おすすめのERPシステム14選！比較ポイントも解説

ERPシステムとは

ERP（Enterprise Resource Planning）とは、直訳すると「企業資源計画」を意味します。企業資源には人材や物資、資金などが該当し、各資源を最大限活用するために開発されたシステムがERPです。

ERPは販売管理や生産管理、会計管理など、事業運営の中枢を担う業務に関連する機能を搭載しています。ERPと混同されやすい基幹システムは、人事や会計、販売など、特定の業務を効率化するためのシステムです。

ERPシステムの導入によって、組織運営に関する業務全般を効率的に進められます。

ERPシステムの基本機能

ERPに搭載されている機能を6つの分野に分類し、各分野の具体的な機能を以下の表にまとめました。

ERPシステムの導入費用

クラウド型とオンプレミス型、どちらの導入形態を選ぶかによって、初期費用や維持費は異なります。

クラウド型ERPの初期費用は、数万円～数百万円規模が相場です。維持費は毎月数万円～数十万円が相場で、内訳は月額基本料金やライセンス費用、サポート費となります。

オンプレミス型はインフラ環境の整備が発生するため、数百万円〜数千万円規模の初期費用が必要です。カスタマイズを実施した場合は、初期費用が数千万円規模に発展する可能性が高まります。

ERPの運用後もライセンス費用や保守費用などが発生するため、月額料金も数十万円～数百万円規模の支払いが必要です。

ERPシステムを選ぶうえでのポイント

ERPを選定する際のポイントには、以下6つの内容が挙げられます。

上記の点を意識しながらERPを選定すると、自社の要望を満たしたシステムを選べる確率が高まります。

導入形態

初期費用や維持費、特徴が大きく異なるため、クラウド型とオンプレミス型の違いを理解しておくことが重要です。双方のメリット・デメリットを以下の表にまとめました。

ERPのタイプ

ERPはターゲット企業を明確にしているベンダーが多く、タイプ別の特徴を把握しておくことが重要です。ERPは主に以下の4種類に分類できます。

たとえば、中小企業向けのERPは費用を抑えるため、搭載機能を限定しています。「人事・会計に強い」「販売管理に強い」など、特定の分野に特化している点が特徴です。

中堅企業以上がターゲットの場合、人事や会計、販売など、事業運営の中枢を担う業務全般の機能を搭載した多機能型のERPが該当します。

大企業向けは多機能なだけではなく、カスタマイズ性や拡張性の高さも魅力です。特定業種向けは製造業や卸会社など、独特の商習慣へ対応するための機能が搭載されています。

操作性

操作性に優れたERPを選びましょう。ERPは搭載機能が多く、操作性に乏しいシステムを選ぶと、1つひとつの作業が進めづらくなります。業務効率が低下し、高い費用に見合った効果が得られません。

無駄な支払いを避けるため、サービスサイトの確認や資料請求によってシステムの操作画面を確認しましょう。クラウド型のERPを検討している場合、無料トライアルを利用するのも1つの方法に挙げられます。

無料トライアルとは有料プランへの移行を前提に、一定期間無料でERPを利用できる制度です。費用をかけずに操作画面や機能性などを確認できます。自社とあわなかったとしても、費用は投じていないため、大きなダメージには発展しません。

カスタマイズの必要性

将来的な事業拡大や他分野への事業参入を検討している企業向けの内容です。新たな機能の追加や業界特有の商習慣への対応が発生する場合、ERPの運用後にカスタマイズが必要になる可能性が生じます。

カスタマイズを施す可能性が高い場合は、オンプレミス型のERPシステムを選びましょう。クラウド型のERPは複数のユーザーで利用するため、特定の企業からの要求に応えるのが難しいです。

高額な出費や機能トラブルの発生を避けるため、カスタマイズの際は必要な機能を随時追加する方法を取りましょう。カスタマイズの範囲が広いと、費用の高騰や開発期間の長期化を招く可能性が高まります。

