VPN構築に必要なもの

VPN接続の実現には、主に以下3つの機器が必要になります。

VPNゲートウェイはVPNルーターの機能を搭載しているケースも多いです。VPNの種類によっては、VPNルーターが不要になるケースもあります。

代わりに CEルーターと呼ばれる特殊なルーターを購入し、LANからVPNへの出入口を設けなければなりません。ルーターの必要性に加え、必要となるルーターの種類に関しても確認をしておきましょう。

VPNルーター

VPNルーターとはトンネリングや暗号化など、VPNの接続機能を搭載したルーターです。拠点間接続の際は、トンネリングによって仮想の専用回線を構築し、送受信するデータは不規則な文字列に変換されます。

データはパケット単位で覆われているため、第三者がデータの中身を識別するのは困難です。VPNルーターによってはファイアウォールやIDS/IPS、アンチウイルスなど、セキュリティ機能が充実したタイプもあります。

VPNルーターはインターネットVPNやIP-VPNを利用し、VPNを構築する際に必要です。

VPNゲートウェイ

VPNゲートウェイとは、社内ネットワークとインターネットの間に位置し、VPN接続を実現する窓口のような存在です。

どのタイプを選んでVPNを構築したとしても、VPNゲートウェイは欠かせません。多くの場合、ファイアウォールやアンチスパムなど、VPNルーターの機能及び役割を兼ね備えています。

商品によっては、Webフィルタリングやアプリケーション制御などの機能も搭載しており、UTMとしても活用できるでしょう。

VPN接続をおこなうすべての拠点で必要になるため、拠点数が多い企業ほど多額の初期費用を用意しなければなりません。

VPNクライアントソフト

VPNクライアントソフトは、オフィス外からVPN接続でアクセスする際に必要となるソフトです。VPNの運用前に、業務用のスマートフォンやノートPCに、インストールしておかなければなりません。

VPNクライアントソフトの導入によって、通信のやりとりが暗号化され、情報漏えいの発生を避けられます。

VPNの種類と構築費用

VPNを構築する手段は、以下4つの選択肢があげられます。

個々の特徴や費用をみていきましょう。

インターネットVPN

インターネットVPNとは、インターネット上に仮想のネットワーク環境を構築するタイプです。VPNルーターを拠点分購入し、通信プロトコルやIPアドレスを設定するだけで運用できます。

拠点間接続の際は、暗号化技術やトンネリングを活用するため、一定水準のセキュリティが担保される仕組みです。既存のインターネット回線を利用するため、他のタイプと比べて初期費用を抑えられます。月額料金も2,000円程度です。

反面、通信品質はトラフィック量によって変動し、場合によっては速度遅延や通信障害が頻繁に発生します。他のタイプと比べて第三者がアクセスしやすい環境のため、セキュリティ対策を別途考えなければなりません。

IP-VPN

IP-VPNとは、通信事業者が提供する閉域網の専用線を利用してVPNを構築するタイプです。CEルーターの購入が求められるため、初期費用は最低でも5万円からになります。

CEルーターは拠点ごとに設置する必要があり、拠点数が多いと数十万円規模の初期費用を用意しなければなりません。通信のやりとりではイーサネット専用線を使用するため、月額料金も5万円前後必要となります。

IP-VPNの魅力は、トラフィック量を問わず通信速度を一定水準以上保てる点です。DDoS攻撃のリスクも抑えられます。

多少費用がかかっても高速通信を安定して実現したい企業、セキュリティ対策を強化したい企業に適したタイプです。

広域イーサネット

IP-VPNと同様、通信事業者の提供する閉域網や通信回線を利用するタイプです。広域イーサネットは、IP-VPNよりも多くの通信プロトコルに対応しており、自由度の高いネットワーク環境を構築できます。

通信品質やセキュリティレベルも高く、速度遅延や情報漏えいの発生を過度に心配する必要はないでしょう。反面、設定作業が複雑になるため、自社で対応する場合はネットワークに精通した人材の確保が前提です。

機器設定や工事など、運用までに多くの工数が発生するため、初期費用は数十万円規模になります。求める通信品質の水準によって変動しますが、月額料金が100万〜200万円かかるケースも珍しくありません。

エントリーVPN

ADSLや光回線など、比較的安い通信回線と閉域網を組み合わせてVPNを構築するタイプです。ブロードバンド回線を利用して閉域網を構築するため、初期費用は数千円、月額料金は1万円前後に抑えられます。

低コストでセキュリティレベルに優れたVPNを構築できる点が、エントリーVPNの特徴です。トラフィック量が多くなると、速度遅延や通信障害が発生する可能性が高まります。

VPN構築が得意なネットワーク会社の選び方

以下5つの点を意識し、VPNの構築が得意なネットワーク会社を選びましょう。

社外からのアクセス頻度が多い企業、社員によって勤務場所が異なる企業は、SD-WANを導入するのも1つの選択肢です。専用ソフトで各種機器の設定ができるため、システム管理者の負担を軽減できます。

