間があれば、優良なシステム開発会社を探せます。複数のシステム開発会社に無料で相談できるのも嬉しいポイントのため、ぜひ利用してみてください。
株式会社ウィズワンダー代表取締役。クラウドを使用したWebシステム開発を得意とする。技術力はもちろん、顧客の課題ヒアリングと提案力にも定評がある。SIer、スタートアップでのリードエンジニアやCTOを経て、楽天グループ(株)、日本マイクロソフト(株)にてシステム開発や顧客対応に携わる。その後、中小企業を積極的にサポートしたいという思いから株式会社ウィズワンダーを創業。情報処理技術者資格のほか、Azure Expert資格2種を含む、Azure関連資格を8つ保持。
ASPを使用する場合はあまり考慮する必要はありませんが、スクラッチ開発を行う場合などはログイン機能を専門に提供する外部サービスと連携して開発するなど、セキュリティ対策にも配慮できるシステム開発会社を選定することが重要です。
また、クラウドソーシングサイトなど、新規事業としてWebシステムのスクラッチ開発を行う場合は、全ての機能を洗い出して一度に全て作り込むのではなく、まずは核となる最小限の機能を持つWebシステムを最小限の工数で開発し、市場やユーザーの反応を見ながら少しずつ機能を拡張していくという手法が採られることもあります。
Webシステムの要件を先にしっかりと固めてから一気にスクラッチ開発を行った場合、途中で要件が変わってしまうと時間・費用の両方が増加することにつながります。一方、最小限の機能のみを搭載して公開することで、市場の反応に合わせて効率よく開発を進めることが可能となりますので、開発手法についても事前にしっかりと検討するのが良いでしょう。
比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。
もしも今現在、
- どの開発会社に依頼したらいいかわからない
- 開発手法でどれくらい費用が違うのか知りたい
- 維持費がどれくらいかかるのか知りたい
比較ビズではシステム開発会社の登録に力を入れており、小規模〜大規模と幅広いシステム開発会社を掲載しております。価格重視、デザイン重視、技術重視など、様々な特徴を持った会社から一括で見積もりがもらえ、適切な費用相場が分かります。見積もりしたからといって、必ずしも契約する必要はありません。まずはお気軽にご相談ください。
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