風評被害対策の費用相場は?7つの対策方法別に解説
- 風評被害の対策にかかる費用は?
- 風評被害の対策費用を抑えるには?
- 自社の目的にあった風評被害対策ってなに?
インターネット上での風評被害は、企業イメージの悪化や離職者の増加などの可能性もあるので、迅速に対応したいもの。
対応方法として、弁護士に相談するか自力で解決するかが挙げられます。しかし、何から手を付けていいのか分からないというWeb担当者も多いでしょう。
この記事では風評被害対策にかかる費用や対策方法などを解説します。風評被害を受けている方も将来の風評被害を未然に防ぎたい方もぜひ参考にしてください。
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風評被害対策の費用相場|7つの方法別に解説
風評被害対策にかかる費用は、実施する対策方法によって異なります。下記7つの方法ごとに費用の目安と実施する内容を解説します。
- 口コミ投稿や記事の削除申請
- 検索エンジンのサジェスト削除
- 逆SEO対策
- 投稿者のIPアドレス開示請求
- 損害賠償請求
- 口コミやサジェストの監視
- コンサルティング
対策方法にかかわらず、弁護士に依頼する場合には「相談料」「着手金」「成功報酬」と3回に分けた費用支払いが一般的です。
口コミ投稿や記事の削除申請|1件あたり5万円〜20万円
口コミやWeb記事、SNS投稿などの削除申請にかかる費用は1件あたり5万円〜20万円です。
お問い合わせ機能やプラットフォーム上のポリシー違反申請フォームなどを利用して、Webサイト運営者に投稿を削除してもらうよう申請します。削除申請の費用が高額なのは、下記のような理由から弁護士にしか代行を依頼できないためです。
- 削除申請の法的根拠を求められる場合があり、法律の専門知識が必要
- 弁護士ではない人が報酬を得て削除交渉を代行することは「非弁行為」という違法行為に該当する
ただしネガティブな口コミ・投稿でも法的に問題ない場合は、削除申請をしたからといって必ず口コミが削除されるわけではない点には注意しましょう。
検索エンジンのサジェスト削除
検索エンジンのサジェスト削除費用は、風評被害対策業者と弁護士のどちらに依頼するかによって異なります。
依頼先 | 費用の目安 |
---|---|
風評被害対策業者 | 月額3万円〜10万円 |
弁護士 | 1件あたり5万円〜20万円 |
風評被害対策業者に依頼する場合|月額3万円〜10万円
風評被害対策業者にサジェスト削除を依頼する場合の費用は、検索ボリュームやキーワードの難易度にもよりますが、月額3万円〜10万円が目安です。
風評被害対策業者のサジェスト削除は、検索エンジンのアルゴリズムを活用して、ネガティブなサジェストを別のサジェストへと上書きする方法で行われます。具体的な手法はブラックボックスとしているケースが一般的です。
効果が現れるまでに1週間から長くて3ヶ月ほどかかるため、営業に不利益なサジェストキーワードがある場合は早めに対応しましょう。
弁護士に依頼する場合|1件あたり5万円〜20万円
弁護士にサジェスト削除を依頼する場合の費用は1件あたり5万円〜20万円が目安です。
GoogleやYahoo!といった検索エンジンの運営会社は、サジェストキーワードの削除に関する申請を受け付けています。サジェストの削除は下記のような流れです。
- 被害を受けたユーザーもしくはその代理人が削除を申請
- 検索エンジンの運営会社が申請の内容を確認
- 検索エンジンの運営会社が、ポリシーや法律に照らして申請が妥当だと判断すればサジェストキーワードを削除
参照元:Google『法律に基づく削除に関する問題を報告する』
申請から削除までにかかる時間の目安は1日から2週間です。
逆SEO対策|月額5万円〜30万円
特定の記事やWebサイトのGoogle検索順位を引き下げる逆SEO対策にかかる費用の相場は月額5万円〜30万円です。
悪意のあるレビュー記事や自社に攻撃的なWebサイトの検索順位を下げ、一般ユーザーの目に留まらないようにする風評被害対策です。新しい記事を大量に作成して当該記事を検索上位から押し出す方法と、検索エンジンに当該記事をスパムだと認識させて検索順位を引き下げる方法があります。
ただし逆SEO対策をしても当該記事が削除されるわけではなく、検索エンジンとは関係のないSNSでの拡散は止められません。
投稿者のIPアドレス開示請求|1件あたり5万円〜15万円
悪意のある口コミや記事を投稿した人のIPアドレス開示請求にかかる費用の相場は、1件あたり5万円〜15万円です。
裁判所に対してIPアドレス開示の仮処分命令を申し立てて、プロバイダやサイト管理者が命令に応じればIPアドレスを把握できます。裁判所の命令ですので、IPアドレスの開示に応じる事業者がほとんどです。
ただしIPアドレスがわかっても、基本的には個人の特定ができません。個人を特定したければ、「発信者情報開示」や民事訴訟といった別の手段が必要です。
