メニュー開発のコンサルタントとは?費用相場や具体的な5つのサポートを解説

株式会社C story maker
監修者
株式会社C story maker 代表取締役 萬関 良輔
最終更新日:2023年09月25日
メニュー開発のコンサルタントとは?費用相場や具体的な5つのサポートを解説
この記事で解決できるお悩み
  • メニュー開発のコンサルタントとは?
  • 中小企業が抱えるメニュー開発の課題は?
  • メニュー開発コンサルの費用相場やサポート内容は?

メニュー開発は重要ですが課題も多いため、コンサルタントにサポートを依頼するとより質の高いメニューを開発できます。

本記事では、メニュー開発の重要性やプロセスとともに、コンサルタントの費用相場やサポート内容を解説します。最後まで読めば、飲食店を繁盛させるコンサルタントを選ぶ方法もわかるでしょう。

「どのコンサルタントに依頼すべきか」と悩む経営者・企業担当者は参考にしてください。

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メニュー開発はなぜ重要?

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飲食店には、一般的に「グランドメニュー」と呼ばれる定番メニューが存在します。大手レストランチェーンなどでは、メニューの内容が定期的に入れ替わっているのはご存知の方も多いでしょう。グランドメニューとは別に季節ごとのメニューも用意されており、「頻繁なメニュー開発」に力を注いでいることがわかります。

なぜそれほどまでにメニュー開発に力を入れるのか?それは、顧客が「メニューに飽きてしまう」のを防ぎ「来店の頻度」を高めてもらうためです。

メニュー開発は新規顧客獲得・既存顧客の囲い込みに必要

飲食店に来店する方のニーズはさまざま。新メニューを開発すれば「いつもと違う味を試してみたい」方のニーズに応えられ、新規の顧客獲得も期待できます。また定番メニューをブラッシュアップすることで「いつもの味を楽しみたい」方の満足度も高められます。

新規に開業する飲食店であれば、グランドメニューを用意するためのメニュー開発が必要であり、開店後の顧客の反応を見ながらよりよい内容にメニューをブラッシュアップしていく必要もあります。メニュー開発は商品開発であり、顧客のニーズを満たすために飲食店の繁盛に欠かせない重要な要素なのです。

メニュー開発の費用相場:1品あたり約3万円〜5万円

一般的なレシピの開発を依頼する際の費用の相場は、1品あたり約3万円〜5万円が相場と言われています。開発の規模やオプション料金の有無によって相場は大きく変わってくるため、見積をできるだけ事前に取るようにしましょう。

相場が変わる要因

開発メニュー数や開発の内容が専門的な知識を必要とするレシピであったり、開発範囲の変更などが発生したりすると料金が加算されていきます。また、試作を繰り返す必要があるメニューについては追加料金が請求されることもあります。

費用を抑えたい方:フリーランスの管理栄養士やシェフに依頼する

フードコーディネーターや有名なシェフなどに開発を依頼する場合には、監修費など別途料金がかかるケースもあります。

メニュー開発の手順・プロセス

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それでは、重要な商品開発であるメニュー開発は、どのような手順・プロセスを経て開発されるのでしょうか?飲食店の規模によっては、大掛かりになることはありますが、メニュー開発の基本は同じです。以下の5つから流れをみていきましょう。

  1. メニューの企画・コンセプト
  2. 試作を繰り返す
  3. 原価計算・価格設定
  4. 仕入れ先の選定
  5. 試食会・新メニューのお披露目

1. メニューの企画・コンセプト

新メニュー、既存メニューのブラッシュアップを通じて、顧客にどのような体験を与えたいのか?どのような味を楽しんでもらいたいのか?などを考慮してメニューを企画します。

このときに重要になるのは、メニューに明確なコンセプトを持たせること。飲食店としての店舗コンセプトに沿ったメニューであるか?立地条件や顧客層なども加味し、ニーズの見込めるメニューを企画していくことが肝心です。

そのためには、メニュー開発の対象となるターゲットをしっかりと想定するのはもちろん、外食産業全体のトレンド、自店舗周辺の特徴・傾向など、さまざまな情報をリサーチ・分析することが有効。大手などでは大掛かりな市場調査を実施する場合もあります。

