大規模修繕工事の費用相場は?マンション規模・工事別の目安を解説
- 大規模修繕工事の費用相場とは?
- 大規模修繕工事の費用相場が高い場合の対処法は?
- 大規模修繕工事の費用を安く抑えるコツは?
大規模修繕工事の費用感について不安に感じているマンションオーナーの方は多いでしょう。費用相場を知ることで、修繕の予算やイメージを計画的に立てることが可能です。
この記事では、「大規模修繕工事の費用を知りたい」と思っているマンションオーナーに費用相場を紹介します。費用が高い場合の対処法や安く抑えるコツについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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大規模修繕工事の費用相場
一戸あたり | |
---|---|
分譲マンション | 100万円前後 |
超高層マンション | 130万〜150万円 |
郊外の団地型 | 80万円前後 |
大規模修繕工事の費用相場は一般的な分譲マンションで一戸あたり100万前後、超高層マンションは一戸あたり130万〜150万円、郊外の団地型だと一戸あたり80万前後です。
東京都都市整備局は平成23年8月1日に発表した「マンション実態調査結果」を発表しました。都内マンションの大規模修繕工事費用の割合を見てみると、1,000万円〜3,000万円の範囲が35%、3,000万円〜5,000万円の範囲が22%です。
同調査では、分譲マンションは一棟当たり平均戸数が34.7戸、耐震診断実施率が17.1%、耐震改修実施率が5.9%という調査結果が出ています。7年前のデータではありますが、マンション耐震化の取組(耐震診断・耐震改修)が進んでいないことがわかります。
大規模マンションの費用相場
大規模マンションは、100戸以上のマンションのことです。
200戸以上のマンションは、大規模修繕工事を行う場合約1億6,200万円〜2億円かかります。
大規模マンションの工事は、億を超えることがほとんどなので、事前に費用を準備しましょう。
小規模マンションの費用相場
小規模マンションは、50戸以下のマンションのことです。
40戸のマンションの場合、大規模修繕費用は約3,240万円〜4,000万円かかります。
大規模マンションに比べて費用はかかりませんが、数千万円は必要になるため事前の準備は必要です。
【工事別】大規模修繕工事の費用相場
ここでは、工事別の大規模修繕工事の費用相場を紹介します。
- 防水工事
- 外装塗装工事
- 給水排水設備
- ベランダ・バルコニー
- 玄関リフォーム
工事別に紹介するので、工事を行う際の参考にしてください。
防水工事
防水工事には下記3種類があり、それぞれ費用相場を紹介します。
費用相場 | |
---|---|
アスファルト防止 | 3,000円〜6,500円 |
シート防水 | 3,000円〜6,500円 |
ウレタン防水 | 3,500円〜6,000円 |
防水工事は主にウレタン防水を使うことが多いです。マンションでの防水工事は必ず行わなければなりません。
マンションの屋根は紫外線や風雨による劣化が激しいので、注意しましょう。
外装塗装工事
外装塗装工事の相場は、1?あたり3,000円〜7,000円が相場です。
素材別の相場は下記のとおりです。
素材 | 1?あたり |
---|---|
シリコン・フッ素・ラジカル | 3,000円〜4,000円 |
セラミック・光触媒・無機塗料 | 5,000円〜 |
外装塗装工事の期間は、小さいマンションで1〜3カ月、50戸以上で3〜5カ月程度かかります。
塗装工事は複数の準備が必要になるため、工事に時間がかかるのを覚えておきましょう。
給水排水設備
給水排水設備の費用相場は、1棟あたり70〜200万円になります。戸数の多いマンションほど金額は高くなるので注意が必要です。
給水や排水に使うパイプは、耐用年数が20年程度あります。20年で交換するのではなく、大規模修繕工事の際に一緒に工事するのがおすすめです。
給水排水工事を行う際は、事前に入居者に知らせる必要があります。
ベランダ・バルコニー
ベランダ・バルコニーには下記の工事が含まれています。
手すりの防錆塗装 | 約1,000円 |
---|---|
配管工事 | 約5万円〜10万円 |
床面FRP防止工事 | 約6,000円〜9000円 |
ベランダやバルコニーは床のひび割れや手すりの腐食などが起こるため、安全性や耐久性に関わる場所を点検しましょう。
玄関ドアリフォーム
玄関ドアリフォームには下記の工事が含まれています。
玄関ドアの鉄部塗装 | 約1,000〜3,000円/? |
---|---|
玄関ドア表面の塗装 | 約3〜8万円/1戸あたり |
ドア交換費用 | 約20〜35万円/1戸あたり |
ドア付帯部補修費用 | 約5,000〜10万円 |
大規模修繕工事では上記の4つのように、付帯部の補修に留まる傾向にあります。
ドア交換を行う場合は、枠かぶせ工法が一般的です。
枠かぶせ工法は、既存のドア枠を残して上から新しい枠を被せて取りつける方法です。
修繕積立金とは修繕のために積み立てられるお金
修繕積立金とは、マンションの大規模修繕のために積み立てられるお金のことです。
