中古住宅のリフォーム費用はどのくらい?低コストで工事するポイントを解説!
- 中古住宅のリフォームにかかる費用はどのくらい?
- 中古住宅をリフォームするメリット・デメリットには何がある?
- 中古住宅のリフォーム費用を抑えるポイントは?
中古住宅を購入してリフォームしようと考えている方であれば、どの程度の費用がかかるか気になることでしょう。築10年ほどの中古住宅のリフォームでも最低100万円前後の費用がかかり、工事の内容によってはそれ以上になることも珍しくありません。
この記事では築年数別に中古住宅のリフォーム費用がどの程度かかるのか解説します。費用を抑えるポイントも解説するので、中古住宅のリフォームを検討している方は参考にしてください。
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中古住宅リフォームの費用相場
中古住宅リフォームの築年数別費用相場は上記のとおりです中古住宅リフォームの費用は、住宅の劣化具合、必要になる工事内容によって大きく変動します。
簡単なリフォームであれば100万円前後で済むこともありますが、壁や柱の撤去や住宅設備の入れ替えなどの大規模なリフォームの場合には1,000万円近い費用がかかる可能性もあるでしょう。
築5年前後の中古住宅のリフォームは10万円前後
築5年前後の新しい中古住宅であれば、リフォームの費用は10万円程度で済むことが多いです。住宅設備や内装の劣化がほとんどなく、ハウスクリーニングを行えば十分であるケースが少なくありません。
クロスの張り替えが必要であれば、クロスの種類によって別途3万円から10万円前後の費用がかかります。いずれにしても築年数が浅ければリフォームの費用をかなり抑えられるでしょう。
築10年の中古住宅は50万円〜150万円
築10年の中古住宅の場合、全体的にきれいで劣化している部分も少ないですが、50万円から150万円前後のリフォーム費用がかかります。キッチンや浴室などの水回りに水垢やカビが見られたり、外壁にひび割れ・剥がれが発生したりすることがあるのです。
築10年前後の中古住宅では、水回りの住宅設備の清掃や部分的な交換、外壁の塗装、畳の交換、クロスの張り替えなどのリフォームが一般的。水回りの設備を中心に費用がかかります。
築15年の中古住宅は100万円〜200万円
築15年の中古住宅では、不具合が増えてくるので100万円から200万円前後の費用がかかります。築10年程度の中古住宅と比較すると、大規模なリフォームが必要になるでしょう。
水回りの設備は部分的な交換ではなく丸ごと交換しなければならないケースが多いです。屋根や天井、外壁のトラブルが増えてくるころなので、外壁の補強や修理、雨漏りの修理、天井のリフォームも検討できます。
築20年の中古住宅は200万円〜350万円
築20年の中古住宅になると、リフォームにかかる費用相場が200万円から350万円前後になります。建築後20年経つと、家の内装や外装、住宅設備の劣化がより一層顕著に。多くの場合、水回りの設備はもちろん、和室から洋室へのリフォームやクロスの張り替え、フローリングの張り替えも必要です。
築20年程度の中古住宅の場合、建築基準法の新耐震基準を満たしているので大規模な耐震工事が必要ない点がメリット。さらに古い住宅と比べるとリフォームの費用を抑えられます。‘
築25年の中古住宅は300万円〜500万円
築25年程度の中古住宅の場合、リフォーム費用の相場は300万円から500万円ほどです。あらゆる箇所の劣化が進み、かなり大規模なリフォームをしなければなりません。フローリングの総張り替え、内装と外壁の総点検を行い、住宅設備の一新が必要なケースも。住宅全体のリフォームをする場合には1,000万円前後の費用がかかるかもしれません。
築30年以上の中古住宅は600万円〜1,000万円
築30年以上の中古住宅では、リフォームの費用が600万円から1,000万円前後になります。建物が古くなること以外に、地盤が弱くなっていたり基礎の修理が必要だったりするからです。
築30年以上の中古住宅の中には、1981年の建築基準法改正以前に建てられたものもあり、新耐震基準を満たしていない場合があります。旧耐震基準で建てられている住宅は耐震工事が必要になるので、1,000万円以上のリフォーム費用がかかることも珍しくありません。
中古住宅の工事内容別リフォームの費用相場
