表題登記にかかる費用相場を紹介!表題登記に必要な書類や流れも徹底解説

こしだ司法書士事務所
監修者
こしだ司法書士事務所 司法書士 越田一希
最終更新日:2024年09月06日
表題登記にかかる費用相場を紹介!表題登記に必要な書類や流れも徹底解説
この記事で解決できるお悩み
  • 表題登記とは?
  • 表題登記にかかる費用相場は?
  • 表題登記を自分でおこなう際の流れとは?

「表題登記を行いたいが、どのくらい費用がかかるのかわからない…」とお悩みの方必見!表題登記の種類によって費用は大きく変動するため、専門的な知識や経験による判断が必要です。

本記事では、表題登記が必要な方に向けて、表題登記の費用や表題登記費用を安く抑える方法について解説します。表題登記をする際の注意点も紹介しました。最後まで読めば、表題登記をする際の流れや必要書類もわかるでしょう。

自分で手続きをおこなう方や専門家に依頼する予定の方は、ぜひ参考にしてください。

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表題登記の費用

表題登記の手続きに関連する費用は、主に土地家屋調査士の報酬により構成されます。一般的には表題登記の費用相場は、土地家屋調査士への依頼にかかる費用相場とほぼ同じです。

土地家屋調査士の報酬は、さまざまな要因により異なりますが、日本土地家屋調査士会連合会が公表している表題登記の報酬相場を紹介します。具体的な金額は地域や業務内容により変動するため、あくまで参考程度にご確認ください。

表題登記の種類 最低 全国平均費用相場 最高
建物表題登記 9,000円 85,174円 154,700円
建物滅失登記 4,500円 48,098円 109,700円
建物表題変更登記 7,000円 91,082円 185,000円
土地地目変更登記 3,000円 46,589円 101,911円
土地合筆登記 3,636円 50,640円 127,000円
土地分筆登記 30,000円 422,909円 1,004,915円

参照:(令和4年度実施)土地家屋調査士報酬に関する実態調査結果<全国及びブロック別回答報酬額(建物)>

参照:(令和4年度実施)土地家屋調査士報酬に関する実態調査結果<全国及びブロック別回答報酬額(土地)>

建物表題登記の費用相場【建物の種類別】

一戸建てとマンションの場合、土地家屋調査士の報酬には差異があります。一戸建てとマンションの表題登記の費用相場も異なるでしょう。以下に、より詳細な建物表題登記の費用相場を紹介します。

これらの金額は一般的な相場を示したものであり、実際の費用は地域や業務内容により変動する場合があります。

建物の種類 費用相場
一戸建て(3階まで) 80,000〜100,000円
一戸建て(4階以上) 100,000〜140,000円
小規模マンション・ビル 160,000〜250,000円
マンション・工場など 250,000〜500,000円

表題登記(表示登記)とは

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表題登記とは、不動産の所有権移転登記をおこなう際に必要な手続きで、不動産の譲渡契約書に基づき、その不動産の権利者となる人を登記することです。

具体的には不動産の譲渡契約書を作成し、印鑑証明の添付書類を揃えたうえで、所轄の登記所に提出します。登記所では、提出された書類を審査し、その内容が法律に適合していることを確認して登記手続きを完了させます。

表題登記と表示登記の違い

表題登記と似た役割を持つ表示登記がありますが、同じ意味で違いはありません。 平成16年(平成17年に施行)に改正された不動産登記法により「表示登記」は「表題登記」に名称が変更されました。

土地家屋調査士に表題登記を依頼したときの料金体系例

土地家屋調査士に依頼した場合の料金体系例を2社ピックアップしました。

大阪相続遺言サポートオフィスの料金体系例

大阪相続遺言サポートオフィスの画像

参照:大阪相続遺言サポートオフィス

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表題登記の種類 報酬額
建物表題登記 80,000円〜
建物滅失登記 40,000円〜
土地地目変更登記 50,000円〜
土地合筆登記 50,000円〜
土地分筆登記 450,000円〜