2. 試作を繰り返す

企画を元に、実際のメニューとして提供できるように試作を繰り返していくプロセスです。重要なのは、飲食店のメニューとしてムリなく提供できる「オペレーション」を実現できるかどうか。

いくら顧客満足度の高いメニューを考案しても、シェフの技術が足りなくて味を再現できない、提供までに時間がかかってしまうのでは飲食店のメニューとして成立しないからです。

3. 原価計算・価格設定

順序としては、メニューの企画・コンセプト段階でターゲットを想定した戦略的目標価格を設定し、できる限り原価率を下げるよう、メニューに使う食材を工夫していくことになるでしょう。

メニュー価格が高すぎるとオーダーへの心理的ハードルが高くなってしまう一方、安いからよいわけでもないのが価格設定の難しいところ。しっかりと利益を確保するには、原価率30%が望ましいといわれますが、そもそも数が出なければ利益は出せません。すべてのバランスが取れるように調整していく必要があります。

4. 仕入れ先の選定

新メニューを安定的に提供するため、想定した原価率をキープするため、仕入れ先を選定するプロセスです。メニューを構成する食材のうち、もっとも金額の高いものから仕入れ先を決めていくのが一般的。

生鮮食品や専門食品の仕入れ先選定はそのあとです。特に定番として提供するグランドメニューの場合は、安定的かつ継続的に食材を確保できる仕入れ先を選定することが重要です。

5. 試食会・新メニューのお披露目

出来上がったメニューを客観的に判断してもらう試食会を実施し、最終的な調整が完了すればいよいよ新メニューのお披露目です。客観的な意見を数多く集めたい大手飲食店チェーンなどでは、比較的大掛かりな試食会を開催する場合も。

本記事では取り上げませんが、新メニューを浸透させていくためのプロモーション・販促活動も必要です。

中小飲食店が抱えるメニュー開発の課題

大手飲食店チェーンでは企画部、開発部、マーケティング部などが独立して存在し、連携を取りながらメニュー開発していくのが一般的。中小飲食店ではオーナーがメニュー開発を主導する場合もあれば、厨房を仕切るシェフが主導する場合もあります。中小飲食店がメニュー開発に課題を抱えがちなのは、以下の4つの問題が起因していると考えられます。

  • 売りたいメニューと売れるメニューは違う
  • 市場調査・競合分析が困難
  • オペレーションまで気が回らない
  • 仕入れ・利益の最大化が難しい

売りたいメニューと売れるメニューは違う

売れるメニューとは、顧客ニーズを満たす自店舗ならではの特徴を活かした看板メニューのこと。売れるメニューを企画するためには、まず自店舗のコンセプトを明確化しなければなりません。

自店舗のコンセプトを明確化するには、立地条件や業態を考慮に入れながら、自店舗の強みをどう活かしていくのか?客観的な視点で自己分析する必要があります。売れるメニューが開発できない中小飲食店には、コンセプトが曖昧なまま開業・営業し続けているケースが非常に多いのです。

市場調査・競合分析が困難

客観的な視点で自店舗のコンセプトを決めていくためには、商圏を設定した市場調査や競合店の分析が有効。しかし、マーケティングの専門家ではない飲食店オーナーには、こうした市場調査・競合分析を実施するのは困難でしょう。

商圏内の状況を見回る・競合店での試食など、ある程度調査する方法はありますが、情報を分析するのは簡単ではなく数字を根拠にした仮説が立てられるとも限りません。

オペレーションまで気が回らない

厨房を仕切るシェフのいる飲食店では、実際のメニュー開発をシェフに任せる場合も少なくありません。しかし、すべてのシェフがメニュー開発に長けているわけではないのも事実。シェフのこだわりを反映するあまり、オペレーションまで気が回らない、顧客をおざなりにしたメニューが完成してしまう場合もあります。

そもそも、カフェや喫茶店などでランチメニューを開発する場合などは、対応できる人材・シェフが存在しないというケースも。実現したいこと、実現できることを見極め切れていない飲食店も多数存在します。

仕入れ・利益の最大化が難しい

ボリュームディスカウントの期待できる大手飲食店チェーンと異なり、仕入れ規模の大きくない中小飲食店はメニューから得られる利益の最大化が難しいという課題があります。原価率を下げるということは、食材の質を下げるということ。質が下がれば顧客満足度も下がるため、充分な利益の得られる価格の設定も難しくなってしまいます。

フードコンサルのメニュー開発サポートとは?

