飲食店には営業許可が必要・その流れについて解説

飲食店開業には営業許可が必要

飲食店を開業するためには、営業許可は必須です。申請先は保健所です。そして検査を受けて合格して初めて営業許可が下ります。

飲食店が営業許可を受けるためには2つの条件をクリアしなければなりません。その条件とは以下の2つです。

• 食品衛生責任者を置く
• 営業許可書を取得する

食品衛生責任者を置く

飲食店を営むには、店舗に食品衛生責任者を置く必要があります。文字通り、食料品に関する衛生管理を行う人で法令に反するような衛生管理を行っていないか管理するのが役割です。

食品衛生責任者の資格ですが、栄養士や調理師、製菓衛生士、食鳥処理衛生管理者、屠畜場法に基づく衛生管理責任者もしくは作業衛生責任者、船舶料理士などの資格を持っていれば無条件で取得できます。たとえこの資格を持っていなくても、食品衛生責任者養成講習会を受講すれば、資格取得は可能です。

講習は都道府県で実施しています。日本食品衛生協会という公益社団法人のホームページでスケジュールが掲載されているので、チェックしてみましょう。

営業許可書を取得する

飲食店を経営するためには、営業許可書を取得しなければなりません。まず営業許可申請を提出します。

すると保健所が検査にやってきます。この検査を無事通過できれば、晴れて営業許可が下り、飲食店をオープンできるわけです。

営業許可取得までの流れ

営業許可を取得するまでには大まかな流れがあります。流れをあらかじめ理解しておくと、手続きもスムーズに進むでしょう。

事前相談する

いきなり許可申請するのではなく、前もって保健所に相談するのがおすすめです。開業しようと思っている場所が、施設基準を満たしているか確認するためです。

事前相談するのは、店舗の工事の着工前がおすすめです。このとき図面などを持参すると、話もスムーズです。

またタンク水や井戸水を使用する場合には水質検査が必要になります。このように自分の場合、どんな検査や手続きが必要か、事前に保健所に相談しておきましょう。

営業許可申請する

事前相談が終わったら、営業許可申請書を提出しましょう。タイミング的には、店舗工事の完了する10日くらい前が目安です。申請する際には必要書類がいくつかあります。

• 営業設備の大要・配置図
• 許可申請手数料
• 登記事項証明書
• 食品衛生責任者の有資格者であることの証明
• 水質検査成績書

営業衛生責任者の資格を持っていることの証明は、食品衛生責任者手帳などがあれば十分です。最後の水質検査成績書はタンク水や井戸水を使用する場合に提出が求められます。

検査に関する打ち合わせ

申請が受理されると、今度は保健所による検査が行われます。いつ検査が行われるのか、日程に関する相談を行います。

検査

申請に書かれている内容の通りか、基準を満たしているかの検査を行います。検査を行うにあたって、申請者は立ち会わないといけません。

もし基準を満たしていない場合には、許可はおりません。不適事項について指示されるので、その部分を改善したうえで後日再度検査を受ける必要があります。

基準を満たしていて営業に問題がないと、「営業許可書交付予定日のお知らせ」というものが交付されます。その予定日になったら、保健所に行って営業許可書の交付を受けます。

交付までには数日かかると思っておきましょう。また交付される際には認印が必要なので、忘れずに持参しましょう。

営業開始

営業許可が交付されれば、営業開始しても問題ありません。このとき食品衛生管理者の名札を施設内に掲示する義務があります。

もし今後廃業することになった場合、保健所に届け出ないといけません。また施設に何らかの変更が生じた場合でも、保健所に届け出る義務があるので忘れないようにしましょう。

更新手続きについて

営業許可書はいったん取得できれば、永遠に有効ではないです。定期的に更新しなければならないので、覚えておきましょう。

更新の期間ですが、業種によって異なります。大体5〜8年に1回のペースで更新するのが一般的です。

有効期限については、営業許可書の下部に記載されているはずなので確認しておきましょう。更新手続きは有効期限の10日前まで行わないといけません。

更新の際には、再度検査が実施されます。設備に壊れているところはないか、衛生面で問題がないかなどをチェックされ、問題なければ検査から2〜3日後には新しい営業許可書が交付されるはずです。

営業許可にかかる費用について

飲食店の営業許可申請をする際には、申請料金を納めないといけません。この金額は地域や飲食店のジャンルによって変わってきます。

しかしおおよその相場と言われているのが、1万6000〜1万9000円といったところです。保健所のホームページに料金が記載されているので、前もって確認しておくといいでしょう。

無許可で営業すると？

飲食店を営業する際には、営業許可を受けるのが必須です。もし許可を受けずに営業すると、食品衛生法並びに風営法違反になってしまいます。

法律違反が発覚すると、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金に処せられます。もちろん無許可の飲食店は営業停止しなければなりません。

しかも法律違反をした場合、向こう2年間営業許可の取得は不可となります。飲食店を開業したければ、きちんと営業許可申請を行うべきです。

まとめ

飲食店を開業する際には、営業許可が必要です。営業許可を取ってしまえば永久に申請が必要なわけではなく、更新手続きが必要になります。しかし中には自分で申請手続きするのが難しいというケースもあるでしょう。ほかのオープンのための準備もあるからです。

その場合には行政書士にお願いして、手続き代行してもらうのも一つの方法です。

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