トリミングサロンの開業資金相場|利用できる補助金3つや注意点を紹介

最終更新日:2025年03月05日
トリミングサロンの開業資金相場|利用できる補助金3つや注意点を紹介
この記事で解決できるお悩み
  • トリミングサロンの開業資金相場は?
  • トリミングサロンの開業に利用できる補助金は?
  • トリミングサロンを開業する際の注意点は?

「トリミングサロンを開業したいが、開業資金の相場がわからない…」という方必見!

この記事では、 トリミングサロンの開業を考えている起業家に向けて、トリミングサロンの開業資金相場を紹介。トリミングサロンの開業に利用できる補助金も解説します。

トリミングサロンの安定と成長には、常に高品質なサービスを提供し、リピーターを増やすためにていねいな接客と技術向上を心がけることが重要です。トリミングサロンを開業する際の注意点も紹介しているので、ペット関連ビジネスに新たに参入したい方もぜひ参考にしてください。

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トリミングサロンの開業資金相場

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トリミングサロンを開業するための資金は、200万円〜800万円が相場です。開業にかかる費用は、地域や競争の状況、サロンの規模、内装費用などにより異なります。トリミングサロンの開業に必要な費用の内訳は、以下のとおりです。

  • 店舗の賃貸料(敷金や礼金、保証金など):50万円~200万円
  • 内装工事費:50万円~150万円
  • 設備、備品購入費:10万円~100万円
  • 広告宣伝費:10万円~30万円
  • 開業手続き費用:5万円~20万円
  • 保険代:8万円〜15万円/年間
  • 運転資金:180万円〜300万円/約6カ月分

店舗の賃貸料(敷金や礼金、保証金など):50万円~200万円

賃貸料は店舗を借りるための初期費用です。賃貸契約時に支払う敷金や礼金、保証金が含まれます。敷金は退去時に返金されることがありますが、礼金や保証金は返金されません。

地域や立地により費用は大きく変動し、都市部や駅近の場所では高額になることが多いです。

内装工事費:50万円~150万円

店舗の内装を整えるために必要な費用です。トリミングサロンには、ペットに優しい床材や壁材、清掃がしやすい設備などが必要です。

サロンの雰囲気にこだわる場合、デザインや設備に費用がかかります。簡素な内装では比較的低コストで抑えられますが、オシャレな店舗にしたい場合は高額になる可能性があります。

設備、備品購入費:10万円~100万円

トリミングに必要な道具や設備を購入する費用です。具体的には、トリミング台、シャンプー台、ドライヤー、ペット用ベッド、シャンプーやカット用具、消耗品(タオルやシャンプーなど)が含まれます。

規模やブランドにより価格が変動し、基本的な設備を整えるだけで10万円から、高級な機材や設備を導入すると100万円以上かかることもあります。

広告宣伝費:10万円~30万円

開業後、集客のために広告や宣伝を行う費用です。地元の新聞やフリーペーパーへの掲載、チラシ配布、インターネット広告(SNSやウェブサイト作成費用)などがあります。

SNSやネット広告を使ったマーケティングは比較的費用対効果が高いですが、地域密着型で広告を打つ場合は印刷物や看板を活用することが多いです。

開業手続き費用:5万円~20万円

開業に際して必要な各種手続きにかかる費用です。法人登記や個人事業主登録、各種許認可(動物取扱業登録や動物取扱責任者資格など)の申請に関する費用が含まれます。

税理士に相談でき、費用は手続きの内容や依頼する税理士の知名度などにより異なります。

保険代:8万円〜15万円/年間

事業運営に伴い必要となる保険費用です。ペットの取り扱いや施設の安全を確保するために、賠償責任保険や施設保険に加入することが推奨されます。

万が一、事故やトラブルが発生した場合のリスクをカバーできるため、安定した運営が可能になります。

運転資金:180万円〜300万円/約6カ月分

開業初期の運転資金として準備する費用です。開業からしばらくは、安定した収益を見込むことが難しい可能性があります。

家賃や光熱費、従業員の給与、消耗品の購入費用など、日々の運営に必要な費用を約6カ月分は準備しておくことが重要です。開業後の売上が安定するまでの間、経営が継続可能になります。

トリミングサロンの開業に利用できる補助金3つ

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トリミングサロンの開業に利用できる補助金3つは、以下のとおりです。

  1. 小規模事業者持続化補助金
  2. 事業承継・引継ぎ補助金
  3. 創業助成金

1. 小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、特に中小企業や小規模事業者を対象に、販路開拓や業務効率化のための設備投資、広告宣伝活動に対して支給されます。

開業後の事業活動を支援するためのもので、トリミングサロンも対象となります。補助額は、50万円〜200万円(補助率は通常3分の2程度)が支給されます。

2. 事業承継・引継ぎ補助金

事業承継・引継ぎ補助金は、後継者による事業の引継ぎを支援するための補助金ですが、特に既存の事業を引き継ぐ場合に利用できます。既存のトリミングサロンを引き継ぐ場合や、他の事業者と共同で運営を始める場合に、活用することができます。

