ソフトウェア開発の手法のトレンドはアジャイル?【2024年】

株式会社アイディーエス(スマラボ)
監修者
株式会社アイディーエス(スマラボ) 執行役員 兼 IDS Vietnam CEO 柴田達真
最終更新日:2024年02月02日
ソフトウェア開発の手法のトレンドはアジャイル?【2024年】
この記事で解決できるお悩み
  • アジャイル開発が知りたい
  • ウォーターフォール開発との違いとは
  • アジャイル開発のメリット・デメリットとは

ソフトウェア開発において主流とされているのが、ウォーターフォール開発と呼ばれている手法です。これに対して新しく注目されているトレンド開発手法として、アジャイル開発という手法があります。この開発手法はいったいどんな仕組みなのか、そしてどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。

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アジャイル開発とは?

そもそもの疑問として、アジャイル開発とはどういった方法なのでしょうか。その名前の由来にもなっている特徴を含め、まずはどういう開発手法なのかを知ることから始めて行きましょう。以下の3つの要素から解説していきます。

  • アジャイルの名前の由来
  • アジャイル開発の仕組み
  • ウォーターフォール開発との違い

アジャイルの名前の由来

アジャイルとは「素早い」という意味です。ほかには「機敏」や「頭の回転が速い」という意味もあり、これらの言葉からどのような特徴の開発手法なのかがなんとなくイメージできますね。

アジャイル開発の仕組み

ソフトウェアを開発するときには、いくつかの工程に分けて進めていきます。

しかしアジャイル開発では、大きな単位で区切るのではなく、小さな単位で実装とテストを繰り返していくのです。開発工程を小さいサイクルで繰り返すことで無駄を省けば、開発期間の短縮効果が期待できます。

これこそがアジャイルという名前の由来にもなっている、素早い開発という意味に繋がっていくのです。

ウォーターフォール開発との違い

それでは、従来のソフトウェア開発手法であるウォーターフォール開発とどんな違いがあるのでしょうか?それぞれ比較していきましょう。

  • ウォーターフォール開発

    全体の機能設計や計画を決めて、その計画に沿って開発・実装を進めていく方法になります。最初にしっかりと仕様を決めることで、全体像を把握しやすい特徴がある手法です。

  • アジャイル開発

    小さな単位で開発を進めていくので、変化があったときに対応しやすい特徴があります。

ソフトウェア開発時には突然の仕様変更が起きることも頻繁にありますが、アジャイル開発は臨機応変に対応しやすいことから注目されているのです。

アジャイル開発の流れ

アジャイル開発が、従来の開発手法に比べて開発期間の短縮ができるのはなぜなのでしょうか。下記の通り2つのシンプルな工程があるので、流れをチェックしてみましょう。

  1. リリース計画の決定
  2. イテレーションを繰り返す

?リリース計画の決定

アジャイル開発では、ソフトウェアの開発中に仕様や設計の変更が起きるのは当たり前という考え方が根底にあります。

そのためソフトウェアの計画段階では、大まかな仕様と要求だけを決定するのです。

?イテレーションを繰り返す

仕様と要求が決まったら、イテレーションと呼ばれるサイクルを繰り返す形でソフトウェア開発を進めていきます。イテレーションとは反復のことで、例えば2週間ごとを一区切りする形で、どんどん回していくのです。

ひとつのイテレーションが終わったら、リリースできた機能や残っているプロセスを元にして、次に優先すべきイテレーションを決めて進めていきます。

それぞれの単位を細かく分けていますが、イテレーションは下記の4つの流れで進められていきます。

  1. 計画
  2. 設計
  3. 実装
  4. テスト

このように従来のソフトウェア開発で採用されてきた流れを、一単位ごとに行っていくわけです。

アジャイル開発を取り入れて活用されるDevOps

DevelopmentとOperationsを組み合わせた「DevOps」は、開発チームと運用チームが協力する状態のことです。

この方法を実現するためにアジャイル開発が取り入れられているのです。DevOpsについて、以下の2つから解説していきます。

  • DevOpsとアジャイル開発
  • DevOpsのメリット

DevOpsとアジャイル開発

先に紹介しましたが、アジャイル開発では小さなサイクルを繰り返しています。

その中で開発担当がテストを行い、運用担当のフィードバックを受ける流れを繰り返すことで、効率的に開発を進められるのです。

もちろん効率化だけではなく、目に見える大きなメリットがあります。

DevOpsのメリット

DevOpsを導入することで、新しいサービス・システムを導入したい開発担当と、仕様を維持して安定的な運用をしたい運用担当とでコミュニケーションがとりやすくなります。

