受講者目線がポイント！セミナー資料の作成方法を徹底解説

資料作成のポイント

「このセミナーはどのような人向けに開催されるのか」「このセミナーではどのようなことを学べるのか」という受講者像と受講の目的をはっきりさせることは、セミナー資料の作成における重要ポイントです。

この受講者像を意識しながらどのように資料を作成すべきかを考えましょう。

内容を意識した魅力的なタイトルを作る

タイトルには人の目を惹きつけ、集客を促す役割を持っています。魅力的なタイトルでないと、セミナー参加者が集まらないほか、集まっても上記で設定した対象受講者像とかけ離れた人たちが参加する可能性があり、どのようなタイトルを設定するかによって、受講者や受講者の参加意図（目的）が決定されるのです。

主張ごとにセクション分けする

セミナーを小さなブロックの集まりと考え、そのブロックごとに意味を付けましょう。つまり、セクション分けです。45分間のセミナーなら2〜3セクション、60分のセミナーなら3〜4セクションが妥当です。セクション分けが終わったら、それぞれどのようなことを伝えるか、そのセクションの持つ役割は何か、というセクション概要を設定します。

スライドでは、セクション分けしたものを目次として掲載します。また、各セクションにタイトルを付け、章タイトルスライドに書きましょう。さらに、この章タイトルスライドにこのセクションでの役割（学べること・伝えたいこと）を記載します。

細かい調整は後から

構成はあとで書き直した方が効率が良いため、細かい構成は気にせず、伝えたいことや学べること等々、セミナー要素をスライドにどんどん書き入れましょう。

このとき、章タイトルや章の内容に合うかどうかをしっかりと判断して決定する必要があります。もしも、タイトルや内容にズレを感じた場合は、これらを変更する必要があるかもしれません。また、インデックス番号を各タイトルの頭につけることで受講者が話の流れを理解しやすくなります。

スライド同士を繋げる言葉を考える

スライド同士の繋がりもとても重要なポイントです。もし、今のスライドから次のスライドに移動するとき、適切な接続詞を用いていない場合、スライド同士を別々のものと認識し、内容としても繋がりを持たないものだと思われる可能性があるからです。

そのため「分かりやすく説明すると〜〜」や「データの詳細はこのようになっており〜〜」、「他の例では〜〜」のように、今あるスライド→次のスライドの「→」部分を明確にする必要があるのです。つまり、セミナーのストーリー性を高め、一貫性を持たせるということです。ストーリーを作ることで受講者がスライドから得る情報をスムーズに理解できるようにしてあげるのです。

もしも、良い繋ぎ文句が見つからない場合は、正しいスライドの順番になっていない可能性もあるため、構成を見直しましょう。繋ぎ文句は他の講演者のセミナーや書籍を参考にしながら、自分の常套句としてストックしておくことでこのステップで頭を悩ませることが少なくなります。

セクション・全体をまとめる

講演で得た情報を整理するために、最後にまとめスライドを入れましょう。こちらが分かりやすく説明したつもりでも、受講者のなかには理解が追いつかない人も少なくありません。そのため、セクションごとにもっとも伝えたい・学んでもらいたい事と、セミナー全体を通して最も理解してもらいたい事を明確に伝えましょう。

このとき、伝えるべき重要なポイントが適切であるかどうかもしっかりと確認しましょう。

受講者目線で考える資料作成

資料を作成する際には、やはり受講者目線である必要があります。受講者の目には何が映るか、受講者の耳にはどのように聞こえるかが重要なのです。

自己紹介では受講者像を考える

スライドの一番最初に長々しく自己紹介すると、受講者が面倒に感じてしまうほか、セミナー概要をつかみにくくなってしまいます。これからどのような講演を行うのかのスライドを1〜2枚ほど見せてから、自己紹介した方がセミナーの全体像を容易につかむことが可能になる場合もあります。

しかし、必ずしも自己紹介の前にスライドを入れた方が良い、という分けではなく、受講者の具体的イメージを参考にしながら判断すべきです。

セミナーに向けて予備ネタも確保しておく

セミナー当日は何が起きるか分かりません。講演者であるあなたも1人の人間であるため、設定した時間ピッタリに講演が終了することは考えにくいでしょう。たとえ、セミナーに慣れていても多少の時間のズレはあるものです。時間が余った場合の予備ネタと、時間が足りなかった場合の削除ネタを事前に決めておくと、時間にズレが生じた際にスムーズにセミナーを終えることができます。

専門用語は控える

リハーサルも含め、登壇する際に気をつけなければならないのは「誰でも理解できる言葉を発する」ということです。あまりにも専門的すぎる言葉や表現は、受講者像がその職種のスペシャリストやベテランならば通用しますが、中には初心者や専門的知識を学びはじめたばかりの人もいます。

受講生は解決したい課題や問題があるからあなたのセミナーに参加しているのです。ですから、さらに頭を悩ませるような行為はセミナー自体の品質を損ないかねません。

情報量が多すぎるとかえって分かりづらい

1枚のスライドに情報を詰め込み過ぎると、それだけ文字やグラフ等が多くなり、会場の後ろの人たちに見えづらくなってしまいます。基本的に1枚のスライドに1つの主張を掲載します。

スライドは読ませるのではなく、見せるものだと認識しましょう。伝えたいことの要点を絞り、そのセクションのゴールを視覚的に捉えやすいスライドを心がけると、受講者たちもセミナーの全体像をつかみやすくなります。視覚的なアプローチが大切なので、テキスト（フォントは、メイリオ18pt〜24pt以上が一般的）をメインに考えるのではなく、画像やグラフをメインにすることで、より視認性が強くなります。

また、スライドに使う背景色や文字色のコントラストを意識することで、見えやすく、印象に残りやすいスライドを作ることができます。つまり、色のメリハリをつけるということです。しかし、多彩な色を織り交ぜたスライドはごちゃごちゃしてしまうため、視認性が格段に悪くなってしまいます。そのため、メインカラーと黒やグレー等の目立たない色を除くアクセントカラーの2種のみを使用した方が、視認性の高いスライドに完成します。

まとめ

セミナーにおける資料は伝わりやすいものでなくてはいけません。しかし資料はあくまで、セミナーのサポートツールです。どのように表現するか、どのような言葉を使うかを練習を重ねて吟味することが大切になります。「資料と表現」両方を工夫し、受講者のために伝わりやすいセミナーを目指しましょう。

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