引継ぎのための必要経費や、設備更新にかかる費用の一部を補助することが目的です。補助額は、最大1,000万円(事業規模に応じて変動)です。

3. 創業助成金

創業助成金は、創業時の資金調達を支援するための補助金です。トリミングサロンの開業時に必要な初期投資を補助することができます。特に、新しいビジネスを立ち上げるために必要な設備投資や、事業計画を進めるための費用に使うことが可能です。

都道府県や市区町村でも、独自に創業支援の助成金や補助金制度を実施している場合があります。地方自治体の助成金は、地域経済活性化を目的とした創業支援で、業種や開業地によっては有利な条件で受けられることがあります。

各自治体の創業支援制度を調べて、活用できるも助成金を見逃さないようにしましょう。

トリミングサロンを開業する際の注意点4つ

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ここからは、トリミングサロンを開業する際の注意点を4つ紹介します。

  1. 適切な立地選びをする
  2. ペットの取り扱いに関する法令を遵守する
  3. 従業員にトリマー資格取得者を雇用する
  4. 収益性を考慮した料金設定と収支計画を行う

1. 適切な立地選びをする

立地はトリミングサロンの成功に大きな影響を与える要素です。ペットを飼っている家庭が多い地域や、近くにペットショップや動物病院があるエリアなどが理想的です。

競合他店が近くにある場合は、差別化を図ることが成功のポイントとなります。顧客がアクセスしやすい場所を選ぶことも重要で、車でのアクセスが良好な場合は駐車場を確保することもポイントです。

2. ペットの取り扱いに関する法令を遵守する

トリミングサロンを開業する際は、動物取扱業の登録が必要です。ペットを取り扱う際は、動物愛護法に基づき所定の手続きを行い「動物取扱業者」として登録する必要があります。

事業を運営する前に、行政に届け出を出し、登録証を取得することも必要です。ペットの安全を守るために施設内の環境を清潔に保ち、トリミング時に事故が起きないように設備や器具を整備しましょう。

3. 従業員にトリマー資格取得者を雇用する

トリミングサロンを開業する際に、従業員にトリマー資格取得者を雇用することは、開業において重要なポイントです。トリミングサロンの開業には、法律上トリマー資格がなくても営業は可能ですが、資格取得者を雇うことで技術力の保証が得られます。

トリマー資格を持つスタッフは、専門的なトリミング技術だけではなく、ペットの健康や安全に関する知識も持っています。クライアントに安心してサービスを提供することができ、技術的なトラブルやペットへの事故を防ぐことができるでしょう。

資格を持つスタッフを雇うことで、サロンの信頼性が高まり、リピーターを増やすことが期待できます。

4. 収益性を考慮した料金設定と収支計画を行う

料金設定はサロンの収益性に直結します。競合サロンが設定している価格を調べ、自店舗のサービス内容と照らしあわせて適切な価格を設定しましょう。

料金が高すぎると集客が難しく、安すぎると収益が得られません。トリミング料金だけではなく、シャンプーや爪切り、耳掃除など、細かいサービスにも料金を設定し、顧客が選びやすいようにしましょう。

開業前に事業計画書を作成し、初期費用や運転資金、予想収益を計算して、最低でも6カ月分の運転資金を確保しておくと安心です。

まとめ

トリミングサロンを開業する際は、動物取扱業の登録をはじめとした法的手続きを行う必要があります。経営コンサルタントは、必要な許認可手続きや法令遵守に関する情報を提供し、スムーズな開業をサポートしてくれます。

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監修者のコメント
プロフェッショナルマネージャーグループ
代表 岩瀬 好史

大学卒業後、信用金庫で融資と営業を経験。リーマンショックの影響で融資先企業の業績が悪化する中、目の前で苦しむ企業を十分に支援できない自らの力不足を痛感。困っている企業の力になりたいと思い投資会社に転職し、中小企業の事業再生業務に従事。多くの再生案件に携わる中で現場の経営に関わりたいという思いが強くなり、副業で経営コンサルティング事業を開始。その後、視野を広げるために信用調査会社に転職し調査業務を行った後に独立。現在は経営者のパートナーとして、戦略立案・計画策定・資金調達・組織作り・人材育成・実行支援などを中心に、経営課題の解決を支援している。

補助金を活用した新規事業を検討する際には、以下のような点に注意すると良いでしょう。

・補助金なしでもその事業を行いたいか補助金がないと成り立たないような事業であったり、補助金を利用すれば簡単に参入できるような事業だと、事業の継続が難しくなる可能性があります。

・計画に余裕はあるか基本的に補助金は後払いのため、一時的に別の方法で資金調達を行う必要があります。計画通りに行かず、予想外の経費がかさむこともよくあるでしょう。

・新規事業を行うことが目的となっていないか資金的な余裕が生まれやすいため、事業を継続していく見通しが甘くなりがちです。トリミングサロンの場合は鳴き声やにおいなどで近隣住民とトラブルになるケースもあるため、資金面以外の検討も重要です。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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