オフセット印刷とは?オンデマンド印刷との違いや特徴を徹底解説
- オフセット印刷の特徴や仕組みは?
- 他の印刷方法と何が違うの?
- オフセット印刷に向いているものは何?
チラシやパンフレットなどの印刷を外注する際よく目にする「オフセット印刷」とは一体何でしょうか。商業印刷物の印刷方法には、「オフセット印刷」と「オンデマンド印刷」の大きく2種類が存在します。オフセット印刷は、高品質かつ繊細な描写が可能な印刷方法です。
本記事では、オフセット印刷の特徴や仕組み・オンデマンド印刷との違いについて解説します。オフセット印刷が適している印刷物も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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オフセット印刷とは画像や写真の再現性に優れた印刷方法
オフセット印刷は、主に画像・写真の再現性に優れた、現在の商業印刷において主流の印刷方法です。日本印刷技術協会によると、2020年のオフセット印刷による生産金額は、印刷市場全体の6割以上を占めています。画像や写真の描写に優れていることから、カタログやパンフレットなどの印刷に適しており、高品質に仕上がる点が特徴です。
オフセット印刷の特徴・仕組み
オフセット印刷は、印刷版につけたインキを「ブランケット」というローラーに転写(オフ)し、紙に転移(セット)して印刷する方法です。
オフセット印刷という名称は、この印刷の仕組みに由来しています。用紙に直接インキを転写するのではなく、ブランケットについたインキが用紙に付着して印刷される仕組みです。この仕組みによって、イラストや写真・細かい文字の鮮明な描写を実現しています。
オフセット印刷の種類
オフセット印刷機には「枚葉印刷機」と「輪転印刷機」の2種類が存在します。
- 枚葉印刷機:カットされた紙を1枚ずつ印刷機にセットする
- 輪転印刷機:ロール状の紙をセットし印刷後に断裁する
- 枚葉印刷機
1枚ずつ印刷を行うため、品質・汎用性に優れている点が特徴です。枚葉印刷機の方がポピュラーで、都心に工場を持っている業者も多いです。
- 輪転印刷機
大量の部数を高速で印刷する点に特化しており、新聞・広告などでよく使われます。大型な印刷機のため、郊外に工場を持っている業者が多い傾向です。
どちらを選ぶべきかは、印刷の目的や状況・印刷物の種類によって異なるため、一概に決められません。発注する前に、印刷会社と相談するとよいでしょう。
オフセット印刷とオンデマンド印刷の違いは「版」の有無
商業印刷物の印刷方法は「オフセット印刷」「オンデマンド印刷」の2種類に大きく分けられます。2つの印刷方法の大きな違いは「版」を作るか否かです。
- オフセット印刷:製版作業が必要
- オンデマンド印刷:製版作業が不要
製版作業が必要な分、オンデマンド印刷よりオフセット印刷の方が納期がかかります。大量印刷を行う際はオフセット印刷の方がコストを低減できます。
一度作った版は繰り返し使用でき、版さえ残っていれば同品質のものをすぐに印刷可能です。同じ「名刺」を作る場合でも、大量に発注するならオフセット印刷、納期を優先させたいならオンデマンド印刷が適しています。目的や優先順位に応じて選びましょう。
オンデマンド印刷の特徴・仕組み
オンデマンド印刷は、オフセット印刷のような製版作業を行わない印刷方法です。原稿データをダイレクトに読み取り、用紙へ直接印刷します。レーザービームをドラムユニットに照射して絵を描き、用紙へ印刷するレーザープリンターが主流です。他にも、水性顔料やUV硬化インクを使用したインクジェットプリンターも存在します。
版が不要でデータ入稿後すぐ印刷可能のため、納品スピードを重視したい際の対応力が非常に高いのが魅力です。オンデマンド(on-demand)は「必要に応じて」という意味で、少部数での対応力にも優れています。
オフセット印刷のメリット
製版を行い印刷するオフセット印刷には、主に以下2点のメリットがあります。それぞれ具体的に解説します。
仕上がりが綺麗
用紙に直接印刷を行わず、版についたインキがブランケットを介して紙に写される仕組みにより、インクが紙にしっかり密着されます。色彩表現が豊かで、繊細な表現が可能な印刷方法です。仕上がりにこだわりたい・品質のばらつきを抑えたい場合はオフセット印刷を選ぶとよいでしょう。
大量に印刷する際コストを抑えられる
オフセット印刷は版を作成して印刷するので、大量印刷を行う際にコストを抑えることができます。高速で印刷可能なため、短時間で大部数を印刷したい場合に最適です。一度作った版は繰り返し使用できるため、版さえ残っていれば同品質のものをすぐに印刷できます。
品質のばらつきを抑えながら数百枚以上の大量印刷を行える点が、現在の商業印刷において主流の印刷方法となっている理由です。
オフセット印刷のデメリット
オフセット印刷には、メリットだけでなくデメリットも存在します。以下の2点からそれぞれ具体的に解説します。
少部数の印刷に向かない
印刷版を作るコストがかかるため、少部数だとオンデマンド印刷よりも割高になります。あまりに部数が少ないと、オフセット印刷では受付してもらえないこともあるようです。印刷部数が少ない場合は、対応力が高いオンデマンド印刷を選ぶとよいでしょう。
仕上がりまでの時間がかかる
印刷版を作る必要があるオフセット印刷は、コストだけでなく納品までの時間もかかります。印刷版を起こすため、印刷版を作る分の時間が必要です。さらにオンデマンド印刷と比較して、インクを乾燥させる時間が長い傾向にあります。急ぎで印刷物が欲しい場合は、数日で印刷可能なオンデマンド印刷がおすすめです。