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フードコンサルタントの活用が中小飲食店を中心に拡大しているのは、課題を解決して自店舗の競争力を高めていくためだといえるでしょう。それでは、フードコンサルタントは具体的にどのようなサポートをしてくれるのか?メニュー開発に的を絞った形で、フードコンサルタントのサポート内容を以下の5つから簡単に解説していきます。

  • 飲食店のメニュー診断
  • 飲食店の商圏調査
  • オペレーション・原価を考慮したメニュー提案
  • レシピ作成・仕入れ先の紹介
  • 業態変更の提案も可能

飲食店のメニュー診断

そもそも自店舗のグランドメニューにどのような問題があるのか?強みや弱みはどこにあるのか?判断できない中小飲食店に向け、多くのフードコンサルタントが「メニュー診断サービス」を提供しています。

メニューの味や盛りつけはもちろんのこと、見た目やネーミング、調理法など、外食産業のトレンドも踏まえたうえで固定客となるファンを獲得するための問題点・改善点などを指摘してくれます。

具体的なメニュー開発提案は別途となりますが、明らかになった自店舗の課題を自ら改善していけるリソースを持つ飲食店に最適なサポート。スポットでのコンサルティングとなるため、費用を抑えられることもポイントです。

飲食店の商圏調査

クライアントとなる飲食店のコンセプトが正解なのか?客観的な視点で判断するため、商圏調査サポートを提供するフードコンサルタントも少なくありません。地域の繁盛店はどこなのか?競合店はどこなのか?比較した場合のクライアントの強みはなにか?収集した情報を総合的に判断し、店舗のコンセプトを軌道修正していくアドバイスが得られます。

オペレーション・原価を考慮したメニュー提案

料理長、メーカーの企画担当などのバックグラウンドを持つフードコンサルタントなら、コンセプトを反映したうえで現場に則したメニュー開発を提案してくれます。

クライアントとなる飲食店のリソースや調理担当者のスキルなどを考慮しながら、オペレーションにムリの出ない、利益の確保できる売れるメニューを提案できます。

レシピ作成・仕入れ先の紹介

提案したメニューをレシピに落とし込んだり、原価率を確保するために適切な仕入れ先を紹介することも、フードコンサルタントのサポート領域です。特に、外食チェーンのスーパーバイザー(SV)経験を持つフードコンサルタントなら、人脈を活かした適切な仕入れ先の確保が期待できます。

業態変更の提案も可能

クライアントとなる飲食店のリソース・コンセプト見極め、商圏の状況もあわせながら「できること」「できないこと」を判断していくのもフードコンサルタントの領域。ときには、フードコンサルタントから売上・利益を最優先するため「業態変更」を提案する場合もあります。

コンセプト・メニュー開発・ユニフォーム・接客方針・店内のデザインなど、総合的なプロデュースが可能なフードコンサルタントも少なくありません。メニュー開発をはじめとした改善だけでは課題解決できない場合は、総合フードコンサルタントに依頼するという選択肢も考えられるでしょう。

飲食店を繁盛させるフードコンサルを選ぶには?

フードコンサルには、個人事業の形態でサポートする事業者もいれば、複数のコンサルタントが専門分野ごとのサポートを提供する会社組織形態もあります。

飲食店を繁盛させるのに有益なアドバイスをしてくれるのは、どこのフードコンサルなのか迷ってしまう場合も少なくありません。選定する際のポイントを以下の4つから簡単に紹介していきます。

  • 得意な分野・サポートの対応範囲
  • 自店舗のポリシーにあっているか?
  • 具体的な対策を提案できるか?
  • コンサルタントの人柄・バックグラウンド

得意な分野・サポートの対応範囲

フードコンサル会社は、大きく「特化型フードコンサル」「総合型フードコンサル」の2つに分類できます。それぞれがサポートできる具体的な領域は、以下の通りです。

特化型フードコンサル・メニュー開発
・販売促進・マーケティング
・接客指導
・キッチン・厨房の効率化
・店舗デザイン・内装
総合型フードコンサル・飲食店総合プロデュース
・業態変更プロデュース
・海外展開プロデュース
・多店舗展開プロデュース
・飲食店のブランディング

もちろん、それぞれのフードコンサルは和食・洋食・中華・喫茶など、得意とするメニューや飲食店の分野も異なります。多種多様なフードコンサルタント・コンサル会社が存在することを理解したうえで、自店舗の業態、ニーズに合致するのはどこなのか?見極めて絞り込んでいく必要があります。

自店舗のポリシーにあっているか?

