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オンライン研修とは?メリット・成功のポイント・効果的な活用法を解説!

更新日:2021年04月22日
オンライン研修とは?メリット・成功のポイント・効果的な活用法を解説!

オンライン研修とは、文字通り、オンライン状態のPC・モバイルデバイスを使って受講する研修のこと。テレワーク・リモートワークなど、多様な働き方が期せずして加速したことで、オンライン研修を活用する企業が増加中。導入を検討中だという企業も多いはずです。ただし、対面型の集合研修とは勝手が大きく異なるのもオンライン研修の特徴。うまく使いこなせるのか?どんなメリットがあるのか?導入に躊躇してしまう企業も少なくないでしょう。そこで本記事では、メリットや弱点、研修を成功に導くためのポイント、弱点を補う効果的な活用方法など、オンライン研修の基本を網羅的に解説!オンライン研修のすべてがわかります。

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オンライン研修とは?

オンライン研修とは、Zoom、Microsoft Team、Google MeetなどのWeb会議システムがインストールされたPC・モバイルデバイスを活用し、講師と受講者をネットワークでつないで実施される研修のこと。決められた時間に決められた場所に「集まる」必要がある集合研修と異なり、デバイスとインターネットに接続できる環境さえあれば、受講者がどこにいても参加できるのがオンライン研修の特徴です。

集合型と個別参加型

受講形態を柔軟に設定できるのもオンライン研修の特徴。大きくは、複数の拠点に受講者が集まって実施される「集合型」、各受講者が都合のいい場所から個別に参加する「個別参加型」に分類できます。

遠隔地の拠点を持つ企業、全国各地に拠点を持つ企業に最適なのが「集合型」オンライン研修。各拠点の会議室などに受講者が集まり、講師とオンライン接続されたデバイスの映像を、モニターに映しながら実施されるのが一般的。グループワークやロールプレイング、参加者同士のディスカッションなど、従来の集合研修に近いプログラムを実施できます。

これに対し、テレワークを推進する企業に最適なのが「個別参加型」オンライン研修。Web会議システムのインストールされたデバイスをはじめ、それぞれの受講者が環境を整える必要がありますが、より柔軟な形で実施できる研修形態だといえるでしょう。

オンライン研修に必要なツール

オンライン研修を実施するにあたって必要なツールは、Web会議システムがインストールされた端末とインターネット回線が基本。用意しておくべき具体的なツールは以下の通りです。

ツール 概要
インターネット回線 双方向コミュニケーションに対応できる高速かつ安定的な環境
Web会議システム + 端末 ZoomなどのインストールされたPC・モバイルデバイス
研修のテキスト 講義に集中するためにも紙資料があるほうがベター
ヘッドセット 個別参加型のオンライン研修では必須
Webカメラ カメラのないデバイスで個別参加型オンライン研修に参加する際に必須

オンライン研修ではどんなことができる?

講師から受講生へ、一方向の「講義型」であると思われがちなオンライン研修ですが、そんなことはありません。進化の著しいWeb会議システムの機能を活用することで、比較的柔軟なカリキュラムを実行可能です。具体的な活用法を簡単に紹介していきましょう。

グループワーク

集合型のオンライン研修では、各拠点の会議室などに参加者が集まれるため、グループワークやロールプレイングを採り入れたカリキュラムを実施しやすいことはすでに紹介しました。一方、個別参加型のオンライン研修であっても、Web会議システムのブレイクアウトルーム機能を活用したグループワーク実施が可能です。

名称は各Web会議システムで異なりますが、ブレイクアウトルームで分割されたグループごとに、ビデオ・オーディオ・画面の共有ができる場合がほとんど。全体を対象にした講義のあとに、グループに分かれてディスカッションを続けるといったカリキュラムを実行できます。

チャットを活用した双方向講義

ビデオ・オーディオ・画面共有だけでなく、チャット機能も搭載しているのがWeb会議システムの特徴。チャット機能を活用し、オンライン研修中に受講生が質問する、それに対して講師がライブで答えるなど、インタラクティブな双方向講義を実現できます。

ただし、制限なしにチャット機能を活用すると、重要な質問が大量のメッセージに埋もれてしまうという場合も。音声とチャットを適材適所で使い分けるなど、効果的に活用するためのノウハウが要求される部分かもしれません。

オンライン研修の録画・活用

Web会議システムを活用すれば、実施したオンライン研修を録画・記録しておくことも可能。研修に参加できなかった従業員に後日配布する、研修の振り返り・復習として役立てるなど、オンデマンド学習に活用するのも可能です。

注意点としては、Web会議システムによって「保存できる動画の容量」「保存場所」などが異なること。プランに応じて変動する場合もあれば、保存容量を追加できるオプションが用意されている場合もあります。自社ニーズを明確にしたうえで、適切なWeb会議システム・プランを選定するのがポイントでしょう。

オンライン研修とeラーニングの違い

ここまでの解説で、オンライン研修とeラーニングはなにが違うのか?疑問を感じる方も多いかもしれません。捉え方によって見方は変わるかもしれませんが、従来の集合研修をオンラインに置き換えたものが「オンライン研修」であるのに対し、受講者の学習進捗・スキルに合わせてオンデマンドで個別学習するものが「eラーニング」だといえるでしょう。

ただし、上述したように「研修の録画・活用」が可能なオンライン研修でもオンデマンド学習は可能。オンライン研修のような「ライブ配信」を実施できるeラーニングサービスも少なくありません。両者の違いは曖昧ではありますが、受講者が個別に理解を進めるためにはeラーニングが最適。オンライン研修前にeラーニングで予備知識を身につけさせるなど、うまく使い分けていくことが重要です。

オンライン研修のメリットとは?

