アプリの保守費用の相場とは?内訳や費用を抑える3つの方法も紹介
- アプリの保守費用の相場・内訳は?
- アプリ保守を外部委託する際に確認するべきポイントとは?
- アプリの保守費用を抑える方法とは?
「アプリケーションの保守費用が知りたい」「アプリの維持費用を抑える方法が知りたい」とお悩みのエンジニア、必見です。
アプリの保守費用にかかる主な項目は「サーバー」「ドメイン」「SSL証明書」「アプリストア登録」「保守・運用」「機能追加」の6つです。
この記事では、アプリの保守運用にかかる費用相場やその内訳、運用コストを抑える方法を解説します。記事を読み終わった頃には、アプリ保守にかかる費用を把握し、維持費を抑えることができるでしょう。
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アプリ運用・保守の違いとは
アプリ運用とアプリ保守は、アプリケーションのライフサイクルの異なる段階で行われる活動です。
- アプリ運用
- アプリ保守
アプリ運用は稼働中のアプリの健全性と安定性を確保します。アプリ保守はアプリの機能追加や変更を行い、利用者のニーズや環境の変化に対応するための活動です。
それぞれの内容をくわしく解説します。
アプリ運用
アプリ運用は、アプリケーションが常に安定稼働し、最適なパフォーマンスを維持するための管理作業で、アプリケーションがリリースされた後に行います。
以下の特徴が挙げられます。
項目 | 内容 |
---|---|
サーバー管理 | アプリケーションが実行されるサーバーの管理や監視・スケーリング |
ユーザーサポート | ユーザーからの問い合わせ・フィードバックに対応するためのサポート活動 |
セキュリティと更新 | システムのセキュリティを維持・アップデートやパッチの適用 |
モニタリングと解析 | アプリのパフォーマンスや利用状況のモニタリング・分析・改善 |
アプリが利用者に提供され、実際に使用される状態での管理や運営を行います。システムの監サーバー管理・ユーザーサポート・セキュリティの更新など、稼働中のアプリを円滑に運営するための機能が含まれます。
アプリ保守
アプリ保守は、アプリ運用の一部として、アプリケーションを適切に機能させるための維持管理活動を指します。以下の特徴が挙げられます。
項目 | 内容 |
---|---|
修正と改善 | バグの修正・機能の改善・アプリケーションのメンテナンス |
アップデートとバージョン管理 | 新しい機能やバージョンのリリースに伴うアップデートの管理・適切なバージョン管理 |
データのバックアップと復旧 | データのバックアップ・災害時の復旧計画の策定 |
アプリ保守は、開発後に行われるメンテナンス作業であり、バグ修正や新機能の追加・プラットフォームのアップデートに対応することを指します。利用者のフィードバックを元にアプリを改善し、継続的な品質向上を図ることが主な目的です。
アプリの保守費用の相場・内訳
アプリの保守費用にかかる主な項目は「サーバー」「ドメイン」「SSL証明書」「アプリストア登録」「保守・運用」「機能追加」の6つです。
- サーバー費用の相場:年間2万円〜30万円
- ドメイン費用の相場:年間1,000円〜5万円
- SSL証明書費用の相場:年間3,000円〜8万円
- アプリストア登録の更新費用の相場:年間13,000円
- 保守・運用費用の相場:1年あたりアプリ開発費用の15%
- 機能追加費用の相場:1機能あたり10万円〜100万円
費用感を把握し、コストを見積もる際に役立てましょう。
1. サーバー費用の相場:年間2万円〜30万円
サーバーの維持には年間で2万円〜30万円の費用がかかります。サーバーとはデータを保存・管理を行いユーザーとやり取りするためのもので、開発を始める段階から必要です。
大がかりなアプリでなければレンタルサーバーで十分です。スペックに応じた段階的な月額制が基本で、ユーザー数が少ないうちは月額1,000円程度で済む場合もあるでしょう。
AWS(Amazon Web Service)のサーバーを利用してECアプリを運用する場合、月額2万円程度が相場です。すでに自社サイトを持っているのであれば、サーバーを併用することで費用を抑えられる可能性もあるでしょう。
2. ドメイン費用の相場:年間1,000円〜5万円
ドメイン費用の相場は年間で1,000円〜5万円です。ドメインとはインターネット上の住所を示すもので、Yahoo!JAPANの「yahoo.co.jp」のようにアプリやサービスの看板としても機能します。
