個人事業主の税理士費用相場はいくら?報酬を抑えるポイント5つを解説!

藤本悟史税理士事務所
監修者
藤本悟史税理士事務所 税理士 藤本悟史
最終更新日:2024年06月21日
個人事業主の税理士費用相場はいくら?報酬を抑えるポイント5つを解説!
この記事で解決できるお悩み
  • 個人事業主の税理士費用相場はいくら?
  • 個人事業主が税理士を雇用するタイミングは?
  • 個人事業主が税理士費用を抑えるためにできることは?

「個人事業主が税理士に依頼した際の報酬費用相場は?」とお悩みの方、必見です。顧問料の費用相場は月3万円〜4万円、確定申告のスポット契約は10万円〜15万円です。

この記事では、税理士報酬の費用相場や費用を左右する要素を解説します。記事を読み終わる頃には、依頼費用をイメージできるでしょう。

税理士へ依頼できる業務や依頼するタイミングも解説するため、初めて税理士サービスを利用する方は、ぜひ参考にしてください。

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個人事業主の税理士費用相場は依頼する業務によって異なる

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個人事業主が税理士と契約する場合の費用相場は、依頼業務により異なります。税理士との契約には顧問契約とスポット契約があり、費用相場も変わります。

1. 顧問料は月3万円〜4万円

個人事業主が税理士と顧問契約を結ぶ場合、顧問料の相場は月々3万円〜4万円です。主な顧問税理士の業務は、税務業務の相談や月に数回の会社訪問が含まれます。

税理士と顧問契約を結ぶメリットは、効果的な節税対策の提案を受けられる、税務調査に対応してもらえるなどです。経営相談もできるパートナー的存在となります。

2. 記帳代行料は月5,000円〜2万円

記帳代行は、税理士に月々5,000円〜2万円で依頼できます。取引先や領収書の数により、具体的な費用は変動します。

記帳代行を税理士に依頼するメリットは、正確な帳簿を作成できることです。確定申告も依頼することで、個人事業主の税務業務負担を大幅に減らせます。

3. 確定申告代行は10万円〜15万円

確定申告代行のみのスポット依頼も可能です。費用相場は1回10万円〜15万円です。白色申告を依頼した場合の費用相場は、5万円〜10万円とやや安くなります。

事業の売上規模が大きくなると確定申告代行の費用が上がります。スポット契約で記帳代行と確定申告代行をすべて任せると、費用は数十万円になるでしょう。

個人事業主の税理士費用を左右する要素4つ

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個人事業主の税理士費用は主に以下の4つの要素に左右されます。

  1. 年間売上高
  2. 従業員数
  3. 会社への訪問回数
  4. 記帳代行の有無

1. 年間売上高

個人事業主の税理士費用を左右する要素の1つは、年間売上高です。年間売上高が高いほど取引先の数や業務量が増えるため、税理士費用も高くなります。

下記の表は、年間売上高に応じた顧問料の例です。

  顧問料
年間売上高1,000万円未満 1万5,000円〜2万円
年間売上高5,000万円未満 2万円〜2万5,000円
年間売上高1億円未満 2万5,000円〜3万5,000円
年間売上高5億円未満 3万5,000円〜4万5,000円
年間売上高10億円未満 4万5,000円〜

年間売上高に応じて、記帳代行費用や確定申告代行費用も高くなります。

2. 従業員数

従業員数が増えると、税理士に対する報酬費用が高くなります。従業員数が増えれば給与計算の業務量も増加するためです。

従業員数が10名を超えると「源泉所得税の納期の特例制度」が受けられなくなり、源泉所得税を月ごとに納付しなければなりません。顧問料とは別に、給与計算・年末調整の費用を設定している税理士事務所もあります。

3. 会社への訪問回数

税理士が顧客の会社に訪問する回数が増えると、拘束時間が長くなるため費用が高くなる傾向にあります。

税理士が遠方に住んでいる場合、依頼主が交通費を負担するのが一般的です。訪問の頻度は事前に検討しましょう。

4. 記帳代行の有無

記帳代行を税理士に依頼する場合、顧問料とは別に費用がかかります。記帳代行は自社でも行えますが、税理士に依頼することで、正確な記帳を行えます。

記帳代行の費用相場は月額5,000円〜2万円です。仕訳数によって費用が変動し、1仕訳あたり50円〜100円が通常の相場です。仕訳数が500の場合、月額費用は2万5,000円〜5万円になると考えられます。

個人事業主の税理士費用は経費に計上できる

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個人事業主の税理士費用は年間数十万円になる可能性がありますが、確定申告の際に経費として計上可能です。「顧問料」「支払手数料」「業務委託料」などの勘定科目がよく用いられます。

税理士費用を経費に含めることで、利益が圧縮され所得税を節税できます。スポット契約で費用がわずかであっても、漏れなく経費計上しましょう。

個人事業主が税理士に業務を依頼するタイミング5つ

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個人事業主が税理士に業務を依頼するタイミングは、主に以下の5つです。

  • 起業するタイミング
  • 課税売上高が1,000万円を超えたタイミング
  • 会社を設立するタイミング
  • 正確な確定申告がしたいタイミング
  • 税務調査が行われるタイミング

1. 起業するタイミング

個人事業主が起業するタイミングで税理士に業務を依頼することには多くのメリットがあります。資金調達や経営のリスクに関してアドバイス、納税関係の書類や各種届出の作成・提出を依頼可能です。経営や財務の相談ができる存在を雇うことで、安心して経営に力を入れられるでしょう。

2. 課税売上高が1,000万円を超えたタイミング

課税売上高が1,000万円を超えた際も、税理士との契約を検討するタイミングです。課税売上高が1,000万円を超えると、消費税の課税事業者となり消費税の申告・納付が必要となります。

