パーティクルボードとは?使用するメリットを徹底解説
- パーティクルボードとはいったい何?
- パーティクルボードの活用例にはどんなものがある?
- パーティクルボードを使うメリットとデメリットは何?
パーティクルボードは建築やDIYでよく用いられる材料の一つです。名前を聞いたことはあっても、どのように使用するのか、どんな使い方が適しているのか知らない方も多いでしょう。
この記事ではパーティクルボードの特徴や使い道について詳しく解説します。パーティクルボードを使用するメリットやデメリットも取り上げるので、これから木材を使って建築やDIYをしたい方はぜひ参考にしてください。
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パーティクルボードとは
パーティクルボードとは、木材の小片を接着剤と混ぜ合わせ熱圧成型した木質ボードの一種です。パーティクルには「細片」「小片」という意味があり、パーティクルボードは木材そのものではなく木質材料に分類されます。
似たような木質材料にベニヤ板がありますが、ベニヤ板は複数枚の薄い板を重ねて圧縮した製品です。木材のチップを圧縮するパーティクルボードとは製造方法が異なる点に注意しましょう。
パーティクルボードの種類
パーティクルボードには加工方法や成型の仕方によっていくつかの種類に分けられます。板の層の数や使用されている木片の大きさによって使い方も異なるので注意しましょう。以下の3つの種類からみていきます。
- 単層
- 多層
- 3層
1. 単層
パーティクルボードの基本となるのが「単層」です。単層のパーティクルボードは同じくらいの大きさの木片が使用されているのが特徴となります。単一の素材を熱圧成型しているのでボードの強度が全体的に均一です。
加工しやすいのでDIYにぴったりですが、やや強度が落ちる点に注意しなければなりません。強度があまり必要ない化粧板に使うのが一般的です。また、密度が高くなるため他のパーティクルボードに比べて重くなりがちであることを覚えておきましょう。
2. 多層
パーティクルボードには「多層」という種類もあります。曲げる力に対する強度が高いのが最大の特徴です。表面から中心部に向かって使われている木片が連続的に大きくなっていきます。大きさの違う木片が何層にもなっているので多層と呼ばれるのです。
表面の密度は高いものの、中心部に行くほど密度が低くなるので全体の重量を減らせます。曲げへの強さを活かして表面二次加工のために用いられるでしょう。
3. 3層
パーティクルボードの中でももっともよく用いられるのが「3層」です。3層とは大きな木片で作られた層の両面を小さな木片で作られた層で挟む形になります。強度を必要とする場所に用いられることが多く、建築やDIYなどさまざまな場面で使用可能です。
強度が高いのがメリットですが、加工がしにくくなるデメリットがあります。
パーティクルボードの規格
パーティクルボードにはJIS(日本産業規格)が定めた規格があります。以下の3つで規格が分かれているので、必要なパーティクルボードを選ぶ際の基準にしましょう。
- 種類
- サイズ
- 品質基準
1. 種類
JISではパーティクルボードが以下の4つの規格に分けられています。
- 素地パーティクルボード:両面が素地の製品
- 単板張りパーティクルボード:両面に単板を貼った製品
- 化粧パーティクルボード:片面もしくは両面に化粧紙を張った製品
- 構造用パーティクルボード:特に耐久性が求められる場所で用いられる製品
2. サイズ
近年ではさまざまな厚さや長さの製品を作ることが可能になったため、任意の組み合わせが可能になる範囲表記を用いているのです。パーティクルボードのサイズの規格は以下の通りです。
サイズ | |
---|---|
厚さ | 9 mm〜40 mm |
幅 | 900 mm〜1,210 mm |
長さ | 1820 mm〜2,730 mm |
サイズは任意の表記が行えますが、よく用いられるのは910mm×1,820mmのパーティクルボードです。
3. 品質基準
パーティクルボードには品質基準によっても規格が設けられています。表面の状態や耐水性、ホルムアルデヒド放散量による等級が定められています。