オフセット印刷に向いているもの
大量印刷・高品質な仕上がりが特徴のオフセット印刷。主に以下の印刷物が、オフセット印刷に適しています。それぞれ具体的に解説します。
- チラシ・フライヤー・ポスター
- パンフレット・カタログ
- 写真集
チラシ・フライヤー・ポスター
宣伝用や配布用のチラシ・フライヤー・ポスターはオフセット印刷が向いています。大量の枚数が必要な印刷物のため、オフセット印刷を選ぶことで単価を抑えられるでしょう。細かい文字や描写なども、オンデマンド印刷より得意です。
パンフレット・カタログ
写真やカラーイラストが多いパンフレット・カタログの製作にも、オフセット印刷が適しています。仕上がりが上質で、品質のばらつきも少ないため、満足のいくクオリティとなるはずです。写真・文字どちらも鮮明に印刷できます。大部数の印刷を考えている場合は特におすすめです。
写真集
デザインのほとんどが写真である写真集も、オフセット印刷が得意とする印刷物です。こちらもパンフレットと同様、仕上がりの綺麗さ・品質の安定感がおすすめの理由です。描写の美しさ・繊細さが求められる写真集には、オフセット印刷を選びましょう。
オンデマンド印刷に向いているもの
少ない部数でも低コストで気軽に発注でき、納期も早いオンデマンド印刷。主に以下のような印刷物が、オンデマンド印刷に適しています。それぞれ具体的に解説します。
- ハガキ
- 展示パネル
ハガキ
ハガキはサイズが小さく、白黒の描写やテキストが多いため、オンデマンド印刷でも綺麗に仕上がります。オンデマンド印刷であれば少数の印刷に柔軟な対応ができ、用途や送る内容によって印刷内容を変えることも可能です。短納期のため、オフィス移転の連絡や担当者交代の案内など、すぐに作成・発送したいケースにも対応できます。
展示パネル
イベント会場やオフィスの入り口などに設置する展示パネルも、オンデマンド印刷が向いています。少数の発注で済む展示パネルは、オンデマンド印刷の方が短納期・低コストで仕上がるためおすすめです。ラミネート加工のオプションができる場合は、加工によって作品の耐久性・防汚性を高められます。
オフセット印刷が得意な印刷会社3選
社名 | 3つの特徴 | 住所 |
---|---|---|
協和オフセット印刷株式会社 |
| 港区浜松町1-3-1 浜離宮ザ タワー 301 |
株式会社 プリントパック |
| 向日市森本町野田3-1 |
タナカ印刷株式会社 |
| 江東区平野2-2-39 |
協和オフセット印刷株式会社
参照元:協和オフセット印刷株式会社
- 希少な輪転機を所有
- 環境に配慮した印刷に特化
- 不備がないよう品質検査の徹底
高品質で安定した印刷を提供する協和オフセット印刷株式会社は、全国でも台数の少ないオフセット輪転機を稼働しているほか、電力や使用インキ等環境に配慮した印刷を行っています。商業印刷の実績が豊富で、オフセットの版を作る技術に長けています。
住所:東京都 港区浜松町1-3-1 浜離宮ザ タワー 301
株式会社 プリントパック
参照元:株式会社 プリントパック
- 印刷通販サイトNo.1、業界屈指のユーザー数
- 多彩な印刷物の取り扱い
- 日本全国送料無料
カラー印刷の安さに定評のある株式会社プリントパックは、顧客数も業界最多、印刷物もサポートも大変充実しています。もちろんオフセット印刷対応、依頼物の紙質や枚数によって最適な提案をしてくれるでしょう。見積りもホームページで出せるので、手軽に値段をチェックすることができます。
住所:京都府 向日市森本町野田3-1
タナカ印刷株式会社
参照元:タナカ印刷株式会社
- 大正12年創業、90年の実績
- 細心の注意を払った情報セキュリティ
- 安心のワンストップサービス
さまざまな業種との取引実績が豊富なタナカ印刷株式会社は、来年で創業100周年の実績と経験を誇ります。企業から信頼されるその理由の一つに、徹底した情報セキュリティがあります。ユニバーサルデザインへの知見も豊富で、あらゆるニーズにこたえることができるのも魅力ですね。
まとめ
オフセット印刷は、大量に印刷する場合でも高速・低コストで対応できる点が強みです。色使いもきれいで高品質のため、さまざまな用途に適しています。 オフセット印刷に向いていると本記事で紹介した印刷物でも、オンデマンド印刷の方が短納期・安価になるケースもあるので注意が必要です。
どの印刷方法を選ぶべきかは、求める品質・印刷部数・希望納期などによって変わります。印刷物を発注する際は、優先順位を明確にして印刷方法を選びましょう。不安な方は、正式な発注を行う前に、最も適した印刷方法を業者へ確認することをおすすめします。
広告代理店勤務を経て、地元である埼玉県さいたま市地域の広告物に特化して取り組める環境をと思い、株式会社ウイングフォームを起業。主に企業や飲食店のDTP印刷、ホームページ制作および広告代理業などを行い、地元地域のみならず各地域クライアントが「根差すPR」を目指して展開。会社やお店だけでなく個人の依頼も取り扱い、数量の少ない印刷物や小回りの利くちょっとした制作物を低価格で制作できるよう努めている。
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もしも今現在、
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