庭のリフォーム費用相場は？整地・ガーデニング・外構などの相場を紹介

庭のリフォーム費用は数万円から100万円超

庭・ガーデニングリフォームは、DIYでコツコツできるものもあれば大がかりな造園工事まであり、費用も幅広くなることが特徴です。

工事内容ごとのおおまかな費用相場は以下のとおりです。

サンルームの設置やウッドデッキの設置などの庭リフォームの費用は、100万円ほどかかるでしょう。

以下より、人気の庭・ガーデニングリフォームの種類別に解説します。

整地・芝生貼りなどの費用相場

庭・ガーデニングリフォームを検討している多くの方が、庭の整地・整備を考えていることでしょう。それぞれの庭リフォームに必要な大まかな費用相場は、以下のとおりです。

庭リフォームは、さまざまな要因で費用が大きく変動します。以下にそれぞれの庭リフォームの特徴や費用相場が変動する仕組みを解説します。

1. 庭整地の費用相場

庭整地とは、整備されていない庭の地面を整えていく庭リフォームのことです。整地単体で施工されることはほとんどなく、花壇や芝生エリアの設置・適切な植栽の配置などが庭整地と組みあわせて行われる場合があります。

砂利の敷き詰め・芝生貼り・コンクリート外構工事などを施工する際に、すべての土台となるもっとも基本的な工事といえるでしょう。

整地後の工事予定により施工方法は若干異なるものの、以下の流れが基本です。

堀削作業の費用相場の目安は以下のとおりです。

整地では重機を使う場合があり、施工面積が小さいと若干費用が割高になる可能性があるため留意しましょう。

2. 砂利敷き詰めの費用相場

砂利敷き詰めは、砕石とは別に整地した後の庭に砂利を満遍なく敷き詰める庭リフォームのことです。歩くと音がするため、防犯目的で庭に砂利を敷き詰める方も少なくありません。

整地した後に「防草シート」を敷き、砂利を敷き詰めることで雑草対策にも役立ちます。砂利敷き詰め作業の費用相場の目安は以下のとおりです。

3. 芝生貼りの費用相場

芝生の貼り付けは、砂利の敷き詰め同様、整地した後の庭に芝生を貼り付ける庭リフォームのことです。天然芝であれば、地面に芝が根付いて雨でも土が流れにくくなるメリットがありますが、メンテナンスや手入れに手間がかかります。天然芝には7年程度の寿命があるため定期的に交換する必要もあります。

人工芝はメンテナンスの手がかからないメリットはありますが、天然芝よりも高価です。その分長く活用できるでしょう。

芝生貼り作業の費用相場の目安は以下のとおりです。

天然芝にも人工芝にもいくつかの種類があり、何を選ぶかによっても庭リフォームの費用は変動します。天然芝は「日本芝」「西洋芝」で特徴が異なるため、事前に適した芝生を調べておくことがおすすめです。

4. コンクリート外構工事の費用相場

コンクリート外構工事とは、建物以外の庭や駐車場などをコンクリートで舗装・固める外構工事のことです。整地の終わった地面に「型枠」「ワイヤーメッシュ」を設置し、土間コンクリートを流し込み均しながら仕上げていくことが基本です。

柔軟に形を仕上げられるため、玄関アプローチを土間コンクリートにする方も少なくありません。

コンクリート外構工事の費用相場は以下のとおりです。

土間コンクリートは耐久性に優れ、メンテナンスや手入れがしやすい反面、使えるようになるまで最低でも1週間〜10日の期間が必要です。

手順が増えることでコンクリートが固まるまで時間がかかり、冬の時期や寒冷地の場合はさらに長い期間が必要になるでしょう。

5. カーポート設置の費用相場

カーポートを設置する場合は、本体の費用にプラスして工事費用がかかりますが、種類や土台の状態によって費用相場は変動します。

コンクリートの打設してある庭にカーポートを設置する場合の費用目安は以下のとおりです。

新たに車1台分（3 × 4m）のコンクリートを打設してカーポートを設置する場合、費用目安は以下のとおり変動します。

たとえば、すでに土間コンクリートが打設してあれば、工事費用はカーポートの支柱数のはつり工事・組み立て費用で済みます。新たに土間コンクリートを打設する場合は、追加費用が必要です。

片持ちのカーポートの支柱は3本であるのに対し、両持ちのカーポートは支柱の数が倍のため、工事費用も倍になります。

ウッドデッキ・タイルデッキ（タイルテラス）の費用相場

庭・ガーデニングリフォームで近年人気が高まっているのが「ウッドデッキ」「タイルデッキ」の設置です。

ウッドデッキ・タイルデッキは、高低差をつけながら組みあわせて設置するのが近年の流れとなっており、空間演出にも非常に有効です。

1. ウッドデッキ設置の費用相場

人気の庭リフォームであるウッドデッキですが、費用はサイズ・材質・種類・手すりを含むオプション・設置条件などで大きく変わります。人工木材質のウッドデッキでサイズが小さければ、おおむね工事費用込みで40万円からが費用目安となるでしょう。

