トイレリフォームの費用はいくらかかる？工事の種類や事例を解説

トイレリフォームの費用相場は4万〜30万円

トイレリフォームの費用相場は4万〜30万円です。トイレリフォームの価格は、種類により異なります。内訳は下記のとおりです。

トイレ本体の費用相場は4万〜30万円

トイレ本体の取り換え費用相場は4万円〜30万円です。トイレの種類や機能、デザインにより価格が異なります。トイレ本体の種類には下記の4つがあります。

組み合わせ便器｜4万〜15万円

組み合わせ便器の取り換え費用相場は4万円〜15万円です。組み合わせ便器とは、便座やタンクが独立している形式のトイレです。

組み合わせ便器の特徴は下記のとおりです。

シンプルで安価ですが、掃除が面倒で節水性能が低めです。ウォシュレット機能が付属している場合の費用は10万円以上となります。

一体型トイレ｜15万〜30万円

一体型トイレの費用相場は15万円〜30万円です。便器や便座、タンクが一体化している形式のトイレです。

一体型トイレの特徴は下記のとおりです。

費用は組み合わせ便器よりも高価になります。掃除がしやすく節水性能が高いですが、個別に交換できない点がデメリットです。

タンクレストイレ｜20万〜40万円

タンクレストイレの費用相場は20万円〜40万円です。タンクレストイレとは、便器の後ろの貯水タンクがないタイプのトイレです。 水道に直接つなぎ、水道から出てくる水圧によって排水します。

タンクレストイレの特徴は下記のとおりです。

タンクがなく省水性能が高く、停電時には使用できない点がデメリットです。

システムトイレ｜20万〜40万円

システムトイレの費用相場は20万円〜40万円です。システムトイレは便器だけではなく、床や壁、天井などがセットになっているトイレです。

システムトイレの特徴は下記のとおりです。

リフォームが簡単で機能が充実しています。他の種類のトイレよりも高価で、個別に交換が難しい点がデメリットです。

温水洗浄便座の費用相場は1万〜8万円

温水洗浄便座の費用相場は、本体価格と工事費で1万円〜8万円です。温水洗浄便座とは、洋式便座に設置されている温水を噴射しておしりを洗浄する機能の便座です。商標の普通名称化により「ウォシュレット」や「シャワートイレ」などの呼称で呼ばれています。

温水洗浄便座の取り付け費用は種類ごとに異なります。温水洗浄便座の種類は下記の3つです。

貯湯式｜5万円〜

貯湯式の取り換え費用相場は、本体価格と工事費で5万円〜です。貯湯式の温水洗浄便座は、内蔵タンクに貯蓄・保温された温水で洗浄をするタイプの便座で、貯湯式の特徴は下記のとおりです。

初期費用が安く、温水が出るまでがスムーズな特徴があります。

瞬間式｜8万円〜

瞬間式の取り換え費用相場は、本体価格と工事費で8万円〜です。瞬間式とは、洗浄機能を使う際に水を沸かす機能を兼ね備えた温水洗浄便座で、瞬間式の特徴は下記のとおりです。

瞬間式は電気代を節約でき、安定して温水が使える利点があります。

水圧式｜3万円〜

水圧式の取り換え費用相場は、本体価格と工事費で3万円〜です。水圧式とは、水道水の勢いを利用して洗浄を行う温水洗浄便座で、水圧式の特徴は下記のとおりです。

水圧式は、水道水を使うため停電時や災害時でも洗浄機能が使用できます。自分で簡単に取り替え工事ができるため、手荷物として持ち運ぶことが可能です。

工事の費用相場は3万円〜5万円

トイレリフォーム工事の費用相場は3万円〜5万円です。ただし、便器交換以外にもさまざまな費用が発生するケースがあります。

和式から洋式へ交換する場合｜25万円〜40万円

和式トイレから洋式トイレへ交換する際の費用相場は25万円〜40万円です。洋式トイレ本体の費用だけではなく解体費用や配管工事費用、内装工事費用が必要です。

洋式トイレを選ぶ際は、システムトイレやタンクレストイレを選択することで費用を抑えられます。

洋式から洋式へ交換する場合｜15万円〜30万円

洋式トイレから洋式トイレへ交換する際の費用相場は15万円〜30万円です。洋式から洋式への交換は、和式から洋式よりも解体や工事の範囲が狭いため工事費用が安くなります。