マンションの安全性を保つために定期的な修繕を行う必要があります。修繕には莫大な費用がかかるため、住民から前もって資金を貯めなければなりません。
修繕積立金の集め方は、下記の2つがあります。
- 均等積立方式・・・毎月一定金額を集める方法
- 段階増額積立方式・・・建物の状況に合わせて5年、10年単位で金額を変更する方法
修繕積立金を集める際の参考にしてください。
大規模修繕工事の費用が高い場合の対処法3選
安全性やクオリティの高さを考慮すると、どうしても費用が高額になってしまいます。「費用が足りなくなるのでは」と不安な方も多いでしょう。
それでは、大規模修繕工事の費用が高い場合の対処法を3つ紹介します。
1. 修繕積立金の集金額を上げる
集金額を上げるためには、管理組合の総会決議が必要です。
また、居住者の理解や納得を得ることも重要です。そのためには説明会を開き、丁寧な説明をするのがよいでしょう。
2. 一時金を集める
一時金を集めることで、短期間で費用が貯まります。しかし、修繕積立金の集金額を上げるときと同様、反対意見が出ることは避けられません。
一時金は居住者にとってかなり負担になります。負担を軽くするためには、一時金を分割払いにしたり、集める期間を長めに取るなど工夫が必要です。
3. 工事範囲を見直す
根本的に工事内容を見直すのもひとつの手段です。工事の種類ごとに優先順位を決め、今回は防水工事のみ、外壁工事のみと工事範囲を狭めることで費用を抑えることが可能です。
しかし、マンションの状態は日々劣化するものです。工事時期をあまりにも先延ばしにしないよう気を付けましょう。
延期しないためにも、計画的に費用を集める必要があります。
大規模修繕工事の費用を安く抑えるコツ3選
大規模修繕費用が高いため、もっと安く抑えられないだろうかと気になる方も多いでしょう。
ここでは、大規模修繕工事の費用を安く抑えるコツを3つ紹介します。
1. 複数社から見積もりを取る
工事を行う際は、必ず複数社から見積もりを取りましょう。見積もりを取ることで、工事費用を比較でき、相場がわかります。
しかし、費用が安いところだけを見ると、手抜き工事をされる可能性があるため避けなければなりません。手抜き工事をされると、再度工事する必要があり余計にお金がかかります。
2. 工事内容を改善する
工事内容を改善することで、工事費用を安く抑えることが可能です。材料や一部分にこだわることで、費用は高くなるので、メリハリをつけましょう。
たとえば、外壁塗装では足場の設置方法を変更することで、工事費用が安くなります。
依頼する会社と相談しながら決めましょう。
3. 建物診断を行う
大規模修繕工事を行う前に建物診断を行いましょう。工事前の建物診断は必須ですが、無料あるいは有料で受けられます。
無料診断でも問題ないですが、診断結果を元に工事が始まるので正確な診断が必要です。
建物の状態が正確にわからない状態で着工しても、あとから追加工事が決まる可能性があるので、最初の診断がとても大事になります。
大規模修繕工事で注意するべき2つのこと
大規模修繕工事を行う際には、注意するべきことがあります。以下2つのことを工事を始める前に必ず確認しましょう。
- クレーム対応
- 毎月の工事進捗の確認
クレーム対応
大規模修繕工事では、クレーム対応が大切になります。
クレームのなかで多いのは、音と臭いについてです。音や臭いは日常生活に大変影響しやすいものです。
事前説明会で工事内容をしっかり伝えましょう。工事内容の告知はしつこいぐらい行う方が居住者も工事について理解してくれます。
毎月の工事進捗の確認
大規模修繕工事が始まったら、毎月工事の進捗を確認しましょう。
工事業者では進捗状況を確認することは当然、行われています。居住者の方にも随時、連絡することで安心感や信頼感を与えることができます。
進捗のほかにも、工事が終わった部分を確認して不備がないかチェックしましょう。
まとめ
大規模修繕工事の費用相場や費用を抑えるコツ、注意点を紹介しました。
大規模修繕工事は必ず必要になるため、前もって資金の準備をする必要があります。いざというときに、費用が足りず、工事ができないことは避けなければなりません。
費用の見積もりを出したいけど、どこに依頼すればよいのかわからない、という担当者の方も多いでしょう。そんな時は「比較ビズ」がおすすめです。依頼主にピッタリな専門家を簡単に見つけられます。
よって、足場設置を伴う工事は、一括して同時期に行うことで足場の設置が一度で済み、工事の都度かかる足場設置費用を抑えることが可能となります。一括して工事を行う場合、工事内容が増え、一回の修繕工事金額は高額となり、工事も長期間となりますが、長期目線で考えると、工事金額は割安となり、修繕工事の実施回数も少なくすることが可能となります。
予算面、居住者の都合等で一括して工事を行うことが難しい場合もありますが、一度検討されてみてはいかがでしょうか?
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もしも今現在、
- どの建設・建築会社がいいかわからない
- 見積もり金額を安く抑えたい
- 継続的に費用が発生するのか知りたい
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