自宅から外に出やすくなるウッドデッキは、非常に魅力的な庭リフォームといえますが、利用目的を想定しておくことが肝心です。目的さえ明確であれば、リフォーム会社・外構工事会社などから的確なアドバイスが得られるでしょう。

2. タイルデッキ設置の費用相場

近年注目されるタイルデッキパネルは、ウッドデッキの延長として活用されることが多いです。ウッドデッキ同様、費用はサイズ・材質・種類・オプション・設置条件などで大きく変わります。

タイルデッキパネルの場合、サイズの小さなものであれば、おおむね工事費用込みで35万円からが費用目安です。デザイン面も含め、タイルデッキパネルの剪定・設置もリフォーム会社・外構工事会社へ相談することがおすすめです。

テラス屋根・サンルームの費用相場

独立したテラスに設置したい「テラス屋根」日光浴するにも最適な「サンルーム」の人気も高まりつつあります。

リフォーム費用を事前に把握しておくことで、事前に予算を組みやすくなるでしょう。

1. テラス屋根設置の費用相場

テラス屋根とは、庭の1階部分にあるテラスに取り付ける屋根のことです。ウッドデッキ・タイルデッキに取り付ければ雨風をしのげ、日差しの強い日でも庭で快適に過ごせることが特徴です。

テラス屋根は各社からさまざまな製品が販売されており、サイズや耐久性、遮光性などによって費用は大きく異なります。安価な製品で10〜15万円、工事費がおおよそ5〜6万円、トータルで15万円〜20万円で取り付けできるでしょう。

庭に独立したテラスを作り、テラス屋根も設置したい場合は土間コンクリートでテラスを作る費用も追加されます。

2. サンルーム設置の費用相場

サンルームとは、フレームとガラス・アクリルなどを組み合わせ、家屋の外に独立した1つのスペースを確保できる部屋のことです。組み立てが複雑であり、組み立て工事費がやや高額になる傾向にあります。

サンルームもテラス屋根同様、各社からさまざまな製品が販売されているため、広さ・機能はもちろん費用もさまざまです。

もっとも安価な製品でもサンルーム本体で20万円から、高機能なものになれば50万円以上になることもあります。工事費とあわせて考えれば、30万円から100万円が費用目安です。

外構フェンスの費用相場

庭リフォームで忘れてはいけないのが外構フェンスと言えます。外構フェンスは、単体で利用するもの・ブロック部と組み合わせるものなど、材質も含めデザインや費用はさまざまです。

設置方法に応じて工事費用も変動します。工事の手順は以下の流れが基本です。

一般的な家庭の90%が利用するアルミフェンスを使って6mの外構フェンスを設置した場合の費用相場は以下のとおりです。

【費用別】予算内でできる庭リフォーム内容

庭リフォームの事例を費用別に紹介します。

予算に合ったリフォームをして、家のデザインを仕上げていきましょう。

予算50万円以内のリフォーム

予算50万円以内の庭リフォームでは、比較的簡易な改修が行われるでしょう。たとえば、庭のレイアウトの変更では、植栽の配置を調整して庭の空間を有効活用し、歩道や花壇の配置を変えて庭全体のバランスを整えます。

植栽の追加では、小さな木や植物を追加して季節ごとの花壇を作り、観葉植物を配置して緑のアクセントを加えます。軽微な修繕では、庭具やフェンスなどの修理や塗装を行い、庭全体の美観を向上させられるでしょう。

予算100万円以内のリフォーム

予算100万円以内の庭リフォームでは、広範囲での改修が可能です。デッキやテラスの設置では、庭の一部を利用して屋外でのリラックススペースを確保します。

大規模な植栽では、木やシュラブ・花壇などを追加して庭全体に緑を豊かにし、四季折々の美しい景色を楽しめるようにします。照明の追加では、庭の夜間の利用を考慮し、ポストライトやソーラーライトなどを設置して、安全性や雰囲気を向上させられるでしょう。

予算100万円以上のリフォーム

予算100万円以上の庭リフォームでは、より高度な改修が行われます。ガーデンデザインの変更では、プロのデザイナーによる再設計が行われ、庭の魅力的なレイアウトや植栽の配置が計画できます。