パーティクルボードの活用例
パーティクルボードは使い勝手がよく、種類によって適した場所があるためさまざまな場面で用いられます。DIYでも簡単に使用できるので、どんな活用例があるのか知っておくのがよいでしょう。パーティクルボードの活用例を3つご紹介します。
- 室内の内張り材
- 家具の材料
- スピーカーの材料
1. 室内の内張り材
パーティクルボードは断熱性や吸音性にも優れており、任意の大きさにカットして内張りするのに向いています。主に9mmから12mmの厚さのパーティクルボードがよく用いられ、パーティクルボード同士を何枚も繋げられるような加工がなされている製品もあるのでとても便利です。
2. 家具の材料
パーティクルボードは組み立て式の家具や収納用家具を作る際の材料としてもよく用いられます。加工しやすいのはもちろんのこと、コストパフォーマンスがよいので家具には最適な材料です。天然の木材では反りや割れなどのトラブルが起こる恐れがありますが、パーティクルボードではそうしたトラブルが出にくいメリットがあります。
パーティクルボードは湿気に弱いので、じめじめした場所に設置する家具には適していないことを覚えておきましょう。
3. スピーカーの材料
パーティクルボードは遮音性が高く、価格が安いのでスピーカーに適した材料です。音響メーカーだけでなく、自作のスピーカーを作る際にもパーティクルボードを使う方は多くいます。
パーティクルボードのメリット
パーティクルボードを使用することには多くのメリットがあります。DIYを行う際にも、とくにこだわりがないのであればパーティクルボードを使ってみるのもいいでしょう。以下の5つのメリットからみていきましょう。
- 環境に優しい
- 加工しやすい
- 反りや割れが少ない
- 断熱性や遮音性に優れている
- 価格が安い
1. 環境に優しい
パーティクルボードは、環境に優しい材料です。パーティクルボードは木片を接着剤とともに熱圧圧縮したものですが、多くの場合材料となる木片は廃材を再利用しています。森林を伐採せず、化学物質も使用せずに製造できる木質材料なのです。
2. 加工しやすい
パーティクルボードは幅や厚さを自由に決められ、加工がしやすいメリットがあります。パーティクルボードを製造する際に、使用する木片の量を調節することで任意の厚さや幅にできるのです。顧客の希望に合わせた製品をフレキシブルに作れるのは大きな強みといえます。
パーティクルボードを使用する側も、カットしやすく、ボード同士をつなげることも簡単にできるのでとても便利です。内張り材として用いる場合にも、部屋の大きさや形に合わせてパーティクルボードを使用できるでしょう。
3. 反りや割れが少ない
パーティクルボードは、無垢材でよく見られる反りや割れがないのも大きなメリットです。パーティクルボードは木片を均一に集合させて製造されているので、密度に差が生まれず反りや割れが生じません。無垢材は1枚の板の中で細胞の性質や膨張率・収縮率が異なるため、湿度に応じて反りや割れが生まれてしまうのです。
パーティクルボードは加工が簡単なだけでなく、施工後のトラブルも少ないので建築材料としてとても優れています。
4. 断熱性や遮音性に優れている
パーティクルボードは他の材料と比較して断熱性や遮音性に優れています。冬の寒さ対策や、夏のエアコンの冷気を逃さないための対策として、パーティクルボードの使用は効果的です。
オーディオルームを持っている方の場合、パーティクルボードの遮音性を活かして部屋の内張り材に使うこともできます。
5. 価格が安い
パーティクルボードは廃材を使っていることが多いので、価格が安いという特徴があります。サイズが大きくなっても、大幅に価格が上がらないのもメリットです。
無垢材は価格が高いので大量発注をためらう状況でも、パーティクルボードを使えばかなりコストを抑えられるかもしれません。
パーティクルボードのデメリット3つ
パーティクルボードには多くのメリットがありますが、デメリットも理解したうえで使用することが重要です。建築資材として用いる際に考慮すべき3つのデメリットをご紹介します。
- 水や湿気に弱い
