飲食店経営に強い社労士事務所14選！選び方も解説

飲食店が社労士を活用すべき5つの理由

飲食店が社労士を活用すべき理由には、以下5つの内容が挙げられます。

上記の内容を押さえておき、自店舗にあった社労士事務所の選定につなげましょう。

従業員との労務トラブルを防げる

飲食店は、店長と従業員の関係悪化や無断欠勤、SNSでの炎上など、さまざまな労務トラブルが発生するリスクを抱えています。労務トラブルの発生を防ぐには、就業規則やSNSの運用ルール作成など、事前に予防策を取っておくことが必要です。

店舗運営が忙しいと、トラブルの予防策の策定に十分な時間を割くのは難しいでしょう。社労士に相談すると、各種規定の作成や見直し、変更に加え、運用に関するアドバイスも依頼できます。

客観的な立場から指摘してもらえるため、いままで気づかなかった課題を発見できる点も魅力です。

労働に関する法律や用語もわかりやすく解説してもらえるため、違法労働や残業代未払いなどのトラブルを減らせます。

労務管理の負担を減らせる

社労士は人事労務に関するプロです。相談すると主に以下の業務を依頼できます。

給与計算や勤怠管理は、高いレベルで正確性を求められる業務です。仮に残業代の未払いや給与の支払い遅れがあった場合、従業員に不信感を与えます。

社労士に依頼すると、正確かつ素早い仕事ぶりが望めるため、作業ミスにともなうモチベーションや帰属意識の低下を避けられます。

飲食店に限らず、従業員が10人以上の事業場は就業規則を作成しなければなりません。就業規則の作成には、福利厚生や退職金、賃金規定など、各種規定の作成も必要です。

社労士に相談すると、各種規定の作成や変更をまとめて依頼できるため、店長やオーナーの負担を大幅に軽減できます。

働きやすい労働環境を整えられる

飲食店は長時間労働によって身体への負担が大きく、他の業界と比べて従業員の離職率が高い傾向にあります。従業員の離職やモチベーション低下を防ぐには、働きやすい職場環境の整備が必要です。

社労士に相談すると、人事制度の整備や賃金規定の見直しに対応してもらえるため、従業員が能力や経験、稼働時間に見合った収入を得やすくなります。成果の対価として報酬が得られると、スキルアップの意欲や帰属意識も高まるでしょう。

従業員1人ひとりにとって働きやすい環境をつくれると、作業効率や接客の品質、従業員の定着率が高まります。人手不足の心配も減り、店長やオーナー不在でも業務がスムーズに回る店舗を目指せるでしょう。

外国人労働者の採用に関してアドバイスが得られる

外国人労働者の採用に精通した社労士に相談すると、労働者側からの提出書類や企業側で用意すべき書類など、確認事項に関するアドバイスが得られます。日本国内に住む外国人労働者を採用する際、以下の書類を提出してもらわなければなりません。

在留カードとパスポートは、在留資格を確認するために使用します。在留資格によって活動範囲や活動期間が異なり、未確認のまま採用すると不正労働に該当する可能性があるため、在留資格の確認は必要です。

提出書類やパスポートが偽造かどうかを見抜ける社労士も存在し、依頼すると法令違反のリスクを減らせます。

助成金手続きを依頼できる

助成金とは、雇用創出や人材育成に取り組む企業を支援する制度です。助成金額は数万～数十万円と補助金より額は小さいものの、通年で申請を受け付けています。要件や提出書類を満たしている限り、高確率で受給できる点が特徴です。

飲食店が活用できる主な助成金を以下に記載しました。

助成金申請が得意な社労士に相談すると、要件の確認～書類作成まで、助成金の受給に必要な手続き全般を依頼できます。手続きの流れや書類作成のポイントなどを熟知しているため、自店舗で手続きを進めるよりも助成金の受給率が高まる点も魅力です。

助成金の利用を検討している場合は、助成金申請の実績が豊富な社労士に依頼しましょう。

飲食店が社労士を活用した場合の費用

飲食店が社労士を活用した際の費用は、従業員数や依頼内容によって変動します。顧問契約を締結した場合の費用を従業員別に以下の表にまとめました。

飲食店のトラブル解決に強い社労士の選び方

社労士事務所を選ぶ際は、以下4つのポイントを意識しましょう。

内容を1つひとつみていきます。

相談実績と得意分野を確認する

飲食店の利用実績が多い社労士事務所を選びましょう。ITや美容、建設業など、特定の業界に特化している社労士も珍しくありません。社労士事務所によって得意な業界は異なるため、公式サイト上で相談実績を確認し、飲食店に精通した社労士を選ぶことが重要です。

