コールセンターの仕組みとは?主要システムの種類や3つのメリット・2つの問題点を解説

Mictegs
監修者
Mictegs 代表 マーケティンドクター 小山 司朗
最終更新日:2024年04月16日
コールセンターの仕組みとは?主要システムの種類や3つのメリット・2つの問題点を解説
この記事で解決できるお悩み
  • コールセンターはどのような仕組みで稼働している?
  • コールセンターシステムの種類は何がある?
  • コールセンターシステムに問題点はある?

「コールセンターの仕組みが気になる」「業務効率化するシステムが知りたい」とお悩みの事業者、必見です。

コールセンターには、顧客対応をスムーズにするための仕組みが必要です。近年は、コールセンターシステムが開発され、電話とコンピューターが融合した「業務効率化に特化」したシステムが利用されています。自社にあったシステムを導入することで、顧客満足度の向上につなげられるでしょう。

本記事では、コールセンターの仕組みや主要システムの種類・3つのメリット・2つの問題点を解説します。記事を読み終わった頃には、コールセンターの仕組みを理解して自社にあった最適なシステムを導入できるでしょう。

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コールセンターには顧客対応をスムーズに行える仕組みが必要

電話

コールセンターには、顧客対応をスムーズに行える仕組みが必要となります。顧客と企業が接点を持つ最初のポイントであり、顧客満足度の維持・向上がミッションのためです。

自動音声対応や顧客情報の管理などさまざまなシステム・機能と連携することで、企業のサービス品質向上につながります。

コールセンターを構築するための主要システム

コールセンターを構築するための主要システムは、以下の8つです。

  1. PBX:外線と内線をつなぐ交換機
  2. ACD:電話を自動的にオペレーターに振り分ける機能
  3. IVR:自動音声応答システム
  4. CTI:コンピューターと電話を統合してオペレーターを支援する機能
  5. CRM:応対内容を記録するシステム
  6. 通話録音装置:顧客との通話内容を録音する装置
  7. SMS送信サービス:電話番号を利用したメッセージの送信サービス
  8. チャットボット:テキストによる問いあわせに自動対応するロボット

コールセンターはシステムを導入することで、顧客満足度の向上につながります。システムの種類は多く、どのシステムを導入すると効果を得られるのか、よく検討することが重要です。

1. PBX:外線と内線をつなぐ交換機

PBXとは電話交換機を指し、コールセンターに敷かれている複数の電話回線を集約して、内線同士・内線と外線の接続を制御するシステムです。代表電話にかかってきた複数の外線電話をそれぞれ複数のオペレーターにつなげられます。

コールセンターを設置する場合には必要不可欠なシステムです。全国の支社・営業所のコールセンターを一元化できるため、コスト削減にもつながります。

2. ACD:電話を自動的にオペレーターに振りわける機能

ACDとは、電話を自動的にオペレーターに振りわける機能です。あらかじめ設定した条件に従って自動で振りわけるため、顧客の問いあわせ内容に応じて振りわけられます。空いているオペレーターや担当者に素早くつながるため、スムーズな対応が可能です。

3. IVR:自動音声応答システム

IVRとは、自動音声応答システムのことです。電話がつながると顧客は自動音声のガイダンスにあわせてプッシュホンで問いあわせ内容の選択を行います。説明を聞いたり、対応できるオペレーターにつながり対応してもらったりすることが可能です。

4. CTI:コンピューターと電話を統合してオペレーターを支援する機能

CTIとは、コンピューターと電話を統合してオペレーターを支援する機能です。電話の着信にあわせて顧客情報を表示するポップアップ機能を備えており、サービスの利用状況や過去の問いあわせ履歴を確認しながら対応できます。

「録音機能や適切なオペレーターに割り振る機能」「オペレーターにつなぐ前の自動音声によるガイダンス機能」なども対応可能です。

5. CRM:応対内容を記録するシステム

CRMとは、応対内容を記録するシステムです。再度顧客から電話があった際に、顧客の特性を素早く把握し、どのオペレーターでも適切に対応できます。すでにCRMに入力されている情報の場合は、再度入力する手間を省き、情報入力にかかる時間の短縮が可能です。