損害賠償請求|着手金15万円〜30万円+成功報酬
損害賠償請求にかかる費用の相場は着手金15万円〜30万円と成功報酬です。成功報酬金額は依頼する弁護士によって異なりますが、一例として下記のような料金設定が挙げられます。
「経済的利益」の額 | 成功報酬金額(税込) |
---|---|
300万円以下 | 17.6% |
300万円より多く、3000万円以下 | 11%+198,000円 |
3000万円より多く、3億円以下 | 6.6%+1,518,000円 |
3億円より多い | 4.4%+8,118,000円 |
風評被害によって売上減少といった実害が発生している場合に、加害者に対して損害賠償請求を行います。損害賠償請求の前に加害者の特定が必要です。
損害賠償請求ではいきなり訴訟するのではなく、一般的に下記のような手順をとります。
- 内容証明郵便の送付
- 代理人(弁護士)を通した交渉
- 訴訟
加害者が賠償金の支払いに応じない場合、裁判所に損害賠償請求訴訟を提起します。たとえ相手方が支払いを拒否したとしても、強制執行手続を行って相手方の財産の差押えを行うことも可能です。
口コミやサジェストの監視|月額1万円〜30万円
口コミやサジェストキーワードの監視にかかる費用の相場は月額1万円〜30万円です。
ツールを使うか人力で行うかによって料金が異なるため、相場の幅が広くなっています。ツールを使って監視する場合は月額1万円〜5万円、人力で監視する場合は月額10万円〜30万円が費用の目安です。レポートの有無や頻度によっても費用が異なります。
口コミやサジェストの監視は、下記のようなコンテンツを定期的にチェックして、風評被害の懸念があるものが見つかれば通知されるという仕組みです。
- ブログやWebメディアの記事
- 掲示板の書き込み
- SNSの投稿
- 口コミサイトの投稿
ただし監視はあくまで風評被害対策の初動を早くするためのものであり、監視によって風評被害がなくなるわけではありません。
コンサルティング|月額5万円〜30万円
風評被害対策のコンサルティングにかかる費用の相場は月額5万円〜30万円です。
大まかな相場は風評被害対策業者と弁護士とで共通しており、詳細な費用はコンサルティングの内容によって決まります。風評被害対策のコンサルティングで一般的なのは下記のような内容です。
- 風評被害を防ぐためのアドバイス
- 風評被害に関連した相談の受け付け
- 風雨表被害を防ぐための研修の実施やマニュアルの策定
会社によって、前述の風評被害対策とコンサルティングをパッケージで提供している場合もあります。
風評被害の対策費用を抑える3つの方法
風評被害の対策費用を抑える方法は上記の3つです。
これから風評被害対策の費用を少しでも抑える方法を詳しく解説していきます。
事前に風評被害の情報をまとめておく
事前に風評被害の情報をまとめておくことで、対策費用を抑えられる可能性があります。
依頼前に情報をまとめておけば業者側の工数を減らし人件費を抑えられるかもしれないためです。ただし必ず費用を節約できるわけではありません。詳しく知りたい場合は見積もりを取って確認しましょう。
風評被害対策を依頼したいと考えているときは、業者か弁護士かに関わらず3社以上の見積もりを請求することが重要です。費用や対応内容を比較することで、自社の状況にマッチした会社もしくは弁護士事務所に依頼できます。
被害が小さなうちに弁護士に相談する
風評被害が小さなうちに弁護士に相談することも、対策費用を抑えるために検討したい方法の1つです。
風評被害対策業者にはサジェストや口コミ、記事の削除を依頼できません。逆SEO対策やサジェストの押し出しも有効な風評被害方法ですが、いたちごっこになってしまうケースもあります。
被害が小さなうちに弁護士に相談し、場合によっては個人の特定や損害賠償請求といった強い手段をとることで、後々の風評被害が減って結果的に安く済む可能性があるのです。
削除申請を自分で行う
記事や口コミ、サジェストキーワードの削除申請を、風評被害対策業者や弁護士に依頼せず自分で行えば、時間はかかりますが対策費用を0にできます。
Googleマップでは悪質な口コミが投稿されている場合、該当する口コミの右上にある3点リーダーをクリックし「レビューを報告」に進めばレビューの削除申請が可能です。
ただし多くのプラットフォームでは、口コミやサジェストキーワードの削除を申請している法的根拠を求められます。法律の専門知識が要求されるため、入念に準備をしてから申請しましょう。
自社の目的に合った風評被害対策の選び方
風評被害の対策をするときは、自社の目的に合った方法を選ぶことがポイントです。
目的 | 適した対策 |
---|---|
悪い口コミや記事を削除したい | 削除申請、逆SEO、開示請求 |
悪いサジェストワードを削除したい | サジェスト削除 |
SNSやWebサイトを監視したい | 監視、コンサルティング |
不適切な動画をアップロードされて減少した売上を補填したい | 損害賠償請求 |
