人事評価が不公平に思える5つの原因とは?効果的な改善策を解説!
- 人事評価が不公平に思える原因は?
- 人事評価の不公平さがもたらすリスクとは?
- 人事評価の不公平感をなくすための対策は?
「人事評価で不公平感があるとどのようなリスクがあるの?」と気になる人事担当者の方、必見です。
人事評価を実施する際、従業員が不公平感を感じるケースは少なくありません。評価制度を見直したり、人事評価項目を周知したりと不公平感をなくすために対策をとりましょう。
この記事では、人事評価が不公平に思える原因と効果的な対策について解説します。人事評価を行う経営者や担当者の方はぜひ参考にしてください。
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人事評価が不公平に思える原因5つ
人事評価が不公平に思える原因として、以下の5つが挙げられます。
- 評価基準が不明確である
- 評価者のスキルが統一されていない
- 自己評価と上司からの人事評価にズレがある
- 人事評価のフィードバックが行われない
- 人事評価がどう活用されているのかわからない
人事評価が不公平に思える原因を探ることで、効果的な改善策を講じる助けになります。
1. 評価基準が不明確である
人事評価の際、評価基準が不明確であると従業員が不満を抱えがちになります。基準が明確にされていない場合、従業員はどのような行動や仕事が評価されるのか判断ができません。
単に人事評価の結果を伝えるだけでは、他の従業員が不当に高く評価され、自分は期待していた評価を得られなかった不公平感が募るおそれがあります。会社が評価基準をはっきり明示し、従業員に周知することが大切です。
2. 評価者のスキルが統一されていない
評価者のスキルが統一されていない場合、不公平感が生まれるケースがあります。人事評価は評点や順位付けになりがちであり、評価者の主観が反映されることも珍しくありません。
「評価者の好き嫌いやひいきによって評価が決まる」「評価者によって人事評価の基準が異なる」などのケースでは、従業員の不満はたまる一方です。評価者が人間である以上、100%客観的な評価をすることは不可能です。評価者のトレーニングや研修により、スキルをできる限り統一することが重要になります。
3. 自己評価と上司からの人事評価にズレがある
人事評価と自己評価に大きなズレがあるケースでも、従業員が不公平感を抱きやすくなります。評価基準が明確に示されていない場合、上司からの人事評価が自己評価よりも不当に低く感じることがあるでしょう。
加えて、人事評価の理由をしっかり説明していない場合にも人事評価を不公平と感じがちです。どこが評価され、どこが評価されていないのか、なぜその評価が下されたのかを説明することで、従業員が納得のいく人事評価が行えます。
4. 人事評価のフィードバックが行われない
人事評価を行った場合、適切なフィードバックが必要です。今後の成長につながるようなフィードバックがなければ、評価されるポイントを理解できず人事評価の価値を認識できません。
人事評価のフィードバックは、いい点・悪い点をしっかり説明し、今後の成長にどう生かしていくべきか認識させましょう。人事評価が自分の成長のためになると理解できれば、不公平感を抱きにくくなります。
5. 人事評価がどう活用されているのかわからない
人事評価がどう活用されているかわからないケースでも、不公平に思えることがあります。「人事評価の結果が給与や待遇に影響するのか」「自分の評価は高いのか」「どのような点を改善すべき」がかわからなければ、モチベーションを保つのは難しいでしょう。
人事評価がどのように出世や待遇改善に関係するのか周知することが重要です。
人事評価の不公平さがもたらすリスク3つ
人事評価の不公平さがもたらすリスクは、以下の3つです。
- 従業員のモチベーション低下
- 人材流出
- 会社のイメージ悪化
人事評価が不公平であると従業員が感じる場合、会社に大きな損害をもたらすおそれがあります。不公平な人事評価のリスクを認識しておくことは重要です。
従業員のモチベーション低下
人事評価が不公平である場合、従業員のモチベーション低下は避けられません。評価者の好き嫌いによる人事評価、判断基準が曖昧な評価では、働く意義を見つけるのは難しいでしょう。
「一生懸命働いても評価されない」「同じ仕事をしているはずなのに同僚が自分よりも高い評価を得ている」などのケースでは、仕事への熱意がわかないのも無理はありません。従業員のモチベーションが下がると会社全体の業務効率が悪くなる点も大きなリスクです。
人材流出
人事評価の不公平さは、優秀な人材の流出を招きます。自分の能力を正当に評価してくれない会社にとどまり続ける従業員はいないでしょう。
結果を出しているのに評価に反映されないと不満を抱くのは、優秀な従業員であることが少なくありません。優秀な人材の離職率が高まるため会社の戦力が大幅にダウンし、企業活動が立ち行かなくなるおそれもあります。
会社のイメージ悪化
人事評価が不公平であると従業員が感じた場合、会社のイメージが悪化するケースもあります。とくに、不当な人事評価を焦点として訴訟が発生すると会社は大きなダメージを負うでしょう。
現在では、SNSや口コミサイトによって会社を評価することも増えています。人事評価が不公平である、モチベーションが上がらない企業風土であるなどの口コミが書き込まれた場合、新規雇用が難しくなるでしょう。
