キッチンのリフォーム費用相場はいくら?価格を抑える5つのポイントを紹介!

ローバー都市建築事務所
監修者
ローバー都市建築事務所 一級建築士/インテリアコーディネーター/宅地建物取引士 野村正樹
最終更新日:2023年05月30日
キッチンのリフォーム費用相場はいくら?価格を抑える5つのポイントを紹介!
この記事で解決できるお悩み
  • キッチンのリフォーム費用相場はいくら?
  • キッチンのリフォーム費用を抑えるために何ができる?
  • キッチンリフォームを成功させるためのポイントは?

「キッチンリフォームの費用はどれくらい?」「費用を抑えてキッチンリフォームをしたい」とお悩みの方必見。

キッチンリフォームの費用相場は、50万円〜250万円です。キッチンの移動を極力抑えたり、補助金制度を利用したりすることで、費用を抑えることができます。

この記事では、キッチンのリフォームを検討している方向けに、キッチンリフォームの費用内訳や費用を抑えるポイントを解説します。この記事を読み終わった頃には、費用感をイメージできるでしょう。

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キッチンのリフォーム費用相場は50〜250万円

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キッチンのリフォーム費用相場は、工事によりますが50万円〜250万円です。工事内容別のリフォーム費用相場は以下のとおりです。

ガラストップコンロの新装 11〜15万円
食洗器の後付け 15〜20万円
レンジフードの交換 25〜30万円
I型システムキッチンの導入 60〜70万円
L型システムキッチンの導入 120〜130万円
対面型システムキッチンの導入 150〜250万円

50万円前後で行えるキッチンリフォーム

50万円前後で以下の工事が可能です。最小限の費用で済ませたいという方は、ぜひ参考にしてください。

  • ガラストップコンロの新装:15万円以下
  • 食洗器・オーブンの後付け、レンジフードの交換:30万円以下
  • ミニキッチンのアップグレード:50万円以下

キッチンにガラストップコンロを新装する費用は、本体価格と工事費用をあわせて15万円以下です。油汚れに強く掃除が簡単で、経済的にも優しい点が人気で、取り換える方が増えています。

食洗器やオーブンなどの商品の交換・後付けは本体価格と工事費用をあわせて30万円以下で済ませられます。

小さい規模のキッチンを規模はそのままで、最新モデルに変える場合、50万円以下でリフォーム可能です。

150万円前後で行えるキッチンリフォーム

キッチンリフォームの予算が150万円前後の場合、以下の工事ができます。

  • I型システムキッチンの導入:60万円〜
  • L型システムキッチンの導入:100万円〜

キッチンリフォームの予算が150万円前後であれば、内装を含むキッチン全体の交換や新規設置が可能です。I型システムキッチンは、本体価格25万円から購入可能です。本体価格に加え、取り付け工事に25〜30万円が必要となるため、リーズナブルな料金でも60万円前後はかかります。

大きなL字型システムキッチンを導入する場合、リフォームの費用は100万円以上になるでしょう。本体価格60万円、床材30万円、工事費用20万円、内装工事20万円と仮定すると、リフォームの総額は130万円程度です。

200万円前後で行えるキッチンリフォーム

キッチンリフォームの予算が200万円前後であれば、かなり自由度の高い工事が行えます。たとえば以下の工事が挙げられます。

  • ペニンシュラ型キッチンの導入:200万円〜
  • アイランド型キッチンの導入:220万円〜
  • LDKの間仕切りの撤去:200万円〜

ペニンシュラ型システムキッチンは片側が壁に付いているスタイルで、本体価格が100万円前後、配管工事に80万円程度かかります。

アイランド型は壁から独立しているタイプのシステムキッチンで、本体価格120万円、設置工事に100万円前後の費用がかかるでしょう。

キッチンがやや狭いと感じている場合、LDKの間仕切りを撤去する工事も可能です。壁や柱の大がかりな工事が必要となるため、費用は200万円前後かかります。

250万円前後で行えるキッチンリフォーム

キッチンリフォームの予算が250万円以上ある場合、システムキッチンをグレードアップするだけではなく以下の工事も可能となります。

  • 間取りの変更
  • タイル・壁紙の張替え

250万円以上の予算であれば、LDK空間の間取りの変更が可能です。柱の撤去や壁の位置の変更、フードを取り付けるための梁の設置などの工事が行われます。タイルや壁紙を変更することも可能です。背面収納にこだわり理想空間を作る方もいます。