オンライン研修の概要が把握できたところで、具体的にどのようなメリットが得られるのか?簡単に解説していきましょう。オンライン研修の特徴・特性が理解できていれば、どれもが納得できるメリットです。

どこからでも研修に参加可能

オンライン研修最大のメリットは、講師がどこにいても、受講者がどこにいても、環境さえ整えられれば研修の実施・参加が可能なこと。集合研修では、会場の規模に応じて参加できる人数に制限が生じる場合がありますが、オンライン研修であればそういった制限を緩和できるのもポイントです。

参加人数の関係で研修を複数回実施する、全国各地の拠点でそれぞれ研修を実施するといった必要もありません。リアルタイムで実施されるのは集合研修と同様ですが、参加できなかった受講者には「録画された研修」を配布するのも可能。拠点ごとに教育レベルが異なってしまうといった、全国展開する企業ならではの課題も解決できます。

大幅なコスト削減

研修を複数回実施する必要がない、講師・受講者が移動する必要がないオンライン研修は、研修コストの大幅な削減が可能。研修が1回で済むなら、講師への謝礼・報酬も抑えられます。講師・受講者が遠方の会場に移動する必要がないなら、交通費や宿泊費も発生しません。収容人数に応じて、外部の会場を確保する必要のある集合研修と異なり、基本的に会場を必要としないのもコストを削減できる要因です。

自社会議室が満員になってしまうようであれば、集合型から個別参加型に切替えるなど、柔軟に対応できるのもオンライン研修のメリットのひとつです。

録画を活用したオンデマンド配信

その場限りとなる集合研修と異なり、オンライン研修であれば、録画・記録によるオンデマンド学習を推進できます。参加できなかった受講者に配布するだけでなく、繰り返し学習・復習として素材を活用できるのもポイント。研修内容が定型的であれば、繰り返し活用するのも可能です。

オンライン研修にも弱点はある

集合研修やeラーニングにデメリットがあるように、オンライン研修にも特有の弱点があるのも事実。デメリットとしてネガティブに捉えるのではなく、弱点を把握・理解したうえで、オンライン研修を活用していくことが重要です。

実践型の研修には向かない

特に個別参加型オンライン研修にいえることですが、オンライン研修は実践型カリキュラムの実施に向いていません。ブレイクアウトルーム機能を活用したグループワーク、ディスカッションは可能なものの、ビジネスゲームやロールプレイングの実施は難しいからです。集合型であれば、こうした弱点を多少は補えますが、各会場ごとに独立して実施する形になるため、講師のフィードバックは得られにくくなります。

参加者の理解度を測りにくい

集合研修であれば、受講者の状況や反応を見ながら、講師が臨機応変にカリキュラム内容を変更できますが、お互いがモニター越しでの対面となるオンライン研修ではそうもいきません。つまり、オンライン研修には、講師が「参加者の理解度を測りにくい」弱点があります。

これは研修に限らず、オンラインを活用したミーティング・商談などにも同じことがいえます。研修の途中でアンケートやテストを挟む、講師・受講者それぞれがリアクションを大きくするなどの工夫が必要でしょう。

オンライン研修と集合研修の違い

集合研修をオンラインに置き換えたもの、ともいえるオンライン研修ですが、両者の間には意外にも大きな違いがあることがおわかりいただけたのではないでしょうか?オンライン研修、集合研修それぞれの違いを把握しやすいように、表にまとめてみました。

項目 オンライン研修 集合研修
受講する場所 環境の整えられる場所(会議室・自宅など) 決められた研修会場
交通費・宿泊費・会場費 不要 場合によって必要
Web会議システム利用料金 場合によって必要 不要
運営管理 ホストによる受講者管理 ホストによる会場準備・受講者管理
研修時の相互コミュニケーション 限定的 効果的
ビジネスゲーム・ロールプレイング 限定的 効果的

オンライン研修を成功させるためのポイント

それでは、オンライン研修を成功させるためには、どのようなポイントに注意して実施すべきなのか?オンライン研修の特徴、メリットや弱点を踏まえたうえで、簡単に解説していきます。

進行スケジュールをコンパクトに

モニターと向き合い続けるオンライン研修は、意外に受講者の疲労がたまりやすいもの。個別参加型ではヘッドセットを着用することになるため、耳への負担も低くありません。疲労の蓄積しやすいオンライン研修では、集合研修よりも集中できる時間が短いことを認識したうえで、研修の進行スケジュールをコンパクトにまとめるのがポイントです。