中古住宅では、内装やフローリングなどの部分的なリフォームの他にも、工事の種類があります。フルリフォームやオール電化への切り替えを行いたい場合には、それぞれの費用相場を知っておく必要があるでしょう。
フルリフォームは300万円〜1,500万円
中古住宅のフルリフォームを検討しているのであれば、築年数に応じて300万円から1,500万円前後の費用がかかると考えておくべきです。フルリフォームとは、建物の骨組みを残して家を新たに作り直すことで、大規模な工事が必要になります。
耐震工事や間取りの変更、屋根や外壁の交換を検討しているのであれば、フルリフォームで一気に工事するのが効率的。リノベーションもフルリフォームのついでに行えます。
オール電化への切り替えは50万円〜300万円
オール電化への切り替えにかかる費用は、50万円から300万円前後です。オール電化はガスに比べて安全性が高いため、多くの家庭で取り入れられています。家族の人数や使用する機器が多い場合には、費用も高くなるので注意が必要。中古住宅に太陽光発電システムを導入すると初期費用が高額になる傾向があります。
リフォーム会社の特徴【業態別】
リフォームを依頼できる会社にはいくつかの種類があります。それぞれ特徴が異なるので、自分がどのような業務を依頼したいかによって取引する会社も選ばなければなりません。業態別のリフォーム会社の特徴は以下のとおりです。
不動産会社 | リノベーション済案件を扱うのが普通。リフォームに対応していないことも。 |
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工務店 | 地元密着型の企業が多く、デザインから施工まで請け負ってくれることが多い。 |
設計事務所 | リフォームの設計やデザインを受注。外注になることが多い。デザインにこだわりたい方におすすめ。 |
ワンストップリノベーション会社 | 住宅購入とリフォームにセットで対応。複数の業者とのやり取りを代行してくれるのがメリット。 |
リフォーム会社 | リフォームの豊富な実績が魅力。住宅購入には対応していないのが一般的。 |
中古住宅をリフォームする6つのメリット
中古住宅を購入してリフォームすることには、多くのメリットがあります。中古住宅のリフォームの主なメリットは上記の6つです。
新築購入より費用を抑えられる
中古住宅のリフォームは、新築購入よりも費用を抑えられるのがメリットです。「2021年度 フラット35利用者調査」によれば、それぞれの住宅の購入費用は以下のとおりです。
土地付注文住宅 | 4,455万円 |
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建売住宅 | 3,605万円 |
注文住宅 | 3,572万円 |
中古住宅 | 2,614万円 |
リフォームの費用相場を700万円とすれば、新築住宅を購入するより250万円から1,000万円近く支出を抑えられることがわかるでしょう。
部屋を自由にアレンジできる
中古住宅を安く手に入れてリフォームすれば、部屋を自由にアレンジできるメリットもあります。自分の理想とする新築住宅を建てるよりも、中古住宅リフォームの方が安く希望するデザインやレイアウトを実現できるのです。自分の希望に近い間取りの中古住宅が見つかれば、最低限の費用で好みのアレンジが可能。お得な買い物になります。
物件の選択肢が多い
一般社団法人不動産流通経営協会が発表している「既存住宅流通量の地域別推計について」によれば、2021年の既存住宅流通比率は40.0%に達しており、中古住宅の流通が増加していることがわかります。
売りに出されている中古住宅は増加しており、購入者の選択肢も増えているのです。希望の立地や間取りの中古住宅が見つかりやすい状況にあるといえるでしょう。
一般的に工期が短い
中古住宅のリフォームであれば、新築住宅と比べて工期が短いのが普通です。新築住宅が基礎工事から始めなければならないのに対し、中古住宅は骨組みがすでにできているため、工期が短くて済みます。
フルリフォームや間取りを変えるリノベーションであっても、2ヶ月から3ヶ月程度で工事が終わることがほとんどです。
周りの環境について知ったうえで購入できる
中古住宅であれば、周りの環境を把握したうえで購入できるメリットがあります。建売住宅の場合、周りの環境を選ぶことはできません。自分より後に隣人が隣家を購入した場合、ご近所トラブルが起こることも考えられます。