スタンダードなタイプの製品で交換する場合は、30万円以内でリフォームが可能です。

移動が発生する場合｜40万円〜55万円

トイレの移動が発生する場合のリフォーム費用相場は、40万円〜55万円です。移動がともなう場合は、給排水管の延長工事が必要なため、費用が大きく引きあげられます。

トイレを移動する場合の費用内訳は下記のとおりです。

移動するためのスペースが十分ではない場合は、床と壁を剥がすスケルトン工事が必要なため工事が大規模になります。電気工事や排気用ダクトの工事も発生するため、予期せぬ費用がかかる可能性があります。

トイレを増設する場合｜40万円〜200万円

トイレを増設する場合の費用相場は40万円〜200万円です。費用は、間取りや床面積や配管の位置などによって異なります。リフォーム業者に現地調査と見積もりを依頼して確認する必要があります。

トイレの増設や新設をする際の費用相場は、以下のとおりです。

床面積を変更せずにトイレを新設する場合は、0.4〜1畳のスペースがあれば設置可能です。増築工事をともなう場合は、収納を追加するため高額になることがあります。

トイレ交換以外に発生する費用5つ

トイレ交換以外に発生するリフォーム費用には次の5つが挙げられます。

床工事｜2万円〜6万円

床工事の費用相場は2万円〜6万円です。床を張り替える際は、汚れや水への耐性を高めるクッションフロアやタイルなどの材料が使用されます。床工事では、水や洗剤、アンモニアによる床の痛みを補修します。

床の張り替えは、便器交換とセットで行うことが一般的です。クッションフロアとフローリングタイルの費用相場は下記のとおりです。

天井工事｜2万5千円〜4万円

天井工事の費用相場は2万5千円〜4万円です。天井工事では、清潔さを保ちながら耐久性を向上させる壁紙やクロスを使用します。

結露やカビの発生を抑えるため防水性、防カビ性に優れた素材を選択する必要があります。壁紙の張り替えとセットで行うのが一般的です。

壁工事｜3万円〜5万円

壁工事の費用相場は3万円〜5万円です。水や洗剤、アンモニアによる汚れや臭いを防ぐために、防臭・防水性に優れた壁紙を選択して張り替えます。

床の張り替えとセットで行うのが一般的です。腰板やタイルなどを張る場合は費用が高くなります。

洗面台の設置｜5万円〜50万円

洗面台の設置工事の費用相場は5万円〜50万円です。トイレに洗面台を設置する場合、後付けする方法と既存の洗面台と交換する方法があります。

洗面台の設置方法と費用は下記のとおりです。

後から洗面台を設置する場合は、壁を壊すほど大がかりな工事が必要なため、工事費用が高額になる場合があります。新しい洗面台と古い洗面台を交換する場合は、費用相場は5万円〜15万円に収まるでしょう。設置場所の広さや希望の機能により費用は変動します。

手すりの設置｜3万円〜10万円

手すりの設置工事の費用相場は3万円〜10万円です。トイレに手すりを取り付ける場合、手すり本体の料金と工事費が必要です。トイレ壁の強度が足りない場合は補強工事が必要でしょう。設置場所や必要な本数により費用は変動します。

トイレに手すりを介護目的で設置する場合、介護保険の住宅改修制度を利用できます。

バリアフリー工事をする場合は補助金の対象

トイレのバリアフリー工事には、国や自治体から補助金が受けられる場合があります。高齢者や障がい者に使いやすいトイレを普及させるために、さまざまな補助金制度が設けられています。