風評被害が発生してから監視ツールを導入したり、サジェストが汚染されていない状態でサジェスト対策を行なったりしても、効果的な風評被害対策とは言えません。自社の状況を吟味したうえで、もっとも費用対効果が期待できる方法を選びましょう。
信頼できる風評被害対策会社を見極める4つのポイント
信頼できる風評被害対策会社を見極めるには、次の4つのポイントが重要です。
- 風評被害対策の実績があるか
- 「速やかに書き込みを削除します」と宣伝していないか
- 作業内容をていねいに説明してくれるか
- 料金体系は明確か
風評被害対策の実績があるか
信頼できる風評被害対策業者を見極めるためには実績の有無を確認しましょう。
ホームページは似ている業者が多く、サービス概要をみて信頼できるかどうか判断することは容易ではありません。実績をみて、風評被害対策全般もしくはこれから依頼したいと考えている内容の実績が多い業者を選ぶと安心です。
弁護士に依頼する場合でも、風評被害対策に関連した実績が多い事務所を選んだほうがスムーズに進みます。
「速やかに書き込みを削除します」と宣伝していないか
弁護士事務所ではない風評被害対策業者に依頼する場合「速やかに書き込みを削除します」と宣伝している業者は避けましょう。
記事や投稿の削除は、基本的に本人もしくは法的な代理人(弁護士)しか申請できません。弁護士がいないのにすぐに書き込みを削除できると謳っている業者は、コンプライアンスが甘く信頼できない可能性が高いです。
非弁行為に関連したコンプライアンス意識が高い業者を選びましょう。一刻も早く削除したい記事や投稿があるのであれば、弁護士事務所への依頼がおすすめです。
作業内容をていねいに説明してくれるか
見積もりや打ち合わせの段階で作業内容をていねいに説明してくれる業者かどうか確認しましょう。
サジェスト削除や逆SEOといった風評被害対策は複雑で、Webに詳しくないと具体的に何をしているのかがよくわかりません。顧客が納得できるようにていねいに説明してくれる業者であれば安心して依頼できます。
説明をはぐらかされる場合、具体的な作業はせずに費用だけを取ろうとする悪徳業者の可能性もあるため注意が必要です。
料金体系は明確か
料金体系が明確な業者を選びましょう。
風評被害の対策費用は業者や弁護士事務所によってさまざまです。料金を詳しく説明してくれない業者に依頼すると、のちのち追加の請求が来て予想以上に費用がかさむことも考えられます。
単発なのか月額なのか、月額なら「◯ヶ月以上」といった契約条件があるのか、といった費用の仕組みが明確な業者を選ぶことが重要です。ホームページに記載されていなくても、見積もりの段階で説明してくれるのであれば問題ありません。
不当な高額請求を避けるためにも、料金体系が不明瞭な業者は避けると安心です。
まとめ|風評被害の対策費用は方法によって異なる
この記事では風評被害の対策費用を解説しました。あらためてまとめます。
- 口コミ投稿や記事の削除申請:1件あたり5万円〜20万円
- 検索エンジンのサジェスト削除:業者は月額3万円〜10万円、弁護士は1件あたり5万円〜20万円
- 逆SEO対策:月額5万円〜30万円
- 投稿者のIPアドレス開示請求:1件あたり5万円〜15万円
- 損害賠償請求:着手金15万円〜30万円+成功報酬
- 口コミやサジェストの監視:月額1万円〜30万円
- コンサルティング:月額5万円〜30万円
風評被害対策を依頼する際は、3社以上の見積もりを請求・比較することが重要です。見積もりが極端に高いもしくは安い業者を避けたうえで、信頼できる業者に風評被害対策を依頼できます。
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株式会社ロードマップ代表取締役。1980年岩手県奥州市出身。SEOを中心としたWEB制作から集客を行う攻めの部分と、WEBサイトのセキュリティ診断など守りのサービスをワンストップで提供。特に相談が多い誹謗中傷・風評被害対策をメインにサービス提供しており4000億売上がある企業のレピュテーションリスク予防を実施し結果を出し契約継続中。
米マサチューセッツ工科大学(MIT)の調査によると、Twitter上でフェイクニュースがリツイートされる可能性は正しいニュースに比べ70%高いという結果が出ています。また、Twitter社の協力を得て行った調査では、正しいニュースが1,500人に届くにはフェイクニュースの6倍の時間がかかっていたことが判明。
つまりデマや誤情報だとしても拡散される可能性があるため、早い段階での対策が必要なのです。そのため、被害が広がらないよう定期的にネットメディアやSNSのモニタリングなど、対策を講じておくことが重要です。自社でどのような対策をすればよいか分からないときは、専門家に相談することをお勧めします。
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