中古住宅は、周りの環境を調査し、隣人がどのような人か把握したうえで購入可能。家の周りにスーパーマーケットや学校、病院といった施設があるか確認しながら物件を吟味できます。
予算に合わせてリフォームの範囲を決められる
中古住宅の場合、最初に予算を決めた予算の範囲でリフォームの内容を決められます。中古住宅の購入費用のほかに300万円しか予算がないのであれば、予算300万円でどんなリフォームをするのか決めることになるでしょう。
新築の場合、オプションの費用が高すぎて理想の家にならないこともありますが、リフォームであれば比較的リーズナブルなので、同じ予算でも多くの希望を実現できるケースがあります。
中古住宅をリフォームする3つのデメリット
中古住宅のリフォームはメリットがたくさんありますが、デメリットについても知っておくことが重要です。中古住宅のリフォームには3つのデメリットがあります。
デザイン性が犠牲になる恐れがある
中古住宅を購入した場合、デザイン性が犠牲になる恐れがあります。とくに家の一部だけをリフォームすると、他の部屋の調和が取れず違和感のある仕上がりになることがあるのです。
通常中古住宅のリフォームは建物の構造を変える工事ではないので、内装全体を変更することができません。デザイン性の高い家を希望するのであれば、中古住宅のリフォームは避けた方がよいでしょう。
住宅の劣化状態が分からないことがある
中古住宅のリフォームでは、購入前の劣化状態が正確に把握できないことがあります。築15年以上の住宅の場合、目に見えない部分が劣化しているケースが少なくありません。購入前に把握できるのがベストですが、すべての箇所を点検するのは難しいでしょう。
劣化が進んでしまった中古住宅を購入すると、耐震工事やリフォームをしても短期間しか住めない恐れがあります。再度販売しても買い手がつきにくくなるのもデメリットです。
リフォームの良し悪しが業者に大きく依存している
中古住宅のリフォームは業者の良し悪しに大きく影響されます。見積もりが安くても実績の少ない業者を選んでしまうと、満足いく出来にならないかもしれません。
実績や口コミ、営業担当者の人柄、アフターフォローなどを総合的に判断して、信頼できる施工業者を見つけなければならないのです。業者選びがリフォームの成否を大きく左右することを覚えておきましょう。
中古住宅リフォームの費用を抑える6つの方法
中古住宅のリフォームは数百万円単位の費用がかかるため、費用を抑えるためのポイントを押さえておく必要があります。リフォームの費用を抑える方法は上記の6つです。
築浅の中古住宅を購入する
築浅の中古住宅を購入すれば、リフォームの費用を大幅に抑えられます。築浅の物件であれば、劣化している部分も少なく、交換しなければならない設備もそれほど多くありません。
築年数が5年から10年程度の中古住宅であれば、数十万円程度で満足できるリフォームが行える可能性があります。その分購入費用がかかりますが、住宅の購入費用とリフォーム費用の総額で比較するようにしましょう。
あらかじめ予算を決めておく
中古住宅のリフォームでは、あらかじめ予算を決めておくことが重要です。予算を決めておかないと、後からいろいろな設備を付け加えたり、工事を追加したりしたくなります。一つひとつの設備や工事は高額でなくても、追加する数によって費用が高額になるケースも。あらかじめ予算を決めておくことで本当に必要な設備や工事を見極められます。
相見積もりを取る
中古住宅のリフォームでは、複数の業者から相見積もりを取ることを忘れてはなりません。懇意にしている工務店がある、知り合いから信頼できる業者を紹介されたなどのケース以外では、必ず相見積もりを取りましょう。
相見積もりを取ることで、希望するリフォームの費用相場を把握できます。適正価格を提示してきた業者の中から、自分が信頼できる相手を選べるのです。
低価格の設備や材料を使用する
設備や材料にはさまざまな種類があるので、許容できる範囲で安いものを使えばトータルコストを抑えられます。ただ安い設備や材料を使えばよいというわけではないので注意が必要。自分なりのこだわりがある場合には、多少高額でも予算の範囲内で納得できる設備を選ぶべきです。
部分的にDIYでリフォームする
中古住宅では、部分的にDIYでリフォームすることで費用を抑えられます。大規模な工事は業者に依頼しなければなりませんが、クロスの張り替えやフローリングの修理であればDIYでも行えるかもしれません。
