屋根葺き替えで利用できる補助金はある?申請条件や金額を徹底解説!
- 屋根葺き替えで利用できる補助金には何がある?
- 屋根葺き替え補助金の条件は何?
- 屋根葺き替え補助金の申請方法は?
「屋根の葺き替え工事をできるだけ安く済ませたい」とお考えの方、必見!
国や自治体の補助金を利用することで通常費用よりお得に屋根の葺き替え工事ができます。この記事では、屋根の葺き替えで利用可能な補助金の種類や申請方法を詳しく解説します。
補助金の申請条件や受け取れる金額の上限なども説明するため、屋根の葺き替えを検討している方はぜひ参考にしてください。
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屋根葺き替えで利用できる補助金4つ
屋根の葺き替えで利用できる補助金は、主に以下の4つです。
- 長期優良化リフォーム推進事業制度
- 住宅・建築物の耐震化に関する支援制度
- 住宅・建築物安全ストック形成事業
- 地方自治体が提供している補助金
1. 長期優良住宅化リフォーム推進事業制度
長期優良住宅化リフォーム推進事業は、耐久性や省エネ性を高めるリフォームに対して支給される補助金です。耐震だけではなく、耐風リフォームも対象になります。
屋根の葺き替えだけではなく、断熱リフォームやバリアフリー化でも申請可能なため、リフォームを検討している場合には申請条件にかなっているかどうかチェックするといいでしょう。補助率や補助限度額は以下のとおりです。
補助率 | 1戸あたりの補助限度額 | |
---|---|---|
評価基準型 | リフォーム工事合計額の1/3 | 100万円(150万円) |
認定長期優良住宅型 | リフォーム工事合計額の1/3 | 200万円(250万円) |
三世代同居対応改修工事や若者・子育て世帯が改修工事を行う場合には、1戸あたりの補助限度額が150万円、250万円に引き上げられます。
国土交通省「長期優良住宅化リフォーム推進事業」では詳しい内容を解説しています。
2. 住宅・建築物の耐震化に関する支援制度
住宅・建築物耐震改修事業による補助金は、住宅・建築物の安全性の確保を図るため、耐震性能の向上を目的とした工事に対して支給される補助金です。
屋根の葺き替えに対して支給される補助金ではないものの、住宅やマンションの耐震リフォームの一環として屋根の修復伽葺き替えを行った場合には、支給対象となる可能性もあります。戸建て住宅の耐震リフォームで補助金を利用した場合、補助率・補助限度額は下記のとおりです。
補助率 | 1戸あたりの補助限度額 | |
---|---|---|
マンション | 国と地方で1/3 | 83.8万円(多雪区域は100.4万円) |
その他 | 国と地方で23% | 83.8万円(多雪区域は100.4万円) |
国土交通省「住宅・建築物の耐震化に関する支援制度」では詳しい内容を解説しています。
3. 住宅・建築物安全ストック形成事業
近年、大型台風の上陸により屋根が破壊される、屋根瓦が飛ぶなどの被害が見られ、国や自治体が補助金を設けています。
補助金の条件は「所要の耐風性能を有する屋根に葺き替えること」「DID地区等で基準風速32m/s以上の区域又は地域防災計画等で地方公共団体が指定する区域にあること」の2点です。屋根の葺き替えや耐風改修に対して支給される補助金額や補助率は以下のとおりです。
補助率 | 国と地方で23% |
---|---|
補助限度額 | 240万円/戸 |
人口や住宅が密集している区域のことです。お住まいの地域が該当しているかどうかは国土地理院のホームページにて確認できます。
国土交通省「住宅・建築物安全ストック形成事業」では詳しい内容を解説しています。
4. 地方自治体が提供している補助金
自分が住んでいる地域で利用できる補助金があるかどうか調査すると、役立つ情報が見つかるでしょう。
東京都は「家庭における熱の有効利用促進事業(高断熱窓・ドア)」を設定しています。一見すると窓やドアが対象のため、屋根の葺き替えと関係ないように思えますが、天窓が付いている屋根であれば適用される可能性があるでしょう。上限額は50万円で、工事費用と材料費の17%までが補助されます。
埼玉県さいたま市では、1戸あたり120万円を上限に屋根の葺き替えへの補助金を設置しています。ただし、昭和56年5月31日以前に着工している住宅が対象で、かなり築年数の古い物件でなければ適用されません。
補助金の対象になる屋根葺き替えとは?