多言語表記や外貨への対応可否

海外拠点をすでに持っている企業、海外進出を検討中の企業に関する内容です。現地のスタッフがスムーズにシステムを操作するには、操作画面が母国語で表記されていなければなりません。

英語やスペイン語など、自社の拠点や進出予定地域で使用される言語に対応しているかを確認しましょう。海外の企業と取引するには、使用通貨や為替計算、税務要件など、さまざまな点に対応しければなりません。

為替の自動計算や外貨管理などの機能を搭載したERPを選ぶと、複雑な作業も効率的に処理できます。

サポート体制の充実度

サポート体制の充実度もベンダーを選ぶうえで重要なポイントの1つです。ERPの選定や導入計画の作成、カスタマイズなど、一連の業務に対応してもらえると、既存システムから移行する際も安心できます。

基幹システムやERPから乗り換える際、データ移行が特に注意しなければならない作業です。データ消失やシステムダウンを避けるためにも、データの移行を代行してもらえるベンダーを選びましょう。

電話やチャット、Web会議など、さまざまな手段で担当者と連絡が取れると、トラブルや疑問点が発生してもすぐに解決できます。

【豊富な実績】おすすめのERPシステム会社6選

参照元：NEC Corporation

• 会社の規模を問わず導入可能
• 30,000本以上の圧倒的な導入実績
• 製造業と流通業に特化したERP

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参照元：株式会社ビジネス・アソシエイツ

• 中堅・中小企業向けのERPシステム
• ワンソース・ワンパッケージで多業種に対応
• お客様の立場に立ったサポート体制

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参照元：日本オラクル株式会社

• 世界33,000社が利用中
• 柔軟なシステム設計でアップグレード可
• リアルタイム業務分析機能が装備

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参照元：freee株式会社

• 業務や部門間で分断されたデータを一元化
• 業種を問わず成長企業や上場企業で採用
• 経営データに基づくタイムリーな意思決定

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参照元：株式会社オロ

• 業務を統合し効率化するクラウドERP
• 必要な機能を最低限のライセンス数から導入
• 導入後の拡張・縮小が可能

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参照元：株式会社日立システムズ

• 化学・食品向けの基幹業務システム
• プロセス製造業向けに特化した機能を搭載
• 業務全体の「見える化」を実現

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【柔軟な対応】おすすめのERPシステム会社4選

参照元：株式会社キューキエンジニアリング

• プロジェクト原価を見える化
• 予実を踏まえた経営指標のモニタリング
• お客様固有の業務へもフレキシブルな対応

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参照元：日本ラッド株式会社

• 本格的な業務システムを構築
• カスタマイズ対応も可能
• 電子契約システムとのAPI連携

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参照元：GEN(ジェン)株式会社

• 生産・在庫管理など物の管理もできるERP
• 業種別に7つのクラウドERPを提供
• セルフカスタマイズが可能

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参照元：株式会社大塚商会

• 販売・購買業務全般を管理
• 企業の状況にあわせ機能カスタマイズ
• 場所を選ばず業務システムを利用

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【格安】おすすめのERPシステム会社2選

参照元：株式会社シービーティー

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• 承認ワークフローはクラウド上で完結
• 3アカウント月額5,000円〜と経済的

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参照元：株式会社マネーフォワード

• 他社のサービスとの連携にも強い
• 部分的なシステム導入からスタートできる
• 契約から最短1ヶ月での導入が可能

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【スピーディな対応】おすすめのERPシステム会社2選

参照元：株式会社ミロク情報サービス

• 外部連携の強化により業務のDX推進
• マルチブラウザ・スマホ対応
• 企業の成長にあわせた柔軟なシステム構築

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参照元：GRANDIT株式会社

• 11種の基幹業務機能を業種毎にチューニング
• コスト負担がなく安価での導入が可能
• 充実した保守・運用サポート体制

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ERPシステムを導入するメリット

ERPを導入するメリットは以下の4つです。

メリットの内容を1つひとつみていきましょう。

データの一元管理

ERPを導入すると、売上実績や製品の生産状況、経営状態など、業務遂行や事業運営に必要なデータをシステム上でまとめて管理できます。

基幹システムと異なり、個々のシステムへログインしてデータを確認する必要はありません。データの一元管理によってスムーズなデータ共有を実現し、業務効率を大幅に改善できます。