2023年10月からインボイス制度が始まり、課税売上高に関わらず制度に対応しなければなりません。インボイス登録番号の登録申請書の提出、適格請求書の取得に税理士の力を借りることでス業務をズムーズに進められます。

3. 会社を設立するタイミング

個人事業主が会社を設立したり法人化したりする場合、税理士に業務を依頼するいいタイミングです。個人事業主と法人では、会計処理や決算業務に大きな違いが生じ、必要な記帳や申告業務が増えます。

記帳や申告業務を税理士へ依頼することで、本業に集中できる環境を整えられます。

4. 正確な確定申告がしたいタイミング

税理士に業務を依頼することで、正確な確定申告を行えます。税理士は税務業務のプロであり、確定申告を代行できる唯一の資格保有者です。

確定申告や税無に関して不安な方は、税理士に依頼することで負担を減らせるでしょう。

5. 税務調査が行われるタイミング

個人事業主のもとに税務調査が入るタイミングで、税理士と契約することもできます。税務調査で申告漏れや所得隠しが見つかった場合、延滞税や過少申告加算税、重加算税などの重いペナルティが科せられることがあります。

税理士に立ち会ってもらうことで、調査官の質問に正確に答える、ペナルティをできる限り軽くしてもらうなどの恩恵を受けられます。すべての税理士が税務調査直前の依頼を受け入れるわけではないため、事前に確認しましょう。

税理士報酬が高いときに行えること5つ

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税理士報酬が高いと感じる場合、以下の5つの方法で負担を減らせる可能性があります。

  1. 税理士に直接交渉する
  2. 記帳を自社で行う
  3. 税理士の相談回数や訪問回数を減らす
  4. 依頼する業務内容を変更する
  5. 他の税理士を探す

1. 税理士に直接交渉する

個人事業主が税理士報酬を高いと感じた場合、直接税理士に交渉できます。長期にわたっていい関係を築いている税理士の場合、顧問料や確定申告の代行料を引き下げてくれる可能性があるでしょう。

顧問税理士と相性がいい、報酬以外に不満はないなどのケースでは、直接交渉することが有効です。交渉に応じてくれない場合、別の方法を検討しましょう。

2. 記帳を自身で行う

記帳を個人事業主自身が行うことで、税理士費用を抑えられます。税理士費用は、依頼する業務内容や業務量に大きく左右されます。依頼する業務を減らすことで、支払う報酬は少なくて済むでしょう。

記帳を自分で行うことで、本業に支障が出るほど負担が増えるのであれば、多少費用をかけても税理士に依頼する方がいいでしょう。

3. 税理士の相談回数や訪問回数を減らす

税理士が会社に訪問している場合、回数を減らすことで費用を抑えられます。毎月会社に訪問してもらっている場合、隔月や3カ月に1回の訪問に切り替えると、費用を削減できるでしょう。

訪問や相談をオンラインにして交通費を抑える手法もあります。現在ではビデオ会議システムを使い、場所を問わず面談・相談ができるようになりました。帳簿のチェックや財務状況の確認があるため毎回は難しいですが、数回に1回オンラインでの面談にすることで費用を抑えられるでしょう。

4. 依頼する業務内容を変更する

個人事業主の場合、依頼内容を変更して費用を抑えられる可能性があります。顧問契約以外に費用がかかる業務を依頼していると、高額な料金になるケースが少なくありません。

記帳代行、経理代行、経理指導、確定申告代行、税務調査への立会いなど、税理士に依頼できる業務は多岐にわたります。依頼内容を見直し、自社でできる部分を省くことで税理士への費用を減らせるでしょう。自社の負担が増えすぎないよう注意が必要です。

5. 他の税理士を探す

税理士費用を減らす努力をしてもうまくいかない場合、他の税理士を探しましょう。税理士を変更することは負担になりますが、長期的にみるとメリットが大きいです。

税理士を変更する際、費用だけではなく、相性の良さ、税理士の人柄、レスポンスの速さ、実績などを重視しましょう。

まとめ

個人事業主の費用相場は依頼する業務や事業規模により差があります。顧問料の費用相場は月3万円〜4万円、確定申告のスポット契約は10万円〜15万円です。定期的に依頼内容を見直す、他の税理士と比較するなどの方法で税理士費用を賢く抑えましょう。

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監修者のコメント
藤本悟史税理士事務所
税理士 藤本悟史

立川、八王子、国立、国分寺その他東京近辺で活動している税理士。1992年東京都八王子市出身。趣味は銭湯やサウナ。好きな動物はネコ。 税理士試験、個人の税理士事務所及び相続税専門の税理士法人の勤務を経て、2020年に税理士として独立開業。税理士全体としては5.5%しかいない30代以下の開業税理士として、若年層や若い後継者に世代交代を行っている経営者から圧倒的な人気を誇る。法人税申告、個人確定申告、相続税申告と幅広い分野で数多くの申告実績あり。大手予備校で税理士試験の講師やセミナーを担当。東京税理士会の支部の幹事も務め、研修部長として公的な研修を主催している。

事業を行う際には避けては通れない税金関係の手続き。個人事業主は法人と比較すると簡素であるとはいえ、本業を行いながら会計・税務関係を行うことは大変でしょう。

税理士に依頼する際の費用で最もポイントなのは、自身が行ってほしいことを面談時などに伝え、見積りを確認することです。どの業務をどこまでお願いしたいのかをしっかりと意思表示をし、業務内容のすり合わせは確実に行いましょう。

顧問契約を締結した後の業務追加による追加報酬の発生などのミスマッチがないように注意しましょう。会計・税務関係を税理士に依頼し、本業に集中することで、税理士報酬で支払った金額以上の利益を出せたら、理想的ですね。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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