メルマガ配信システムの費用は?種類別の費用相場やメリット・デメリットを解説

株式会社GeNEE
監修者
株式会社GeNEE 代表取締役 日向野卓也
最終更新日:2025年01月21日
メルマガ配信システムの費用は?種類別の費用相場やメリット・デメリットを解説
この記事で解決できるお悩み
  • メルマガ配信システムの費用相場は?
  • メルマガ配信システムのメリット・デメリットとは?

「メルマガ配信システムを駆使して顧客を集めたいが、費用相場がわからない」とお悩みの経営者・個人事業主は必見です。

メルマガ配信システムの導入には、さまざまな費用要因が存在します。 費用要因には、システムの機能や規模・利用頻度・カスタマイズの必要性などが含まれます。企業は費用を慎重に分析し、自社の予算やニーズに適したメルマガ配信システムを選択する必要があるでしょう。

この記事では、メルマガ配信システムを導入した場合の費用を種別ごとに詳しく解説します。記事を読み終わった頃には、メルマガ配信システムの費用相場・メリットデメリットがわかるでしょう。

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メルマガ配信システムとは?

スマホ見てる2人

メルマガ配信システムは、ビジネスや組織が効率的に電子メールを一斉送信・管理・追跡するためのソフトウェアやサービスです。主な機能には、メールの作成・編集・送信スケジューリング・受信者管理・追跡・分析が含まれます。

効果的なメールマーケティング戦略を展開し、顧客や顧客セグメントに向けてターゲティングされたコンテンツを提供できるでしょう。

メルマガ配信システムはクラウド型とオンプレミス型の2種類

メルマガ配信システムは、外部の会社が作ったシステムを利用する方法と、自社でシステムを作り運用する方法があります。

外部の会社が作ったシステムを利用するメルマガ配信システムは「クラウド型」と呼ばれます。自社でシステムを作り運用するメルマガ配信システムは「オンプレミス型」です。

  • クラウド型:クラウド上で構築されたサービスを利用する
  • オンプレミス型:自社でシステムを作り運用する

以上の特徴をひとつずつ説明します。

クラウド型:クラウド上で構築されたサービスを利用する

クラウド型のシステムは、クラウドで構築されたシステムを利用します。パソコンにメール配信ソフトをインストールする必要がなく、いつでもどこでも利用できる点が特徴です。

すでに作られたサービスを利用するため、導入までの期間が短く比較的安価です。保守管理も楽なことから、メルマガ配信システムの主流といえるでしょう。

オンプレミス型:自社でシステムを作り運用する

オンプレミス型のメルマガ配信システムは「パッケージ型」とも呼ばれています。自社のサーバやパソコンにソフトをインストールし、システムを自社ですべて構築します。自社だけで利用するので、自由にカスタマイズし希望どおりのシステムを作ることができるでしょう。

カスタマイズが自由な代わりに、ライセンス料が高額です。自社システムとして活用するため、パソコン操作やシステム管理に関する一定の知識が求められます。

メルマガ配信システムの費用相場

メール確認

メルマガ配信システムは、クラウド型とオンプレミス型で費用が変わります。クラウド型は、クラウド上に構築済みのシステムを使うため、比較的費用が安価です。

一方、オンプレミス型は、購入したシステムを使用する側が設定・構築します。システムを購入した側が設定やカスタマイズをするため、ライセンス料が高額となることが特徴です。

  • クラウド型:1万円〜6万円
  • オンプレミス型:100万円〜500万円

ひとつずつ内訳もあわせて解説します。

クラウド型:1万円〜6万円

クラウド型の費用は、初期費用と月額費用に分類されます。初期費用と月額費用を合わせた費用相場は、1万円〜6万円です。メールの配信方法により、追加料金がかかる場合があります。

初期費用 1万円〜5万円
月額費用 月額1,000円〜1万円(配信アドレス数により変動)

初期費用

初期費用は、メルマガ配信システム導入時にかかる費用です。1万円〜5万円かかります。

一斉配信型の月額費用

「一斉配信型」とは、登録者に一斉にメルマガを配信するシステムです。相場はおおよそ、5,000通程度で4,000円前後、30,000通程度で15,000円前後です。