販売管理と生産管理、購買管理と生産管理など、2つの部署に関連するデータの入力は1度のみです。事業運営に必要な情報はERP上で管理されており、同じ内容を個々のシステムへ2度入力する必要はありません。

入力した内容はリアルタイムで更新され、ERPにログインすると最新のデータを閲覧できます。

意思決定のスピードや精度が向上

経営者は1つひとつの判断に重い責任が生じる一方、素早く決断を下さなければなりません。自社を取り巻く状況は常に変化しており、判断が遅れると利益損失の額が大きくなる可能性が生じます。

ERPを導入すると、現在の経営状況や売上など、経営戦略を立てるうえで必要なデータをシステム上から素早く確認できます。効率的な情報収集によって判断材料が増え、素早い意思決定が可能です。

資材の仕入状況や商品の在庫数、買掛金の情報など、他にもさまざまな情報をシステム上で確認できるため、意思決定の精度も高まります。

無駄なコストの削減

ERPの導入によって、自社製品や部品、原材料の在庫状況をシステム上で管理できる体制が整います。ERPで注文状況や過去の売上実績を参考にしながら、生産計画や資材の発注計画を立案できる状態です。

複数のデータを参考に生産計画の立案や資材の発注数を算出できるため、在庫過多のリスクを避けられます。注文状況に応じて現場作業員や設備を割り当てられるため、自社リソースを有効的に活用できる点も大きなメリットです。

セキュリティ対策の強化

ERPはデータの暗号化やアクセス制限、ログデータの取得などを搭載しており、内部不正のリスクを最小限に抑えられます。システム上のデータがすべて暗号化されると、第三者がデータの内容を識別するのは困難な状態です。

所属部署や役職ごとにデータの閲覧範囲を設定すると、アクセス権の過大付与にともなう機密情報の漏えいを避けられます。内部不正によって機密情報が漏えいした場合でも、ログデータを取得することで犯人の素早い特定が可能です。

データの自動バックアップに対応しているERPを選ぶと、サイバー攻撃や自然災害によってこれまでのデータを失う事態を避けられます。

まとめ

今回の記事では以下の4点に関して述べてきました。

ERPシステムを選定する際は、ERPのタイプや操作性など、さまざまな項目を確認する必要があります。ユーザーからの評価が高いERPが、必ずしも自社の条件に合致する保証はありません。

「新たに機能を追加したい」「セキュリティ対策を強化したい」など、自社独自の要望を反映させたい場合もあるでしょう。自社の要望を最大限反映するには、ERPシステムの開発を検討するのも1つの選択肢です。

「比較ビズ」を利用すると、必要事項を入力する2分程度で条件にあった開発会社を見つけられます。サイトの利用に費用はかかりません。

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監修者のコメント

TechCIDA

代表　甲斐稔章

新卒でソフトバンク株式会社に入社。国内の法人向けバックボーンネットワークの保守・運用をメインに部署の品質管理、全国の部材整備業務を実施。その後ベンチャー企業にてPMO・インフラ担当としてAWSを用いたシステム・アプリ開発に従事。オンプレミス・クラウド環境両方を得意としたインフラエンジニアとして活動。現在は地元に戻りフリーランスエンジニア兼子ども向けプログラミング教室の運営を行う。

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ERPは一般的に、財務会計や人事管理他にも購買・生産・在庫・販売管理などの機能があります。 しかし、企業の形態・特徴によっては生産や在庫管理が不要な企業もあるでしょう。

仮に不要な機能を実装してしまった場合、不要な開発コスト・運用コストを負うことになります。 ERPシステムの選定は、企業の特性とERPの機能を十分に理解することが重要です。

また、ERPは長期的な運用により価値が生まれます。将来的な拡張性や柔軟性についても考慮しておきましょう。

執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。