ウォーターフィーチャーの設置では、噴水や池などの水の要素を取り入れて、庭全体にリラックスした雰囲気をもたらします。

屋外キッチンやバーベキューエリア・外部のリビングスペースなどの追加も可能でしょう。庭を家族や友人と楽しむ場として活用できるでしょう。

参考にしたい庭のリフォーム事例3パターン

庭リフォームの事例を紹介します。以下の3つの例を見ていきましょう。

それぞれ、リフォームの概要とコンセプトを解説しているため、庭づくりの方向性に悩んでいる方は必見です。

1. 輸入住宅の外観に合わせた北欧デザイン

「輸入住宅の外観にあわせて、北欧デザインの庭に変えたい」依頼主のオーダーをもとに行われます。ポイントは、落ち着きのある色合いのアンティークレンガを全面に使っている点です。

設置することで北欧風な庭にできます。地面の一部にもアンティークレンガを使うことで、全体に統一感を持たせることが可能です。

2. 家族との時間が増える開放的なウッドデッキ

「家族との時間を増やしたい」依頼主のオーダーをもとに行われた事例です。具体的には、隣家や道路からの視線が気にならないように高めのフェンスを設置しています。

家族が集うリビングからのアクセスを良くするために、ウッドデッキを追加したリフォーム工事です。庭の地面には芝を敷き、緑の落ち着いたデザインです。

3. 雑草が生い茂っていた庭をプチリフォーム

雑草が生い茂り、汚い印象を与えてしまっている庭を、お洒落な庭に仕上げたリフォーム事例です。コンクリートとブロックで小道を作り、残りの部分に砂利を敷き詰めることで、雑草が生えるスペースを消しています。

コストをかけず、綺麗な庭に仕上がっています。

庭のリフォームに失敗しないための3つのポイント

リフォームに失敗しないためのポイントは以下のとおりです。

失敗したと後悔しないためにも、庭・ガーデニングリフォームに失敗しないためのポイントを押さえておくことが重要です。

1. テーマ・イメージを明確にする

庭のリフォームを始める前に、希望するテーマやイメージを明確にしましょう。たとえば、和風庭園・モダンガーデン・自然な森林風など、庭の雰囲気やデザインコンセプトを明確にすることで、一貫性のある美しい庭を実現できます。

2. メンテナンス性も考慮する

庭のリフォームでは、美しいだけではなくメンテナンス性も考慮しましょう。植物の選択や配置・庭具や構造物の配置などを工夫して、日常の手入れを簡素化し、維持管理の負担を軽減します。

3. お手入れのしやすさを考慮する

日常的な手入れがしやすい庭のレイアウトや機能を設計することも重要です。水やりや草取りなどの作業が簡単に行えるように、庭のアクセスや植物の配置を工夫しましょう。

庭具や道具の収納スペースも考慮しておくと便利です。

まとめ

庭のリフォームは、庭の雰囲気や機能性を向上させるために行われる改修作業です。庭のリフォームは家の外観や価値にも影響を与えるため、慎重な計画と適切な実行が重要でしょう。

いいデザインに仕上げたい場合は、業者に依頼することも1つの手です。

「比較ビズ」の場合、必要事項を入力する2分程度の手間で、庭のリフォーム業者をスピーディーに探せます。複数の会社に無料で相談できる点もポイントです。業者の選定に迷うことがあれば、ぜひ利用してみてください。

監修者のコメント

住宅設備建材プランナー

山崎 正人

総合住宅設備建材メーカーでの24年の営業経験、2000棟以上の現場に携わった経験を生かして、MY SQUAREを設立。住宅設備建材プランナーという新しい切り口で、家づくり・リフォームに関わるすべての人へ、最適な提案を行う。法人企業へ、住宅設備関連のコンサルティングやアドバイザリー業務、個人の方へは家づくり、リフォーム相談、住宅設備（浴室、キッチンなど）の選び方などのサポートも行う。

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庭のリフォームは、予算や規模などの幅が大きく、非常に奥が深いジャンルです。

景観を良くするためorメンテナンス性を向上するためor生活を楽しむため、など様々ですがどこまで求めるか（予算をどこまでかけるか）によって、内容が大きく変わります。植栽1本とってみても、高木・中木・低木の違いや種類で数万円はすぐ変わります。　　　

もちろん予算がある方はいっぺんにリフォームするという方法もありますが、住まいと同様にライフスタイルの変化や予算により、少しずつ『庭を育てる』ことが大切であるといえます。

例えば新築時はガーデニングをやるために土にしたが、数年経過して雑草の手入れが大変だから土間コンクリートにして物置きを設置したい。など、その時の生活環境に合わせた変化させることができるのも庭リフォームの特長であります。

住まいのリフォームとともに、庭リフォームも無理のない計画と予算で実施することをおすすめします。

執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。