助成金申請や就業規則の変更など、自店舗が依頼したい業務を得意としているか、あわせて確認しましょう。

スポット契約の可否を確認する

社労士に依頼したい業務内容が決まっており、毎月のサポートが不要な場合は、スポット契約が利用可能な社労士事務所を選びましょう。

スポット契約とは、給与計算や社会保険の加入手続きなど、特定の業務を単発で依頼する際の契約方法です。顧問契約と異なり、依頼した業務内容分の報酬しか支払わなくていいため、無駄な出費を避けられます。

社労士との相性があわなかった場合、サービスの品質に納得ができなかった場合、他の社労士事務所へ切り替えやすい点もメリットです。顧問契約を締結したときほど、幅広いサポートが得られないため、注意しましょう。

担当者との相性を確認する

コミュニケーションを取りやすさも社労士を選ぶうえで重要なポイントの1つです。労務管理は法律や専門用語が多数飛び交うため、1つひとつ確実に理解していく姿勢が求められます。理解不足の状態で顧問契約を締結しても、高い投資に見合った効果は得られないでしょう。

専門用語をわかりやすく解説してくれる社労士を選ぶと、法律や専門用語に関する理解も深まり、安心感が持てます。自店舗の労働時間や労働条件が、法律の範囲内に収まっているかを見直すきっかけにもなり、働きやすい職場環境を整備できるでしょう。

専門用語を多用する方、料金の説明が曖昧な方は、契約締結後にトラブルを招く可能性が高いため、依頼を避けるのが賢明です。

複数の社労士事務所から見積を取得する

顧問契約やスポット契約の費用相場を正確に見極めるには、複数の社労士事務所と接触しておくことが重要です。社労士へ支払う報酬は、従業員数や依頼する業務範囲などによって変動します。

1カ所しか見積を取得しなかった場合、他の社労士事務所と金額を比較できず、提示金額の妥当性を判断するのが非常に難しいです。検討材料が少なく、依頼先によっては相場以上の費用を支払う可能性が生じます。

無駄な出費を避けるには、5社前後の社労士事務所と商談の機会を設けましょう。見積金額と提案内容を比較し、依頼先を絞り込みます。

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【スピーディーな対応】飲食業界におすすめの社会保険労務士事務所3選

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まとめ

今回の記事では以下の4点に関して述べてきました。

飲食店のトラブル解決に強い社労士事務所を選ぶには、相談実績やスポット契約の可否など、さまざまな点を確認する必要があります。店舗運営が忙しく、依頼先の選定に十分な時間を割けない方もいるでしょう。

依頼先を効率的に見つけるには、ビジネスマッチングを活用するのがおすすめです。「比較ビズ」を利用すると、必要事項を入力する2分程度で条件にあった社労士事務所が提示されます。サイトの利用に費用はかかりません。

飲食店のトラブル解決に強い社労士事務所をお探しの場合は、ぜひ「比較ビズ」の利用を検討してください。

監修者のコメント

マネーライフワークス

岡崎 壮史

1980年3月23日生まれ。社会保険労務士・1級FP技能士・CFP認定者。令和3年度 中小企業・小規模事業者等に対する働き方改革推進支援事業（専門家派遣事業） 派遣専門家。大学卒業後、外資系生命保険会社の営業、資格の専門学校の簿記・FPの講師、不動産会社の経営企画を経て現在に至る。

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飲食業界は人の流れが激しい業界の一つです。特に入退社の手続きに関する社会保険の手続き等、手続きに時間がかかるものを同じ月に多くの人数分行うことも考えられます。

求人コストや食材などの価格高騰による影響も相当なものになることを考えると、社会保険の適用範囲の拡大などによる、各種社会保険に関する手続きの業務量の増加もかなりの負担になっているといえます。

こうした状況下において、社会保険の各種手続きなどに関する実績や経験が豊富な社労士事務所を見つけることは急務といえます。

さらに、業界全体的に言えることですが、人手不足であるところが圧倒的に多いため、単純に社会保険の手続きを代行してくれるだけではなく、労務環境改善を図ることなどの部分も併せてサポートをしていただけるかどうかなどについても、社労士事務所を選ぶポイントとすることが必須といえます。

執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。