注文住宅の費用相場を紹介!内訳や安くするコツも解説

ローバー都市建築事務所
監修者
ローバー都市建築事務所 一級建築士/インテリアコーディネーター/宅地建物取引士 野村正樹
最終更新日:2023年10月02日
注文住宅の費用相場を紹介!内訳や安くするコツも解説
この記事で解決できるお悩み
  • 注文住宅の費用相場はどれくらい?
  • 予算別の注文住宅の特徴とは?
  • 注文住宅の費用相場を安くするコツは?

注文住宅の費用相場を知ることで、「自分の予算ではどのような家が建てられるのか」という予想が可能です。

注文住宅は、費用感や完成イメージなどを持ってから依頼することが大切です。

この記事では、「注文住宅の費用について知りたい」方に注文住宅の費用相場や内訳を紹介します。 予算別の注文住宅の特徴や費用を安くするコツについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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【地域別】注文住宅の費用相場

  坪数 建築費用
全国 約42坪 3,356万円
首都圏 約38坪 3,401万円
関西圏 約38坪 3,375万円
東海圏 約38坪 3.373万円

参照元:ONE PROJECT HOME

注文住宅の費用相場全国平均は、約42坪で建築費は3,356万円です。

首都圏は約38坪で建築費用が3,401万円、関西圏では約38坪で建築費用は3,375万円となっています。

東海圏は約38坪で建築費用は3,373万円です。

首都圏は建築費用がほかの地域に比べて高い一方、東海圏の建築費用は首都圏より低い状況となります。

【坪別】注文住宅の費用相場

  平均費用 広さ
30坪 約2,000万円〜約3,200万円 3LDK〜4LDK
35坪 約2,200万円〜約3,600万円 4LDK〜5LDK
40坪 約2,500万円〜約4,000万円 プラン次第

参照元:HOME4U 家づくりのとびら

30坪の場合は家族4〜5人で住める広さがあり、一般的な家の間取りです。しかし、部屋の間取りに余裕はないため、工夫したプランが求められます。

35坪の場合は、家族5〜6人まで生活できる広さがあります。5〜6人で住めますが、家族が少ない家庭は、それぞれの部屋を持つことも可能です。

40坪の場合は、それぞれの部屋を持て、趣味部屋や書斎などを作れます。自由に設計できるため、優先順位や将来のことを考えたうえで計画を立てましょう。

【予算別】注文住宅の特徴

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全国の建築費用や首都圏、関西圏、東海圏などの費用相場を確認しました。

費用ごとに建てられる家の特徴が気になる方も多いでしょう。

4つの予算に分けて注文住宅の特徴を紹介します。

  • 1,000万円台の注文住宅
  • 2,000万円台の注文住宅
  • 3,000万円台の注文住宅
  • 4,000万円台の注文住宅

それぞれ特徴を解説します。

1,000万円台の注文住宅の特徴

1,000万円台の注文住宅は材料費や施工費を抑えるため、外壁、内壁、内装が凹凸の無いシンプルなデザインになる傾向です。

冷暖房設備やキッチン設備などのグレードや家の気密性・断熱性は、必要最低限となるため、結果的に冷暖房費用がかさむ心配があります。

シンプルな家にすることで家具のデザインが合わせやすく、ソファーやカーテンを使って家の雰囲気を簡単に変更できる、建築期間が短期間で済むというメリットもある一方、建売住宅とあまり差が無いという点がデメリットです。