キッチンのリフォーム費用の内訳

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キッチンリフォーム費用には以下の種類があります。

  • 仮設工事
  • 解体工事
  • 設備工事関連費
  • 住宅設備機器費
  • 諸経費

それぞれの費用の目的を理解していれば、節約できる部分も見えてくるでしょう。

仮設工事

キッチンリフォームを始める前に、仮設工事を行います。仮設工事の代表的なものは養生で、住宅や既存の設備に傷を付けないことが目的です。養生代の他、リフォーム後のクリーニング費用なども含まれます。

キッチンリフォームを行う際の準備費用として、必ずかかる費用です。

解体工事

キッチンリフォーム、とくにシステムキッチンの交換では、既存のキッチンや備品を取り外して廃棄する解体工事が行われます。床材や壁材の廃棄費用及びコンロや換気扇、食洗器などの撤去・廃棄費用が含まれます。

設備工事関連費

キッチンリフォームでは、内装や電気などの設備工事関連費がかかるケースも少なくありません。キッチンの移動が伴う工事、既存のキッチンより大きなキッチンを設置する工事では、電気工事が必要でしょう。

キッチンリフォームで、壁紙の変更や床材の入れ替えが行われる場合、設備工事関連費が高額になりやすいです。工事の種類により、詳細な項目にわけて請求されることもあるため、しっかりと確認しましょう。

住宅設備機器費

キッチンリフォームの予算で大部分を占めるのが住宅設備機器費でしょう。新たに設置するキッチン設備の費用です。「キッチン一式」とまとめられる場合もありますが、食洗器や換気扇など詳細を明記する場合もあります。

諸経費

キッチンリフォーム工事では、さまざまな諸経費がかかります。工事そのものにかかる費用ではなく、工事をスムーズに進めるために必要な経費のことです。リフォームの現場管理費、通信費、運搬費、交通費、保険費用、スタッフの人件費などが含まれます。

キッチンのリフォーム費用を抑えるポイント5つ

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キッチンのリフォームにはかなりの費用がかかるため、少しでも安く抑えたいと考える方は少なくありません。キッチンリフォームの費用を抑えるために、以下の5つのポイントを覚えておきましょう。

  1. キッチンの移動を最小限に抑える
  2. 使用する製品のグレードを落とす
  3. 状態のいい中古製品を使用する
  4. 補助金・助成金を活用する
  5. 相見積もりを取る

1. キッチンの移動を最小限に抑える

キッチンリフォームの費用を抑える1つの方法は、キッチンの移動をしない、もしくは最小限にすることです。既存のキッチンと新しいキッチンの位置が大きく異なると、工事費用が高額になる傾向があります。

キッチンを移動すると、ガスや水道工事も必要となるのが一般的です。床板を外し、ガス管や水道管に分岐を作り、新しい管を引き込まなければなりません。大規模な工事が必要になるため、できるだけキッチンを移動せずにリフォームする方法を検討しましょう。

2. 使用する製品のグレードを落とす

キッチンのリフォーム費用は、使用する製品のグレードを落とすことで節約可能です。リフォーム費用の大部分を占めるのは、キッチン本体や周辺の設備費です。使用する製品のグレードを少し落とすだけで、数万円〜数十万円の節約になることもあります。

製品のグレードを落とすのが難しい場合、他の設備の費用を削ることを検討しましょう。

3. 状態のいい中古製品を使用する

キッチンのリフォームでは、中古製品を使用することで費用を抑えることができます。状態のいい中古製品は、タイミングがあえば新品よりもかなりリーズナブルに購入可能です。性能や品質は、新品とほとんど差がありません。

訳あり商品やアウトレット商品を購入する、モデルハウスに使われていた展示品を安く購入するなどの方法も活用しましょう。

4. 補助金・助成金を活用する

国や地方自治体は、環境性能を向上させるキッチンのリフォームを対象とした補助金を設置しています。

キッチンのリフォームでは、以下の3つの補助金が活用できます。

長期優良住宅化リフォーム推進事業

長期優良住宅化リフォーム推進事業」は、キッチンとともに、浴室・トイレ・玄関のうち1カ所以上のリフォームに対して支給される補助金です。補助額はリフォーム費用の3分の1、住宅タイプと工事内容により補助額の上限は150~300万円と定められています。