ドメインは1年ごとの契約更新が主流で、安ければ月額1,000円程度の費用です。
文字数が少なく、普通名詞と被っている、汎用性が高いドメインほど契約費用が高くなるため注意しましょう。ピリオド以降の文字列によっても費用が異なり「.co.jp」「.inc」「.ai」などのドメインは高額な傾向にあります。
3. SSL証明書費用の相場:年間3,000円〜8万円
SSL証明書にかかる費用相場は年間3,000円〜8万円です。SSL証明書とはユーザーにとっての安全性を高めるためのもので、通信の暗号化や運営者の実在確認などを証明します。
高機能なほど高額で、レンタルサーバーによっては通信暗号化のみのSSL証明書を無料で利用可能です。運営者の実在確認ありのSSL証明書であれば3万円程度が相場でしょう。
年間費用が10万円近くなると、認証局(SSL証明書の発行元)の過失によって損失が発生した場合に補償があるプランも存在します。多くの個人情報を扱うようなアプリサービスを運用する場合は、導入を検討してみてもいいでしょう。
4. アプリストア登録の更新費用の相場:年間13,000円
アプリストアの登録更新には年間で約13,000円の費用がかかります。「App Store」や「Google Play」でアプリを一般に公開するためには、デベロッパーとしての登録が必要です。
Google Playの登録料金は初回のみですが、App Storeの場合は1年ごとの更新が必要です。
初回登録費用 | 年間更新費用 | |
---|---|---|
App Store | 99米ドル | 99米ドル |
Google Play | 25米ドル | なし |
登録費用は米ドル基準であり、円換算した金額は為替レートによって変動するため注意してください。
5. 保守・運用費用の相場:1年あたりアプリ開発費用の15%
アプリの保守・運用費用には、年間でアプリ開発費用の15%程度の費用がかかります。保守・運用費用とはアプリのメンテナンスにかかる費用であり、支払い先は開発会社です。
機能や規模によってメンテナンスの頻度や工数が異なります。一律の金額ではなく開発費に対する割合が費用相場です。アプリの種類別の開発費用相場と、15%相当額は次のとおりです。
開発費用の相場 | 15%相当額 | |
---|---|---|
EC系 | 50万円〜300万円 | 75,000円〜45万円 |
通話・メッセージ系 | 100万円〜500万円 | 15万円〜75万円 |
ゲーム系 | 200万円〜1000万円 | 30万円〜150万円 |
カタログ・フリーペーパー系 | 50万円〜100万円 | 75,000円〜15万円 |
アプリのメンテナンスに含まれる具体的な作業内容を紹介します。
バグや不具合の修正
アプリの保守・維持のなかでもっとも重要な項目が、バグや不具合への対応です。
初めは問題なく動作しているアプリでも、アップデートや機能追加を繰り返すうちに不具合が発生する可能性があります。即座にトラブルへ対応しアプリ運用を成功させるためには、開発会社によるサポートが欠かせません。
アプリのアップデート
トラブル対応ではなく、よりいいアプリへと改善するためのアップデートも必要です。
具体的には細かな仕様変更やデザイン修正・キャンペーン追加の作業が挙げられます。ユーザビリティを高めたり、キャンペーンによってユーザー数や売上を伸ばしたりするためには不可欠な項目でしょう。
OSアップデートへの対応
アプリの運用にはOSアップデートへの対応も重要です。
iOSやAndroidのスマートフォンOSは定期的にアップデートされます。OSアップデートはユーザーの利便性やセキュリティを強化する一方で、システムの変更によりアプリが動作しなくなる可能性もあります。
ユーザーに不便をかけないために、OSアップデートによって生じたトラブルには迅速に対応しなければなりません。不具合修正に必要な費用がアップデート対応費用です。実際、多くのスマホアプリがOSアップデートにあわせて軽微な修正を行っています。
6. 機能追加費用の相場:1機能あたり10万円〜100万円
機能追加にかかる費用の相場は1機能あたり10万円〜100万円です。アプリの運用状況にあわせて機能追加が必要である場合、機能ごとの実装工数に応じた費用がかかります。
主な追加機能と費用は以下のとおりです。
追加機能 | 費用相場 |
---|---|
個人情報登録 | 10万円〜20万円 |
会員データの新規取得 | 50万円〜70万円 |