2,000万円台の注文住宅の特徴

2,000万円台の注文住宅は、「内装に一番こだわりたいから、外壁には予算をかけない」という予算配分を考えることで理想の家に近づけることが可能です。

外壁にこだわる場合、形状や断熱性などの性能にこだわる余裕が出てくるでしょう。

間取りにこだわりたい場合、リビングに吹き抜けや書斎コーナーを設ける、ロフトやウォークインクローゼットを設けるなどといった注文が可能です。

外壁や内壁、間取りや機器の性能などこだわりたい部分に優先順位を付けておきましょう。

3,000万円台の注文住宅の特徴

3,000万円台は全国平均の建築費用になります。「デザイン住宅を建てたい」など、ある程度理想を実現できます。大手住宅メーカーに依頼することも可能です。

外壁・内壁の素材からデザインまで自分好みのものを選ぶことができたり、床暖房などを導入したりとグレードの高い家を建てることができるでしょう。

3,000万円台は建築計画を立てるまでに時間がかかる可能性があるので、家族でじっくりと話し合う必要があります。

4,000万円台の注文住宅の特徴

4,000万円台は、自分の希望が実現可能です。中庭や門扉、植栽にまで費用を割くことが可能でしょう。

内壁や外壁の材料もコストがかかる自然素材を使えるので、予算を気にする必要がありません。

4,000万円台は予算を気にせず、自分の希望を叶えられる家にできます。

注文住宅の費用の内訳を3つ紹介

注文住宅の費用の内訳を3つ紹介

建築費用は1,000万円から4,000万円まで幅広いですが、費用の内訳は上記の3つにわけられます。

1. 土地の購入費

家を建てるときに土地を持っていない場合は、土地を購入しなければなりません。

土地の購入費のなかには、仲介手数料や登記費用などがあります。

土地を購入したあとは、不動産取得税が課されることも覚えておきましょう。

2. 建築費用

建築費用は、注文住宅費用の約75%を占めるといわれています。

建築費用の内訳は下記のとおりです。

  • 仮設工事
  • 基礎工事
  • 木工事
  • 屋根・板金工事
  • タイル工事

本体工事費以外にも「付帯工事費」「別途工事費」があり、注文住宅費用の約10%から20%を占めます。

付帯工事費のなかの「解体工事費」や「地盤調査費」などは住宅ローンで支払い可能です。

支払い方法が異なるため注意しましょう。

3. 諸費用

諸費用は、注文住宅費用の約5%から7%を占めるといわれています。

下記が注文住宅の諸費用です。

  • 印紙税
  • 登録免許税
  • 固定資産税・都市計画税
  • 消費税
  • 保険料

上記以外には、地鎮祭や上棟式にも費用が必要です。神主さんに謝礼金として3万円、お供え物は1万円が相場になります。

ほかにも、近所への挨拶回りや引越し代などもかかることを覚えておきましょう。

注文住宅の費用を安くするコツ5選

注文住宅の費用を安くするコツ5選

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注文住宅の費用相場や予算別の特徴を確認しました。相場が高く、予算が足りないと思った方もいるでしょう。ここからは、注文住宅の費用を安くするコツを5つ紹介します。