- 強度が弱い
- 劣化しやすい
1. 水や湿気に弱い
パーティクルボードは湿気に弱いのがデメリットの1つです。木材の小片と接着剤を混ぜ合わせて熱圧成型したものなので、水に濡れると劣化してしまいます。
洗面所やお風呂場、キッチンなど湿気の多い場所は避けて使用すべきです。風雨にさらされる屋外で使用するのも避けましょう。
2. 強度が弱い
パーティクルボードは熱圧成型されている木質材料なので、実際の木材と比較すると強度が落ちます。単一素材の木材と同じように使用するのは避けるべきです。たとえば、大きな力がかかる梁や柱にはパーティクルボードを用いない方がよいでしょう。
強度が求められる場所にパーティクルボードを使う場合には、補強材を併用して強度を上げる工夫が必要です。
3. 劣化しやすい
パーティクルボードは加工しやすい一方で、劣化しやすいデメリットがあります。単一素材の木材や、板を重ねて圧縮したベニヤ板と比べると、木片の集合であるパーティクルボードは劣化が早いのです。
家具やスピーカーのように強度が求められる場所であれば問題ないですが、建築資材として使う場合には劣化しにくい処理が施されたパーティクルボードを用いるようにしましょう。
パーティクルボードの品質を見分けるポイント4つ
現在ではさまざまな種類のパーティクルボードが製造されているので、品質を見分けるポイントを把握しておくことはとても重要です。以下の4つからみていきましょう。
表面の状態
パーティクルボードは製品によって表面の状態が異なります。素地パーティクルボードは表面が加工されておらず、化粧紙パーティクルボードは片面もしくは両面に化粧紙が貼り付けられている製品です。
パーティクルボードによっては表面が研磨されていて滑らかになっている製品もあります。家具を作った際の見た目や仕上がりに違いが生じるので、慎重に選びましょう。
曲げ強さ
パーティクルボードは曲げに対する強度によって区分されています。曲げ強さは8から30の数字で表され、8がもっとも曲げ強さが低く、30がもっとも高い製品です。
スピーカーを自作する場合には曲げ強さが高くない製品で問題ないでしょう。しかし、内張り材のためにパーティクルボードを購入するのであれば、できるだけ曲げ強さが高いものを選ぶ必要があります。
耐水性の有無
パーティクルボードは耐水性によって以下の3つに分類されています。
- 普通
家具やキャビネットなどに用いられます。
- 耐水1
常の床や壁などの建築下地に使用可能です。
- 耐水2
耐水性が求められる場所の建築下地で用いられます。
ホルムアルデヒド放散量
パーティクルボードの品質を確認する際に重要な別のポイントが、ホルムアルデヒド放散量です。ホルムアルデヒドは化学物質の一種で、濃度が高くなると粘膜に刺激を感じます。パーティクルボードを選ぶ場合には、ホルムアルデヒドをどれだけ放散しているか確認する必要があるでしょう。
ホルムアルデヒド放散量はアルファベットのFと星の数によって表されます。F☆☆☆☆(エフフォースター)がもっとも放散量が少なく、F☆☆☆、F☆☆の順に放散量が多くなっています。
まとめ
パーティクルボードは、コストが安く環境に優しい特徴を持つ木質材料です。部屋の内張り材や家具などに用いることができ、DIYでも活躍します。より高品質なパーティクルボードを選んで、積極的に活用していきましょう。
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パーティクルボードにはUタイプ(普通)、Mタイプ(耐水)、Pタイプ(高耐水)の3種類がありますが、室内で使用する家具やキャビネットを造る場合はUタイプで問題ありませんが、湿度の高い場所で使用する場合はMタイプかPタイプを選ぶ必要があります。
建物の壁など広い面積に張りある程度の強度が必要な場合は、厚さ12mm以上で曲げ強度18.0N/mm²以上のものを使用します。また、N50の釘を150mm間隔で留め付けることで耐力壁になりますので、家具製作だけでなく、家の耐震補強にも使用することもできます。
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