屋根の葺き替えを対象とした補助金は国や地方自治体が設置していますが、すべての工事が対象となるわけではありません。
どのような工事に補助金が支給されるのか確認しましょう。
耐震性や省エネ性能の向上が目的の工事は対象
屋根の葺き替えが補助金の対象となるのは、耐震性や耐風性、省エネ性能を高めるための工事です。日本は地震や台風などの自然災害が多いため、災害に強い家づくりに積極的に補助金を支給しています。
耐震性能や省エネ性能を高める具体的な工事例は以下のとおりです。
- 屋根に断熱材を敷く
- 屋根に断熱・遮熱塗料を塗る
- 屋根の内側から断熱材を吹き付ける
- 屋根瓦の下に断熱材を敷く
- 屋根材を軽量なものへ変更する
- 太陽光パネルを設置する
見栄えを良くする目的の工事は対象外
屋根葺き替えの目的が見栄えをよくするためである場合、補助金を利用するのは難しくなります。見栄えをよくするために屋根を葺き替えても耐震性や省エネ性能は向上しないからです。
ただし、見栄えをよくするために屋根を葺き替えるとしても、使用する材料によっては補助金が受けられる可能性があります。補助金を使って工事費用を抑えられないか、施工する屋根のリフォーム業者に相談してみるといいでしょう。
屋根葺き替えで補助金を受ける4つの条件
屋根の葺き替えが耐震性・省エネ性能の向上であっても、補助金を受け取るためには条件があります。補助金の支給対象となるのは以下の4つの条件です。
- 工事前に補助金を申請していること
- 税金の未納・滞納がないこと
- 暴力団・反社会的勢力との関わりがないこと
- 住居目的の自宅であること
1. 工事前に補助金を申請していること
屋根葺き替えの工事前に補助金を申請しないと、申請が受理されないことがあります。多くの補助金は、着工前に申請することが条件となっており、着工後の申請は認められません。補助金の審査では、屋根の葺き替え工事前後の写真を添付することが求められます。
補助金支給の条件として、竣工時期が指定されることがあります。着工時期だけではなく、竣工時期も確認しましょう。
2. 税金の未納・滞納がないこと
屋根の葺き替えに対する補助金は、国民が納めた税金から支払われるため、税金の未納・滞納がある場合には審査にとおりにくくなります。納税の義務を果たしていない人は、国や地方自治体から税金を原資とする援助は受けられません。
税金を滞納したことはあるがかなり前のことである、すでに全額納税しているケースでは、補助金の申請が受理されることもあります。不安がある場合には補助金の窓口で確認してみるといいでしょう。
3. 暴力団・反社会的勢力との関わりがないこと
屋根の葺き替えに限らず、暴力団や反社会的勢力との関わりがある場合には、補助金の支給は受けられません。経済産業省や警察庁、他の公的機関は補助金などの交付対象から暴力団を排除することを定めています。
かつて暴力団や反社会的勢力の構成員だった場合、構成員を退いた日から5年が経過したケースでは、補助金が支給される可能性もあります。構成員の家族がいるが現在は関わりはない場合、補助金が利用できるか確認することをおすすめします。
4. 住居目的の自宅であること
屋根葺き替えの補助金を申請するためには、住居目的の自宅でなければなりません。多くの補助金の目的は、災害に強く安心して暮らせる住宅にすることであるため、商業施設ではなく住宅が対象です。 加えて、住宅の所有者本人が補助金を申請するのが基本的な条件です。
借家の屋根を葺き替えしたいと考えている場合には、まず住宅の所有者もしくは管理会社に連絡しましょう。勝手に屋根の葺き替え、補助金の申請を行うと大きなトラブルに発展することもあるため注意が必要です。
屋根葺き替え補助金の申請手順
屋根の葺き替えにおいて補助金を申請するためには、適切なステップを踏む必要があります。順番を間違えると補助金の申請が行えなかったり受理されなかったりするおそれもあるため、申請手順をしっかり把握しておきましょう。