1. 水回りをまとめる

水回りの配置がバラバラだと、工事する箇所が増えるため費用が高くなります。

洗面台やお風呂が1階で、キッチンが2階だと配管設備が複雑になるからです。

費用を抑えるために、洗面台やお風呂、キッチンなどの水回りは一箇所に固めておきましょう。

2. シンプルな家の形にする

コの字型ではなく、正方形のようなシンプルな家は建築費用が安く済みます。ほかには、1階と2階の作りが同じ家や凹凸をなくすなど工夫が必要です。

部屋数を減らして、1部屋あたりの広さを大きくする方法もあります。

シンプルな家は耐震性が高いメリットがあるため、地震の多い日本では安心して住めるでしょう。

3. 壁を少なくする

家のなかに壁を増やすと、材料費がかかるため費用が高くなります。壁を少なくして、広々とした家を目指しましょう。

広々とした家は日当たりがよく、風通しがいいです。

しかし、耐震性に不安が残るため対策も必要でしょう。

4. 設備や材料にメリハリをつける

注文住宅の費用を抑える際は、設備や材料に注意しましょう。設備や材料には、安いものから高いものまで幅広いです。

一部分は安い材料を使って、こだわりたいところに費用をかけるなど工夫が求められます。

たとえば、壁の材料を安くする、お風呂の設備に既製品を使うなどが挙げられます。

こだわりを持つと予算は跳ね上がるので、メリハリを持ったプランを考えましょう。

5. 造り付け家具を作らない

造り付け家具を作ると予算が大きくなる可能性があります。造り付け家具とは、職人さんが住宅の雰囲気に合わせ、空いているスペースにサイズの合った家具を作ることです。

場所を有効活用できるメリットがある一方、職人さんが作るためコストが高いのがデメリットです。

予算を抑えるためには、造り付け家具を避けましょう。

注文住宅の依頼先を2つ紹介

注文住宅は依頼先によって以下の2種類にわかれます。

  • ハウスメーカー
  • 工務店

1. ハウスメーカー

ハウスメーカーを利用するメリット・デメリットは下記のとおりです。

メリット ・信頼度が高い

・アフターフォローができている

・工事期間が短い
デメリット ・柔軟な対応が苦手

・自由度に制限がある

・費用が高くなる場合がある

大手メーカーを利用する際の判断に活用しましょう。

ハウスメーカーの大手には下記の会社が挙げられます。

  • セキスイハウス
  • ダイワハウス
  • ヘーベルハウス

ハウスメーカーは、デザインや間取りを事前に設計し、契約や管理を自分の会社で行い、施工は下請けの工務店に依頼するのが特徴です。

ハウスメーカーは工場で建築材料を前もって加工することで、大量生産と品質を保つ工夫をしています。

2. 工務店

工務店のメリット・デメリットは下記のとおりです。

メリット ・工事の自由度が高い

・コスパがいい

・信頼度が高い
デメリット ・完成物件を見られない可能性がある

・担当者によってレベルが違う

工務店の多くは地元密着型で、その土地の気候や風土をよく理解している特徴があります。

地域のことをよく知っていて、周囲から浮いた雰囲気の住宅を建ててしまう心配がありません。

主に口コミによって評判を獲得しており、よいところはじっくり話を聞いてくれて、個性がありながら地元に馴染む家造りが可能です。

まとめ

この記事では注文住宅の費用相場をご紹介しました。

注文住宅は、販売価格がすでに決まっている分譲住宅とは違い、予算によって建築費を調整できる点が大きなメリットです。

予算内で家の外壁や内装にこだわりたいのか、設備機器の性能にこだわりたいのかなど、ある程度イメージを持っておくと良いでしょう。

注文住宅を建てたいけど、予算が心配という方は見積もりを取ることをおすすめします。「比較ビズ」は無料で利用できるので、試してみましょう。

監修者のコメント
ローバー都市建築事務所
一級建築士/インテリアコーディネーター/宅地建物取引士 野村正樹

京都市出身。同志社大学法学部を卒業後、京都工芸繊維大学造形工学科へ編入学。2000年「ローバー都市建築事務所」設立。京都工芸繊維大学大学院建築設計学 前期博士課程修了。設計実績 約500件。2006〜2018年 毎日新聞京都版 朝刊「きょうと空間創生術」第1回〜第274回執筆掲載。京町家再生・古民家再生から、大規模商業施設まで、幅広く多方面にて様々な設計を行う。京都の伝統的な建築と現代的建築を融合させる手法を特徴に、先人が育んできた生活の知恵や幸せに暮らす方法を調和的にアレンジし提供する。

ハウスメーカー・工務店・建築家と、注文住宅の依頼先はそれぞれありますが、共通していることは「オーダーメイド」で、自分のライフスタイルにあった、住宅をつくることが重要となります。

というのも、分譲住宅の場合は「家にあわせて自分が住む」ということが多くなるのに対し、注文住宅の場合は「自分にあわせた家に住む」ということが可能となるからです。

今まで、多くのお客様を見てきましたが、ご家族構成・ライフスタイル・生活環境等は、十人十色、本当に人それぞれです。あわせて、お客様の身長や体重をとっても人それぞれです。身長190cmの方が使いやすい住宅と、身長160cmの人が使いやすい住宅が、当然異なることはお分かり頂けると思います。

細かい部分にまで気遣いの行き届いた住宅は、住んでいても心地よく家族の幸せを育むことになります。また、住環境はそれぞれの人格形成においても大きな影響を及ぼすこととなります。

せっかくの注文住宅ですから、その計画から建設まで、楽しみながら、しっかりと考えてみることもいいのではないでしょうか。

比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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