バリアフリー工事が対象の補助金制度は下記のとおりです。

補助金制度の申請には、書類の提出や工事後の検査などが必要です。バリアフリー工事を行う前には、必ず各補助金制度の要件を確認してください。

価格別トイレリフォーム施工内容3選

価格別のトイレリフォームの施工内容は下記が挙げられます。

〜20万円

20万円以下のリフォームでは、手すりの設置や便座の交換などが一般的です。

20万円以下のトイレリフォームの施工内容は下記のとおりです。

〜50万円

20万円以上50万円以下のリフォームでは、トイレ本体の交換や壁紙や床の張り替え、手洗いカウンターの設置などが一般的です。

20万円以上50万円以下のトイレリフォームの施工内容は下記のとおりです。

50万円〜

50万円以上のリフォームでは、和式トイレから洋式トイレへの交換やバリアフリー化の工事が主な内容となります。

50万円以上のトイレリフォームの施工内容は下記のとおりです。

トイレリフォームの工事期間は半日〜1日

トイレリフォームの工事期間は半日〜1日です。工事内容と期間は、下記が挙げられます。

工事中はトイレが使用できなくなるため、代替のトイレを確保することが重要です。古い便器を取り外す際は水道の元栓を閉じる必要があるため、水が使用できなくなります。

まとめ

リフォームの費用は、広さや設備、工事内容によって大きく異なります。便器交換の場合、4万円〜30万円で可能ですが、内装工事やバリアフリー化を行う場合は、50万円〜100万円かかるでしょう。

トイレリフォームは、水回りの工事であるため、知識や経験がない方が施工した場合、失敗する可能性があります。プロの業者に依頼することで、安全な施工とアフターフォローが受けられるでしょう。

「比較ビズ」では、必要事項を入力すると2分程度で、目的や用途にあわせたリフォーム会社をスピーディーに探せます。ぜひ利用してみてください。

監修者のコメント

タクトホームコンサルティングサービス

代表 亀田 融

一級建築施工管理技士、宅地建物取引士、マンション管理士、インテリアコーディネーター、JSHI公認ホームインスペクター、日本不動産仲裁機構ADR調停人、明治大学工学部建築学科卒業後、東証一部上場企業グループの不動産・建設会社の建築部門に33年間勤務。注文住宅、賃貸マンション、官庁工事等の施工管理を12年間行った後に、住宅リフォーム事業を立ち上げ責任者となる。(最終役職：取締役)分譲マンションの専有部分、戸建住宅のリノベーションを中心に事業部全体で年間1,000件以上の工事を手掛ける。2015年10月よりホームインスペクション(建物調査・住宅診断)の専門会社を運営する傍ら、小規模リフォーム会社の顧問として活動中。

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トイレのリフォームには10万円未満でできるものから100万円を超えるものまで、幅広い事例があります。便座のみ交換するものや、内装工事のみ行うものから、トイレをまるごとリフォームするもの、中には寝室内にある押し入れなどを改造してトイレを新設するリフォームもあります。

トイレのリフォームを検討する際に重要なことは、まずは現状で不満に感じていることを明確にしておくことです。トイレが狭い、トイレが寒い、臭いが気になる、お手入れや掃除が大変、収納がない、手摺がない、出入り口に段差があるといった不満が多いのではないでしょうか。

これらが明確になれば、近年はこうした不満を解消することができるさまざまな商品や建材などがあるので、実際にメーカーのショールームなどで事前に商品を確認しておけばリフォームに失敗するリスクも低くなります。また優良なリフォーム業者であれば過去の施工実績も多いので、いろいろと提案してもらうことが期待できるでしょう。

単に便器と内装を新しくするだけのリフォームを行ってしまうと後悔してしまうことになりがちなので、事前に必要な工事内容をしっかりと検討しておくことが大切です。

執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。