ミッション・ビジョンを明確にしている中小飲食店は少ないかもしれませんが、経営していくうえでのポリシーはあるはず。経営者・オーナーのポリシーを理解し、ポリシーに沿ったアドバイスをしてくれるかが重要です。

具体的な対策を提案できるか?

過去にどれだけ実績があっても、フードコンサルの力だけで結果が出たとはいえないのも事実。どちらかといえば、さまざまな状況に対応できるフードコンサルなのか?柔軟性、適応性を重視するのがおすすめ。

たとえば、最初の面談の際に、現在の状況を改善するにはどうすべきか?具体的な対策・腹案を提案できるフードコンサルタントを選定すべきでしょう。さまざまな方法論で飲食店を成功に導いてきた経験を持つコンサルタントなら、成功の具体的な話が聞けるはずです。

コンサルタントの人柄・バックグラウンド

コンサルタントを名乗るのに特別な資格は必要とされません。信用できる人柄なのか?しっかりとノウハウを伝えられるバックグラウンドを持つのか?見極めることがポイントです。さまざまな従業員、顧客と接してきたオーナー・経営者なら、人物を見極める力はあるはず。最終的には直感を頼りにするのも重要です。

まとめ

本記事では、メニュー開発の重要性や開発までのプロセスをおさらいするとともに、フードコンサルタントがメニュー開発にどのような役割を果たせるのか?選ぶためのポイントはなにか?解説してきました。いまや、飲食店のメニュー開発にフードコンサルの存在が欠かせない状況となりつつありますが、優秀な会社を見極めるのは簡単なことではありません。

得意分野もサポート領域も異なる多種多様なフードコンサル会社が存在するなか、候補先を選ぶことすら迷ってしまうことがあるかもしれません。

「比較ビズ」なら、必要事項を入力する2分程度の手間で、優良なフードコンサル会社をスピーディーに探せます。複数の会社に無料で相談できるのもポイント。フードコンサル会社の選定に迷うようなことがあれば、是非利用してみてください。

監修者のコメント
株式会社C story maker
代表取締役 萬関 良輔

マーケティングコンサルティングとして、上場企業から地方中小企業まで延べ100社以上のご支援を経験。戦略設計から実行、人材育成まで会社において事業面を全てご支援範囲としている。WEBマーケティングにおいても、WEB広告及び制作関連も全て対応。過去実績:集客改善PJ(WEBマーケ改善率 110%〜160%)、マーケティング人材育成PJ(人材育成後、集客が2.5倍改善)

本記事にてご紹介があるように、飲食店をより拡大していく為にはフードコンサルティングの導入をしていくことで、自身では考えきれなかった成功ロジックを取り入れて店舗拡大をすることが可能となり、非常に大きな効果を発揮することもあります。

店舗展開や利益拡大をしていく為に導入するフードコンサルタントですが、その選択で効果を得られるずに多額の報酬を支払う句ととなることもあります。 そうならない為にも本記事に記載のある内容をよく読んで頂けると非常に良いと思います。

また、記事内には紹介がないポイントとしては「顧客の残したお皿から商品開発をする」という観点などを持っているフードコンサルは非常に優秀であると私は考えております。

飲食店という状況においては、お客様にご提供したサービス(提供商品)の一部が返ってくるという他の業種にはない特徴があります。返ってきたお皿には様々な情報が入っており、少し残っていることが多い、特定の食材が残っている、完全になくなっているなどお皿の上から得られる情報が数多くあります。

そういった何気なく現場に落ちている情報を拾い上げてくれるフードコンサルにご依頼することで、信頼関係も含めて安心して任せられるのではないでしょうか。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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