こどもみらい住宅支援事業

こどもみらい住宅支援事業」は、この制度に登録されているリフォーム業者と契約を行うことで、世帯条件を問わずリフォームの際に交付される補助金です。

給付条件は原則として1戸あたり30万円です。キッチンの対面化やバリアフリー改修に利用できますが「開口部の断熱改修」「外壁、天井・又は床の断熱改修」「エコ住宅設備の設置」のいずれかの工事と同時に行う必要があります。

介護保険

キッチンリフォームでは、介護保険も活用可能です。要支援や要介護の認定を受けている家族が住んでいる自宅を改修する場合、キッチンリフォームに介護保険が適用される可能性があります。

支給額の上限は20万円、実際の工事にかかった費用の1割は自己負担です。キッチンのリフォームに介護保険を利用するにはさまざまな手続きや申請、役所の審査があるため、支援が受けられるか役所に確認しましょう。

5. 相見積もりを取る

複数の業者から見積もりを取る相見積もりは、工事の相場を見極めるとともに、どの業者が適正予算で工事を請け負ってくれるか確認するのに役立ちます。

1番安い業者に依頼すればいいのではありません。費用相場を把握したうえで、見積もりの内容が詳細で信頼できる業者を選びましょう。

キッチンのリフォームを成功させるポイント3つ

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キッチンリフォームで失敗しないためのポイントは、以下の3つです。

  1. 商品は実物を見てから決める
  2. 優先順位を決めて設備を選ぶ
  3. 専門家のアドバイスをもらう

1. 商品は実物を見てから決める

パンフレットやWebサイトの写真だけで決定せずに、商品は実物を見て選びましょう。

実物を見れば、色合いや肌触り、収納の大きさ、作業スペースの広さ、高さを確認できます。とくにキッチンの高さと作業スペースの広さは使い勝手に直結します。多少手間がかかっても、実物を見て使い心地を確かめることが重要です。

2. 優先順位を決めて設備を選ぶ

キッチンリフォームの予算が限られている場合、優先順位を決めて設備を選ぶと失敗しにくいです。優先順位を決めて設備を購入することで、費用が予算内に収まるだけではなく、購入したが結局使わないという事態を避けられます。

優先順位は「絶対必要」「あると便利」「なくても大丈夫」などの種類にわけます。必ず欲しい機能や設備を優先的に決め、余った費用で優先順位の低い設備を購入することで、理想的なキッチンリフォームができるでしょう。

3. 専門家のアドバイスをもらう

キッチンリフォームでは、専門家のアドバイスをもらうことで、理想のキッチンに近づけます。施工業者から専門知識を踏まえたデザインのアドバイスを受けるといいでしょう。

経験が豊富な施工業者の場合、過去の例からより良いデザインやレイアウトを提案してくれます。さまざまな選択肢を検討できるのは大きなメリットです。

まとめ

キッチンリフォームの費用相場は、50万円〜250万円です。リフォームの予算により行える工事が変わるため、必要な機能や設備に優先順位をつけましょう。相見積もりや製品のグレードを再検討することでリフォーム費用を賢く抑えられます。

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監修者のコメント
ローバー都市建築事務所
一級建築士/インテリアコーディネーター/宅地建物取引士 野村正樹

京都市出身。同志社大学法学部を卒業後、京都工芸繊維大学造形工学科へ編入学。2000年「ローバー都市建築事務所」設立。京都工芸繊維大学大学院建築設計学 前期博士課程修了。設計実績 約500件。2006〜2018年 毎日新聞京都版 朝刊「きょうと空間創生術」第1回〜第274回執筆掲載。京町家再生・古民家再生から、大規模商業施設まで、幅広く多方面にて様々な設計を行う。京都の伝統的な建築と現代的建築を融合させる手法を特徴に、先人が育んできた生活の知恵や幸せに暮らす方法を調和的にアレンジし提供する。

年々、新商品が開発され、使い勝手も向上しているキッチン設備。これから、毎日使用するキッチンだからこそ、その機能や内容を理解して、自身にあったキッチンリフォームの計画を立てることが重要となります。

ただし、欲張って、あれもこれもとオプションを追加すると費用も高額になってしまうので、本当に自分にあったキッチン設備をうまく考えながら、計画を行うことも大切なポイントとなってきます。

また、それぞれのキッチンメーカーによっても、特長があるので、いろいろなショールームに足を運んでみて実際に体感してみるのも、ひとつの方法です。

新しくなったキッチンは気持ちのいいものです。それぞれの暮らしやライフスタイルの変化に合わせて、キッチン選びを楽しんでいただければと思います。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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