屋根葺き替えの補助金申請手順は以下のとおりです。
- 利用可能な補助金の調査
- 必要書類の準備
- 屋根葺き替え工事の実施
- 調査員による状況の確認
- 補助金の受け取り
1. 利用可能な補助金の調査
屋根の葺き替えで利用可能な補助金は、各自治体によって異なるため調査が必要です。インターネットを使って「自治体名 屋根の葺き替え 補助金」と検索することで、必要な情報が得られます。
国土交通省ホームページに掲載されている「住宅リフォームの支援制度」のページでは、国や地方自治体の補助金制度を解説しているため、必要に応じて利用しましょう。 補助金に詳しく、申請に慣れた工務店やリフォーム業者を選べば、補助金の調査や申請の代行をしてくれる場合もあります。
2. 必要書類の準備
屋根の葺き替えに利用できる補助金を決めたら、申請書類と必要書類を準備しましょう。必要書類が揃っていないと申請が受理されず、着工に間に合わないこともあります。
地方自治体や申請する補助金の種類によって異なりますが、一般的に下記の書類が求められます。
- 制度ごとの申請書
- 工事計画書
- 工事見積書
- 建物の登記事項証明書
- 工事前後の写真
3. 屋根葺き替え工事の実施
屋根葺き替えの補助金申請完了後、工事が実施されます。施主側で行うことはほとんどありませんが、事前の計画どおり、申請どおりに工事が進んでいるかどうか確認することが重要です。
とくに下記の2点は工事期間中に確認しましょう。
- 屋根の葺き替え前後の写真を撮影しているか
- 工事完了後に提出すべき書類を作成しているか
4. 調査員による状況の確認
屋根の葺き替え工事が完了すると、国や地方自治体の調査員が工事の確認に来ます。申請どおりに工事が行われたか、補助金を支給する条件を満たしているかチェックするためです。
工務店やリフォーム業者が対応する場合もありますが、調査員とのやり取りを確認するため施主本人もしくは同居の家族が立ち会うのが最善でしょう。
5. 補助金の受け取り
調査員の確認で問題がなければ、補助金が支給されます。指定の銀行口座に振り込まれるのが一般的です。 屋根の葺き替え工事に限らず、補助金の支給は調査員の確認完了後1〜3カ月後に行われます。
自治体によって支給時期にばらつきがあるため、生活資金が不足することがないよう計画することが重要です。
屋根葺き替えで補助金を受ける際の注意点5つ
屋根の葺き替えで補助金を申請する際に注意すべき点がいくつかあります。思わぬトラブルにならないよう、以下の5つの点を覚えておきましょう。
- 補助金が必ず利用できるとは限らない
- すでに補助金枠が埋まっているケースがある
- 補助金詐欺に遭わないようにする
- 業者が補助金に詳しくないことがある
- 施工業者の所在地に注意する
1. 補助金が必ず利用できるとは限らない
屋根の葺き替えだけではありませんが、補助金が必ず利用できるとは限りません。補助金の適用を受けるには細かな条件を満たす必要があります。
対象となる工事内容、地域、補助金額が想定していたものと異なり、補助金の申請が通らないこともあり得ます。補助金を当てにしていたのに、結局工事費用を全部負担する結果になるため、事前の調査が非常に重要です。
2. すでに補助金枠が埋まっているケースがある
補助金の条件を満たしていても、補助金枠が埋まっていて申請できないケースもあります。補助金は無限に設定されているわけではなく、当該年度の予算の範囲内で枠が設定されています。補助金枠が埋まると、ホームページで応募を締め切った旨が発表されるでしょう。
事前調査の段階で、補助金枠がまだ残っているか、申請の余地があるか確認しなければなりません。
3. 補助金詐欺に遭わないようにする