増田登記測量事務所の料金体系例

増田登記測量事務所の画像

参照:増田登記測量事務所

表題登記の種類 報酬額
建物表題登記 70,000円〜
建物滅失登記 40,000円〜
土地地目変更登記 30,000円〜
土地合筆登記 50,000円〜
土地分筆登記 250,000円〜

表題登記の費用が変動する要因2つ

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表題登記の費用が変動する要因は、土地家屋調査士の報酬が自由化されていることが大きな要因ですが、実際にはそれ以外にも理由があります。ここでは、表題登記の費用が変動する要因2つを解説します。

  1. 建物の構造と規模
  2. 土地家屋調査士の作業量

1. 建物の構造と規模

不動産登記事項証明書の土地表題部には、以下の項目が記載されます。

  • 建物の種類(用途)
  • 床面積
  • 建物の構造

床面積の大きい建物や複雑な構造を持つ建物ほど、調査や書類作成の手間が増えます。

4階建ての建物は3階建てよりも、マンションは一戸建てよりも費用相場が高くなるでしょう。新築と同時に敷地内にはなれやガレージを建てる場合も、床面積が増えたり構造が複雑になったりするため、費用が増加する要因となります。

2. 土地家屋調査士の作業量

表題登記の手続き代行を依頼する場合、土地家屋調査士の費用相場は、登記手続きの種類や土地・建物の状況、申請の難易度により変動します。たとえば、以下の場合には費用相場が増加する可能性があります。

  • 複数の相続人が関係する場合の合筆・分筆などの案件
  • 隣接する土地の境界線を明確にするために調査や立会が必要な案件
  • 資料が不足しており、難易度の高い案件

これらの要素が関与する場合、調査や書類作成の手間や時間が増加するため、費用相場も高くなるでしょう。表題登記の手続きを依頼する際には、具体的な案件の状況や要件を考慮し、土地家屋調査士と相談することが重要です。

表題登記費用を安く抑える方法2つ

表題登記の手続きは、外部へ依頼するのが一般的です。ここでは、表題登記費用を安く抑える方法2つを紹介します。

  1. 自分で登記手続きをおこなう
  2. 複数の司法書士に見積もりを出す

1. 自分で登記手続きをおこなう

表題登記の費用を安く抑える方法の1つに、自分で登記手続きをおこなう方法があります。自分で登記手続きをおこなう際は、登記所に必要な書類を用意し、登記申請をおこなうため、仲介業者や司法書士に支払う手数料を省けます。

2. 複数の司法書士に見積もりを出す

複数の司法書士に見積もりを出してもらうことで料金を比較し、より安く手続きが行えます。見積もりを依頼する際には、手続きの内容や必要書類を明確に伝え、料金だけではなく、手続きにかかる期間や手数料も確認することが大切です。

表題登記に必要な書類6つ

表題登記に必要な書類は、不動産の種類や所在地、取引条件などにより異なる場合がありますが、一般的に以下の書類が必要です。

検査済証と建築確認通知書 施工会社・設計会社から受け取る書類一式の一部
施工業者の工事完了引渡証明書 施工会社に交付してもらう書類(引渡証明書・登記事項証明書・施工会社の印鑑証明書)
住民票 申請者の住民票
登記申請書 法務局HPで入手可能
建物図面・各階平面図 建物の設計や配置を図面上で表現するために使用される図面
案内地図 住宅地図、Googleマップを活用することも可能

表題登記を自分でおこなう際の流れ

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表題登記は、一般的に弁護士や司法書士などの専門家に依頼することが多いですが、自分でおこなうことも可能です。ここでは、表題登記を自分でおこなう際の一般的な手順を紹介します。