メールアドレスログイン | 20万円〜40万円 |
SNSログイン | 10万円〜20万円 |
決済システム(EC系アプリ) | 20万円〜50万円 |
Googleマップ | 10万円〜20万円 |
課金システム | 10万円〜20万円 |
多言語対応 | 10万円〜15万円/1言語 |
アクセス解析 | 5万円 |
バグや不具合への対応と異なり、機能追加には保守費用とは別で料金が発生します。無駄な費用とならないよう、必要性を吟味してから追加しましょう。
アプリ保守を外部委託する際に確認するべき3つのポイント
アプリ保守を外部委託する際、以下の3点を確認しましょう。
- 運用・保守費用が開発コストの15%以内になるか
- 対応可能な時間・契約期間
- 対象範囲
外部委託する前に契約期間や費用を把握することで、外部委託先との契約や作業を円滑に進めることができます。外部委託先との相互の期待や責任を明確にすることが、円滑なアプリ保守活動の実施につながります。
1. 運用・保守費用が開発コストの15%以内になるか
アプリの運用と保守にかかる費用は、開発コストの一定割合以内に収まるかどうかを確認することが重要です。一般的には、運用・保守費用は開発コストの15%以内に収まることが推奨されます。
継続的な運用・保守活動に予算を割り当てることができます。
2. 対応可能な時間・契約期間
外部委託先との契約期間や、外注先が対応可能な時間枠を確認することが重要です。アプリの保守には常に迅速な対応が求められるため、外部委託先の対応スケジュールやサポート体制が事業の要求に合っているかを確認しましょう。
3. 対象範囲
アプリ保守の対象範囲を明確にすることも大切です。保守活動にはバグ修正・セキュリティパッチの適用・機能追加・アップデート管理などが含まれます。外部委託先が具体的にどの保守活動を提供するかを明確にする必要があります。
緊急時の対応プロセスやSLA(Service Level Agreement:サービスレベル契約)も確認することが重要です。
アプリの保守にかかる費用を抑える3つの方法
アプリの保守費用を抑える方法は次の3つです。
- 実装する機能を絞る
- 対応可能な部分は自社で対応する
- 相見積もりを行う
アプリを成功させるためには、必ずリリース後にも費用が発生します。維持費用が少ないほど利益が大きくなることも事実です。
アプリの利益を最大化するために、以下の方法を参考にしてください。
1. 実装する機能を絞る
アプリの維持費用を抑える方法の1つめは、実装する機能を絞ることです。機能を絞り開発費用を抑えることで、保守費用も安く済ませられます。
たとえば保守費用が開発費用の15%/年だったとしましょう。100万円の開発費用を削減できれば、年間で(100万円×15%=)15万円の保守費用をコストカットできます。
初めから豊富な機能を搭載しているからといって、必ずしもアプリ運営が成功するわけではありません。初期投資を抑えてリスクを限定するためにも、最低限の機能に絞ってアプリを開発・リリースしましょう。
2. 対応可能な部分は自社で対応する
対応可能な部分を自社で巻き取ることも、アプリの維持費用を抑える効果的な方法の1つです。開発会社に任せず自社で行える作業の代表例として「デザインの考案」が挙げられます。
自社でデザイン案を作成する際、ワイヤーフレームツールの利用がおすすめです。デザインの原案は、盗用にならないように注意しながら他社アプリを参考にするといいでしょう。
3. 相見積もりを行う
アプリの維持費用を抑える方法の3つめは、相見積もりを行うことです。複数の見積もりを比較することで費用が安いアプリ開発会社に発注できます。
適正価格を把握するために、3社〜5社に見積もりを依頼しましょう。保守運用だけではなく開発からトータルした費用で問い合わせることが重要です。
保守運用には設計やコードのシステムの中身を理解していることが欠かせません。開発と保守運用を別の会社に発注すると、バグや不具合に対応できないトラブルの可能性があります。
まとめ
アプリの保守を成功させるためには、開発後の保安維持が欠かせません。アプリ保守を依頼する際、できるだけコストを抑えたい企業は、本記事で紹介した3つの方法を参考にしてみてください。
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もしも今現在、
- どの開発会社に依頼したらいいかわからない
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