補助金は工事の施主にとって重要ですが、悪質な業者はその心理を利用して補助金詐欺を行います。施主をだまして高額な料金を取る業者や、施主を巻き込んで必要以上に多くの補助金を受け取ろうとする業者もあります。 補助金詐欺を働く業者には以下の特徴があります。
- 訪問営業でリフォームを勧めてきた
- 口コミや評価が非常に悪い
- 補助金でリフォーム費用がゼロになる可能性があると説明している
工事計画書や申請書に嘘の情報を記載してより多くの補助金を受け取ろうと施主に持ちかける悪徳業者もいます。実態と異なる書類を作成して補助金を申請した場合、補助金の受給前であっても罪に問われます。厳しい罰則が適用されることもあるため注意しましょう。
4. 業者が補助金に詳しくないことがある
屋根の葺き替えを依頼する業者が補助金に詳しくない場合、申請が行えないことがあります。実際には利用できるはずの補助金の情報が得られなかったり、申請代行を依頼できないおそれもあります。下記の業務に慣れている業者を選びましょう。
- 申請書作成
- 施工前後の写真撮影
- 施工後の報告書作成
5. 施工業者の所在地に注意する
屋根葺き替えで補助金を申請する場合、住宅の住所だけではなく施工業者の所在地に注意すべきです。すべてではありませんが、施工業者の所在地が管轄内でないと補助金の申請を受理しない地方自治体があります。
施工業者の所在地によって補助金が受けられなくなるおそれもあるため、事前の調査の段階で問題ないかどうか確認すべきでしょう。
屋根葺き替えと補助金Q&A
屋根葺き替えの補助金でよくある質問を紹介します。
1. 雨漏りによる屋根の葺き替えでも補助金は支給される?
雨漏りによる屋根葺き替えでも補助金を設定している自治体はあります。屋根葺き替えで受給できる補助金の多くは耐震化・耐風化が対象です。しかし自治体によっては、住宅リフォーム全般を対象とした補助金制度を設けています。
所有住宅の管轄区域である自治体のホームページを確認しましょう。
2. 屋根葺き替えリフォームの費用相場は?
屋根葺き替えの費用相場は下記のとおりです。
新しい屋根材 | 費用相場 | |
---|---|---|
瓦(日本瓦) | 瓦(日本瓦) | 100万円〜300万円 |
スレート | 75万円〜200万円 | |
ガルバリウム | 75万円〜200万円 | |
セメント瓦 | スレート | 100万円〜250万円 |
ガルバリウム | 75万円〜200万円 | |
スレート | スレート | 75万円〜200万円 |
ガルバリウム | 100万円〜200万円 |
古い住宅を持っていて、屋根を軽量化したい場合、瓦(日本瓦)からスレートもしくはガルバリウムへの交換がおすすめです。屋根葺き替えリフォームの費用相場は75万円〜200万円と考えられます。
まとめ
屋根葺き替えで利用できる補助金は、主に以下の4つです。
- 長期優良化リフォーム推進事業制度
- 住宅・建築物耐震改修事業
- 屋根の耐風診断および耐風改修に関する事業
- 地方自治体が提供している補助金
とくに4つめの地方自治体の提供している補助金は、事前の調査が不可欠といえます。申請条件や補助率、上限額がそれぞれ異なるため、屋根の葺き替えが条件を満たしているのか確認しながら工事計画を進めましょう。
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また、屋根のリフォームに関する補助金の事業を行っていない、あるいは事業の規模が小さく予算が少ない地方自治体もありますため事前に確認が必要です。屋根のリフォームを行う場合は、建物の耐震補強や断熱工事も併せて検討し、そちらでも補助金が申請ができることもあります。
新しく太陽光発電システムを導入されるときは、屋根にかかる発電パネルの重量が増えますため、建物の耐震性の検討が必要です。
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