相場の目安は「配信希望アドレス数×1円〜0.5円」と覚えておくといいでしょう。

セグメント型配信の追加費用

登録者の属性ごとに配信を変える方式を「セグメント型」と呼びます。セグメント型配信では、対象の切り分け方法や配信方法で費用が変動します。ユーザー1人につき月額費用に数百円程度プラスした額が相場となるでしょう。

オンプレミス型:100万円〜500万円

オンプレミス型を導入した場合、費用総額はおよそ100万円〜500万円です。内訳はライセンス料・サーバーレンタル料・保守管理料で、費用のほとんどがライセンス料です。

ライセンス料 100万円〜500万円
サーバーレンタル料 5,000円〜2万円
保守管理料 3万円〜5万円

ライセンス料

ライセンス料とは、システム開発会社と契約し、メルマガ配信システムを利用するための費用です。オンプレミス型で必要な費用のほとんどがライセンス料となります。

ライセンス料は、安いところでは100万円程度、高額の場合は500万円程度かかる場合もあります。

ライセンス料に数百万円の幅がある理由は、ソフトウェアの機能差異や利用規模・カスタマイズやサポートの提供などによるものです。多機能で大規模なソフトウェアや特定の業界向けのソフトウェアは、高額なライセンス料が設定される傾向があります。

サーバーレンタル料

メルマガを配信するには、配信用のメールサーバーが必要です。新規にサーバーを導入するには、レンタルか自社で構築のどちらかになります。

レンタルする場合、初期費用の相場は3,000円〜1万円、月額費用の相場は、2,000円〜1万円です。月額費用は、登録アドレス量や付帯するサービスにより変わります。

初期費用 3,000円〜1万円
月額費用 2,000円〜1万円

自社でサーバーを作った場合は社内エンジニアの給料が費用です。外部に別途支払う必要がないため、費用を抑えることができます。

保守管理料

メルマガ配信システムやサーバーを導入すると、メンテナンス料や保守管理の費用も必要です。外部に保守管理を依頼した場合の費料相場は、3万円〜5万円です。

社内エンジニアを使ってシステムの保守管理をすると、保守管理料を抑えられます。

無料と有料メルマガ配信システムの比較

ポイント_虫眼鏡

無料メルマガ配信システムは、無料で使えることが長所である反面、次の短所があります。

  • サポートがなく、システムの保守管理を自分でしなければいけない
  • セグメント型配信ができない

有料配信システムは、費用がかかる分ほとんどのシステムにサポート体制がついています。

以下は、無料メルマガ配信システムと有料メルマガ配信システムを比較した表です。

  初期費用の有無とシステムの種類 有料版の金額 特記事項
まぐまぐ! 無料
(クラウド型)
月額:2,640円 セグメント型配信不可
Milky Step 有料
(オンプレミス型)
24,800円 無料版はサポートなし
める配くん 有料
(クラウド型)
・初期費用:4,400円
・月額:2,075円〜44,000円
・無料は配信数120件まで
・HTMLエディタ使用不可
・サポートなし
配配メール 有料
(オンプレミス型)
・初年度ライセンス料:270,000円〜3,750,000円
・更新ライセンス料:240,000円〜3,720,000円
・月額費用は4プランあり
・要問合せ
ブラストメール
(Blastmail)
有料
(クラウド型)
・初期費用:10,000円〜50,000円
・月額:3,000円〜50,000円
・7日間の無料お試し期間あり
・Proプランの価格は要問合せ

メルマガ配信システムの構築は、システム開発会社やWeb制作会社に外注する方法もあります。

メルマガ配信システムの2つのメリット

以下に、メルマガ配信システムのとくに重要な2つのメリットを示します。

  1. 大規模な受信者への一斉送信ができる
  2. トラッキングと分析ができる

以上のメリットにより、メール配信システムは効率的なコミュニケーションツールとして広く利用されています。

1. 大規模な受信者への一斉送信ができる

メルマガ配信システムを利用すると、おおよそ1,000件以上の受信者に対してメール送信が可能です。システムを使用することで、手動で個々のメールを送信する手間や時間を節約できます。