今では動画サイトでクロスの張り替え方法やフローリングの修理方法が簡単に視聴できます。DIYが好きな方は部分的に自分でリフォームすると、業者に依頼する範囲が減り費用を抑えられるでしょう。
補助金を活用する
国や自治体が提供している補助金を活用することも、リフォーム費用を抑える1つの方法です。国土交通省が提供している「住宅エコリフォーム推進事業」はその一例。ZEH、つまり「エネルギー収支をゼロ以下にする家」へのリフォームに対して、1戸あたり最大512,700円が補助されます。
国や自治体によって提供している補助金が異なるので、該当する補助金があるか確認してみるとよいでしょう。
中古住宅リフォームの3つの注意点
中古住宅をリフォームする場合、いくつかの点に注意しなければなりません。思わぬトラブルにならないよう、上記の3つの点に注意しましょう。
住宅ローンが使えない可能性がある
中古住宅の購入とリフォームを検討している場合、住宅ローンが使えない可能性がある点に注意しなければなりません。中古住宅の購入・リフォーム一体型ローンでは、リフォームの見積金額の申告が求められる可能性があります。
中古住宅の売り主が、販売後のリフォームを承諾しない、購入前のリフォーム業者の立ち入りを望まないというケースでは、一体型住宅ローンの利用ができないのです。
マンションはリフォーム制限が設けてある物件が多い
マンションに住んでいる場合、リフォーム制限が設けられていないか確認しなければなりません。多くの場合、マンションではリフォーム制限があり、そもそもリフォームができない、共有部分の仕様を妨げる工事はできないケースがあります。
リフォーム制限を確認せずに勝手に工事してしまうと、損害賠償や強制退去などの大きなトラブルに発展しかねません。マンションのリフォームを考えている方はとくに注意が必要です。
将来的に追加で費用がかかる可能性がある
工事の内容によっては、将来追加のリフォームが必要になるケースもあります。たとえば、部屋の間取りを変える工事をするために多額の費用をかけ、必要な耐震工事をおろそかにしてしまったとしましょう。すると、数年後に耐震工事が必要となり、さらに多額の費用がかかる恐れがあります。
リフォームしたい部分とリフォームしなければならない場所、決めた予算のバランスを見ながら、工事の内容を決めるべきです。
中古住宅リフォーム費用のまとめ
中古住宅のリフォームの費用相場は以下のとおりです。
築5年前後 | 10万円前後 |
---|---|
築10年 | 50万円〜150万円 |
築15年 | 100万円〜200万円 |
築20年 | 200万円〜350万円 |
築25年 | 300万円〜500万円 |
築30年以上 | 600万円〜1,000万円 |
中古住宅の劣化具合、工事内容によって費用が大きく変わる点に注意しましょう。あらかじめ予算を決め、納得できる範囲で低コストの設備や材料を使うことでリフォームの費用を抑えられます。中古住宅のリフォームによって、自分の理想に近い家を手に入れるようにしましょう。
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京都市出身。同志社大学法学部を卒業後、京都工芸繊維大学造形工学科へ編入学。2000年「ローバー都市建築事務所」設立。京都工芸繊維大学大学院建築設計学 前期博士課程修了。設計実績 約500件。2006〜2018年 毎日新聞京都版 朝刊「きょうと空間創生術」第1回〜第274回執筆掲載。京町家再生・古民家再生から、大規模商業施設まで、幅広く多方面にて様々な設計を行う。京都の伝統的な建築と現代的建築を融合させる手法を特徴に、先人が育んできた生活の知恵や幸せに暮らす方法を調和的にアレンジし提供する。
近年では、改装前のイメージを一新して、イメージをがらりと変える”リノベーション”とよばれる大規模改装工事も人気があります。新築の場合と違い、既存の構造体や設備配管を再利用しながら、工事を行うため、様々な制約がありますが、計画上の工夫とアイデア次第で素敵な改装を実現することも可能です。また、改装後は長く使い続けることになりますので、今後のライフプランの変化や家族の成長も見越した、計画とすることが肝要です。
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