Rubyとは

Rubyとは、まつもとゆきひろ氏が開発したオブジェクト指向型のプログラミング言語です。国産のプログラミング言語のなかで、はじめて国際規格の認定を受けました。

Rubyはフリーソフトウェアのため、ライセンス費用や月額基本料金は発生しません。ソースコードも公開されており、コードの改変やコピーも自由におこなえます。

他の言語と比べてRubyはコードが比較的シンプルで記述しやすく、開発初心者も学習しやすい言語です。リリース前にバグも発見しやすく、不具合対応にともなうメンテナンス工数の増大を避けられます。

Rubyで開発できるもの

Rubyの使用が適している開発分野は以下の8つがあげられます。

開発したサービスの具体例や使用するフレームワークなどに関してみていきましょう。

Webアプリ

Webアプリとは、ブラウザ上で作動するアプリです。インターネット環境さえ整っていれば、場所やデバイスを問わずアプリを利用できます。クックパッドや食べログなどは、Rubyを使って開発されました。

フレームワーク「Ruby on Rails」を使うと、開発工数を削減しつつアプリの完成度を高められます。Ruby on Railsは、Webアプリ特化型のフレームワークです。認証機能やセッション管理などを簡単に実装できます。

API連携やテストコードの自動生成にも対応しており、手間をかけずに機能の拡張が可能です。

SNS

Rubyは、サーバーサイド開発を得意とするプログラミング言語です。Ruby on Railsを使うとユーザー登録やログイン、投稿など、SNSの利用に必要な各種機能を実装できます。

FacebookやX（旧Twitter）、Wantedlyは、RubyとRuby on Railsによって開発されました。Ruby用の認証ライブラリ「Devise」を使うと、SNSアカウントやメールでの認証を実装でき、ユーザーの利便性が高まります。

ブログ

Wordpressよりも大規模なブログを開発したい場合の選択肢です。Rubyはライブラリの選択肢が多く、記事の検索や会員登録など、ブログ運用に必要な機能を簡単に実装できます。サーバーサイド開発を得意としており、データベースとの連携も比較的スムーズです。

Ruby on Railsを活用した場合は、テキストエディターや記事の購入、決済機能など、手間をかけずにブログの機能を拡張できます。エンジニア向けのブログサービス「Qiita」は、RubyとRuby on Railsによって開発されました。

ブログ構築〜運用までのスピードは、WordpressをはじめCMSを活用した方が早いです。

ECサイト

Ruby on Railsを活用すると、開発経験が浅いエンジニアでもAmazonや楽天市場のような大規模ECサイトの開発が可能です。ユーザー登録やログイン、決済機能など、サイト運用に必要な機能を短期間で実装できます。

ECサイト運営には、商品登録や商品管理画面の表示機能も必要です。Rubyはデータベースとの連携を得意としており、大量に保存されたデータからユーザーの検索結果に応じた情報を素早く表示できます。

スクレイピング

スクレイピングとは、指定したWebサイトから特定の情報を抽出して加工する技術を指します。新商品開発や市場調査、ニュースアプリなどに活用されている技術です。

スクレイピングは、HTMLデータの解析結果から必要な情報を精査します。サイトの構造が変わらない限り、継続的にデータの収集が可能です。データ収集は自動でおこなわれるため、手作業で集計する必要はありません。

Rubyには「Nokogiri」と呼ばれるスクレイピング開発向けのライブラリが用意されています。開発経験が浅くても、比較的簡単にスクレイピングを実装できるでしょう。

PC用ゲーム

Rubyは、クロスプラットフォームに対応したプログラミング言語です。WindowsやMacなど、PC用ゲームの開発に使われるケースもあります。RubyでPC用ゲームを開発する際は、Gosuと呼ばれるライブラリを活用しましょう。

Gosuは、RubyとC++に対応したオープンソース型のライブラリです。2Dグラフィックスや音源のサンプル、ユーザーインターフェースなど、ゲーム開発に必要な素材をひととおり揃っており、開発工数を削減できます。

オープンソース型のため、ライセンス費用や月額基本料金は発生しません。コードも自由に改変して利用できます。

チャットボット

チャットボットとはユーザーからの問い合わせに対して、ロボットが自動で応答するプログラムのことです。顧客対応の品質向上と業務負担軽減を実現するため、Webサイトにチャットボットを実装する企業も増えています。

Rubyで開発を進める場合は、チャットボット開発用のライブラリ「Lita」を活用してください。Litaは汎用性に優れている点が特徴です。プラグインの選択肢が豊富なだけではなく、さまざまなチャットボットの開発に対応しています。

API

API（Application Programming Interface）とは、異なるソフトウェアをつなぐインターフェースです。APIの実装によって、システムやアプリ間でのスムーズなデータ連携を実現できます。

Rubyを使ってAPIを実装する場合、Grapeと呼ばれるライブラリを活用するのがおすすめです。ルーティングやレスポンスを簡単に設定できるため、ソースコードの作成にかかる工数を削減できます。