自動化されたプロセスにより、メールの送信が迅速かつ効率的に行われるため、時間やリソースの節約につながります。

2. トラッキングと分析ができる

メルマガ配信システムは、送信されたメールの配信状況や開封率・クリック率などの情報を追跡し、分析する機能を提供します。送信されたメールの効果や受信者の反応を評価し、マーケティング戦略やコンテンツの最適化に役立てることができるでしょう。

受信者の行動や傾向を把握することで、ターゲットの細分化やパーソナライズされたコミュニケーションの改善にも貢献します。

メルマガ配信システムの2つのデメリット

メルマガ配信システムには、便利さや効率性に加えていくつかのデメリットも存在します。以下に、2つの主なデメリットを示します。

  1. スパムフィルターへの適合性の問題がある
  2. 配信先のデータの精度と保守をする必要がある

デメリットを把握し、スパムやデータの保守をすることで、メール未達のリスクを防げるでしょう。

1. スパムフィルターへの適合性の問題がある

メルマガ配信システムを利用する際には、スパムフィルターによるフィルタリングが一般的な課題となります。多くの場合、メールがスパムと誤認識され、受信者の受信トレイに到達しない可能性があります。

配信されたメールが適切なフォーマットや内容でない場合に特に顕著です。メール配信システムの利用者は、スパムフィルターの動作に関する知識を持ち、あわせて配信内容を最適化する必要があります。

2. 配信先のデータの精度と保守をする必要がある

メルマガ配信システムは、積極的にメールコンテンツに関与している受信者を維持する必要があります。ただし、受信者のメールアドレスが変更されることや、無効になることが頻繁にあるためリスト管理が重要です。

システムの利用者は受信者データベースを定期的に更新し、不要なアドレスを削除しましょう。受信者からの配信停止リクエストを適切に処理することも重要です。

手作業で行う場合、時間とリソースを要するため自動化されたプロセスが求められます。受信者からの配信停止リクエストを自動的に削除処理する機能を導入しましょう。

まとめ

時間と労力を節約できるメルマガ配信システムは、営業には欠かせないツールです。メルマガ配信を考えている場合、無料有料問わず、ぜひ導入して欲しいツールです。

いざメルマガ配信ツールを導入する場合「メルマガの管理は自分たちでしなければいけない」悩みがあるでしょう。

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監修者のコメント
株式会社GeNEE
代表取締役 日向野卓也

東京工業大学環境・社会理工学院卒業。慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了。MBA(経営学修士)取得。国内最大手SIerの株式会社NTTデータで大手法人領域(大手流通企業、大手小売企業)の事業開発、事業企画等の業務に従事。米国スタンフォード大学への研修留学を経て、システム/モバイルアプリ開発会社の株式会社GeNEEを創業。

昨今、マーケティングはSNSにも場を広げてきていますが、toB向けのサービスや製品においては未だメールを利用したマーケティングが主流と言えます。

マーケティング担当者が顧客リストなどを手管理されているケースでは、メールの配信をシステム化することで、作業の効率化やヒューマンエラーの削減に大きく貢献してくれるはずです。

またシステム化を行うことにより、メール配信だけではなく、配信した後の開封やURLのクリック率などをしっかりと計測し、「どのメールが顧客に読まれているのか」、「どのような内容にすると顧客は反応するのか」などを分析することで、サービス価値向上に繋げることも可能です。

もちろん機能が豊富になると開発コストは高くなる傾向にあります。本記事の通り、配信システムの導入コストは幅が広いです。高ければ良いというわけではありませんので、必要とする機能を検討するところから開始し、導入するシステムの選定を行いましょう。

既に配信システムを導入されている場合においても、定期的に利用状況や費用対効果から別の配信システムに切り替えることを検討されることは十分に価値があることです。

当初検討した運用の内容が時間とともに変わってゆくことは不思議なことではありません。無駄な機能や足りない機能をあらためて確認し、過不足のない配信システムへの移行を検討されるのも良いかもしれません。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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