6. 通話録音装置:顧客との通話内容を録音する装置

通話録音装置とは、顧客との通話内容を録音する装置です。電話でのやり取りを録音できるため、内容の確認やオペレーターの対応の振り返りができます。音声を録音するだけではなく、自動で音声データをテキストデータに変換できる装置もあります。

7. SMS送信サービス:電話番号を利用したメッセージの送信サービス

SMS送信サービスとは、携帯電話やスマホの電話番号を利用してメッセージを送信するサービスです。電話では伝えにくい情報を確実に顧客に届けられます。案内用のURLや折り返し用の電話番号など、伝えたい情報を的確に伝えられるでしょう。

8. チャットボット:テキストによる問いあわせに自動対応するロボット

チャットボットとは、テキストによる問いあわせに対して、自動で対応するロボットのことです。テキストの問いあわせに対する返答を、ロボットが自動で対応してくれます。

オペレーターの業務負担の軽減につながり、24時間365日対応も可能です。チャットボットが解決できない質問には適切な連絡先を提示してくれるため、顧客がたらい回しになるリスクを低減できるでしょう。

コールセンターシステムの導入形態

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  オンプレミス型 クラウド型
コスト 初期費用:高い
(追加の改修コストあり)
初期費用・導入コスト:安い
(稼働率によりプラン変更可)
システム立ち上げにかかる期間 2カ月程度 2週間程度
セキュリティリスク リスク:低い リスク:高い(対策可能)

コールセンターシステムの導入形態は、オンプレミス型とクラウド型の2種類があります。コスト・セキュリティなどそれぞれの特徴を把握しましょう。

オンプレミス型:自社サーバーにソフトウェアをインストールして使用

オンプレミス型は、自社サーバーにソフトウェアをインストールして使用します。自社サーバーを利用できるため、自社で情報の管理が可能です。外部漏洩のリスクを抑えられます。

サーバーの購入費やソフトウェアのライセンス費用など、高額な初期費用が必要です。メンテナンスを自社で行う必要があるため、運用コストも必要になります。

クラウド型:インターネット上のサーバーでソフトウエアを使用

クラウド型は、インターネット上のサーバーを利用してソフトウエアを使用します。インターネット環境が整っていれば、場所を選ばず利用できます。初期費用が無料もしくは安価で導入しやすく、登録後すぐに利用できる点も魅力です。

インターネット上のサーバーを利用するため、オンプレミス型よりもセキュリティ面で不安があります。ディスクの暗号化やファイアウォール導入など、対策することでセキュリティ強化が可能です。

コールセンターシステム導入による3つのメリット

コールセンターシステム導入によるメリットは、以下の3つです。

  1. 業務効率化を図り従業員の負担を軽減する
  2. 人件費・通信費を抑えられコスト削減につながる
  3. 対応が早くなり顧客満足度が向上する

コールセンターシステムを導入することで、オペレーター業務の負担を軽減し、働きやすい環境を提供できます。従業員の職場環境が充実するため、接客にも好影響を与えるでしょう。

1. 業務効率化を図り従業員の負担を軽減する

コールセンターシステムの導入により、業務効率化を図り、従業員の負担を軽減できます。業務の自動化にともない、従業員が行う業務をシステムが対応してくれるためです。

自動対応を導入することで質問別に振りわけられるため、オペレーターは担当する内容の知識があれば対応できます。担当以外の質問に対する知識が不要なため、スキル面の負担を軽減できるでしょう。

2. 人件費・通信費を抑えられコスト削減につながる

オペレーターシステムの導入により、人件費・通信費を抑えられ、コスト削減につながります。システムが業務の手助けを行うことにより、オペレーターの数を減らせられるためです。