Rubyで開発できないもの

Rubyは、スマートフォンアプリや機械学習の開発には向いていません。他の言語と比べてRubyはプログラムの処理速度が遅いです。

高速でのデータ処理を求められるケースが多いスマートフォンアプリの開発には不向きです。Androidアプリを開発する際はJavaやKotlin、iOSアプリにはSwiftを開発言語に選びましょう。

機械学習を開発する際は、Pythonの使用が適しています。音声処理や動画処理、統計処理など、AI関連のライブラリが充実しているためです。TensorFlowやPyTorchなど、外部ライブラリの種類も増えており、開発工数の削減を図れます。

Ruby開発の費用

Rubyを使ったアプリ・Webサイト開発の費用は、開発方法やエンジニアのスキル、開発期間などによって、変動します。たとえば、常駐開発と受託開発を比較してみましょう。常駐開発は、顧客のオフィスにエンジニアを派遣して開発を進める方法です。

受託開発は顧客から開発の要望を聞いたあと、自社で開発を進めていきます。Rubyを使用した場合のエンジニア単価を以下に記載しました。

Ruby開発が得意な会社の選び方

Rubyの開発実績が豊富な開発会社を選ぶには、以下4点を実践することが重要です。

内容を1つひとつみていきましょう。

開発言語と得意分野を確認する

Rubyを使ったアプリ・Webサイト開発が得意かどうか、事前に確認することが重要です。JavaやPython、javascriptなど、開発会社によって得意とする開発言語は異なります。予約サイトやビジネスマッチングなど、特定の分野に特化している開発会社も少なくありません。

自社の開発対象とRubyの使用、どちらへも対応できるかを確認したうえで、外注先の候補に含めるかを判断しましょう。開発事例に予算や解決したい課題が自社と近い内容があった場合、要望に見合った提案を高確率で受けられます。

RFPを提出する

RFP（Request for Proposal）とは、Ruby開発に関する自社の要望をまとめた提案書です。Rubyの使用可否を問わず、システム・アプリ開発の際、発注側から受注側へ提出します。RFPに記載する主な項目を以下にまとめました。

RFPの作成によって認識のズレが原因での手戻りや仕様変更のリスクを最小限に抑えられます。開発に関する要望を書面にまとめられるため、担当者と完成のイメージを共有しやすいです。口頭での伝達ミスや担当者の勘違いによる手戻りの発生を避けられます。

RFPの情報量が多くなるほど、提案の質や見積金額の正確性が高まるため、十分な時間を割いて内容を詰めましょう。

複数の会社から見積を取得する

1社からしか見積を取得しなかった場合、開発費の相場や担当者の能力を正確に見極めるのが非常に難しくなります。

他の会社と見積を比較できないため、提示金額が適正かどうかがわかりません。検討材料が極めて少ない状況で判断を下さなければならず、開発会社によっては相場以上の費用を支払う可能性が生じます。

担当者の実務経験が浅い場合、自社の要望をメールや口頭で繰り返し伝えなければなりません。最悪の場合は担当者が自社の意図を汲み取れず、要望と異なる仕上がりになります。

費用と時間を無駄にしないよう、5社前後開発会社の候補をあげておきましょう。見積と提案内容を比較しながら依頼先を絞り込みます。

ビジネスマッチングを活用する

ミスマッチのリスクを減らすには、複数の開発会社から見積を取得しておく必要があります。開発実績や得意言語などを1社ずつ確認していくのは大変です。発注先を効率的に見つけるためにも、ビジネスマッチングを活用しましょう。

ビジネスマッチングとは「発注先を探している企業」と「新規顧客を求めている企業」をつなぐサイトです。必要事項を入力するだけで、自社の条件を満たす開発会社が提示されます。得意分野や実績、開発言語など、各企業の特徴がわかりやすくまとめられている点も魅力です。

「比較ビズ」を利用すると、約1,000社のなかからRubyでの開発が得意な会社を見つけられます。

【豊富な実績】Ruby言語での開発が得意な会社5選

参照元：ベニックソリューション株式会社

• ビジネス上の課題解決を強力にサポート
• ライフサイクルを網羅した総合ソリューションを提供
• Ruby bizグランプリで基幹業務システムが受賞

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参照元：株式会社ゼネット

• Rubyのシステム開発は11年超
• 2018年4月時点の従業員数は181名
• SalesforceやRedmineカスタマイズ可

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参照元：株式会社サムブーク

• 数々の商用ソフトやオープンソースソフトで構築
• ビジネスプランとソフトウェアの特性を加味して提案
• 自動でソースコードを網羅的にチェック

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参照元：Vareal株式会社

• Ruby on Railsでの開発に特化
• 上流からプログラムの書けるエンジニアが多数在籍
• 契約形態を柔軟に調節

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参照元：株式会社万葉

• Rubyに関する書籍や記事を多数執筆
• IT技術のプロフェッショナルとして積極的に提案
• 医療からゲームまで幅広いクライアントと取引き

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【リーズナブル】Ruby言語での開発が得意な会社2選

参照元：アップクラウド株式会社

• ネットショップ運営に強い
• スタートアップの開発支援
• 開発メンバーとして参画可能

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参照元：株式会社ウィルド

• 長期的に見た業務の効率化・時間の短縮でコストを削減
• リスクへの対策を行い安全性を向上
• Ruby技術者が5人在籍

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【丁寧なコミュニケーション】Ruby言語での開発が得意な会社4選