VPN構築の実績を確認する

特別な理由がない限り、VPNを構築した実績が豊富な企業に依頼しましょう。構築実績が豊富な企業は、通信の安定性や品質、セキュリティレベルに関して、多くの企業から高評価を得ていると認識できます。

自社と似たような課題を抱えている企業への実績が多い場合、要望に見合った提案が高確率で得られるでしょう。

SD-WANの対応可否を確認する

社外からのアクセスやクラウドサービスの使用頻度が多い企業は、SD-WANも検討してみましょう。SD-WANとは、ソフトウェアを使って仮想的なWANを構築する技術です。

物理的な機器で構成したWANの上に仮想WANを作り、専用ソフトで各種機器の設定を遠隔で操作します。VPNを構築する際と異なり、各種機器の設定を拠点ごとに実施する必要はありません。通信機器の一元管理によって、人件費や設定作業の手間を削減できます。

管理画面から通信回線ごとのトラフィック量を可視化できる点もプラスです。速度遅延や通信障害が発生した際も、発生場所を素早く特定できます。

セキュリティ対策を確認する

自社でVPNを構築した場合、以下3つのリスクが想定されます。

1は安価なVPNサービスを選択した場合に起きるリスクです。フリーWi-Fiを利用した際、第三者にデータの改ざんや盗取されるリスクが生じます。

2は各種機器のアップデートを怠っていた場合に起きるリスクです。3はWebサイトや詐欺メールが原因で、業務用デバイスがマルウェアに感染した場合に発生します。

セキュリティ機能が充実したVPNルーターやVPNゲートウェイを扱う会社を選び、情報漏えいを防ぎましょう。VPNの構築だけではなく、運用や保守を依頼するのも有効です。

複数の会社から見積を取得する

1社からしか見積を取得しなかった場合、構築費用の相場や担当者の能力を正確に見極めるのが難しくなります。

他の会社と見積を比較できないため、提示された見積が適正かどうかわかりません。判断材料が少ないなかで判断しなければならず、必要以上に費用を支払う可能性が生じます。

担当者との相性があわなかった場合、自社の要望を伝えるために何度もやりとりを重ねなければなりません。最悪の場合は担当者に意図が伝わらず、要望と異なる種類のVPNネットワークが構築されます。

時間と費用を無駄にしないよう、5社前後ネットワーク会社を事前にあげておき、絞り込みをしましょう。

ビジネスマッチングを活用する

ミスマッチを避けるには、VPNの構築実績と複数社からの見積取得が必要になります。VPNの構築実績やセキュリティ対策を1社ずつ確認していくのは大変です。VPN構築の依頼先を効率的に見つけるためにも、ビジネスマッチングを活用しましょう。

ビジネスマッチングとは「発注先を探している企業」と「新規顧客を求めている企業」をつなぐサイトです。必要事項を入力するだけで、条件に合致した企業が提示されます。得意分野や実績など、各企業の特徴がわかりやすくまとめられている点も魅力です。

「比較ビズ」を利用すると、約160社のなかからVPNの構築が得意なネットワーク会社を見つけられます。

【豊富な実績】VPN構築が得意な開発代行会社4選

参照元：株式会社スータブル・ソリューションズ

• 適切なVPN構築で業務効率化
• 多様な業界での実績
• セキュリティ面に優れたVPN

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参照元：ITシステム株式会社

• 顧客の期待を超えるソリューションを提案
• オフィスに関するあらゆる悩みを解決
• 役立つイベントやセミナーを定期的に開催

お問合せ

参照元：株式会社メンタルヘルステクノロジーズ

• 組織の安定のために企業の健全化をフルサポート
• WEB制作から集客までを支援
• 役立つセミナーをオンラインで提供

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参照元：アルテリア・ネットワークス株式会社

• ビジネスの課題をしっかり解決
• 企業の業績アップに貢献
• VAN構築が得意で最適な通信環境を提案

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【格安】VPN構築が得意な開発代行会社6選

参照元：株式会社Ai.Connect

• 日本全国どこでも施工対応可能
• 業界最安クラスのお得な費用
• 現地調査から施工〜保守対応まで一気通貫で対応可能

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参照元：株式会社システムエージェンシー

• 動的IPアドレスを用いたVPNの構築
• 低コストによるVPN環境の実現
• プライベートネットワークのように利用できるVPN

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参照元：株式会社アルファラック

• ネットワーク通信関連の多岐にわたる事業展開
• 低コストで高いセキュリティのVPN構築
• インターネットVPNやクローズドVPNへの対応

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参照元：阪南システムマシン株式会社

• IT環境整備のプロとしてのトータルサービス
• 効率的かつ低コストのインターネットVPN
• クライアントの立場に立った提案

お問合せ

参照元：株式会社サンテックス

• 高度な技術でITに関する悩みを解決
• 顧客のニーズに合ったサービスをお届け
• セキュリティソリューションを低コストで提供

お問合せ

参照元：カールシステムズ株式会社

• スムーズな情報共有環境を実現
• 低コストなVPN構築を実行
• 高セキュリティな高速通信

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【様々なニーズに対応】VPN構築が得意な開発代行会社5選