システム導入によりスムーズに対応できるため、無駄な通話時間を減らし、通信費も抑えられます。業務効率化が図られ、無駄なコストを削減できるでしょう。

3. 対応が早くなり顧客満足度が向上する

オペレーターシステムの導入により、オペレーターの対応が早くなるため顧客満足度が向上します。システム導入による自動化が、応対品質の均一化実現につながるためです。

従来のコールセンターは、オペレーターのスキルに応じて応対品質にばらつきがありました。システム導入により、オペレータの負担を軽減できるため、顧客への対応に集中できます。

通話内容や稼働状況をリアルタイムに把握できるため、対応漏れやトラブル発生の低減が可能です。電話接続の待ち時間を削減できるため、顧客のストレスを減らせるでしょう。

コールセンターシステムが抱える2つの問題点

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コールセンターシステムが抱える問題点は、以下の2つです。

  1. 顧客が対応できないケースがある
  2. セキュリティ面に不安感を持たれる

コールセンターシステムは、顧客・従業員・企業のどの目線から見ても魅力が多いですが、便利になる分、問題点も生じます。問題点を把握することで、顧客への負担を減らすアイデアが浮かぶ可能性があるため、しっかりと把握しましょう。

1. 顧客が対応できないケースがある

技術が進歩した一方で、電話の際に複雑な操作が必要になり、高齢者には対応できないケースがあります。従来は電話をかけると直接オペレーターにつながり、相談できる環境でした。システム導入により、オペレーターにたどり着くまでに自動音声の指示に従って番号をプッシュする操作が増えます。

高齢化が進んでいる現在では、複雑な操作が大きなネックです。サービス品質もつながりやすさも向上したにもかかわらず「わかりにくい」「使いにくい」と苦情を受けるリスクを抱えています。

2. セキュリティ面に不安感を持たれる

オペレーターシステムの導入により、セキュリティ面に不安を持たれる可能性があります。顧客情報を管理・活用できる点は大きなメリットですが、どうしても「個人情報を勝手に利用している」と疑念をもたれる側面もあるでしょう。

スムーズな対応が、かえって疑心暗鬼になってしまう人も少なくありません。個人情報の管理をしっかりと行い、セキュリティ環境の充実が必須です。セキュリティ面が十分ではない中小企業が導入すると、逆にコストがかかる可能性があります。

まとめ

コールセンターは、顧客対応がスムーズになる仕組みが求められます。電話応対は、顧客と企業をつなぐ最初の接点です。顧客満足度を向上させるためにも、顧客・従業員・企業が満足するシステムが必要になります。

内線と外線をつなぐ役割や自動でオペレーターに振りわける機能・自動音声応答機能など、便利なシステムが多いです。作業効率を向上させることで、顧客満足度の向上・コスト削減につなげましょう。

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監修者のコメント
Mictegs
代表 マーケティンドクター 小山 司朗

【旅するマーケティングコンサルタント】SNS運用代行からマーケティングコンサルティング事業まで、マーケティングのあらゆるサービスを提供するマーケティングドクターを運営(運営:Mictegs)|アパレルEC取締役(CMO)→2020年5月起業→物販系ベンチャー企業執行役員(COO)兼務(〜21年9月)→2022年1月〜NY|衰退産業を150%成長・サポート企業3倍成長を実現|結果を出すには超シンプル!いかに現状分析からの戦略的PDCAを超高速で回し成功を導き出せるかです。

コールセンターは、ネット社会ではなかなか聞くことのできない顧客の声が直接聞け、コミュニケーションもできる、企業にとって非常に貴重な場だと言えます。

うまく活用できれば、顧客ニーズを探り、マーケットインで商品開発に繋げることもできますし、顧客満足度を上げることもできます。

ただ一方で、コールセンタースタッフの対応によって顧客満足度や企業への印象も大きく変わってきます。そのため、コールセンターを有効に活用するためには、しっかりとした教育が重要になります。

しかし、それだけだとスタッフの能力に依存してしまうため、一定の品質を保つためには、システム導入も視野に入れて検討するのがいいでしょう。

もちろん検討の際には、まとめにあるように「自社が扱いきれるか」「自社の課題解決に向いているか」を慎重に見極めていく必要があります。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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