参照元：株式会社ケイケンシステム

• 限られた予算内でシステムを構築
• 二人三脚でヒアリングを重視した開発
• 1974年に創業

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参照元：株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズ

• 企業のデジタル化・DX化を支援
• ネットワークとセキュリティをセットで提供
• Ruby技術者を育成しセキュリティ実装に採用

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参照元：株式会社ネットワーク応用通信研究所

• オープンソースソフトウェアの開発・公開を支援
• Rubyの開発者がフェローとして在籍
• 独自CMSを開発しオープンソースソフトとして公開

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参照元：株式会社島根情報処理センター

• 総合的に提案し良きパートナーとしてサービスを提供
• 付加価値の活用を最大限実現できるようにサポート
• 20以上のシステムをRailsで開発

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【スピーディーな対応】Ruby言語での開発が得意な会社5選

参照元：株式会社ラグザイア

• 圧倒的なスピードで開発可能
• 急な仕様変更でも可能な限り予算内で対応
• すでに運用中のシステム改修にも対応可

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参照元：株式会社Cuon

• さまざまな業種に対応した開発
• 新規ツールの開発支援実施
• 独自開発メソッドを活用した開発

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参照元：BPS株式会社

• 2007年から100例以上の開発実績
• 「週刊railsウォッチ」コミュニティを運営
• 福岡、北海道、中野に拠点あり

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参照元：株式会社インフォメーション・ディベロプメント

• クラウド領域における独自のソリューションを開発
• 利用しやすい形を追求したセキュリティサービスを提供
• Rubyに適した中小規模案件を中心に活用

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参照元：株式会社ファインディックス

• 技術力を向上させ全世界へ貢献
• 未来に対して還元できる社員を育成
• 道徳的観点から企業活動を規定し法令遵守を徹底

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【ワンストップで対応】Ruby言語での開発が得意な会社3選

参照元：株式会社Ruby開発

• 設計から運用までワンストップ開発
• DX・業務改善のコンサルティング実施
• 大企業への導入実績が豊富で安心

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参照元：株式会社テクノブレーン

• 官公庁や金融機関への導入実績あり
• 来場者管理システムのノウハウが豊富
• スマホアプリ開発も一括依頼可能

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参照元：株式会社DTS

• ITの利活用をPDCAサイクルに基づいて管理
• 高品質な運用のもとワンストップでのサービスを提供
• RubyシステムインテグレータGoldに認定

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まとめ

今回の記事では以下の4点に関して述べてきました。

Rubyを使ったアプリ・サイト開発が得意な会社を選ぶには、さまざまな事前準備が必要でます。担当業務や事業運営が忙しく、各企業の調査や打ち合わせに十分な時間を割けない場合も多いでしょう。

発注先を効率的に見つけるには、ビジネスマッチングを活用するのがおすすめです、「比較ビズ」を利用すると、必要事項を入力する2分程度で条件にあった開発会社を見つけられます。

企業検索や見積依頼など、サイトの利用に費用はかかりません。Rubyの開発実績が豊富な会社をお探しの場合は、ぜひ「比較ビズ」の利用を検討してください。

監修者のコメント

株式会社Pro-D-use

取締役副社長 岡島 光太郎

2009年：(株)リクルートに新卒で入社。営業部署・企画部署にて責任者を務める。（在籍中は、MVPやマネジメント賞など、多数受賞。）
2013年：(株)データX（旧：フロムスクラッチ）の創業期に転職。営業や新卒・中途採用の責任者を務める。
2014年：アソビュー(株)に転職。その後、営業責任者、新規事業責任者、事業企画を歴任。
2015年：(株)Pro-D-useを創業。取締役副社長（現任）に就任。新規事業の立上げ〜収益化、成果を上げる営業の仕組み作り、採用〜組織の構築、Webマーケティングを主軸とした売れる仕組み作り、業務システムの導入・運用、融資を中心とした資金調達〜財務のコンサルティングを得意としている。
また、個人でも中小企業の融資を支援するサービス「中小企業の融資代行プロ.com」を運営するなど、一貫して中小企業を支援することを生業にしている。

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豊橋市は自動車関連産業の集積地として発展してきましたが、その産業構造は変化の兆しを見せており、現状維持では生き残れない時代が到来しています。全国的な人口減少、そしてDX化の波は、豊橋の中小企業にも無関係ではありません。従来のビジネスモデルにしがみついていては、市場の変化に取り残されてしまう可能性すらあります。しかし、豊橋市には高い技術力を持つ企業や、地域に根ざした独自のサービスを展開する企業など、潜在力に溢れた存在が多くあります。だからこそ、外部の視点を取り入れることで新しい分野・商品の開発の可能性が高まるでしょう。経営コンサルタントは、御社の強みを客観的に分析し、時代の変化に合わせた最適な戦略を描く「伴走者」となってくれます。この記事をきっかけに、コンサルタントという選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。

執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。