参照元：株式会社アップライト

• サーバ運用からネットワーク構築までをフルサポート
• ニーズに合わせたホスティングプランを提供
• 予算の相談にも乗ってもらえるので安心

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参照元：株式会社ウインテックコミュニケーションズ

• コンピュータネットワークのスペシャリスト集団
• 高度な技術でクライアントのニーズにしっかり対応
• 企業のDX化をフルサポート

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参照元：サイポート株式会社

• ネットワークの課題や問題を丁寧に解決
• 顧客のニーズに合わせて人材を適材適所に派遣
• 情報システムの導入をフルサポート

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参照元：クラウドエース株式会社

• Google Compute Engineを用いたVPN接続
• ネットワークの大小を問わない対応
• 世界中のクラウドを使いやすくするというミッション

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参照元：エイチ・シー・ネットワークス株式会社

• ネットワークに関する悩みを解決
• 提案から構築までトータルソリューションを提供
• 顧客のニーズに満たす高品質なサービスをお届け

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【ワンストップで対応】VPN構築が得意な開発代行会社5選

参照元：株式会社ブレーンシステムズ

• VPNに関するワンストップサービスの提供
• 安全性の高く低コストで実現するVPN環境
• インターネットVPNを中心としたネットワーク構築

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参照元：クレバード株式会社

• 環境調査からアフターサポートまで一貫対応
• スムーズで高速なネットワーク環境を実現
• 社内へのアクセスを柔軟にサポート

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参照元：株式会社Too

• 様々な規模のネットワーク構築
• 利便性と安全性を実現するリモートアクセスVPN
• クライアントの要望に応じたワンストップのサービス

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参照元：ユニアデックス株式会社

• AnyConnectを利用したリモートアクセスVPN
• 豊富な経験や知識にもとづくサービス
• ネットワークに関するワンストップサービスの提供

お問合せ

参照元：株式会社THREE PIECE LAB

• VPN構築に関するトータルサポート
• それぞれのクライアントに最適なVPN環境
• VPNの追加や変更にも対応するネットワーク構築

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【充実したサポート】VPN構築が得意な開発代行会社4選

参照元：株式会社網屋

• クラウドVPNサービス「Verona」の提供
• 専用ルーター・専用ソフトウェアによる運用
• 遠隔サポートによる簡単なサービス利用

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参照元：日本テレホンシステム株式会社

• 多岐にわたるサービスを提供
• アフタサポートもしっかりしているので安心
• 親切・丁寧な対応力が大きな魅力

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参照元：SeireiNetwork株式会社

• 在宅ワーク支援に強いサービス
• セキュリティ面に優れたVPN構築
• 小規模から大規模まで適切に対応

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参照元：フォースネット株式会社

• ワンタッチVPNの提供
• 簡単・低価格・保守運用性を実現させるVPN
• VPNの様々な活用についてのサポート

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まとめ

今回の記事では以下の4点に関して述べてきました。

VPN構築が得意なネットワーク会社を選ぶには、実績やセキュリティ対策など、さまざまな点に気を配る必要があります。担当業務や事業運営が忙しい場合、事前調査に十分な時間を割けない方も多いでしょう。

依頼先を効率的に見つけるには、ビジネスマッチングを活用するのがおすすめです。「比較ビズ」を利用すると、必要事項を入力する2分程度で自社の条件にあったネットワーク会社を見つけられます。企業の検索や見積依頼など、サイトの利用に費用はかかりません。

VPNの構築が得意な会社を探している方は、ぜひ「比較ビズ」の利用を検討してください。

監修者のコメント

TechCIDA

代表　甲斐稔章

新卒でソフトバンク株式会社に入社。国内の法人向けバックボーンネットワークの保守・運用をメインに部署の品質管理、全国の部材整備業務を実施。その後ベンチャー企業にてPMO・インフラ担当としてAWSを用いたシステム・アプリ開発に従事。オンプレミス・クラウド環境両方を得意としたインフラエンジニアとして活動。現在は地元に戻りフリーランスエンジニア兼子ども向けプログラミング教室の運営を行う。

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リモートワークやワーケーションを導入する企業も増えてきました。 それと同時に情報漏えいやウイルス感染の対策も重要となっています。 そのため、VPNは自宅や出張先から社内システムへセキュアに接続する為なくてはならない機能となっています。

しかし、VPNネットワークの構築には社内のネットワーク、VPNルーター、従業員のテレワーク用PC、社用携帯などの設定が必要であり、社員数が多ければ多いほど整備に時間がかかってしまいます。

また、整備後もPCのリプレースや携帯の機種変更で定期的な作業が必要となるため、アフターサポートが充実した企業を選定しましょう。

執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。