  1. 不動産の譲渡契約書の作成
  2. 添付書類の準備
  3. 登記申請書の記入
  4. 登記所への提出

1. 不動産の譲渡契約書の作成

不動産の所有権を移転するためには、譲渡契約書を作成する必要があります。契約書には、以下の項目が含まれます。

  • 不動産の売買条件や取引条件
  • 売主・買主の氏名・住所・印鑑証明書

2. 添付書類の準備

譲渡契約書には、不動産登記に必要な書類を添付する必要があります。主な書類は、下記のとおりです。

  • 印鑑証明書
  • 測量図
  • 建物図面
  • 土地所有者の同意

必要書類は不動産の種類や所在地により異なるため、事前に確認が必要です。

3. 登記申請書の記入

不動産登記の申請書を作成します。申請書には、以下の内容を記載する必要があります。

  • 不動産の種類や所在地
  • 譲渡契約書の内容
  • 登記者(自分自身)の氏名・住所

4. 登記所への提出

登記申請書と必要書類を揃え、所轄の登記所に提出します。登記所では、提出された書類を審査し、その内容が法律に適合していることを確認したうえで、登記手続きを完了させます。

表題登記をする際の注意点2つ

スムーズな表題登記手続きをおこなうために、手続きをおこなう際の注意点を2つ紹介します。

  1. 書類が正確に記入されているかを確認
  2. 登記所の窓口の繁忙期を避ける

1. 書類が正確に記入されているかを確認

表題登記に必要な書類は多岐にわたるため、書類の不備や誤りがあると手続きが進まなくなることがあります。必要書類に漏れがないか、正確に記入されているかを確認することが大切です。

2. 登記所の窓口の繁忙期を避ける

表題登記をする際には、登記所の窓口の繁忙期を避けることが重要です。登記所の窓口の繁忙期は、年度末や月末、土日祝日前の平日などです。この期間は多くの人が手続きをおこなうため、待ち時間が長くなる場合があります。

手続きに時間がかかることが予想される場合は、事前に登記所に問い合わせて、空いている時間帯を確認しましょう。

まとめ

不動産登記は複雑な法律や手続きを伴うため、専門的な知識や経験が必要です。そのため、不動産の売買や登記手続きは、専門家のアドバイスを受けることが望ましいとされています。複数の事務所から見積もりを取り、比較検討することがおすすめです。

土地家屋調査士の選定は、普段馴染みがないため、候補を絞り込むことが難しい場合もあります。「比較ビズ」なら、2分程度で必要事項の入力が完了し、無料で信頼できる事務所をスピーディーに見つけられます。まずは相談から、ぜひ利用してみてください。

よくある質問とその回答

  • 表題登記を自分で行った場合の費用相場は?

    表題登記を自分で行った場合、費用相場は2,000円〜5,000円程度です。

    費用の内訳は以下のとおりです。

    • 必要書類の取得費
    • 登記手続きの手数料
    • 交通費

    土地家屋調査士の報酬がない分、費用はかなり削減できます。ただし自分で行う場合は、図面作成を問題なくできないと申請できないため、できない方は土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。

監修者のコメント
こしだ司法書士事務所
司法書士 越田一希

1984年京都市生まれ。不動産・相続・会社の「登記」に必要な手続きを代理する専門家であり、若手ならではのフットワークの軽さと様々な職業経験で培った対応力を持つ法務大臣認定司法書士。自身が法律知識ゼロで資格学習を開始した経験から法律の適用や用語の難しさを理解しており、平易でわかりやすい説明を心がけており評価を得ている。

表題登記は法律で義務化されており、放置しておくと10万円の過料が科せられる可能性があるのに対し、いわゆる権利の登記は法律上強制されていません。

権利の登記というものは私人が自身の権利を保全する為に行っておく必要があるものであり、登記しないことによる不利益に対しては自己責任となります。

しかし、表題登記は国が国土等を管理する上で不動産の現況を把握する必要があるから絶対やりなさいというイメージです。(不動産登記実務上、表題登記の申請を放置したといって、実際に過料が課せられたという話を私は聞いたことがありませんが・・・)

表題登記は、
・土地の「地目変更」「分筆」「合筆」
・建物の「新築表題登記」「滅失」「増改築」
などを行う時に必要となってくるのですが、基本的に殆ど専門家以外の手には追えないものばかりです。表題登記が必要になった時には「土地家屋調査士」へ依頼するのが無難でしょう。

土地建物の表題登記は「義務」であり、依頼するのは「土地家屋調査士」とだけ覚えておいていただければと思います。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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もしも今現在、

  • 自社の規模の場合での費用を知りたい
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  • 必要書類や手続きの流れがわからない

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