人事評価の不公平感をなくす対策5つ
人事評価の不公平感をなくすため、以下の5つの対策を検討しましょう。
- 評価制度の見直しを行う
- 人事評価制度を取り入れる
- 評価者のスキルアップを図る
- 人事評価項目を周知する
- 適切なフィードバックを行う
簡単に行える対策から、やや時間がかかるものまであるため、どの方法が自社にあっているのか確認しながら導入を検討しましょう。
1. 評価制度の見直しを行う
人事評価をできる限り公平に行うため、評価制度の見直しを行うのは効果的です。評価制度は主に以下の3種類あります。
- 業績をベースにした評価
- 情意を重視した評価
- 能力をベースにした評価
業績をベースにした評価は数字で成果が見えやすい営業部に向いている評価制度です。情意評価は、従業員の仕事に対する意欲や姿勢を評価する制度です。成果を数値化しにくい部署に適用しやすい制度といえます。
能力をベースにした評価は、個人個人のスキルを評価する手法です。企画力や行動力を基準に判断し、個人のスキルによって達成した仕事の成果を評価することで、納得感のある評価を行えます。
2. 人事評価制度を取り入れる
人事評価制度は自社にあった制度を導入することで不公平感をなくせます。代表的な人事評価制度は以下の3つです。
目標管理制度(MBO) | ・あらかじめ従業員が自主的に目標を設定し、会社と認識を共有しながら管理していく方法。 ・従業員のモチベーションアップとスキルアップの両方が期待できる。 |
---|---|
360度評価(多面評価) | ・上司だけではなく、同僚や他部門の従業員、顧客の評価も人事評価に反映する方法。 ・評価者が複数いるため、公平性の高い評価になりやすい点がメリット。 |
コンピテンシー評価 | ・高い業績を残している社員の行動特性からパターンをモデル化し、モデルをもとに社員を評価する方法。 ・モデルがあるため評価基準が明確で、人事評価の透明性が高まるのがメリット。 |
自社の課題に則した人事評価制度を導入し、不公平感をなくしていきましょう。以下の記事では、そのほかの人事評価制度や企業事例も紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
3. 評価者のスキルアップを図る
人事評価を公平に行うため、評価者のスキルアップを図ることも重要です。評価者が主観を入れず同じ基準で人事評価を行えば、従業員が高いモチベーションを保って業務にあたれます。
管理職が人事評価をするケースでは、定期的な研修やトレーニングによりスキルアップを図るのが一般的です。普段から他の従業員と密なコミュニケーションをとるように教えることも効果的です。
4. 人事評価項目を周知する
人事評価の公平性を保つため、人事評価項目をしっかり周知しましょう。人事評価項目がはっきりしていれば、従業員の納得しやすい評価が行えます。
どのような項目が評価されているのか、どの点を努力すると高評価につながるのかを理解できると、従業員のモチベーションも高まるでしょう。もし評価が低かったとしても、今後どの点を改善すべきか明確になるため、従業員の成長にも役立ちます。
5. 適切なフィードバックを行う
人事評価を行ったあと、適切なフィードバックを行うことで従業員が不満を抱くことを避けられます。人事評価が給与や待遇にどう関係しているのかがわからないと、従業員のモチベーションは下がるでしょう。
従業員に人事評価の結果だけを伝えるのではなく、評価された点と改善すべき点をていねいに伝えなければなりません。不公平な人事評価であるとの印象を与えないためにも、評価基準と評価の理由を知らせることは重要です。
まとめ
人事評価が不公平に思える場合、判断基準が不明確、評価者のスキルが足りていないなどの原因が考えられます。不公平な人事評価は企業活動に悪影響をおよぼすため、速やかに対策を講じましょう。
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社会保険労務士法人ルーティング代表社員阪井亮太。1988年三重県伊勢市出身。趣味は将棋。慶應義塾大学経済学部卒業。ベアリング製造工場の工場長、社労士法人、上場企業の労務担当などを経て2021年1月社会保険労務士として独立。新宿(新宿御苑駅徒歩3分)でスタートアップ企業を中心にを支援を行う。顧問契約40社、助成金申請実績90件、セミナー、研修会講師年間30回。
1つ目が人材育成です。社員の能力及び達成した成績を適切に評価するとともに、評価結果に基づき社員の特性を踏まえた人材育成を行うことにより、効果的に社員のレベルアップを図る仕組みこそが「人事評価制度」です。
2つ目が、組織全体の士気向上及び業務効率化です。社員が「自身の成績がきちんと評価を受けている」と認識できるかどうかは、自らに対する評価結果に納得できるか否かを決定付けます。特に評価結果を給与に適切に反映させることが、社員の納得と士気向上のために極めて重要です。こうした仕組みが無い場合、社員を評価面で納得させることは極めて困難になります。
人事評価制度の作成には手間と費用がかかりますが、効果的に運用すればそれ以上のメリットがあります。とはいえ一から人事評価制度を構築することは難しいので、社会保険労務士などの専門家に一度相談されることをお勧めします。
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