おおむね、30分から1時間に1回、10分程度の休憩を挟むのがおすすめ。グループワークやディスカッションを挟みながら、できる限りオンライン講義の時間を短く抑える、研修前の予習を義務付けておくなどの工夫が必要でしょう。

参加者のカメラは常時オン

オンライン研修に参加する受講者は、カメラの常時オンを義務付けておくのが鉄則。音声・チャットだけで参加できるのもオンライン研修の魅力ではありますが、カメラをオフにしたままでは緊張感が薄れ「研修内容を聞き流してしまう」可能性が高まります。グループワーク・ディスカッション時の臨場感が得られないというデメリットも生じます。

オンライン研修の効果を高めるには、集中して参加することが絶対条件。緊張感を保って研修に集中するためにも、カメラの常時オンは基本です。自宅から参加する受講者などは、背景を気にする場合もありますが、バーチャル背景を活用すれば問題なく参加できるはずです。

ファシリテーターを参加させる

オンライン研修で、グループワークやディスカッションを採り入れたカリキュラムを実施する場合は、ファシリテーターを参加させるのがおすすめ。参加した受講者に均等な発言機会を与え、意見をまとめていくうえでも、講師のサポート役としてのファシリテーターが重要な存在になるからです。

オンライン研修では、参加者の理解度が測りにくい弱点があることは紹介しましたが、それは講師・受講者がモニター越しの対面になるから。講義も進めなければならない講師だけでは、受講者全員に目を配るのは困難です。そんなときにファシリテーターが参加していれば、仲介役として研修をスムーズに進めるサポートをしてくれます。

アンケート・レポートを忘れずに

一般的な集合研修でも、参加者の満足度・理解度を測るために、研修後のアンケート・レポート・テストなどが実施されます。参加者の理解度が測りにくいオンライン研修だからこそ、こうした効果測定が重要。アンケート・レポート・テストの実施を忘れずに準備しておくのが重要です。

ZoomをはじめとしたWeb会議システムでは、レポート・アンケート機能が搭載されている場合がほとんど。複雑なテストなどの実施は困難かもしれませんが、ツールを最大限活用できるようにしておくこともポイントです。

事前のトレーニングは必須

当たり前のことではありますが、オンライン研修は大前提として最低限のツール使いこなしが受講者に求められます。ZoomをはじめとしたWeb会議システムの普及もあり、まったく使ったことがないという方は少ないかもしれませんが、事前に確認の意味合いも含めたトレーニングを実施しておくのがおすすめです。

特にマイクのミュート操作は重要。参加者の多いオンライン研修では、発言するとき以外、受講者はマイクをミュートしておくのが基本だからです。常にカメラをオンにしておく理由、リアクションを大きくすべき理由など、受講者にオンライン研修ならではの注意点を伝える意味でも事前トレーニングは重要です。

効果的なオンライン研修にするには?

ここまでで、オンライン研修を成功させるためのポイントを紹介してきましたが、せっかくのオンライン研修を効果的なものにするため、事前に考えておきたいポイントも紹介しておきます。

研修内容に合わせて参加人数を検討

Web会議システムによっては、300名を超える受講者が参加できるオンライン研修ですが、内容に応じて参加人数を適切に絞るのも肝心。受講者が「ただ聞き流しているだけ」の状態にならないためにも、研修内容と参加人数のバランスを取る必要があります。

たとえば、講師の話しを聞くことが中心になる「講義」であれば、参加人数は多くても問題ないかもしれません。しかし、グループワークやディスカッションを研修に盛り込みたいなら、チーム分けも含めた人選が必要でしょう。講師・ファシリテーターが対応できる程度の人数に参加者を抑える必要もあります。

集合研修・eラーニングとの組み合わせ

オンライン研修でもグループワーク・ディスカッションは可能ですが、集合研修ほどの効果が望めないのも事実。ビジネスゲームやロールプレイングを実施したいならなおさらです。こうしたオンライン研修の特徴を理解したうえで、集合研修やeラーニングで弱点を補っていくのが社内研修を効果的に進めるポイント。eラーニングで予備知識を学び、実践には集合研修を利用するなど、オンライン研修とうまく組み合わせていくのがおすすめです。

まとめ

メリットや弱点、成功させるためのポイントも含め、オンライン研修の基本を網羅的に解説してきました。講師・受講者が移動することなく実施できるオンライン研修は、従業員教育を強化しつつも、大きなコスト削減効果や生産性の向上が見込めます。今後、状況が変わったとしても、オンライン研修への加速がさらに進むのは間違いないでしょう。

ただし、オンライン研修が万能ではないのも事実。研修形態やツールに振り回されるのではなく、人材育成の目的・ゴールを明確にしたうえで、それを達成するのに最適な方法を、適材適所で活用していくことが重要なのです。

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山近 百花
執筆者

法政大学法学部政治学科卒業後、アパレル系の販売職に勤める。全国の店舗対抗の接客スキルを競う大会にて審査員特別賞を受賞した。現職のワンズマインドでは前職の接客経験を活かし前期の営業成績TOPになるまでに至る。営業業務を行う傍ら、現場で見聞きした意見や見地をもとにメディア運用業務も行う。

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