さらには人間が行っていた作業をツールによって自動化し、フィードバックがしやすくなる環境によって、どんどん効率を高められるのです。

アジャイル開発のメリットとデメリット

アジャイル開発を応用したDevOpsについて紹介しましたが、それではこのアジャイル開発にどんなメリットとデメリットがあるのかを見ていきましょう。

どんな方法にもメリットとデメリットはあり、それらを理解することで効果的な運用ができるようになります。

アジャイル開発のメリット

アジャイル開発では小さな単位で開発を進めているため、不具合が見つかったときに戻る工数が少なく済みます。ひとつのイテレーション内で戻るだけなので、問題が起きたから全体的な見直しが必要になることはありません。

そしてDevOpsの項でも触れましたが、開発途中でもユーザーとコミュニケーションがとりやすいメリットがあります。

アジャイル開発のデメリット

アジャイル開発では厳密な仕様を決めず進めていくため、方向性がぶれやすい特徴があります。問題点を解決しようと改善を続けていくうちに、当初の計画とは異なった方向へ進んでしまうことがあります。

順調に進められれば納期の短縮効果を期待できるのですが、ずれた分を軌道修正していくうちに納期をオーバーしてしまうこともあるのです。

まとめ

アジャイル開発は、新しいソフトウェア開発の手法として注目されていますが、完全無欠な方法ではありません。求めているシステムやソフトウェアによっては、ウォーターフォール開発やプロトタイプ開発などの方がよい場合もあるのです。そして開発手法と同じくらいどの開発会社に依頼をするのかが重要です。

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どの開発会社がどの開発手法をメインにしているのかも異なるので、多くの選択肢から選ぶようにしていきましょう。

監修者のコメント
株式会社アイディーエス(スマラボ)
執行役員 兼 IDS Vietnam CEO 柴田達真

1976年生まれ、東北大学大学院工学研究科修了、グロービス経営大学院経営研究科修了。株式会社富士通に入社後、富士通研究所にて次世代ハードディスクの基礎研究に携わる。株式会社アイディーエスでは、営業部門、開発部門、管理部門等の部門長を経験し、現在は執行役員として各事業の戦略策定・実行支援を担当。2021年よりIDSVietnamのCEOに着任し、会社運営全般並びにオフショアラボビジネスの拡大を担当。

アジャイル開発という言葉は「アジャイルソフトウェア開発宣言」がなされた2001年にうまれました。それ以前は「重量ソフトウェア開発手法」と呼ばれており、古いものではスクラムという手法が1986年からですので実はそれなりに歴史のある手法といえます。2010年代から開発の短納期化、開発対象の軽量化の時流に伴い、再度注目を浴びています。

アジャイル開発は一つの手法を示しているのではなく、複数ある手法の総称です。アジャイル開発には3つの代表的な手法があります。スクラム開発、ユーザー機能駆動開発(FDD)、エクストリーム・プログラミング(XP)です。

もっとも活用されているのはスクラム開発です。スクラム(Scrum)とはスポーツのラグビーからもってきた用語で「チームワークを重視する」思想がスクラムの特徴です。メンバー同士の得手・不得手を理解し、チーム全体がスクラム開発に最適化されていくことで生産性を大幅にアップできます。メンバーが固定的かつ長期的である体制が求められます。

スクラム開発では記事に記載されているメリット以外にも、
・頻繁にリリースすることですばやく成果を上げ投資収益率の改善できる
・組織的な機能不全やムダをなくすことでコスト削減ができる
・要件の変更に柔軟に対応できる
・複雑な状況であっても成功に近づけることができる
などが挙げられ、またこれらのメリットによってビジネス価値をすばやく提供し顧客満足につなげることが可能です。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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